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2019/11/05 05:00  | 欧州 |  コメント(2)

BREXIT延期と英国総選挙の決定


英与野党党首、最後の対決 総選挙に向け各党が活動開始(10月31日付BBC)

先週、EUがBREXITの延期期間を20年1月末に決定しました。その直後に英国の下院ではボリス・ジョンソン首相の12月12日の総選挙実施提案の動議が否決。ここまでは以下の記事で述べたとおりの展開でした。

「ボリスの総選挙提案とBREXITの延期可能性」(10/28)

ところがその翌日、ボリスの12月12日の総選挙実施提案の法案が438対20で可決されました。ただ、当初のボリスの構想とは異なり、総選挙はBREXIT実施前に行われることになりました。このため、総選挙はBREXITの是非を正面から問うものになります。

急転直下の展開ですが、この結果も実は十分に予想されていました。今回の決定の意義と今後の展望について解説します。

※ここから先はメルマガで解説します。アウトラインは以下のとおりです

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BREXIT延期と英国総選挙の決定
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●総選挙に至る背景
●総選挙の展望
●離脱か残留か

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あとがき
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トランプ米大統領の像、メラニア夫人の故郷スロヴェニアに(8月30日付AFP)
メラニア夫人、スロベニアの地元に木像 同郷の彫刻家が制作(7月10日付CNN)

「この作品にはポピュリズム(大衆迎合主義)の政治に一石を投じるという願いを込めた」「しかしこのメッセージは一部の地元住民には伝わっていない」「村人らは、像に火を付けると息巻いている」・・いや、メッセージというより、単にデザインの問題(景観を害される)では・・(笑)。

メラニア夫人像も話題になりましたが、冒頭記事の写真を見れば分かるとおり、これがまた微妙でした(苦笑)。まあ、トランプ像よりは目立たないのでマシというところでしょうか。ちなみに私もスロベニアに行ったことがありますが、その景色の美しさは強く印象に残っています。旅行者に過ぎない私ですら、あの景観を害されるのはイヤだなあと思います。いわんや地元の人であれば・・でしょう。

以下の記事の「あとがき」で、あいちトリエンナーレについて述べましたが、扇情的なメッセージをアピールした「過激」な作品が必ずしも価値があるとは思いません。個人的には、アートなら、デザインやユーモアによって見る人の深層心理を掘り起こすような、洗練と余裕が欲しいと思います。

「米国の銃規制をめぐる議論(銃乱射事件、ヘイトクライム、国内テロ)」(8/15)

やや脱線しますが、この関連でいえば、最近私の中でヒットしているドラマが『シリコンバレー』。

Silicon Valley – Season 1: Trailer – Official HBO UK(15年5月20日付HBO)

このドラマでは、ちょっとあり得ないような偏見や差別に関するジョークが頻発するのですが、「こんなのネタにしてしまうのか」と驚き呆れながら、あまりに面白く、笑いながらも、その偏見や差別のナンセンスと滑稽さに自然と気付かされます。

ポリティカル・コレクトネスも大事でしょうが、このような一見「過激」なやり方であえてジョークのネタにして笑い飛ばしてしまうのも、懐が深いというか、逆説的に洗練された文化を感じさせるような気がします。

こうしたうわべにとらわれない骨太なヒューマニズムは、映画『グラン・トリノ』(クリント・イースートウッド監督、08年公開)でも描かれていました。こちらの記事(18/2/28)の「あとがき」でお伝えしましたが、あらためて素晴らしい映画だったと思います。

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2 comments on “BREXIT延期と英国総選挙の決定
  1. KB より
    何度総選挙をやれば・・・

    他国の私ですら、疲れてきますね、BREXIT(苦笑)。「離脱、するする詐〇」みたいな感じになっていますが、実際にどのような結果になるのか、前進できる結果になるように期待したいところですけれど・・・。
    かねてからのご指摘の労働党コービン党首、この期に及んでもやはり当てにならないのですね。ここから危惧されることの示唆も、納得すると同時に力が抜けます。やっぱり「野党」の存在って、大切ですね。
    「シリコンバレー」面白そうです。Netflix派(?)なのですが、JDさんのTwitterで@mamecon2004さんも、「きっと、うまくいく」をリマインドしてくださっていましたし、やはりAmazon Primeも契約しなきゃですかねぇ・・・(笑)

  2. china より
    英国の総選挙と未来

    冒頭のBBCの記事を読んでいると、各党が有権者に向け、今回の総選挙の大義名分を何とかひねり出そうとしている様が見て取れるような気がします。自由民主党の党首は、ボリスのみならずコービンも倒すと対決姿勢を鮮明にしていますし、これでは主要3野党の共闘は難しそうですね。ジェレミー・コービンは12/12の総選挙決定後、早々にユダヤ系団体から次の総選挙では支持しない旨の声明を出されていましたし、おっしゃるとおりリーダーとしての手腕に疑問符のつく人なのかなと思いました。でも何故そんなに調整力の無い人が、最大野党の党首を続けてこられたのでしょうね。不思議です。労働党には他に良い人材がいないのでしょうか。

    BREXIT協定案については、トランプからツッコミが入っていましたね。ただでさえ大変な時なのに、心の友からのまさかの横槍、本当にご愁傷さまだなと思います。EUとの交渉を重ねて何とか協定案をまとめ、やっとのことで総選挙を乗り越えても、やってくる未来は順風満帆とはいかなさそうです。
    ボリスに100%満足していなくても、ボリスVSコービンという対立構図が出来あがると、BREXIT疲れを感じている有権者は賛成反対を超えて、何となく「決めてくれる方」へ流れていきそうな気もします。

    あとがきの彫像はギャグにしか思えないのですが、芸術による真剣な意思表示なのですね・・。でも両者とも明らかに景観になじんでいませんよね。スロベニアに景観法は整備されていないのでしょうか。
    『シリコンバレー』はそういう見方があるのですね。目からうろこです。実は作風になじめなくて数話見てストップしていたのですが、もう一度その視点でトライしてみようと思います。

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