2021/12/20 00:00 | 今週の動き | コメント(0)
今週の動き(12/19~25)米国の対中制裁、ロシアの米・NATO要求、トルコ利下げ、ボリスの苦境、リビア選挙
先週末、年末特別企画として、かんべえさんと一緒にグッチーポストのオンラインセミナーを開催しました。
「本年の回顧と来年の展望」というテーマで、かんべえさんと私からそれぞれプレゼンを行った後、二人でディスカッション、そして参加者の皆さんと自由な意見交換を行いました。
オンラインサロンの外でこうした意見交換会を行うのは、ぐっちーさんが亡くなってからは初めての試みでしたが、なんと100人近くの方々にお越しいただき、質問も時間内には答えきれないほどいただきました。どうもありがとうございます。
これからも、皆様からのリクエストをお聞きしながら、こうした企画を積極的に進めたいと思っています。引き続きよろしくお願いします。
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先週の動き
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12/12(日)
・バイデン大統領が中西部・南部でのトルネードの発生を受けて大規模災害宣言
・イスラエルのベネット首相がUAEを訪問(~13日)
・仏領ニューカレドニアで独立を問う住民投票(97%が反対)
12/13(月)
・バイデン政権がEV充電行動計画を発表
・ブリンケン国務長官がインドネシアとマレーシアを訪問(~15日)
・「南京事件」の追悼式典(南京)
・中国の画像認識大手の商湯集団(センスタイム)が香港取引所でのIPOを延期
・香港の裁判所が香港紙・蘋果日報(アップル・デイリー)創業者の黎智英(ジミー・ライ)氏ら8人に無許可集会組織罪で禁錮4月半から1年2月の実刑判決
・豪韓首脳会談(キャンベラ)
・イスラエルのベネット首相とUAE(アブダビ首長国)のムハンマド・ビン・ザイド皇太子が会談(アブダビ)
・英ロ首脳電話会談
・EU外相理事会(ブリュッセル)
12/14(火)
・米上院が債務の法定上限を2.5兆ドル引き上げる法案を可決
・ブリンケン国務長官がインド太平洋に関する演説(ジャカルタ近郊)
・UAEが米国からのF35戦闘機の購入交渉の中断を米国に通告したとの報道
・米下院がウイグル強制労働防止法案を可決
・米下院がメドウズ元首席補佐官の議会侮辱罪容疑での起訴を司法省に求める決議を可決
・FOMC(~15日)
・GCC首脳会議(リヤド)
・ベラルーシの裁判所が反体制派ブロガーのセルゲイ・チハノフスキーに大規模な騒乱の組織等により懲役18年の実刑判決
12/15(水)
・バイデン大統領がケンタッキー州のトルネード被災地を訪問
・バイデン大統領が駐豪大使にキャロライン・ケネディ元駐日大使を指名
・米上院が22会計年度国防授権法案を可決
・リトアニアが駐中国臨時代理大使の帰国を発表
・イランとIAEAがカラジの核関連施設に監視カメラの再設置で合意したと発表
12/16(木)
・米財務省がDJI、曙光信息産業、曠視科技(メグビー)を含む中国企業8社への米国人による証券投資の禁止を発表
・米商務省が軍事医療科学アカデミーを含む中国の34団体の輸出管理規則に基づく「エンティティ・リスト(EL)」への追加を発表
・米上院がニコラス・バーンズ元国務次官の駐中国大使指名を承認
・米上院がウイグル強制労働防止法案を可決
・台湾の蔡英文総統がフランスの下院議員団と会談(台北)
・トルコ中銀が政策金利を引き下げ(15→14%)
・英下院補欠選挙(保守党候補が敗北)
・ECB理事会(フランクフルト)
12/17(金)
・ロシアが米国とNATOに対して安全保障に関する新たな合意を提案したと発表
・北朝鮮の金正日総書記死去から10年
・トルコ・アフリカ協力首脳会議(イスタンブール、~18日)
12/18(土)
・米上院がラーム・エマニュエル元大統領首席補佐官の駐日大使指名を承認
・台湾で米国産豚肉の再輸入制限を問う住民投票(輸入継続が決定)
・英国のフロスト内閣府国務相(対EU交渉担当)が辞任
●米国の対中制裁の強化
米財務省がDJI、曙光信息産業(スゴン)、曠視科技(メグビー)を含む中国企業8社への米国人による証券投資の禁止を発表しました。また、商務省が軍事医療科学アカデミーを含む中国の34団体の輸出管理規則に基づく「エンティティ・リスト(EL)」への追加を発表しました。
さらに上下両院がウイグル強制労働防止法案を可決しました。バイデン大統領の署名によって成立する見通しです。
これら一連の措置は、民主主義サミットで発表された「輸出管理・人権イニシアティブ」、それに同じタイミングで発表された商湯集団(センスタイム)への証券投資の禁止に続くものです(以下の記事参照)。今回の対中制裁が意味するものについて解説します(※メルマガで解説)。
・「民主主義サミット」(12/13)
●ロシアの米・NATOへの要求
ウクライナ国境での軍事的緊張がおさまらぬ中、ロシアのリャプコフ外務次官が記者会見を行い、米国とNATOに対して、緊張緩和に向けた新たな合意を提案したと発表しました。米国とNATOそれぞれに対して、NATOの東方拡大の停止や旧ソ連圏からのNATO軍の撤退を求めています。
ウクライナとロシアをめぐる情勢については以下の記事で解説しましたが、今回のロシアの要求を含め、最新の状況に基づいてあらためてコメントします(※メルマガで解説)。
・「米ロ首脳会談」(12/6)
●トルコの追加利下げ
トルコ中銀が政策金利を15%から14%に引き下げました。9月から4か月連続の利下げになります。以下の記事で述べたとおり、中銀はさらなる金融緩和を行う方針を示しており、予想どおりの展開でした。
・「トルコの利下げ」(11/22)
トルコリラは下落を続け、1ドル=17リラ台の史上最安値を更新。中銀は為替介入を行っていますが、年初からの対ドル下落率は5割に達しています。
こうした状況の中、エルドアン大統領は最低賃金を来年から50%引き上げると発表しました。「エルドガノミクス」とも言われる独自の路線を突き進むエルドアンですが、今後の展望についてコメントします(※メルマガで解説)。
●ボリスの苦境
英イングランドのノースシュロップシャー選挙区で下院議員の補選が行われ、与党保守党の候補が野党自由民主党の候補に敗れました。保守党が200年近く維持してきた議席を奪われるという衝撃の結果でした。
保守党の敗北の背景にあるのは、ボリス・ジョンソン首相に対する批判の高りです。最新の世論調査では、ボリスの純支持率(支持率から不支持率を引いた数字)はマイナス35%と19年の総選挙以降で最低の水準に。ボリスは首相就任以来最大のピンチに陥っています。
さらにEUとの交渉を担当してきたフロスト内閣府国務相が辞任しました。こうした動きの背景と今後の展望について解説します(※メルマガで解説)。
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今週の動き
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(※リビア大統領選挙など、メルマガで解説。)
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あとがき
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■ 子どもたちに「サンタはいない」と発言、司教が謝罪 イタリア(12月15日付CNN)
そういえばサンタの起源は何なのかといえば、「聖ニコラウス」という聖人なんですよね。なぜ「サンタ・クロース」になったかといえば、wikiによれば、オランダ語の「シンタクラース」から来ていて、オランダで聖ニコラウスを祝う慣習があったからとのこと。北極圏に住んでいるという話は19世紀の漫画家が作り出したらしいです。
そういうわけで、従来からキリスト教の中には、正統な聖人を大衆文化、物質主義のアイコンに使うことへの批判もあって、冒頭記事の話も特に目新しいテーマでもないようです。よく考えてみるとクリスマスはキリスト教にとっては数ある祝祭の中の一つに過ぎないのに、これだけが何か普遍的(脱キリスト教的)な感じがするのは不思議ですが、サンタの影響力が強いのは街間違いないでしょう。ちなみにこの普遍性についてはトランプ前大統領も最近力説していました(イスラム教徒もユダヤ教徒もクリスマスを愛しているはずだというトンデモ発言)。
米国はもちろんクリスマスを控えて盛り上がっていますが、目を引いたのは家族で銃をもってクリスマスを迎えるケンタッキー州選出の下院議員の姿。「Qアノン議員」の一人であるローレーン・ボーバート議員もこれに呼応しました。ミシガン州の高校で銃撃事件があった数日後の投稿だったこともあり、批判を浴びました。
一方、サウスカロライナ州の下院選に出馬する民主党候補は「この家では、子どもたちに少し違うもので武装させています」として、本をもってクリスマスを迎える姿を投稿。文字どおり、「ペンは剣よりも強し」。岸田首相と私の母校の校訓でもあります。
ともかくも、今週はクリスマス。私もこの時期はいつも気持ちが浮き立ちます。イルミネーションを見るのも久しぶりで、コロナ後の明るい未来を感じなくもありません。皆様も、素敵なクリスマスをお過ごし下さい。
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