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2024/12/09 00:00  | 今週の動き |  コメント(0)

今週の動き(12/8~14)韓国の非常厳戒、シリアのアサド政権の崩壊、ハンター・バイデンの恩赦


先週は世界各地で色々なことがありました(中山美穂さんの訃報もありました)。日々状況が激変していますが、今回の記事でフォローし切れなかったことは次回以降に取り上げていきますので、お付き合い下さい。

ということで、今週は主に韓国シリアを取り上げます。米国はハンター・バイデンの恩赦についてコメントします。珍しくトランプ次期政権を正面から取り上げることがない回になりました(政権人事などネタは沢山あったのですが、書き切れなかったので、これも次回以降にご紹介します)。

【目次】

1.先週の動き
(1)韓国の非常厳戒
(2)シリアのアサド政権の崩壊
(3)ハンター・バイデンの恩赦
2.今週の動き
3.近況報告
4.あとがき

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先週の動き
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12/1(日)
・トランプ次期大統領がマサド・ブーロス(実業家)をアラブ・中東問題担当の大統領上級顧問に任命すると発表
・バイデン大統領がハンター・バイデンの恩赦に署名
・台湾の頼清徳総統とペローシ元下院議長が電話会談(ホノルル)
・シリアの反体制派勢力「シャーム解放機構(HTS)」がハマ郊外を制圧
・EUの欧州委員会(フォンデアライエン欧州委員長2期目の体制)が発足
・ルーマニア議会選挙(1位与党・社会民主党、2位極右政党「ルーマニア人統一同盟」)

12/2(月)
・米商務省が先端半導体の対中輸出規制を発表(中国企業140社を「エンティティ・リスト」に追加)
・ロシア・イラン首脳電話会談
・ドイツ・ウクライナ首脳会談(キーウ)

12/3(火)
・米・アンゴラ首脳会談(ルアンダ)
・NATO外相会合(ブリュッセル、~4日)
・中国がガリウム、ゲルマニウム、アンチモンの対米輸出を禁止
・台湾の頼清徳総統とマーシャル諸島のハイネ大統領が会談(マジュロ)
・韓国の尹錫悦大統領が「非常戒厳」を宣言
・トルコ・イラク首脳電話会談

12/4(水)
・トランプ次期大統領がピーター・ナヴァロ元大統領補佐官を産業通商政策担当の大統領上級顧問、ポール・アトキンス元証券取引委員会(SEC)委員をSEC委員長、ビリー・ロング元下院議員を内国歳入庁(IRS)長官、ジャレッド・アイザックマン(実業家)をNASA長官に任命すると発表
・台湾の頼清徳総統とツバルのテオ首相が会談(フナフティ)
・韓国の尹錫悦大統領が「非常戒厳」を解除する方針を発表
・韓国の野党6党が尹錫悦大統領の弾劾訴追案を国会に提出
・フランスの国民議会がバルニエ内閣の不信任案を可決

12/5(木)
・トランプ次期大統領がデヴィッド・パーデュー元上院議員を駐中国大使に任命すると発表
・オースティン国防長官が訪韓を中止したとロイターが報道
・中国の董軍国防相が上海市でアフリカ・ギニア湾の安全保障会合に出席した各国代表と会談したと中国国防部が発表
・台湾の頼清徳総統とジョンソン下院議長が電話会談(グアム・ハガニア)
・欧州安保協力機構(OSCE)閣僚会合(マルタ、~6日)
・シリアの反体制派勢力HTSがハマを制圧
・OPECプラス閣僚級会合(オンライン)

12/6(金)
・ワシントンDCの連邦控訴裁判所がTikTok規制法を合憲とする判決
・台湾の頼清徳総統とパラオのウィップス大統領が会談(ンゲルルムッド)
・韓国の与党「国民の力」の韓東勲代表が尹錫悦大統領の弾劾訴追案に賛成する意向を表明
・ロシアとベラルーシの連合国家の最高国家評議会(プーチン大統領が出席)(ミンスク)
・ルーマニアの憲法裁判所が11月の大統領選の第1回投票を無効とする判決
・シリアの反体制派勢力「シリア民主軍(SDF)」がデリゾールを制圧

12/7(土)
・トランプ次期大統領がノートルダム大聖堂の再開記念行事に出席(フランスのマクロン大統領と会談、マクロン大統領とウクライナのゼレンスキー大統領と3者会談)(パリ)
・韓国の尹錫悦大統領が非常戒厳について謝罪
・韓国の国会が尹錫悦大統領の弾劾訴追案を否決
・トルコ・イラン・ロシア外相会談(ドーハ)
・ガーナ大統領選挙

●韓国の非常戒厳

韓国の尹錫悦大統領が12月3日の深夜に突然非常戒厳を宣言しました。尹錫悦はテレビ演説で、北朝鮮の脅威や「反国家勢力」から韓国を守り、自由な憲法秩序を守るためだと説明しました。

しかし国会が非常戒厳の解除を要求する決議を出席議員190人の全会一致で採択したため、憲法の規定にしたがって尹錫悦は非常戒厳を解除。わずか6時間で事態は収束しました。

非常戒厳の宣言直後に韓国軍の特殊部隊が国会に突入し、議員らはバリケードや消火器でこれに対抗、国会外でも兵士と市民がもみ合いになりましたが、死傷者が発生することはありませんでした。

最大野党「共に民主党」をはじめとする野党はすぐに尹錫悦の弾劾決議案を提出しました。決議案が採決される日の午前に尹錫悦は国民に謝罪する演説を生中継で発表。「法的・政治的責任を回避しない」「第二の非常戒厳はない」「私の任期を含め、今後の政局安定に向けた方策については党に一任する」と表明しました。

弾劾決議案は国会議員(定数300)の3分の2(200)以上の賛成があれば成立しましたが、195人の賛成にとどまったため、否決されました。国会外では15万人にも上る大規模な抗議デモが発生しました。

韓国で非常戒厳が発令されたのは79年の朴正煕暗殺後以来で、87年の民主化後では初めてのことでした。尹錫悦と金龍顕国防相(非常戒厳の解除後に辞任)らわずかな側近だけで決定され、共に民主党の李在明代表は「ディープフェイクかと思った」というほど、誰にも想像できなかった衝撃的な事態でした。その背景と今後の展望について解説します(※メルマガで解説)。

●シリアのアサド政権の崩壊

シリアで先月下旬から突然、「シャーム解放機構(HTS)」をはじめとする反体制派勢力が大規模な反攻作戦を開始しました。反体制派が軍事攻勢を行うのは20年3月のロシアとトルコの首脳会談によるイドリブ停戦(以下の記事参照)以来初めてのことです。

「シリア難民のギリシャへの殺到」(20/3/9)

HTSの進撃は目覚ましく、北部の主要都市アレッポ、ハマを一気に制圧し、中部の主要都市ホムスに向かいました。さらに東部ではクルド人主体の反体制派勢力「シリア民主軍(SDF)」が攻勢をかけ、主要都市デリゾールを占領しました。

南部では米軍(南東部のアルタンフに駐留)が支援している「シリア自由軍(SFA)」が主要都市パルミラを制圧しました。ドゥルーズ族の武装勢力「南部オペレーションルーム(SOR)」もダラアやスワイダを占領し、ダマスカスに迫りました。

そしてHTSはホムスを陥落させ、ダマスカスに入り、その制圧を宣言、アサド大統領は国外に脱出したと発表しました。アサド政権のジャラリ首相はアサドとは連絡がとれないと述べ、反体制派に協力する意向を示したと伝えられています。わずか2週間足らずで、内戦から13年、父ハーフェズから数えれば50年以上に及んだアサド政権は崩壊に至りました。

シリア情勢の激変の背景にあるのは何か。これから何が起こり、世界情勢にはどのような影響が及ぶのか。これらについてポイントを解説します(※メルマガで解説)。

●ハンター・バイデンの恩赦

バイデン大統領が刑事裁判2件で有罪となり、今月量刑言い渡しが予定されていた次男ハンターに恩赦を与えました。バイデンは、6月にハンターが有罪評決を言い渡されたとき、恩赦を与えることはないと述べていましたが、前言を撤回したことになります。

トランプ次期大統領は「司法の濫用と誤りだ!」と非難。民主党議員の一部からも批判の声が上がりました。今回の恩赦が意味するものについて、今後の影響を含めてポイントを述べます(※メルマガで解説)。

トランプの訪仏については次回取り上げます。この他、ルーマニアでは大統領選のやり直しが決まり、ジョージアでは今週議会が大統領を選出する予定ですが、現職のズラビシビリ大統領はその手続きを受け入れない姿勢を示しています。これらについては次回以降に取り上げます。

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今週の動き
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近況報告
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最近の仕事やプライベートについて、徒然なるままに書きます。

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あとがき
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「現代用語の基礎知識」選 ユーキャン新語・流行語大賞
俳優、歌手の中山美穂さん死去 54歳、都内の自宅で発見(12月6日付時事)

「年間大賞」は「ふてほど」。『不適切にもほどがある!』は私も大好きなドラマだったので(メルマガ第751号(2/12)の「あとがき」参照)、嬉しいですが、そこまで反響が大きい作品だったとは知らなかったので、ちょっと驚きました・・・(※ここから先はメルマガをご覧下さい)。

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