2020/02/26 05:00 | 米国 | コメント(6)
米大統領予備選挙(ネバダ、サウスカロライナ)
■ DECISION 2020 NEVADA CAUCUS RESULTS(NBC News)
■ 【米大統領選】 サンダース氏、有力候補の地位固める ネヴァダ州で大勝(2月24日付BBC)
アイオワ党員集会、ニューハンプシャー予備選に続き、ネバダ党員集会が行われました。結果(得票率と代議員数)は以下のとおりでした。
1位 サンダース 46.8% 22
2位 バイデン 20.2% 7
3位 ブティジェッジ 14.3% 3
4位 ウォーレン 9.7% 0
5位 ステイヤー 4.7% 0
6位 クロブシャー 4.2% 0
サンダースが予想どおり勝利。それも2位との間に26ポイントの差をつけ、事前予想と過去の予備選(アイオワとニューハンプシャー)の得票率を上回る大勝でした。
2位はバイデンでした。これも予想どおり。3位以下はダンゴ状態で何でもあり得る状況でしたが、ブティジェッジ、ウォーレン、ステイヤー、クロブシャーという順になりました。
アイオワ党員集会で起きたような混乱はなかったようです。ただブティジェッジ陣営は集計に異議を申し立てており、結果の確定に時間がかかる可能性があります。
・「米大統領予備選挙(アイオワの混乱)」(2/17)
次の予備選は今週土曜のサウスカロライナ予備選です。主要候補者の同州での支持率(Real Clear Politicsが算定したサウスカロライナと全米の平均支持率)は以下のとおりです。
・バイデン 26.8%(17.2%)
・サンダース 21.7%(29.3%)
・ステイヤー 14.7%(2.2%)
・ブティジェッジ 9.8%(9.8%)
・ウォーレン 9%(13.2%)
・クロブシャー 5.7%(6.3%)
・ブルームバーグ -(15.3%)
本日は、ネバダ党員集会の評価とサウスカロライナ予備選の展望について解説します。
※ここから先はメルマガで解説します。目次は以下のとおりです。
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米大統領予備選挙(ネバダ、サウスカロライナ)
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●サンダースの圧勝
●バイデンの回復
●ブティジェッジ、ウォーレン、クロブシャーの後退
●サウスカロライナの展望
●民主党の「内戦」
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あとがき
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■ 期待の新星「Buttigieg」 発音に米国人も苦労(2月14日付朝日新聞)
ブティジェッジの呼び方については2月18日付の記事の「あとがき」でお伝えしました。
朝日新聞は「ブタジェッジ」と呼んでいたのを修正するそうですが、ブティジェッジのパートナーのChastenさん(男性)は「Buddha-judge」でも良いと述べています。これはブティジェッジ自身もインタビューで述べていました。
「ブタジェッジ」も当たらずとも遠からずだったといえそうです。まあ、それでも表記は統一してもらった方がありがたいですね。
ところでクロブシャー(Klobuchar)も、日本語の表記にブレがありますね。「クロブシャー」「クロブチャー」「クロバチャー」・・・ニュース番組など多くの米国人は「クロブチャー」と言ってるようですが、本人の発音は「クロブシャー」に近いようです。
この記事によればクロブシャーはスロベニア系の名前で、本来は「ch」のはずなんですが、クロブシャーは母親が「sh」で発音していたのでそれに倣ったそうです。本人は「エイミー上院議員」と呼ばれるとうれしいとのこと。かわいいですね(笑)。
私の印象では、米国人は名前の呼び方にルーズなところがあります。昔、民主党から大統領選に出馬したDick Gephardtという下院議員がいましたが、この人も「ゲッパート」「ゲッファート」「ゲップハート」など呼ばれ方がバラバラでした(日本語表記のみならず英語の発音も)。
・「米大統領予備選挙の歴史」(16/2/2)
私は当時仕事でゲッパート議員と関わりがあり、あまりに気になったので、本人の説明を聞いたことがあるのですが、答えはなんと「どれでも良い」でした。どれでもいいのか・・(笑)。
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6 comments on “米大統領予備選挙(ネバダ、サウスカロライナ)”
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ネバダコーカスは「波乱なし」でしたね。今回初めてネバダで「期日前投票」が導入されたようですが、総投票数105,000に対し75,000が期日前に投票したという、この辺りの事実も興味深いなと思いました。当日投票は30,000とのことで、アイオワのように当日の雰囲気で投票先を決める、という事が少なかったのではないかなと思いました。また総投票数では2016年より約20,000増加したという事で、期日前に投票できるようになったことが主要因かと思いますが、アイオワ、ニューハンプシャーでサンダース・ブティジェッジが予想外の接戦を繰り広げ、いつも以上にネバダに注目が集まったことも一因なのかなと思いました。
バイデンのネバダ戦後の感想は、心の底から出てきた本音なのだろうなと私も思います。去年の夏頃には支持率でサンダースを大きく上回っていたはずなのに、結果ダブルスコアでの負けを喫するという。非常に残念な状況ではありますが、それでも1、2戦での惨敗を思うと2位に滑り込めて御の字、本当に首の皮一枚繋がったという状況でしょうか。サウスカロライナも予断は許しませんが、たとえ接戦であってもここで勝って自信を取り戻すことが出来れば、スーパーチューズデーをいい印象で戦えるかもしれませんね。
個人的に盲点(?)だったなと思ったのが、ネバダでのステイヤーの存在です。今回2段階投票でステイヤーからサンダースへの数字の移行が見受けられ、少し意外だなと思ったからです。というのも、彼がどちら寄り(中道・左派)なのかよく分かっていなかったからです。でもよく考えてみると、彼は気候変動を最優先事項として挙げていますし、ステイヤー支持者は環境問題に関心があるのでしょうから、ステイヤーがダメそう・・となったら、グリーンニューディールのサンダースに行くのは確かに自然現象なのかなと。
サンダースの独走が止まらなさそうな勢いですが、キューバのカストロ議長の政策を一部擁護する発言をしたことで、他候補者たちから攻撃を受けているようですね。(ボルトンまで攻撃していました・笑。)フロントランナーでありながら、敵に塩を送るような不用意な発言だなと思うのですが、この辺りの影響が今後どのように出てくるか(もしくはさほど影響なく消え去るのか)、興味深いなと思います。
「内戦」面白く読みました。まるで、ドラマですね!
メルマガを読むようになって米国の選挙、政治を色々な側面から学ぶことができて楽しいのは変わらず。最近は、ご紹介いただいた、永田町ディープスロートさん(@deepnagatacho)のツイッターを拝見するようになり、永田町界隈の話題について目にする機会が増えました。
日米のどちらを「良い悪い」ということは不適切ですが、サンダースのように個人が攻撃を受ける、個人の政策や主義主張が有権者にダイレクトに伝わる米国政治は興味深いなぁ、と思います。
もちろん、永田町さんのキレキレのツッコミを通して国内政治を見ながら、それぞれの見どころに気づき堪能し、楽しみが増えております。
トルコとシリアの抗争はどのように展開するでしょうか。
外国はわがぅにへの渡航を禁止するでしょう。なぜ安倍政権はつい今日韓国からの渡航を禁止しないのか?
この二つについてお願いします。
トルコとシリアの激突については来週のメルマガでお答えします。
韓国からの入国規制については、大邱と慶尚北道の一部地域からの入国は規制していますよね。私は感染症の専門家ではないので確たることは言えませんが、感染者数と地域に応じた判断をしていると理解しています。
コロナウィルスに特化した情報を期待しております。
各国がこの疫病とどう向き合っているのか、皆さんとても知りたいと思うのです。
会員情報とかではなく。
こんな時にグッチーさんがいないなんて、残念でなりません。
JDさんには失礼なものいいですみません。ごめんなさい。
随時、コロナ情報提供、期待いたします。
リクエストありがとうございます。
了解しました。私は感染症の専門家ではないので、限界もありますが、各国の政策や政治との関係に焦点をあててフォローしたいと思います。
マーケットへの影響は経済ZAPのSaltさんがフォローしてくれるはずです(私からもお願いしています・・・(笑))。
「会員情報とかではなく」・・・はよく分からなかったのですが、私からの情報はこれまでどおりメルマガとツイッターでお伝えしますので、よろしくお願いします。