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The Gucci Post [ぐっちー編集長の金融・経済を中心としたオピニオンブログ News Paper]

2019/12/27 05:00  | 回顧と展望 |  コメント(7)

2019年の回顧

北朝鮮、「クリスマスプレゼント」は肩透かしですかね。まあ、ほんとに花瓶とかトランプ大統領に個人的な贈り物をしているのかもしれませんが・・笑

そもそもこの発言はリ・テソン外務次官が談話で述べたものに過ぎず、どこまで重みがあるのかは疑問がありました。ボルトン前大統領補佐官は多分ブラフだろうと言っていました。

金正恩が述べた非核化交渉期限は年末、元旦には金正恩の新年の辞も予定されています。こちらの方が予断を許しません。

さて、年末ということで、恒例の1年の回顧です。

まずこちらは私が年始に書いた2019年の展望です。

・「2019年の展望(1)(2)」(1/4・9)

本年に予定されていた主要イベントを整理した上で、世界情勢を左右する重要テーマを以下のとおりピックアップし、それぞれについて考察を加えていました。

●トランプ政権の方向性
●中東・北朝鮮・ロシア
●通商交渉と自動車関税
●トランプ時代の「終わりの始まり」?
●大統領選の幕開け
●米中の「新冷戦」と世界の分断
●トルコ、サウジ、イランの戦略
●BREXITとEUの試練
●アジア大洋州と中南米の新政権

今年に実際に起こった主要イベントを確認しましょう。

1月
・ブラジルのボルソナロ大統領就任
・習近平国家主席の台湾政策演説
・ベネズエラのグアイド国会議長の暫定大統領就任

2月
・一般教書演説
・インドとパキスタンの戦闘機の交戦
・第2回米朝首脳会談(ハノイ)

3月
・中国全人代
・NZ(クライストチャーチ)でのモスク銃乱射事件
・ロシア疑惑の捜査報告の発表
・ウクライナ大統領選挙
・BREXITの延期(10月末まで)

4月
・イスラエル総選挙(1回目)
・インドネシア大統領選挙
・第2回「一帯一路」国際協力サミット(北京)
・スリランカでの爆弾テロ
・スペイン総選挙(1回目)

5月
・米国の対中追加関税の引き上げと追加関税第4弾の発表
・米国のイラン制裁強化(原油禁輸の適用除外の終了)
・タイ総選挙
・豪州総選挙
・インド総選挙
・欧州議会選挙

6月
・香港で逃亡犯条例改正案に反対する抗議デモ
・米国のイラン攻撃中止
・G20サミット(大阪)
・米中首脳会談(同)
・第3回米朝首脳会談(板門店)

7月
・日本の対韓輸出管理の強化発表
・ギリシャ総選挙
・参院選
・英国のメイ首相が退任、ジョンソン首相が就任

8月
・米ロの中距離核戦力廃棄条約(INF条約)の失効
・米国による中国の為替操作国認定
・韓国のGSOMIA破棄決定
・G7サミット(ビアリッツ)
・TICAD7(横浜)

9月
・米国の対中追加関税第4弾の第1陣の発動
・サウジの石油施設への攻撃
・イスラエル総選挙(2回目)
・国連総会
・日米貿易協定の最終合意
・アフガニスタン大統領選挙

10月
・米軍のシリア北部からの撤退
・米中の「第1段階の基本合意」(追加関税引き上げの見送り)
・ボリビア大統領選挙
・即位の礼
・アルゼンチン大統領選挙
・「イスラム国」のバグダディ指導者の死亡
・イラク、チリ、ボリビア、レバノン、エクアドルで大規模な抗議デモ
・BREXITの延期(20年1月末まで)

11月
・ASEAN首脳会議・東アジアサミット、RCEP首脳会議(バンコク)
・ボリビアのモラレス大統領の辞任・亡命
・スペイン総選挙(2回目)
・イランで大規模な抗議デモ
・APEC首脳会議(サンティアゴ)中止
・韓国のGSOMIA破棄の効力停止
・香港での衝突の激化(香港区議会選挙、香港人権法の成立)

12月
・COP25(マドリード)
・英国総選挙
・米中の「第1段階の合意」(署名は20年1月予定)
・トランプ大統領の弾劾決議案の可決

今年も色々なことがありましたが、あらためて振り返ると、年始に取り上げたテーマが19年の世界情勢を特徴づける重要な切り口になったことが分かると思います。それぞれの展開についても、おおむね予想どおりでした。

ところで、本年の回顧については、コメント欄で読者の方から以下のご提案をいただきました。

>今年もたくさんの予想をされて当たったなぁと言うのが感想です。
>ただ、結果が出るのが三か月だったりしたら、忘れてしまっていて、どうだったか、ブログをさかのぼる今年でした。
>今年最終号は、〇×でコメントをふりかえるのは、どうですか。来年は、私は、個人的にメモしようと思っています。
>例 モラー特別検察官提出文書でトランプ大統領弾劾されない。〇
>これは今年一番参考になりました。ありがとうございます

これまで何度も述べてきたとおり、私は「結果の予想」を重視していません。未来は誰にも分かりませんし、結果だけ「こうなる」と断言することは、子供でもできることです。その結果だけを見て、「当たった」「外れた」と言って騒ぐことには何の意味もありません。

大事なのは、その結果を導く「推論過程」です。推論過程が欠如した「カン」だけの「予言」など、たまたま当たっていたとしても、その価値はゼロです。逆に推論過程が優れていれば、その結論部分が現実と異なったとしても大きな価値があります。その後の分析にも生かすことができるからです。

もっとも、読者の皆様は、私の言いたいことをよくわかっていらっしゃると思います。それを前提とした上で、ご提案のとおり振り返るのも面白いかなと思いました。

ということで、「2019年の回顧」は、これまでと趣向を変えて、「予想と結果」に焦点を当てながらお伝えしたいと思います。

※ここから先はメルマガで解説します。アウトラインは以下のとおりです。

***********
2019年の回顧
***********

●ロシア疑惑によるトランプ弾劾の不発
●トランプ外交の先鋭化
●米中の「貿易戦争」と「新冷戦」
●米朝首脳会談
●米国とイランの対立
●米国のイスラエル支援
●米軍のシリアからの撤退
●日米貿易協定
●米大統領選挙の民主党予備選
●BREXITと英国総選挙
●各国の選挙
●ウクライナ疑惑によるトランプ弾劾
●香港での衝突の激化
●世界各地での抗議デモ

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あとがき
***********

『相談役 島耕作』第1話(8月22日付現代ビジネス)

・課長→部長→取締役→常務→専務→社長→会長→相談役(←今ココ)

日本の大企業のサラリーマンのモデルを描いた作品というか、一つの資料として、後世や海外でも伝えられそうですね。

しかし、そうなると、課長編のゲスなエピソードの数々が世界的に誤解を招きそうですが・・いや、それも日本社会の特徴を描いた貴重な資料となり、歴史的視点から分析の対象になるのか・・いや、それもいかがなものか・・(笑)。

ちなみに、ご存知かと思いますが、島耕作シリーズはバックワードな発展も遂げています。時系列に沿って並べると以下のとおりです。

・課長→係長→ヤング(新入社員)→学生

どこまで我々は島耕作の大河ドラマに付き合わされるのか・・と思いますが、それを受け入れた上で、今後の展開に考えをめぐらすと、それぞれこんな感じになるのかな、と思いました。

・相談役→顧問→シルバー(老年)→来世(火の鳥?)
・学生→少年→幼年→胎児→前世・・→前々々世

え、これが今年最後の「あとがき」・・?と突っ込まれそうですが(笑)、すみません、来年になると時期を逸するネタになってしまうので書きました。

それに『島耕作』シリーズは、ある意味で日経の「私の履歴書」のようなもので、世界の中の日本、日本経済の発展、日本企業の文化を知る上で(それなりに)参考になりますから、私は新社会人や若いビジネスマンにはお勧めしています。面白いし。そういうわけで、意外と年末の「あとがき」を飾るにふさわしいネタだと思います(たぶん)。

さて、今年も読者の皆様には大変お世話になりました。お付き合いいただき、どうもありがとうございます。

今年はぐっちーさんの逝去をはじめ、グッチーポストにとっては激動の一年になりました。ぐっちーさんを失ったことは本当に大きな悲しみでしたが、新生グッチーポストはぐっちーさんのスピリットとレガシーをしっかりと受け継ぎ、前に進み続けています。

本号が今年最後の配信となります。来年は1月2日に新年のご挨拶、6日に「今週の動き」を配信します。

それでは皆様、良いお年をお迎えください。

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7 comments on “2019年の回顧
  1. KB より:
    プロセスが大事

    言いっぱなしのメディアやアナリストがゴロゴロしている中、我らがJDさんのすごいところのひとつは、こうして常に見通しと結果を振り返りながらチェックし、それを惜しげもなく公開していくところですね。今回は1年分まとめての総括だったわけですが、殆ど見通し通りの中、そうでなかったものも全て公開されていて、すごいですね。
    「推論過程が優れていれば、その結論部分が現実と異なったとしても大きな価値があり、その後の分析に活かすことができる」まさにそれを体現されていて、「考える」とはこういうことか、と改めて思いました。
    1年間大変お世話になりました。来年もよろしくお願いします。

  2. より:
    来年もよろしくお願いします。

    イヤー忘れてしまうことが多いなぁと思う今日この頃。提案を採用していただきありがとうございます。今年を俯瞰できました。良いお年を。

    私は、日経の私の履歴書の中では、日向方斎?が一番好きで、影響を受けました。

  3. 回顧~2019年も色々ありました~ より:
    china

    「回顧」シリーズは「予想と結果」に焦点を当てた今回のような構成良いかもしれませんね。結構読みやすかったです。「展望」は推論過程をじっくり見たいので、詳細記述を希望します!

    米中の貿易戦争について、年初の見通しで通商交渉についてはそこまで見通しは暗くない、という見立てを読んで、正直、そんな馬鹿な・・と思っていました。ちょうど去年は米中貿易戦争で、関税第1弾~第3弾が次々と発動され華々しく関税合戦が繰り広げられ、この争いは一体どこに行きつくのだろう・・と誰もが思っていた時期だったのではないかと思います。多少波乱はありましたが、年末を迎え振り返ってみると、「第1段階の合意」署名目前に辿り着いており、おおっ、と思っています。
    でもこれもトランプが何を一番大切に考えているか、それまでに積みあがっている事実をもとに考えると、そんなに驚くべき結論ではなかったのかもしれませんね。香港・ウイグル法案、然り。フレームワークの重要性を再認識しております。

    イスラエルは今後の展開が興味深いです。ネタニヤフ首相は11月の収賄による起訴にも関わらず、無事リクードの党首選を勝ち抜いたようですが、3回目の総選挙はどうなりますでしょうか。イスラエルへの入植容認はエバンジェリカル向けのアピールなのかなと思いましたが、先日はエバ雑誌から予想外の攻撃を受けていて、興味深い出来事だなと思っています。エバ雑誌の攻撃も一部アンチトランプの独断専行かと思いましたが、来年エバンジェリカルの支持者集会を開くことをトランプ陣営が決めたというニュースを見て、トランプなりに支持離れの危機を多少感じているのかなと思ったりしています。

    民主党予備選のブティジェッジはまさにご慧眼でしたね。若き市長の高い戦闘能力を早くから見抜いておられたあたり、さすがです。予備選もどうなりますでしょうか。2020年の展望をお待ちしております。

    今年は本当にグッチーポスト的激動の一年でしたね。ぐっちーさんがお亡くなりになり、足元が崩れ落ちるような絶望を感じるとともに、その存在の大きさを痛感していました。
    これからグッチーポストはどうなるのかと案じていましたが、早い段階でJDさんが続行宣言を出して下さったのは個人的に嬉しい誤算でした。新生・経済ZAP!!も始まりましたし、グッチーポストの今後益々の発展を期待しております。
    今年も1年ありがとうございました。来年もメルマガでたくさん勉強させて頂きたいと思っております。
    JDさん、皆様、よいお年をお迎えください。

  4. 那須の山奥の兄ちゃん より:
    今年もありがとうございました

    JDさん推奨の本

    谷口さんと飯山さんの本を読ませていただきました

    どちらも示唆に富む本であり
    とくに飯山さんの本は
    イスラムの理解に
    一本の筋が通ったような気がします

    谷口さんの本に関しては
    なぜ、このような本が
    一冊もないのかな
    と、おもいます。
    悪口を書かないと
    売れない、というのが理由なのでしょうけど

    イスラムの理解ができないのは
    やはり根本を理解していなかったから

    安倍さんの見方は
    世間に出ている評価が偏り過ぎているから
    理解できないのだと思います。

    事実をもとに推測するのが一番大事なのですが
    考えに偏りがあるのが
    思考を鈍らせることに気づいた1年だったように思います。

    特にマーケットに携わる方は
    谷口智彦さんの安倍晋三の真実
    を読んだほうがいいと思います
    今まで曇っていた目が晴れるのではないかな
    とは思います。

    私は偏屈なので
    ぜんぶは信用しませんけど
    トランプの暴露本にしても
    ぜんぶ、事実とは思ってはいません
    あくまでも中立性を担保します、これからも。

    ありがとうございました。

  5. ひとこと より:
    お疲れ様でした

    1年間、ありがとうございました。来年は今年以上に、JDさんにとって良いお年となりますように。

    マチネの終わりに。
    JDさんは、こう言った本はお読みになりませんか?
    私は平野さんの本を初めて読みました。

    (管理人注:以下、プライバシーに関わる部分があるとお見受けしましたので、大変恐縮ですが、掲載を控えさせていただきました。申し訳ありませんが、ご了承下さい。私はしっかりと拝読させていただきました。ありがとうございます。)

  6. 健太 より:
    知識

     いろいろな情報というより分析ですか、読むのに大変で、最初読み始めて、これはとても駄目だと思い、やめて、再び読み始めましたが、思わぬ,視点があり、勉強認ります。ついていけないなと思うこともしばしばです、田舎でくすぶっただけですから。それにしても英語をもっと勉強しておけば、良かったと思うが今にしても思うと、英語の環境、(この場合は国際政治と国際経済ですか)に依存するから、勉強といっても、ダメだったかなと思っています。

    >私は、日経の私の履歴書の中では、日向方斎?が一番好きで、影響を受けました。

    確か住金の社長だっと思うが、履歴書を読んだとき、印象に残り、名前だけは憶えています。彼のような人が経済界に少なくなったことが大きな問題ではないか。確か彼は銀行家大蔵省と喧嘩して、世界銀行から借りて、製鉄所を(和歌山だったと思いますが)作ったと記憶します。
     彼の見通しが正確だったということです。

  7. JD より:
    皆様、ありがとうございます。

    暖かいお言葉、ありがとうございます。
    私も試行錯誤を続けながら書いていますので、皆様のコメントは大変参考になり、力になっています。私にとっては宝物です。

    >私は偏屈なので
    >ぜんぶは信用しませんけど

    こういう姿勢がとても大事と私は思っています。
    常に批判的な精神をもつ・・これが知性の王道であり、忘れてはならないことだと思います。
    私が書くことに対しても、厳しい目を向けて下さい。

    >読むのに大変で、最初読み始めて、これはとても駄目だと思い、やめて、再び読み始めましたが、思わぬ,視点があり、勉強認ります。

    このように言っていただけると、本当にうれしいです。
    英語は、今は色々な勉強の仕方がありますし、趣味や娯楽のような気分でされても良いかと思います。
    また勉強法の記事など書いてみます。

    では、皆様、良いお年を。

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