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The Gucci Post [世界情勢・政治・経済金融 × プロフェッショナル]

2018/01/04 00:00  | 今週の動き |  コメント(2)

今週の動き(1/1~7)


今年初めての今週の動きです。まだ本格始動モードでもないので(イスラム教の国は年越しが関係ないので通常モードですが・・)、ゆっくりスタートします。

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先週の動き
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12/24(日)
・グアテマラが大使館のエルサレム移転の方針を発表
・ペルーがフジモリ元大統領の恩赦を発表

12/26(火)
・米財務省が北朝鮮の核・ミサイル開発に関わったとされる高官2人への制裁を発表
・リベリア大統領選挙(ジョージ・ウェア候補が勝利)
・リビアで武装集団が原油パイプラインを爆破

12/27(水)
・韓国政府が慰安婦合意検証報告書を発表

12/28(木)
・イタリア議会が解散(総選挙は18年3/4)
・イラン各地で反政府デモ(継続中)

先週はクリスマスモードということで、米国のニュースはなく、いつもと趣が違う「先週の動き」です。

●リベリア大統領選挙

ノーマーク・・というか元々取り上げる予定がなかったイベントですが、当選した人の名前を聞いて驚きました。

なんと元サッカー選手のジョージ・ウェア。90年代にサッカーを見ていた人で知らない人はいないでしょう。アフリカ出身で初めてバロンドールをとるなど、時代を代表したプレイヤーです。個人的にもACミラン時代のプレーが強い印象を残しています。

まったく知らなかったのですが、調べてみると、引退後間もなく、10年以上前から政治活動をしていたのですね。

リベリアは、内戦、エボラ、汚職と災厄に見舞われてきた不運な国ですが、今回大統領が交代すれば44年以来初めての民主的な政権交代が実現します。ウェア新大統領の活躍に期待したいものです。

●韓国の慰安婦合意検証

先週の記事で、この展開になることを示唆していましたが、合意の形成過程に問題があったとのこと。

「今週の動き(12/25~31)」(2017/12/25)

これでまた振り出しに戻ってしまった状況です。ただ日本との安保・経済面での協力は進める・・と述べたのは、何とか評価できるポイントでしょう。

文在寅は色々な評価がある人物ですが、個人的には話し合いができる相手という印象を受けています。

多くの人にとっては見慣れた光景と思います。逆に言えば、今さら失望や落胆をすることもありません。これまで同様、淡々と粘り強く続ける他ないでしょう。

●イタリア議会の解散

今回の議会の解散により、総選挙の日程が3月4日に決定しました。

次の選挙のポイントは、ポピュリスト政党「五つ星」の躍進とシルビオ・ベルルスコーニ元首相の復活がなるかです。これについては、昨年11月のシチリア州の選挙でベルルスコーニが率いる「フォルツァ・イタリア」が勝利した時点から取り上げられるようになりました。

今年のイタリアの選挙は、一昨年から続く欧州政治の不安定を占う大きなポイントになります。欧州の選挙については、明日、「2018年の展望」で説明します。

●イランの反政府デモ

マシュハド、テヘラン、イスファハンなど各地で政府を批判するデモが発生。生活の不満の訴えからハメネイ最高指導者への非難に発展し、治安部隊との衝突で死者が発生するなど、異例の事態に至っています。

もっとも、デモは地方各地に散在し、リーダーもおらず、09年の「緑の運動」(ムサヴィ大統領候補が主導したテヘランを中心とする民主化運動)とは様相が異なります。これが体制の不安定化につながることは現時点では考えにくいです。

一方、トランプは「イランの人々は長年抑圧されてきた」「変革のときだ!」としてデモを支持するツイートをしています。ハメネイ師も米国が背後にいることを示唆する発言をしています。米・イラン関係の相互不信はさらに深まるでしょう。

以下の記事で述べたとおり、核合意についてはすでにトランプが揺さぶりをかけていますが、今月に予定されるウェイバー更新と議会報告がどうなるか注視されています。

「トランプ政権の新イラン戦略」(2017/10/17)
「今週の動き(2017/12/18~24)」(2017/12/18)

そういうわけで、米国との関係と核合意に与える影響が気になるところです。状況を見ながら、追って解説します。

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今週の動き
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2018年
1/1(月)
・金正恩が「新年の辞」を発表
・イラン各地で反政府デモ(継続中)

1/2(火)
・韓国が高官級の南北当局者会談を1月9日に板門店で行うことを北朝鮮側に提案

1/3(水)
・米議会が再開

●米国議会

米国の公的機関やマーケットは1月2日からスタートしていますが、議会は3日から再会。これでも日本よりは1日早いですが。

1月19日につなぎ予算が失効するので、まずは予算協議が最優先課題になります。その後の展望は追って解説します。

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あとがき
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年始の休みがあっという間に終わりました。

なんだか、例年に比べて年末年始の休みが短かったような・・私自身のせわしなさのせいでしょうか。

寒さが厳しいですが、年始はいつも天気が良く、気分はすっきりしますね。今年もがんばりましょう!

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2 comments on “今週の動き(1/1~7)
  1. KB より
    アメリカとイラン

    JDさんは以前から、米・イランの関係について、悪化と歩み寄りを繰り返していると解説されておられました。
    この繰り返しの歴史と見方について、面白い反面難しいな、とも思っておりました。

    しかし、このスタンスを応用しながら、現状の米・イラン情勢、核合意の行方を見てみると、ここで学んだことが繋がっていく面白味を感じます。

    今は、両国の隔たりが大きい時期なのか、トランプが問題をさらに拗らせているのか…引き続きの分析も、お待ちしています。

  2. 下北のねこ より
    文在寅さん

    それこそ、人権派の弁護士さんって感じですね。いい人なんだろうなって思います。北朝鮮ともなんとかしたいと本気で思ってるんじゃないでしょうか。

    ただ、北の刈り上げくんは、したたかだし、投げ出した方がマジで早いのに、
    自国資源や労働力の切り売りでロシアや中国からもらえるお金で自分や家族、側近だけは食えて、新しいスーツを整えるくらい収入もあるみたいなので事態は簡単には行かないんだろうなあ。

    江原道の春川(冬ソナと米軍基地の街です。駅前広場の先から基地だったのに驚いて写真を撮っていて、一時拘束されたのが面白かった思い出です。)までは行ったことあるので、チャンスがあれば平昌も行ってみたいけど、突発的になにかあったらこわそう。なんとか、オリンピック時に平和裏の交渉が進めばいいですね。

    今年もJDさんにとって、飛躍が続く年でありますように。

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