2017/03/31 00:00 | 英語 | コメント(1)
英語のスピーキング⑧:音の連結
「英語のスピーキング⑦」の続きです。
音が連結することを「リエゾン(liaison)」といいます。たとえば「an apple」を「アナープル」と発音する場合です。
音の連結は、これまでの説明すべてに関係するポイントです。ある意味でスピーキング・リスニングの極意の集大成といえます。このため、聞き取りにくい音のオンパレードになります。
●発音のしにくさ
音の連結が生じると、まず、「子音のポイント」で述べた日本人には苦手な音がより発声しにくくなることがあります。
例えば、「Guns n’ (and) Roses」のように「s」(有声音の「ズ」)」の音が連結される場合、既に述べたように、日本人は「s」の発音が弱い上、連結によってさらに発音が見落とされがちになります。ここは「ガンズン(ヌ)ローズズ」としっかりと強い息で「s」を発音することが重要です。
●音の連結の連続
また、連結が連続すると、英語を文字から学んでいる人には予想しない音が発生するため、聞き慣れないと一瞬面食らいます。
たとえば、「how do you do」が「ハウヂャドゥ」となります(早口で言うと、「do」が「ダ」、「you」が「ヤ」に変化し、「do you」が連結して「ヂャ」になる)。
これも色々なパターンを見て、できるだけ慣れるようにすることが重要です。以下は一例です。
・「what are you going to do?」→「ワヂャゴナドゥ」
・「what are you doing?」→「ワヂャヤドゥーイング」
・「arm in arm」→「アームナーム」
●音の変化
また、音の連結によって、単語の綴りからは想像もできない音が生じることがあります。
・「you only」→「u」と「o」との間に「w」の音が生まれ、「ユーウォンリー」
・「throughout」→oughとoutの間に「w」の音が生まれ、「スルーワーゥト」
・「the apple」→「e」と「o」との間に「y」の音が生まれ、「ディヤプウ」
●音の消失との複合
さらに、音の消失が組み合わされることで、また変化が生まれます。
・「for he thinks…」→「フォリーシンクス」(「h」が消えて「for ‘i thinks」となり、「r」と「i」がつながる)
・「stand there」→「スタンネアー」(「d」と「th」が消えて「n」と「ere」がつながる)
・「Martin O’Malley(民主党の大統領候補)」→「マーニ・ノマリー」
・「didn’t you?」 →「ディンニュー」(「t」が消えて「n」と「you」がつながる)
・「woldn’t you?」 →「ウンニュー」(同じ)
・「wanted」→「ウォニッド」(「t」が消えて「n」と「ed」がつながる)
・「I’m gonna ask」→「ムゴナースク」または「ムナースク」(「g」が消えて「m」と「o」がつながる)
・「Have I ever…」→「ヴァエヴァー」(「h」が消えて「ave」と「I」がつながる)
・「Have you ever…」→「ヴエヴァー」(「h」が消えて「ave」が弱化する)
ネイティブはリエゾンを多用します。米国人のルームメイトは、外国訛りがあるかどうかは、このリエゾンがどこまでできているかで判断できると言っていました。特にドイツ人と日本人の英語は途切れ途切れに聞こえるとよく言われます。
長々と続けてきたスピーキングですが、次回は最後、練習方法について述べます。
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One comment on “英語のスピーキング⑧:音の連結”
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ようやく最初からコピペ印刷して目を通しましたが、お目めが印刷された文字の上を素通りしていきます…(悲)。
やはり声に出して練習、でしょうかね。
ぜひ次回は推薦図書を教えて下さい。よろしくお願いします。
今、ご推薦の『Friends』を教材にして、スクリプトはネットで入手出来るので、単語・イディオムを調べて学習、まだ1か月弱ですが、格段にニュースのスピードについて行くのが易しくなりました(意味を理解することとは別に)。