2006/08/21 11:17 | 金融全般 | コメント(17)
熱い戦い
暑い訳です。いや、毎日暑い・・・
ではなくて甲子園ですね、熱いのは!
決勝再試合は69年のあの大田幸二をようした三沢高校VS松山商業以来というんですから、そりゃー大変です。あの時はなんと延長18回、2試合分投げて翌日も大田が投げて、最後の最後につかまったという大試合だったわけで、9歳だったぐっちーもそれはよく覚えているモンです。しかし、一日あけてあげられないもんですかね、これ。この連投が原因で大田投手も使いつぶされてしまったような気がするし、甲子園の優勝投手(つまり連投しまくった連中)が意外と大成しないのは実はこの連投に原因があるような気がするな?・・・因みにアスリートパフォーマンスのマークにこの話をしたら、
「しんじられなーーーい!!」 (もちろん英語ですよ)
とのこと。アメリカなら犯罪になる、って言ってましたよ。
朝日新聞、えらそうに記事を書く前にこういうところをカイゼンした方がいいんじゃないの??といいたくなる訳ですね。
さて、こちらで特集してきた地方自治体の倒産について。
(6月22日の記事をご参考に)
あちこちでこのブログが取り上げられ、犯人探しにまで発展した甲斐がありまして(笑)、気がつけばこんな記事が・・・
地方債の発行条件「横並び」是正を、総務省が指示
総務省は市場で地方債を公募発行している34の地方自治体に対し、表面利率などの発行条件を横並びで決める方式を見直すよう指示した。地方債の金利に格差が付くことを容認し、自治体財政に市場規律が働く環境を整える。公正取引委員会が横並び金利を問題視していることも背景で、9月発行分から一部の地方債で発行金利に差が付く可能性も出てきた。 地方債を市場公募で発行している自治体は一部の都道府県と政令市あわせて38団体。そのうち東京都、神奈川県、横浜市、名古屋市の4団体は個別に金融機関と交渉して発行条件を決めている。その他の北海道や大阪府など34団体が合同で金融機関と交渉、同一の条件で発行する「統一条件交渉方式」を採用している。
ということです。
しかし、あっさり白旗・・・と来ましたか。もう少し男らしく抵抗するかとおもいきや、皆さん日本政府なんてこんなもんです。これでいつトリガーを引かれても
「注意したじゃん」とか
「保証するなんて一言もいってないもん」
と言って逃げる訳です。これまで同一条件の足並みを乱した奴は「はぶってやる!!!」 といっていた(実際に引き受けのテーブルからはずした事まである)のはどこのドイツだ!! しかもこの記事にあるようにこれは発行体に勝手に宣言をしたもので投資家に対しては何一つ説明もしていない、というのが本当にずるがしこい。
結局発行体はこういう通達によりスプレッド(価格差)が付くのは余儀なくされる筈だが、そうなるとあまりこういう知識の無い人々・・・・つまり個人、そうあなたです!! に債券を押し付ける事にすれば事実上価格差は表面化しにくいという段取りのよさ。
事実、最近出てきた旭川市債はJGBプラス10だそうです。
あんた、東京都ですか、
といいたくなるようなスプレッド。
機関投資家では到底容認できないレベルですが、おそらく年金生活をおくっているようなおばーさん相手に
「あーんた、旭川市っていったら国みたいなもんしょ!?」
などと証券会社の窓口で押し売りされている様子が目に浮かびますな。結局こうやって個人にリスクを押し付けて、最後にCDSかなんかでトリガー引かれても個人には何のことやらわからない・・・
とまあ、いつもの問題が起きる訳です。この問題を販売している証券会社のみに押し付けるのは本末転倒。これを引き受ける人々・・・地元の地銀さんも含めて・・・が問題な訳ですな。そろそろ引き受ける方も正義とまではいいませんが、「リーズナブル」ではないことに声を上げてもいいころなんじゃーないでしょうかね・・・ ということで引き続き地方債が話題になっている訳です。
このブログをご覧のみなさまは間違っても市だの県だのの債券をJGBプラス10なんかで買わないように。それでプライシングされたらJGBプラス50くらいまでディスカウントしてもらいましょう。これ、当然ですから。文句言われたら東京都と旭川市の財政状況が同じくらいです、という証拠を出してもらいましょう(笑)。では!
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17 comments on “熱い戦い”
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この問題、
ポスト小泉の候補者誰一人言及しないし、誰も質問しませんね。
時限爆弾には触りたくないのか?
とすると
政治もマスコミも金融証券界も一致団結して、見て見ぬ振りをして、増税せざるをえない日を息を潜めただ待つ。
でもまぁ、ぐっちーさん。
カナリアの役割を果しているのだから、こういったボランティアも必要だから、と沸騰したワインでも飲んで、とりあえず満足しましょう。
こんにちは。興味深く拝読しました。優勝投手のあたり同感です。
ご参考:「甲子園の投手虐待を見て思うこと」
http://dorablue.blog51.fc2.com/blog-entry-664.html
ではでは。
ぐっちーさんありがとう
地方債って そんな馬鹿みたいなことになってたのか マイカル債やアルゼンチン債
と同じ構図じゃないすか
親に地方債買わんように言うときます
神戸市債なんて買われたら・・・
神戸の財政ぼろぼろですわ
旭山動物園債だったら、、、なんちゃって。
ところで、
ハーレー・ジョエル・オズメント(18)
の大麻取り締まり法違反のタイー補画像が
なかなか見れないのですが
これもジョンベネ効果というやつなんでしょうか
もう18歳なんですね。人生ってどう転ぶかわかりませんね。
どうもぐっちーさんの書きぶりから判断すると、ライブドアやら裏資金やらといった話題よりも、地方自治体の倒産の方が「爆弾騒ぎ」になっているみたいですね。
なるほどねえ。。。
金融庁が小泉政権下でやり残した仕事「地銀再編」の布石として、この爆弾をチラつかせるということは無いのでしょうかね?
怖いなあ。
ほんと現実って
知らない奴が悪い
なんですね。
ぐっちーさん貴重な情報をありがとうございます。
友達に旭川出身がいるんですが、職はないし、汚職の町だと言っておりました。
しかし、
もし債権を買うとしたときの基本的条件ってなんなんでしょう。
少なくとも歪んだ日本の市債市場は「駄目」ですね。
日本政府じゃなくて、表面的には×××△会、本質は○○○団体、最終判断は全く別組織の某◇◇理事。^^;
地方債の歪み、民間の発案で美味しいビジネスになるんだけどね。
筋書きだけは既にあるんだけど、民間(含む外資)で誰も耳を傾けなかったから、今頃になってやっと問題が表面化しただけで、しょうがないよね。
さて、私もそろそろ社会復帰できそうなので、この件を手がけさせてくれたら幸せなんですけどね。
ではでは・・・
地方自治体と交わした過去のお約束を反故にしようとする国。交付税で地方債を償還するはずが…。地方の借金を返済するための原資がなくなっちゃうかもしれませんのにねえ。
プロジェクトベースの個人向けミニ公募債に関して、応募者7倍で即完売、市政参画意欲の表れ!というような新聞報道を見かけます。それは、違うんちゃう!とため息をつく。資金の大半は高齢者の預金。
入場料・使用料をほとんど徴収しないのに、借金までして、将来の地方税収のみで、ペイする公営事業は、まずないでしょう。
普通会計、特別会計、何会計?何費に充当なのか?
個人から資金を集める公募債よりは、PFIの方が、ガバナンスにおいては、ずっとまし。
公募債の発行に際して、事業計画が示されるわけでなし、定期預金よりは高い利回りのみにつられて、パンピーに公募債を買わせるなんてのは、どうなのかなあと思います。
最悪の場合、高齢者が、地元への寄付と思えるならば、愛市精神の発露ではあるのかな。
新規の不採算事業を認めないためにも、地方債は買わない。それが正しい住民の地域貢献でもあると私は思うのですが…。
素人の希望のようなものですが、例えば;
九州・沖縄地区の知事達が合同で、エタノールを効率良く作れるサトウキビの大規模集約農業の導入を決定して、そのエタノールの販売益で利子を払う「代替エネルギー債」を日本国民に買ってもらい、そのお金で残りの九州新幹線などを整備する、なんてことは出来ないのでしょうか?
政情不安定な外国の石油からの依存脱却に少しはつながるし、環境にも良いし、目的が日本の将来と地球環境に良い債券なら、自分は買う気になるのですが。。。
最近の高校野球の優勝投手はあまりプロに行ってないのではないですか?活躍した選手なら、桑田、野村、松坂ぐらいでしょうけど・・・。
旭川市債と東京都債のスプレッドの差異を述べるなら、ぐっちーさんもある程度その根拠を示す必要があるのでは
上の方とは異なる名無しです。
地方債のスプレッドが正常に評価されることを望みます。東洋というよりは日本の神秘と呼ばれないためにも。
実務的には銀行の不良債権の処理方式で、
経験を積んでノウハウを得た訳だから、
としても、
追い詰められている谷垣財務相、ポスト小泉が、十年後の消費税増税を主張するのは、十年後には破綻が来る、と暴露しながら、本命を牽制身を守っているのかな?
やれやれ、信長殿や森蘭には、光秀が誰だかやっと分かった、という次第ですか?
そう言えば
谷垣さんの地盤、光秀を祭っている唯一の神社があるとか・・・
実質的に破綻状態にある地方債あらため痴呆債を買う、銀行や証券会社は脳みそ腐ってる。と思うんですけど。
地方自治体が借金すると、その目的によっては、基準財政需要額に算入され、基準財政収入額との差があれば、国から地方交付税の交付対象になるんですね。だから借金しても実際は元本分程度を返済していればよかったのですが、ここ数年の総務省の指数変更で、どこの自治体も需要額が減り、収入額が増え、交付税は減る一方・・。借金させる仕組み、メリットがあったのに、そのハシゴを外しているわけです。
原資は郵便貯金や簡保だったといえば、賢明なみなさんはわかるでしょ。郵政民営化がいかに大事業だったかということです。(議員は地方が借金してまで施工する公共事業に絡んだ方が多いですからね)
旭川より、無名の田舎の小さな自治体のほうがリスクだらけです。ところが中には大カネ持ちもいたりして・・たとえば浦安とか・・
は、別物ってことですよね。「3年で国債よりも一応高利回りで、地元の為に使います。みんな応援してね」という持っていきかた。うん。地元の人は買いそうだな。
大阪府債でググルとどこか訳のわからないけれど
財団法人やら公益法人らしき決算書のPDFファイルが出てきます。
このあたりの団体ももし所有する地方債の一部が破綻すればただでは済まないと思います。
他に仕組み債なども色々所有しているようなので、団体の決算時にたたき売りの安値で放出してくれないかと期待しております。
ぐっち?さんブログで勉強させてもらってます。このサイトの影響?かは知りませんがダイヤモンドの今週号に全国・市倒産危険度なるランキングがのっています。一般会計だけでなく特別会計も精査したら破綻増えそうですねぇ。夕張のように一時借入金を利用して飛ばしやってるとこ他にもあるんじゃないかと。