2005/04/20 15:48 | 金融全般 | コメント(2)
債券にはおどろいた!
株式が外人中心の配当株買いからスタート、やはり安いところは逃さんの?と感心し、これで債券を買うのはむずかしかろー、とたかをくくっていたらあっと驚く高値引けざんす!
しかも今年の高値更新のおまけつき、ときたもんだぜ、チクショー!
去年の2月26日が140.45銭でここもとの最高値、その前は2003年6月11日の145円28銭というまあ、日本総悲観論の真っ只中に付けたレートでしたから、これを度外視すると飛んでもない高値になっている訳です。しかも水曜日でこれ。金曜日になったらどうなることかね!?てなわけです。
日銀が緩和に終止符を打つかどうかなんていっているときに債券が高値を更新しそうになるなんて常識では考えられません。
ちょっと長くなりますが、つい1ヶ月くらい前に仲のよい著名ストラテジスト(ワイン仲間)と話していて、ひょっとすると高値を抜くかもしれんのー、と話していました。彼はマクロの専門家ですから理論的にそう考えており、私はむしろちょっと違った角度から可能性を探っておりました。
昨年来の景気に対する悲観論が消え、株価も高くなってきて、まあ、少し修正も入っている訳ですが、日銀が足元をもし見直すなら、当然債券から資金が出ると考えた方が多く、事実珍しく2月は売られました。2月月足が陰線になったのはほぼ12年ぶりと申し上げましたね。ここ10年のブル相場ではじめての経験です。本年1月の日経なんかみると軒並み10年国債の利回り2%なんて予想のオンパレード! ストラテジスト全員ボーナス返せ、ですな(除私の友人)、これは(笑)。
私がひょっとする、と考えた理由は他にあります。
昨年日本国債が1%台なんていう頃に、いわゆるオルタナティブの投資利回りがどのくらいあったか。例えば不動産証券化なんてやりますと銀座の一等地のビルのキャッシュフローを担保にして利回り8%なんてのが沢山ありました。
国債・オルタナティブスプレッドなんてのがあるとすると、6%はゆうにあったわけです。翻って今はどうでしょう? 確かに国債も1.2%まで利回りが下がっているもののざくっとみて昨年の今頃並。一方オルタナティブはと言えば不動産証券化をみると、いよいよ川越(埼玉県)なんかの物件をいれて4%台なんてのが並んでいます。そのスプレッド、わずかに3%もありません。
こうなると、どちらがリスク許容度が高いか、一目瞭然ですね。更にもし足元のゼロが仮に5BPでもプレミアムがつけばますますリスク許容度が低くなり、オルタナティブにミスマッチ(短期で調達をして、長期で運用すること)で投資をしているなんてとんでもないかもしれん、ということになります。
なら、国債でいいのではないか・・・・・
日銀の思惑通りには投資家は動かないんですよ。これだけいろいろな商品がありますから、日本といえども金融政策の不透明性が高いときには Flight to quality でして、特にこれだけスプレッドが薄いと国債重視になるのは目に見えています。
社債のスプレッドなど、日本の場合、独特の引き受け競争が反映され、JGBプラス2BPなんてのがざら。これではわざわざリスクを取りに行かなくなってしまいますね。
ということで当面国債の高値は維持される(リスクを膨らませながらですが)でしょう、と考えております。
株、中国が落ち着いたらもう少し買いましょうね。
金曜日が楽しみです。
では!
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2 comments on “債券にはおどろいた!”
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グッチー先生、1万割れまで行きましたね。
GMの影響が残っているのでしょうかね。
ワイン通とのことですが、先日、ソムリエの
田崎さんを四谷で偶然お見かけしました。
カツオの旨い店で楽しんでおられました。
債券のお話はためになりました。
競馬だけは的中させてください。
銀座なもんで誘惑にまけてしまいますので(笑)
うわ! ほんとすみません。今週はお休みして、ダービーにかけますんで、今度ははずしいませんから。なんか、プレッシャーですね?(笑)そうですか、彼は最近どうも和食にワインというのをプローモーションしてまして、どっかの雑誌とつるんでいるみたいです。個人的には和食は日本酒だろ、と思うんですが、ワインの方が高いお金がとりやすく、和食やさんとか、おすしやさんはこっちの方が儲かる、ということのようです。では、また!