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The Gucci Post [ぐっちー編集長の金融・経済を中心としたオピニオンブログ News Paper]

2020/02/07 05:00  | 中東 |  コメント(2)

中東和平案(世紀のディール)の発表

President Donald J. Trump’s Vision for Peace, Prosperity, and a Brighter Future for Israel and the Palestinian People(1月28日付The White House)
Donald J. Trump(1月29日付Twitter)

1月28日、トランプ大統領が「世紀のディールDeal of the Century)」と称する中東和平案を発表しました。

トランプ政権発足以来、クシュナー大統領上級顧問がイスラエルのネタニヤフ首相と組んで進めてきた構想です。昨年6月に米国はパレスチナ支援策を発表し、いよいよ近いうちにその全貌が明らかになる・・とみられていましたが、ようやく発表に至りました。

「パレスチナの経済支援に関する国際会合」(19/7/1)

今回の和平案の位置づけは、第3次中東戦争後に採択された安保理決議242号を修正し、95年のオスロ合意II(パレスチナ暫定自治政府の自治を拡大する合意)を補完するものです。

「イスラエル現代史(6):第3次中東戦争~圧勝の功罪」(19/7/31)
「イスラエル現代史(11):中東和平への道」(19/10/9)

和平案の発表の前日、ネタニヤフと政党連合「青と白」のガンツ代表はワシントンDCを訪問し、各々トランプと会談。ネタニヤフとガンツはともに和平案を歓迎しました。両氏は和平案の発表の場にも出席しましたが、パレスチナ自治政府の代表者は出席しませんでした。

パレスチナ自治政府のアッバス議長は「(世紀のディールではなく)世紀の侮辱だ」と述べ、受け入れを拒否する姿勢を鮮明にしています。中東の主要国ではトルコとイランが厳しく批判。非国家主体では、ヒズボラとハマスが非難しています(「イスラム国」も発表前に牽制)。

一方、アラブ諸国では、サウジをはじめとする湾岸(GCC)諸国とエジプトは直接的な評価を避け、米国の和平仲介の努力を評価すると発表。しかしヨルダンは明確に反対。アラブ連盟の外相級会合では和平案を拒否する決議が採択されました。

EUは、和平案の内容を「検討する」と述べるにとどめました。英国のジョンソン政権は米国の努力を讃え、最も好意的な姿勢を示しました。

国連は、安保理決議242号に基づき、第3次中東戦争以前の境界線に従って二国家共存による解決策を見出すべきと主張しました。

世紀のディールのポイントは何か。トランプ政権は何を狙っているのか。米国、イスラエル、中東地域にどのような影響をもたらすのか。これらについて解説します。

※ここから先はメルマガで解説します。目次は以下のとおりです。

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中東和平案(世紀のディール)の発表
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●「世紀のディール」の内容
●「世紀のディール」の狙い
●トランプ政権の中東政策
●イスラエル総選挙への影響

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あとがき
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米国の選挙が盛り上がっていますが、最新の動きとそれに対するタイムリーなコメントはツイッターで書いています。ゴーン事件やイランの攻撃のときもそうでしたが、刻々と変わるダイナミックな動きを知りたい方はツイッターをフォロー下さい。もちろん、しっかりした解説、踏み込んだ分析はメルマガ独占ですが・・(笑)。

16年大統領選のときもそうでしたが(当時はメルマガではなくブログでした)、これから大統領選に関する情報がメインになると思います。もちろん世界情勢に関わることであれば米国に限らずフォローしますが、読者の皆様の期待はやはりここにあると思いますので、重点的にお伝えします。秋には大統領選に関する特別講演を行うことも検討しています。ご期待下さい!

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2 comments on “中東和平案(世紀のディール)の発表
  1. KB より:
    歴史は繰り返す

    前回の「イスラエル現代史(16)」と合わせて読むと「米・イスラエル」の関係が時代によって両極端に変化しているのがよくわかります。
    また、先のシリーズで冷戦終結からネタニヤフの登場、それ以降の動きをじっくり学べたのもとても有意義でした。
    「自律的な解決」という話がありましたが、冷戦前の構図にもやや近いような気がして、とても興味を持っています。
    イスラエル現代史シリーズと、ホットなこの「世紀のディール」を合わせて読むことができてとてもよかったです。

  2. china より:
    結果よりプロセス?

    トランプの中東秩序の再編は、確かに興味深い試みだなと思いました。中東和平のためには、大国が積極的に関与していく方が良いのかと思っていましたが、言われてみれば当事者たちで自主再建できるのなら、それが一番自然な気はします。でも国力の差があるのと、民族や宗教など複数のレイヤーが絡み合う複雑な構造によって、簡単にはそれが叶わないから、国連はじめ色んな国が関与してきたのだろうなとも思います。(平和目的だけではないでしょうが・・。)
    原点回帰的な良策のようにも感じますが、やはり色々難しいのでしょうね。

    中東和平案の発表はイスラエルの組閣が成立するまで待つのかなと思っていたので、このタイミングは意外だなと感じていました。11月の選挙を見据えもう待てない、というのは何となく予想していたのですが、この発表をもってネタニヤフを後押しする意図については全く考えてなかったので新たな視点でした。

    すべからく国際社会の理解も得られていませんし、当事者の合意を得られる見込みも無さそうです。中東に対する効能が発揮されないのであれば、どんなに壮大な世紀のディールでも「絵に描いた餅」だと思うのですが、アピールしたい支持者層は、そこ(実現)までは求めないのでしょうか。とにかく私たちの求める未来を実現すべく、望みどおりの政策を打ち出してくれた、その行動こそを評価する、結果よりプロセス的な感じなのですかね。実際(アピールしたい)有権者がどれくらい今回の和平案を評価してくれるのだろう・・と、ふと思ってしまいました。もちろんやらないよりやった方が良いのだとは思うのですが。

    次の政権が民主党になった場合、中東和平案が白紙になる可能性について言及されていましたが、こういった場合どういう風に白紙に戻すのでしょう。別に法令に基づいているわけではないから、撤回声明を公式に出して終了、となるのでしょうか。

    特別講演会、良いですね。その頃には民主党の候補者も決まり、激戦が繰り広げられていることでしょう。楽しみにしています。

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