ブログ記者によるオンライン新聞 グッチーポスト

The Gucci Post [ぐっちー編集長の金融・経済を中心としたオピニオンブログ News Paper]

2020/04/20 00:00  | 今週の動き |  コメント(5)

今週の動き(4/19~25)

新型コロナウイルスの感染拡大は続き、事態収束の兆しはなかなか見えてきません。「Stay At Home」もすっかり常態になってしまいました。ゴールデンウィークも、言われてみるとそろそろか・・という感覚ですね(苦笑)。

ウイルスという人類共通の敵を制圧すべく、世界の人々が全力を尽くしていますが、長期戦を覚悟せざるを得ないステージに入ったようです。コロナとの共存を前提としながら、新たな経済活動の展開が模索されつつあります。

すなわち、中国と欧米は急激な感染拡大に見舞われ、多大な犠牲を払いましたが、徐々に最悪期を脱し、いち早く経済活動の再開に着手するようになっています。一方、日本は、クラスター対策が功を奏したこともあり、感染拡大のペースを緩やかにすることに成功してきましたが、それだけにより長期的な対応を想定せざるを得ない可能性があります。

とはいえ、すべての国々がコロナと共存する「ニューノーマル」を受け入れざるを得ない状況は共通しています。後から振り返ったとき、日本は、他国と比べれば犠牲を最小限に抑えながら、スムーズにニューノーマルに移行した例として評価される可能性があると思います。今が踏ん張りどころでしょう。

この先にある世界を見据えながら、日々を耐え抜く中で、新たなチャンスも見えてくるはずです。頑張りましょう。

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先週の動き
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4/12(日)
・英国のジョンソン首相が新型コロナウイルスの症状から回復し退院
・タリバンがアフガン政府の捕虜20人を初めて解放

4/13(月)
・トランプ大統領が新型コロナウイルスの感染拡大が緩やかになりつつあるとして経済活動の再開に向けた指針を近く策定すると表明
・米北東部7州(NY、NJ、CT、DE、PA、RI、MA)と西部3州(CA、OR、WA)がそれぞれ経済活動の段階的な再開に向けた戦略の策定で一致
・米民主党の大統領選予備選から撤退したバーニー・サンダース上院議員がバイデン前大統領への支持を表明
・米国のハリルザド・アフガン和平担当特別代表とタリバンのバラダル幹部が会談(ドーハ)
・OPECプラス(日量970万バレル減産で合意)(テレビ会議)
・フランスのマクロン大統領が新型コロナウイルス対策の移動制限の5月11日までの延長を発表
・イラン・ベネズエラ首脳電話会談
・IMF・世銀春季総会(テレビ会議、~19日)

4/14(火)
・トランプ大統領が経済活動の再開を協議する協議会「偉大な米経済再生産業グループ」の設置を発表
・トランプ大統領が新型コロナウイルスの感染拡大への対応への不満を理由にWHOへの資金拠出の停止を表明
・ポンペオ国務長官がWHOの抜本的な改革を追求すると表明
・カリフォルニア州のニューサム知事が外出制限の解除時期を判断する基準を発表
・NY州のクオモ知事がトランプ大統領の「大統領には絶対的な権限がある」との発言を「王と宣言したようなもの」と批判
・オバマ前大統領がバイデン前副大統領の大統領選出馬への支持を表明
・G7財務相・中銀総裁会議(テレビ会議)
・北朝鮮が南東部の江原道文川付近から日本海に向けて複数の短距離巡航ミサイルを発射
・ASEAN+3首脳会議(テレビ会議)
・IMFが世界経済見通しを発表

4/15(水)
・トランプ大統領が新型コロナウイルスの感染拡大のピークは過ぎたと発言
・トランプ大統領が新型コロナウイルスの発生源は武漢市の研究所だった可能性を調査していると発言
・ポンペオ国務長官と中国の楊潔チ共産党政治局委員が電話協議
・米海軍の第5艦隊がペルシャ湾内でイランの革命防衛隊の艦船に異常接近されたとしてイランを批判
・米民主党の大統領選予備選から撤退したエリザベス・ウォーレン上院議員がバイデン前大統領への支持を表明
・韓国総選挙(与党「共に民主党」が大勝)
・北朝鮮の太陽節(故金日成の誕生日)
・ドイツのメルケル首相が新型コロナウイルス対策で導入した規制を4月20日から一部緩和すると発表
・EUと英国がFTAを含む将来関係に関する交渉の日程の変更で合意
・NATO国防相理事会(電話会議)
・G20財務相・中銀総裁会議(テレビ会議)

4/16(木)
・トランプ大統領が新型コロナウイルスの感染者が少ない地域から経済活動の再開を認める新指針を発表
・米中西部7州(MI、MN、WI、IL、OH、KY、IN)が経済活動の再開に向けて連携すると発表
・米労働省が4月5~11日の失業保険申請件数は約525万件と発表
・G7サミット(テレビ会議)
・プーチン大統領が5月9日に予定していた対ドイツ戦勝75年のパレードの延期を発表
・国際通貨金融委員会(IMFC)(テレビ会議)

4/17(金)
・トランプ大統領が新型コロナウイルスによる米国内の死者数は6万~6万5000人になるとの見通しを表明
・トランプ大統領が新型コロナウイルスによる死者数は中国が最多と発言
・トランプ大統領が新型コロナウイルス対策として190億ドルの農家支援策を発表
・ミシガン州のウィットマー知事が新型コロナウイルス対策で制限している経済活動を5月1日に再開させたいとの考えを表明
・米大統領選挙民主党予備選(ワイオミング(郵便投票))
・中国が20年1~3月期の実質GDP成長率を発表(前年同期比▲6.8%)
・武漢市が新型コロナウイルスによる死者数を2579人から3869人に上方修正(約50%増加)

4/18(土)
・米韓首脳電話会談
・トランプ大統領が金正恩朝鮮労働党委員長から「素晴らしい書簡」を受け取ったと発言
・イスラエルのネタニヤフ首相が新型コロナウイルス対策で制限していた経済活動を4月19日から段階的に再開する方針を表明
・香港警察が19年8月と10月の違法なデモへの参加の容疑で「蘋果日報(アップル・デイリー)」の創業者の黎智英(ジミー・ライ)、李柱銘(マーティン・リー)元議員ら著名な民主派15人を逮捕

●新型コロナウイルスの時代

新型コロナウイルスの感染者数は世界全体で230万人、死者は16万人近くに達しました。中国や欧米では感染が急激に拡大したこともあり、ピークアウトの兆しが見えますが、それでも拡大は止まっておらず、アジアの新興国では感染が加速しています。

先週、IMFが今年の世界経済見通しを発表しました。レポートのタイトルは「ザ・グレート・ロックダウン:大恐慌以来の最悪の経済悪化」。成長率の予想は世界▲3%、米国▲5.9%、ユーロ圏▲7.5%、中国+1.2%、日本▲5.2%。21年までに9兆ドルのGDP(日本とドイツをあわせた規模)が失われるとしています。

また、中国は1~3月期の成長率が前年同期比▲6.8%だったと発表。マイナス成長は92年に四半期でデータを発表するようになってから初めて。前期比▲9.8%であり、年率換算では(このまま推移すると仮定すれば)経済規模が3割縮小することになります。

さらに、ハーバード大の研究によれば、ワクチンなどの治療法が開発されなければ、感染拡大のリスクは存続し、ソーシャル・ディスタンシングは2022年まで必要となると伝えられています。

コロナの時代の今後について私なりの考察を述べます(※メルマガに限定)。

●新型コロナウイルスの感染拡大(米国の対応)

米国での新型コロナウイルスの感染者は、4月19日時点で74万人、死者数は4万人近くに上りました。

失業保険申請件数は先週も約525万件。1か月で2200万人という、中規模国の人口に匹敵する雇用が失われたことになります。

4月30日にはコロナ対策の国民向けの行動指針(ガイドライン)の期限が到来します。しかし、この時点で行動制限を完全に解除できるとは考えにくいところです。

トランプ大統領は、コロナと経済への対応という相反する要請を考慮し、経済活動の再開に関する新指針を発表しました。各州は3段階で活動制限の解除を進めるべきとし、判断基準として感染者の減少と病院の受け入れ態勢を挙げています。ただし、具体的な基準は示されず、再開の判断と実施のあり方を決めるのは各州の知事であることを強調しています。

カリフォルニア州のニューサム知事も外出制限の解除時期を判断する基準を発表しました。また、北東部7州、西部3州、中西部7州がそれぞれ経済活動の段階的な再開に向けて連携することを発表しました。ミシガン州のウィットマー知事も経済活動を5月1日に再開させたいとの考えを表明しています。

一方、ミシガン、オハイオ、ケンタッキー、ノースカロライナなどで、外出禁止命令に反発するデモが起こっています。これを受けて、トランプは、「ミシガンを解放せよ!」などとデモを煽るようなツイートをしました。

連邦議会では、経済支援策の追加について議論が行われています。経済刺激策第3弾(CARES Act)の3500億ドルの中小企業支援がすでに底をついたからです。ただ、先々週と同様、合意には至りませんでした。

「新型コロナウイルスの感染拡大(米国の対応)」(3/30)
「新型コロナウイルスの感染拡大(米国の対応)」(4/13)

これら先週の動きと今後の展望についてコメントします(※メルマガに限定)。

●米国のWHOへの資金拠出停止

トランプ大統領がWHOのコロナ対応を批判し、資金拠出の停止を表明しました。ポンペオ国務長官もWHOの抜本的な改革が必要と述べています。

そして、G7首脳会議が3月に続いてオンライン開催されましたが、トランプはWHOのコロナ対応の検証と改革を求めたとのこと。米国は会議後にG7首脳はその方針で一致したと発表しました(ただし、他国はそのような発表はしていません)。

米国とWHOをめぐる動きについてコメントします(※メルマガに限定)。

●サンダース、オバマ、ウォーレンのバイデン支持表明

サンダース上院議員オバマ前大統領ウォーレン上院議員がバイデン支持を相次いで表明しました。

いずれも想定内の出来事ですが、サンダースが選挙戦から撤退して早々に支持を打ち出した点は注目に値します。それにしてもバイデンの驚きのリアクションはわざとらしかったですね・・(笑)。

オバマはサンダースの支持表明を見て絶好のタイミングと判断したのでしょう。その意義と今後のポイントについては以下の記事を参照下さい。

「バーニー・サンダースの大統領選挙からの撤退」(4/14)

民主党としては党内の結束を効果的にアピールできたといえます。上記記事で述べたポイントに補足します(※メルマガに限定)。

●原油の協調減産の合意

OPECプラスが日量970万バレル減産で合意しました。OPECプラス外でも、米国、カナダ、ブラジルは370万バレル、ノルウェー、インドネシアは130万バレルと合計500万バレルに合意したと伝えられています。

なお、OPECは、サウジ、UAE、クウェート、イラク、イラン、ベネズエラ、リビア、アルジェリア、ナイジェリア、アンゴラ、ガボン、赤道ギニア、コンゴ共和国の13か国。OPECプラスは、OPECにロシア、メキシコ、バーレーン、オマーン、アゼルバイジャン、カザフスタン、マレーシア、ブルネイ、スーダン、南スーダンの10か国が加わり、23か国になります。G20の産油国は米国、カナダ、ブラジル、インドネシアです。

以下の記事で減産合意の見通しは厳しいと述べましたが、とりあえず形をつけることには成功しました。しかし、その中身を見ると、やはり前途は多難です。今回の合意の意義について解説します(※メルマガに限定)。

「原油の協調減産の合意」(4/13)

●韓国総選挙

革新与党「共に民主党」(とその系列政党)が300議席のうち180議席を獲得して圧勝。保守野党「未来統合党」(とその系列政党)は103議席にとどまり、代表の黄教安元首相も李洛淵前首相に敗れて落選しました(北朝鮮の亡命外交官である太永浩元駐英公使は当選しました)。

文在寅政権は議会での基盤を確立し、一気に安定化しました。法案の成立が容易になり、コロナ対策も加速するとみられます。北朝鮮、米国、日本に対する外交政策については、これまでの路線を継続するでしょう。

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今週の動き
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4/23(木)
・EU首脳会議(テレビ会議)
・ラマダン(〜5/23)

●ラマダン

今年は4月23日から5月23日までがラマダン(イスラム教の断食月)です。この期間はイスラム教徒の集会や移動が増えるので、新型コロナウイルスの感染拡大が懸念されています。

サウジがメッカ・メディナへの巡礼を停止するなど、イスラム諸国は対策をとっていますが、信仰心の強い信徒の抑制には困難を伴います。同様の問題はイスラム教のみならず、ユダヤ教やキリスト教にもあります。

イスラエルは、今月初め、ユダヤ教の過越祭の直前に全土を封鎖しました。一方、米国では、イヴァンカクシュナー夫妻が過越祭を家族と祝うためにニュージャージーに旅行したことが判明しました。何やら、どこかで聞いたような話ですが・・(苦笑)。

米国では、フロリダのように教会の活動を「重要不可欠な事業」として認める州もあり、やはり大規模な集会がクラスター感染を招く危険が危惧されています。宗教への対応は今後もコロナ対策における重要な課題になります。

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あとがき
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One World: Together At Home(Global Citizen)
One World: Together at Home Concert Special: Watch Along With Our Live Blog(4月18日付E! News)

先週の記事の「あとがき」でご紹介した「One World:Together At Home」、ご覧になったでしょうか。

コロナ時代の「Live Aid」「We Are The World」といえる一大イベントでした。私はデスクで仕事をしながらエコーショーで視聴していましたが、とにかく色々な人たちが出てくるので、ほとんど釘付けになりました。

アーカイブでしばらく見られるようなので、見られなかった方はぜひチェックしてみて下さい。個人的にはローリング・ストーンズのリモートセッションが色々な意味で衝撃でした(笑)。

これだけのイベントをチャリティーで迅速に開催してしまうところに米国の底力を感じます。私も元気をもらいました。

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5 comments on “今週の動き(4/19~25)
  1. KB より:
    コロナから学ぶ

    状況の精査、問題の把握、ゴール(条件)の設定、行動・軌道修正、そして、謙虚な学びと広い視野。自分事としていろいろなことを考えさせられるコロナ問題ですが、記事のように、様々な国家、政府、トップの動きを見ていても学びが多いものです。
    色々な批判や文句等をいうのは簡単で、そういったメディアや人物も多い中、JDさんのメルマガからはいつも目の前の事象や歴史を通した「学び」があり考えさせられること多数です。
    コロナを踏み台にして、(前よりもいい状態で)生き残るものや人、サービスや国家って何だろう、と考えます。自分もより良い状態で生き残りたいと思います(笑)。

  2. 健太 より:
    軍事

     中東に派遣した駆逐艦の乗組員(軍人)が中国ウイルスに感染したと記事にあった。本当かわからないが、事実なら派遣した軍艦は機能停止に追い込む
     ガアムにあるB52は本土へ帰還した。
    アメリカ軍の空母4隻とも、中国ウイルスに乗組員が感染して、機能が停止し始めたという。
     軍事バランスが大きく変わり始めたから、事件が多分起きると予測している。
    石油の先物が4ドルまで下がった。デフレが生じると思う。
     事は容易ならざる事態へと進んだのではと思う。
    中国ウイルスが武漢で作られたものという記事が出ている。
    これは事実なら、大変なことで、中共の細菌兵器による攻撃となり、戦争事由になる。つまり禁輸となる。
     大惨事がこの先待っているんではないか?

  3. ino より:
    今回は生き残れそうにないと思う

    リーマンショックの時は他はどうあれ、自分は生き残れると自信があったし生き残れた。
    でも今回のコロナは生き残れそうにない。

    AIやHP(ハイパフォーマンスコンピューティング(昔はスーパーコンピュータと呼んでた))
    など、かなりスキルは上げててるけど生き残れそうにない。
    今は3プロジェクトの整理中、この後どうなるのか全く目途が立たない。

    今頃、経営層は生き残る為の切り捨て計画を立ててるな、様々な分析と予想を幹部と練ってGW中に決断。
    5月末ぐらいから通達と実行、6月は阿鼻叫喚の地獄が始まる...

    JAL、ANAなど航空会社は潰れるね4・5・6月ダメ、7・8・9月もダメ
    10・11・12もおそらくダメ、1・2・3月もやっぱりダメ、その後も超低空飛行が続く。
    まー3か月も持たねんじゃねー(統合&実質国営化しかないんじゃないの)。

    アメリカの航空会社はもっと悲惨だろうなー「アメリカの航空会社はチャプター11が沢山」
    なんて呑気なアナリストが言ってるけど「チャプター11」にもなれず
    捨て値資産競売&会社も従業員も消滅。
    だって誰も事業を引き受ける人いないから、以前なら厳しい事業整理になるけで誰かが拾って
    再建したけど今回は誰も拾ってくれない、政府が国有化してくれそうにもないし。

    と、生きているうちにコメントしました。
    メールマガジンの配信停止をするかもしれませんが、その時はごめんなさい。

  4. JD より:
    inoさん

    苦しい状況、お察しいたします。
    何かできることがあればと思います。
    お力になれるかは分かりませんが、ご相談などありましたら、メッセージをください。
    よろしくお願いいたします。

  5. ino より:
    まー何とかやってきます

    お返事ありがとうございます。

    保険、ネットサービスの見直しや食費とか一か月にどれだけ節約できるか
    預金や失業保険、現金10万円食いつないで。

    怖いのが突然営業職に配置換え達成不可能なノルマ架せられて
    達成できないと「自己都合退職」を強要されて解雇さえして
    もらえないことですかね。

    まー、やるだけのことやって死なない程度に頑張ってきます。

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