2019/02/14 05:00 | 総集編 | コメント(5)
総集編第4号:トランプの時代と中間選挙の審判
過去の記事の総集編の第4弾です。今回はトランプ政権の2年目をテーマにしており、総集編第1号「トランプ政権の1年」(18/1/31)の続編になります。
前回は、17年1月20日のトランプ政権発足から昨年1月前半までの1年間の記事をまとめました。今回は、その続きということで、昨年1月後半から今年1月までの1年間の記事をまとめています。とにかくトランプの動きは激しかったので(苦笑)、分量は250ページに上りました。
主に最近メルマガを読み始めた方向けに作成していますが、構成を工夫しており、加筆修正や書き下ろし部分も多いため、最初から購読している方にも楽しんでいただけるものと自負しています。
また、メルマガの読者でない方も購読が可能です。定期購読を検討する上での参考として読んでいただければと思います。
毎日のように衝撃的なニュースが飛び出す「トランプの時代」では、一週間前に何が起こったのかすら定かではなくなります。だからこそ、時にはこうして腰を落ち着かせ、冷静な視点から1年の動きを振り返ることは、今後にも生きる真に重要なポイントを見抜く上で大きな意味をもつでしょう。私自身、あらためて読み直すと様々な発見がありました(手前味噌ですが・・)。
なお、今回の総集編は、トランプ大統領と政権の動向、内政、選挙に絞っており、米中の「新冷戦」や北朝鮮、中東等の対外政策については総論のみにとどめています(これらを含めると600ページを優に超えてしまいました・・)。対外政策については、アジアや中東の総集編で扱いますので、少しお待ちください。
過去の総集編はこちらです。
・第1号「トランプ政権の1年」(18/1/31)
・第2号「習近平の帝国とアジアの激動」(18/8/24)
・第3号「中東の新時代」(18/11/16)
ちなみに、第3号「中東の新時代」には、那須の山奥の兄ちゃんさんから、「2018年の回顧」(18/12/27)のコメント欄で、「JDさんの総集編は私はすごいなと思います」「みなさんも購入されたほうがいいと思います」「ただし印刷するときの紙切れとインクきれに注意です」というありがたいお言葉をいただきました。プリントされる方のためにも、前述のとおりテーマを絞って良かったと思います(笑)。
今回の総集編の内容は以下のとおりです。
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総集編第4号:トランプの時代と中間選挙の審判
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1.トランプ政権
(1)総論
・「ダボス会議」(18/1/29)
・「トランプの一般教書演説」(18/2/6)
・「ホワイトハウス高官の辞任」(18/2/12)
・「トランプ政権の新たなる混沌と貿易戦争(1)」(18/3/2)
・「トランプ政権の新たなる混沌と貿易戦争(2)(18/3/7)
・「ゲーリー・コーン大統領補佐官の辞任」(18/3/9)
・「ティラーソン国務長官の解任」(18/3/16)
・「トランプ政権の人事刷新の動き」(18/3/19)
・「トランプ政権の人事刷新の動き」(18/3/20)
・「ボルトン新大統領補佐官」(18/3/27)
・「トランプの支持率上昇」(18/4/2)
・「トランプの奔放な言動」(18/4/16)
・「ポンペオ新国務長官と政権人事の混沌」(18/4/30)
・「CIA長官に指名されたハスペルの上院公聴会」(18/5/14)
・「プルイットEPA長官の辞任とシャイン大統領補佐官の指名」(18/7/9)
・「トランプのコーク兄弟批判」(18/8/6)
・「オマロサ・マニゴールト・ニューマンのトランプ攻撃」(18/8/20)
・「ブレナン元CIA長官の機密情報アクセス権剥奪」(18/8/20)
・「ワシントン・ポストでのボブ・ウッドワードの新著の抜粋とNYタイムズでの匿名の政府高官によるトランプ批判」(18/9/10)
・「スティーブ・バノン『Trump at War』の公開」(18/9/10)
・「トランプの支持率の低下」(18/9/19)
・「トランプの国連演説」(18/10/1)
・「メラニア・トランプ大統領夫人のアフリカ歴訪」(18/10/8)
・「ニッキー・ヘイリー国連大使の辞任」(18/10/15)
・「セッションズ司法長官の解任」(18/11/12)
・「トランプ政権の人事刷新」(18/12/10)
・「トランプと軍の関係」(18/12/14)
・「マルバニーOMB局長の首席補佐官代行指名」(18/12/17)
・「マティス国防長官の退任発表」(18/12/24)
・「2018年の回顧(トランプの時代)」(18/12/27)
・「2019年の展望(1)」(19/1/4)
・「2019年の展望(2)」(19/1/9)
・「ポンペオ国務長官の上院選への出馬検討報道」(19/1/28)
(2)ロシアゲートとスキャンダル
・「ロシアゲートをめぐる機密メモの公開」(18/2/5)
・「ロシアゲート」(18/2/19)
・「ロシアの元スパイの殺人未遂事件」(18/3/19)
・「マケイブ前FBI副長官の解雇」(18/3/26)
・「トランプのスキャンダル」(18/4/2)
・「コミー前FBI長官の回顧録」(18/4/16)
・「ロシアへの制裁見送りとヘイリー国連大使」(18/4/23)
・「トランプの口止めスキャンダル」(18/5/7)
・「『スパイゲート』疑惑」(18/5/28)
・「ポール・マナフォートの裁判」(18/7/23)
・「トランプの『ロシア疑惑でっち上げ』と陰謀論の台頭」(18/8/6)
・「ポール・マナフォートの有罪評決とマイケル・コーエンの有罪自認」(18/8/27)
・「ローゼンスタイン司法副長官の去就」(18/10/1)
・「トランプの脱税関与疑惑」(18/10/8)
・「トランプの元個人弁護士の有罪判決」(18/12/17)
・「トランプの元個人弁護士に対する偽証指示疑惑」(19/1/21)
・「トランプの側近ロジャー・ストーンの起訴」(19/1/28)
(3)司法政策
・「ケネディ最高裁判事の引退」(18/7/2)
・「連邦最高裁判事の指名」(18/7/9)
・「連邦最高裁判事の指名(カバノー判事)」(18/7/16)
・「カバノー判事の最高裁判事承認の公聴会」(18/9/10)
・「カバノー最高裁判事候補の性的暴行疑惑」(18/9/24)
・「カバノー最高裁判事候補の性的スキャンダルと指名承認の混迷」(18/10/3)
・「カバノー最高裁判事候補の指名承認」(18/10/8)
(4)移民政策
・「トランプの人種差別発言」(18/1/22)
・「米国の移民政策」(18/6/25)
・「『移民キャラバン』の北上と民主党関係者への爆弾物の送付事件」(18/10/29)
・「トランプの出生地主義の廃止発言」(18/11/5)
(5)経済政策
・「政府機関の一部閉鎖」(18/1/22)
・「政府閉鎖の解除」(18/1/29)
・「イエレンFRB議長の退任」(18/2/5)
・「政府閉鎖の回避」(18/2/5)
・「政府閉鎖と解除」(18/2/12)
・「予算教書・インフラ計画」(18/2/19)
・「ドッド・フランク法の改正」(18/3/19)
・「政府閉鎖の回避」(18/3/19)
・「政府閉鎖の回避」(18/3/26)
・「ドッド・フランク法の改正」(18/5/28)
・「米国の高成長」(18/7/30)
・「政府閉鎖の警告」(18/8/6)
・「政府閉鎖の回避」(18/10/1)
・「FRBの利上げ」(18/10/1)
・「政府機関の一部閉鎖」(18/12/24)
・「FRBの利上げ」(18/12/24)
・「政府閉鎖の越年」(19/1/7)
・「政府閉鎖の長期化と国家非常事態宣言の可能性」(19/1/14)
・「国防授権法」(19/1/18)
・「政府閉鎖の長期化(米国の予算制度)」(19/1/22)
・「政府閉鎖の一時解除」(19/1/29)
(6)社会政策
・「フロリダ銃乱射事件」(18/2/19)
・「フロリダ銃乱射事件」(18/2/26)
・「シャーロッツビル衝突事件から1年」(18/8/13)
2.中間選挙
(1)総論
・「中間選挙のポイント(1):全体像」(18/10/25)
・「中間選挙のポイント(2):選挙の見通しと選挙後の展望」(18/10/26)
・「中間選挙のポイント(3):上院の展望」(18/10/31)
・「中間選挙のポイント(4):下院の展望」(18/11/2)
・「中間選挙のポイント(5):知事・州議会、最後の結果予想」(18/11/6)
・「中間選挙(1):結果の分析」(18/11/14)
・「中間選挙(2):今後の展望」(18/11/21)
・「カバノー効果の分析」(18/11/28)
・「2018年の回顧(中間選挙の審判)」(18/12/27)
(2)各論
・「ペンシルベニア州下院補選」(18/3/12)
・「ペンシルベニア州下院補選」(18/3/16)
・「ペンシルベニア州下院補選」(18/3/19)
・「ライアン下院議長の引退表明」(18/4/18)
・「中間選挙の予備選」(18/5/7)
・「中間選挙の予備選(ウェストバージニア、インディアナ)」(18/5/14)
・「中間選挙の予備選(カリフォルニア)」(18/6/11)
・「中間選挙の予備選(サウスカロライナ)」(18/6/18)
・「中間選挙の予備選(NY、サウスカロライナ、ユタ)」(18/7/2)
・「中間選挙の予備選(NY、コロラド、ネバダ)」(18/7/9)
・「オハイオ州下院補選」(18/8/13)
・「中間選挙の予備選(カンザス、ミシガン、ミズーリ、ワシントン)」(18/8/20)
・「中間選挙の予備選(コネチカット、ミネソタ、バーモント、ウィスコンシン)」(18/8/20)
・「オハイオ州下院補選」(18/8/27)
・「中間選挙の予備選(アリゾナ、フロリダ)」(18/8/27)
・「中間選挙の予備選(アリゾナ、フロリダ)」(18/9/3)
・「中間選挙の予備選(NY)」(18/9/10)
・「中間選挙の予備選(マサチューセッツ)」(18/9/12)
・「中間選挙の予備選の終了」(18/9/17)
3.議会
・「ダンカン・ハンター議員の起訴」(18/8/27)
・「ジョン・マケイン上院議員の死去」(18/8/27)
・「マケイン上院議員の追悼」(18/9/10)
・「米議会の委員会」(18/11/28)
・「ナンシー・ペローシの下院議長候補選出」(18/12/12)
・「米国の新議会」(19/1/7)
・「オカシオ・コルテス議員のダンス映像」(19/1/14)
4.大統領選挙
・「ヒラリー・クリントン出馬報道」(18/11/28)
・「大統領選の幕開け」(19/1/4)
・「エリザベス・ウォーレンの米大統領選挙への出馬準備表明」(19/1/7)
・「カストロ、ガバード、ジルブランドの米大統領選挙への出馬表明」(19/1/21)
・「カマラ・ハリスの米大統領選挙への出馬表明」(19/1/28)
5.社会の動き
・「チャールズ・クラウトハマーの死去」(18/6/25)
・「ジョージ・H・W・ブッシュ元大統領の死去」(18/12/3)
・「『ウィークリー・スタンダード』の廃刊」(18/12/24)
・「マイノリティの反リベラル」(19/1/18)
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あとがき
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今回の総集編が扱った18年1月~19年1月の1年間はトランプ政権2年目にあたります。世界情勢は激しく動きましたが、そのほとんどのトピックにトランプが絡んでいました。真の意味で「トランプ時代」が到来したことを示した1年だったと思います。
中国、朝鮮半島、アジア、ロシア、中東、欧州、中南米・・米国以外の多くの地域でトランプをモデルにするかのような権威主義型のリーダーやポピュリストが勢いを増しました。トランプの勢いに突き動かされ、世界は強権政治とパワーゲームに覆われていくようです。しかし、個人的にはこのトレンドがそのまま続くとは思いません。
(※ここから先の本文は総集編に限定)
これからは、世界や国家だけでなく、企業も個人も、どこの世界に属し、何を信じるのか、選択を迫られながら生きていく時代になると思います。世界の動きを見ることなく、目の前だけを見ていれば生きていける時代は終わりました。本メルマガと本総集編がこれからの時代を生きていく上でヒントになることを願っています。
当社に無断で複製または転送することは、著作権の侵害にあたります。民法の損害賠償責任に問われ、著作権法第119条により罰せられますのでご注意ください。
5 comments on “総集編第4号:トランプの時代と中間選挙の審判”
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いただいたコメントは、チェックしたのち公開されますので、すぐには表示されません。
ご了承のうえ、ご利用ください。
総集編第4号、発刊おめでとうございます。
早速、頭と終わりを読み感動しております・・・。
これまで私自身、「小手先のテクニックでうまく世の中を渡り歩けるほど器用な人間でないが、かといって今さら何をどこから勉強していいかわからない」と思って恥ずかしげもなく、現状維持に甘んじていました(苦笑)
でも、JDさんのブログとメルマガを読み始めて、一番の自分自身の変化は、物事の考え方や見る順序の「基本形」が身についてきたかもしれない、という感触がある点です。
身近なところでは、調べ物や読書をする時も、目的をはっきりさせて全体を想定(イメージ)しながら、(内容は精度はそれなりでも・・・苦笑)シナリオを持って進めることができるようになると、スピードも速くなり、スムーズに物事が運ぶことが増えている感覚があります。
これまでは、基本形もなく、我流でバットを振り回している感じで、当たればまぐれ、当たらないと肩が抜ける、みたいな不安定な状況でした。
「良書は何度でも繰り返し読む」と以前仰っておられましたが、私にとってまさにその良書の一つがこのメルマガになっていることは間違いなく、日々正しいロジック(フォーム)で見たり読んだりするクセがついて、それが自分の生活にも少しずつ活かされているのかも、と思っております。
今回の総集編も、大国の混沌とした今と未来をどうとらえるかを考えたときに、やみくもにさまようのではなく、すっきりとした羅針盤が示されていて、目が覚める思いでした。
とはいえ、毎回、面白く読み続けられるのも、こちらがワクワクするような国際情勢のストーリや、秘蔵の面白エピソードが満載の記事のおかげなのですが。
米国政治に多少詳しくなったり、中東情勢が理解できるようになったことはこれらの副産物で、基本フォームを身に着けて、「学ぶ楽しさ」「考える面白さ」に気づくきっかけを与えてもらえたことに感謝したいと思っています。
長くなりましたが、益々のご活躍を応援しております。
先ほどの米指標をみると
トランプちゃんは
わざと
ガバメントシャットダウンを
しかも意図的に
あの時期に行ったような感じですね
みなさんが
思うほど
私はトランプが嫌いではないけど
人並みには嫌い(笑)
でも、狡猾さは見習うべきだと思う
こうなるのは
わかっていたことですけど(笑)
疲れすぎて
全身から蕁麻疹が出ています
来週から
きちんと分析に入る予定です
ベネゼェラありがとうございました
まだ、自分自身の中に落ちていませんが
どうも事実が整合しないので
もう少し勉強致します。
先月、「2月15日につなぎ予算の効力が切れたときに再び混乱が起きる可能性」について分析していただいていますが、今朝のホワイトハウスのツイッターで、非常事態宣言の可能性について発信されているのを読みました。
ニュースを見ても「will declare a national emergency」と言っていますが、「いよいよ」なのか、「もしかしたらやるかもね」という程度なのか、willをどういう意味で使っているのか、ニュアンスも含めて分かりませんでした。
ペローシは、宣言したら法的手段に訴えると言っているので、JDさんの言うように「国家非常事態宣言に至れば、いよいよ苦しい立場」となる。であれば、ここは”賢い”トランプのこと、今回もトランプのブラフに私たちが肩透かしを食らうのかしら、と考えたりもしています。
何を心配しているかと言えば、「予算で非常事態宣言を出す」、という行動をとったときの、周囲の動揺がどの程度なのか?、そしてこれをいよいよ現実問題として心配しなくてはいけないタイミングなのか、という点です。
日曜日が待ち遠しいですね・・・
総集編、拝読いたしました。
五月雨式に辞任・疑惑・不規則発言が起き、さらに外交問題や共和vs民主の戦いがあり、そして中間選挙、と話題に事欠かない混沌とした米国の1年が、非常にロジカルに再構成されていて、新しい発見や様々な気付きや関連があり、大変興味深く読むことができました。
ざっくりとしたテーマのキュレーションやダイジェストに慣れてしまっている小生にとっては、緻密に「再構成」された今回の総集編は、その内容もさることながら、今後の展望を意識された構成であるという点でも、とても示唆に富んだものだと感じました。
JDさんが「スクラップ&ビルドを繰り返す」とお話されているのを拝見しましたが、こうして250ページ超の形になるまでに幾度となくハイスピードでそれを繰り返しておられるのだろうと、考えながら読むのもとても趣深いものがありました。 (おそらく、この何倍もの情報や事実、事象を収集し、検証し、取捨選択しているのでしょうから・・・)
総集編や日々のメルマガで、構成(切り口)がとても面白いと思っています。これは単純な小生の興味ですが、どのように構想を練っておられるのか、どのタイミングでアウトラインやシナリオが出来上がるのでしょうか?
同じ事象を見ていても、JDさんのように、一つのシナリオやドラマが見えるようになるのと、ならないのとでは世界情勢のダイナミックさは雲泥の差です。ぼんやり見ていても、いつまでもシナリオは出来上がらないでしょうから、考え方、思考方法のヒントなどがあれば、お教えいただきたいものです・・。
日々の米国政治やトランプの動向を捉えるうえでも、また2020年の大統領選に向けても必携の1冊です。
皆様、
過分なお言葉、どうもありがとうございます。
これまでの総集編の中でも最も完成度の高い仕上がりになったと自負しています。
皆さんのコメントを参考にして、さらに知的刺激があって、面白く、ためになるインサイトをお伝えしたいと思います。
これからもよろしくお願いします。