2018/08/06 00:00 | 今週の動き | コメント(2)
今週の動き(8/6~12)
猛暑が続きますね。ゴルフよりも海に行く方が正解のようです・・(笑)。
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先週の動き
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7/29(日)
・トランプ大統領が議会がメキシコ国境の壁建設予算を確保し、新たな移民規制法を成立させなければ、政府閉鎖もいとわないとツイート
・カンボジア下院選挙(与党人民党が圧勝)
・マリ大統領選挙(ケイタ大統領とシセ元財務相の決選投票に)
7/30(月)
・トランプ大統領がイランとの関係について「もし彼らが会いたいのであればいつでも会う用意がある」と述べる(ワシントンDC)
・米・イタリア首脳会談(同)
・ポンペオ国務長官が「米国のインド太平洋の経済ビジョン」と題する演説を行い、インド太平洋地域のインフラ整備等を支援するファンドを設立すると表明(同)
・北朝鮮がICBMの開発を継続している可能性があるとワシントン・ポストが報道
・ジンバブエ大統領選挙・議会選挙(現職のムナンガグワ候補と与党ZANU-PFが勝利)
7/31(火)
・トランプ大統領が「近いうちにイランは対話に応じる」と発言(タンパ)
・イランの外交戦略会議の責任者を務めるハラジ元外相がトランプ大統領の会談の提案について「侮辱的」であるとの見解を示す
・ケリー大統領首席補佐官が2020年の大統領選まで現在の職務にとどまるようトランプ大統領に求められたことをスタッフに明らかにしたとの報道
・トランプ大統領がコーク兄弟の党支持組織を批判するツイート
・ロシアゲートの捜査に絡み脱税や詐欺等の罪で起訴されたトランプ陣営の元選対本部長マナフォートの裁判が開始
・FOMC(~8/1)
・中国共産党の政治局が経済運営方針を発表
・南北将官級会談(板門店)
・日ロ外務・防衛担当閣僚協議(2+2)(モスクワ)
8/1(水)
・トランプ大統領が2000億ドル相当の中国製品に対する追加関税の税率を当初の10%から25%に引き上げるようUSTRに指示
・トランプ大統領がセッションズ司法長官にロシアゲートの捜査終了を要請する旨のツイート
・米財務省が米国人牧師の逮捕・拘束で主導的な役割を果たしたとしてトルコのギュル法相とソイル内相に制裁を科したと発表
8/2(木)
・コーツ国家情報長官がロシアの選挙介入が続いていることを指摘した後、トランプ大統領が「プーチン大統領とは素晴らしい会談を行ったが『ロシア疑惑でっち上げ』に邪魔されている。トランプが勝利したことをロシアは嫌がっている。」と発言(ペンシルバニア)
・トランプ大統領が8月1日に金正恩朝鮮労働党委員長から書簡を受け取ったことをサンダース報道官が発表
・トランプ政権がオバマ前政権下で定められた自動車燃費基準の撤回を発表
・中間選挙の予備選(テネシー)
・イラン革命防衛隊がホルムズ海峡で大規模な軍事演習を開始したとの報道
・メキシコのグアハルド経済相が訪米、NAFTA再交渉協議(ワシントンDC)
・ASEAN外相会議(シンガポール)
・中・ASEAN外相会議(同)
・日・ASEAN外相会議(同)
・英中銀が政策金利を0.25%引き上げ(0.75%)
8/3(金)
・中国政府が、米国が2000億ドル相当の中国製品に追加関税を課した場合に米国製品5207品目(600億ドル相当額)に最大25%の追加関税をかける報復措置を発表
・米財務省が国連安保理決議に違反して北朝鮮の違法な資金取引に関与したとしてロシアの銀行など3団体と1個人を制裁対象に追加
・英仏首脳会談(ブレガンソン)
・米・トルコ外相会談(シンガポール)
・米・ASEAN外相会議(同)
・韓・ASEAN外相会議(同)
・日朝外相が短時間の接触(同)
・日・メコン外相会議(同)
8/4(土)
・東アジアサミット(EAS)外相会議(シンガポール)
・ASEAN+3(日中韓)外相会議(同)
・ASEAN地域フォーラム(ARF)閣僚会議(同)
・米朝外相が短時間の接触(同)
・米中外相会談(同)
・日米外相会談(同)
・トルコのエルドアン大統領が米国の制裁に対抗し「米国の法相と内相の資産がトルコにあれば凍結する」と発言(アンカラ)
●米中の「貿易戦争」と中国の経済政策の転換
中国共産党政治局が18年後半の経済運営方針を決定。積極的な財政政策・金融緩和・デレバレッジ(債務圧縮)の緩和により景気を下支えすることが打ち出されました。
その翌日、トランプ大統領が中国への追加関税をさらに引き上げて25%にすると宣言しました。これに対し、中国は米国製品5207品目(600億ドル相当額)に最大25%の追加関税をかける報復措置を発表。米中の「貿易戦争」はエスカレーションを続けています。
米中の「貿易戦争」、以下の記事で述べた習近平体制への批判の高まり、そして中国の経済運営は相互に関連しています。この点を解説します(※メルマガに限定)。
・「習近平体制の動揺と『貿易戦争』の行方」(7/25)
●米国とイランの対立と対話
先週に引き続き、トランプ大統領がイランとの首脳会談に対してオープンな姿勢を示しています。これが意味するものは、北朝鮮外交との対比を含め、先週の記事で詳しく解説しました。
・「トランプとロウハニの舌戦」(7/30)
このタイミングでトランプが対話攻勢(とまでいえるかはまだ分かりませんが)を一層強める狙いは何か。
まず留意すべきポイントは、近い将来、いよいよ米国のイラン制裁が復活することです。
米国がイラン核合意からの離脱を宣言し、トランプ大統領が制裁法のウェイバーを更新しなかったことで制裁が復活することになりましたが、制裁法のうち、まず12年国防授権法が定める制裁が8月7日に再開(スナップバック)します。
・「米国のイラン核合意離脱(1):トランプの思惑とイランの対応」(5/15)
上記記事で述べたとおり、他の制裁法(ISA、ITRSHRA、IFCA等)が定める制裁は11月5日に再開します。これで制裁は完全に復活します。
EUは核合意を維持し、日本も核合意を支持しており、米国以外の国では制裁解除は継続しています。しかし、外国企業であっても、米国の制裁が適用されれば米国内での事業やドル決済が制限されるので、イランでの事業は中止せざるを得ません。
このように制裁の復活は外国企業の活動を遠ざけ、イラン経済を孤立させることになります。制裁の一部は今週復活しますが、完全な復活にはまだ3か月ほど時間があります。そこでトランプは、ここがイランに妥協を迫るチャンスとみて積極的にアピールしていると考えられます。
注目すべきポイントは他にもあります。この点を解説します(※メルマガに限定)。
●米・イタリア首脳会談
予想されたことではありますが、コンテ首相のトランプ・サポーターぶりはすごいものがありました。記者会見では「イタリアと米国は双子のような国」と発言。トランプの振る舞いはすべて称賛するなど応援団に徹したようです。
トランプにしてみれば、メルケル首相、マクロン大統領、メイ首相など欧州の指導者は扱いにくいと感じる中で、話せるやつが出てきた・・というところでしょう。
コンテは法学者出身で政治経験ゼロという異色の経歴で、神輿としての役割を無難にこなすと思われていましたが、意外にも外交面で存在感を発揮しており、米欧関係のキーマンにもなりそうです。
●政府閉鎖の警告
米議会では19年度政府予算案(12本の歳出法案)が審議されていますが、トランプは歳出法案に「壁」の建設費など国境警備のための増額を盛り込むことを主張し、民主党が反対すれば新年度が始まる10月1日に政府を閉鎖するとして再び危機をあおっています。
しかし10月1日は中間選挙の1か月前という微妙なタイミング。政府閉鎖の責めを政権が負うことになる可能性は大いにあるので、共和党としては「壁」の建設費は選挙後の課題に先送りしたいところです。
このためトランプの警告はブラフに過ぎず、選挙前に政府閉鎖が起こることはおそらくない・・という見方が有力です。
●トランプのコーク兄弟批判
コーク兄弟は、リバタリアニズム(自由至上主義)を信奉する米国トップクラスの大富豪で、減税、規制緩和、自由貿易を主張し、その資金力を活かして大きな政治的影響力を行使している人々です。以下の記事で取りあげたジェイン・メイヤー『ダーク・マネー』が詳しく解説しています。
・「バノン主義とトランプ政権・共和党(1)」(17/10/26)
伝統的に共和党が掲げる政策はコーク兄弟が目指すものと一致しているため、彼らは共和党の強力なサポーターでした。それが、トランプという伝統的な共和党政治家から逸脱した存在がトップになり、その政権は保護貿易主義を推進していることから、共和党から距離を置き、政権を批判する姿勢を示すようになっていました。
トランプがコーク兄弟を罵倒したのはこうした動きを背景にしたものです。これが意味するものを解説します(※メルマガに限定)。
●トランプの「ロシア疑惑でっち上げ」と陰謀論の台頭
トランプ政権の高官が記者会見でロシアの選挙介入の脅威を強調した直後、トランプ大統領が選挙集会の演説で「ロシア疑惑でっち上げ(Russian hoax)を唱える・・報道官や国務長官は「大統領が言っていることは政権の方針ではない」と説明する・・もはや見慣れた光景というか、大統領と統治機構が一体ではないという異常な事態が日常になっていますが、これは、最近、陰謀論が勢いを増していることにもつながっています。
先週、ペンシルバニアの選挙集会では、「QAnon」や「Q」というTシャツを着たトランプ支持者の一団が現れたことが話題を呼びました。彼らは、「Q」というハンドルネームでネット上で陰謀論を唱える匿名の人物ないし団体を信奉しています(「Anon」は「anonymous(匿名)」を意味します)。
こうした陰謀論の台頭が意味するものを解説します(※メルマガに限定)。
●カンボジア下院選挙
予想(予定)どおりフン・セン首相率いる与党人民党が圧勝。選挙結果の公式発表は8月15日の予定ですが、どうやら人民党が全議席を獲得する見通しです。選挙後のカンボジアの展望について追って解説します。
●ジンバブエ大統領選挙
長年にわたり独裁を続けたロバート・ムガベ前大統領が昨年失脚した後に初めて行われた選挙ということで、世界的に大きな注目を集めています。
・「ジンバブエ政変」(17/11/27)
与党ジンバブエ・アフリカ民族同盟愛国戦線(ZANU-PF)でムガベの右腕だったエマーソン・ムナンガグワ大統領と民主変革運動(MDC)のネルソン・チャミサ議長の一騎打ちになりました。
大統領選ではムナンガグワ、議会選ではZANU-PFが過半数を獲得したとのこと。しかし野党はこれに対して異議。また選挙後、野党支持者が「暴徒」化したのに対し治安部隊が発砲して死者が発生。まずはポスト・ムガベ時代の第一歩を踏み出しましたが、ジンバブエの混沌は続くようです。
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今週の動き
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8/7(火)
・イラン制裁法(12年国防授権法)の効力が復活
・中間選挙の予備選(カンザス、ミシガン、ミズーリ、ワシントン)
・オハイオ州下院補選
・コロンビアの大統領にイヴァン・ドゥケが就任
8/9(木)
・日米通商協議(FFRの閣僚級協議)(ワシントンDC)
8/11(土)
・中間選挙の予備選(ハワイ)
●イラン制裁法の復活
これについては「先週の動き」で解説したとおりです。
●日米通商協議
ワシントンDCで「FFR(自由で公正かつ相互的な貿易取引のための協議)」の初の閣僚級協議が行われることになりました。ポイントを解説します(※メルマガに限定)。
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あとがき
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四方山話を書いていますが、メルマガのみ掲載します。
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ご了承のうえ、ご利用ください。
中国マーケットが不安定だったり、原油相場の変動が大きかったり、、、日々のマーケットで起こることの背景の整理ができました。
米中貿易戦争や、イランへの制裁について、各国の内政的な部分まで掘り下げた分析のお陰で、本質的な問題の理解や、リスクへの対処も進む気がします。
目の前で起きている事の、因果関係がしっかり読み解けて、パズルのピースが合ったような爽快感でした!
>>トランプ大統領がコーク兄弟の党支持組織を批判するツイート
共和党知りたければ・・コーク兄弟に関する本を読めが定説でむ・・日本でも複数の研究書が翻訳されている。
トランプは新しい支持層を獲得しているから・・コーク兄弟を詰れるようになったが・・繋がっている面もあるだろうから・・この先は分からない。トランプの口劇は仲間に成れと言う誘いの合図かも知れない
王岐山の八面六臂の活躍は・・これからだろうな・・日本でも拝顔したいが・そんな時間は無いかな・?!
避暑地で・・美味い食事やパン・果物に囲まれ・・アオザイ姿に見とれていると・・帰れなくなるぞ・・浦島になるな・・・
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