2011/02/14 23:26 | マーケット | コメント(13)
エジプト政変を「SNS革命」と誤報する愚、 そしてグラミーの愚
こちらでご紹介したWSJの記事がまさにスタンダード。
日本人ジャーナリスト・専門家は
若者による行動=ネット=SNS
と与えられた情報を完全に鵜呑みにしているだけだ、というご意見が読者からも多かった。
その通りだと思います。
中国に行ったこともないくせに中国の批評をするとか、中国語ができない中国経済専門の大学教授とかあり得ないということです。
そして、今回のエジプトには日本人のジャーナリストはたくさん入っているようなのですが、これだけ日米に報道誤差が出てくる事態を相当深刻に受け止める必要があります。
複数のアメリカ人ジャーナリストに聞きましたが、それこそ命の危険があるような所に取材に行った結果がああいう報道になるのであり、要するに日本人報道陣はエジプトにいたとしてもどうせカイロに陣取ってそういう場所に行かなかった、ということなんだろう、と勝手に解釈しています。
こういう間違いはビジネスの現場でも良くおきます。
前にも書きましたが株式投資もその一つ。
大体バランスシートだけ見て何がわかるというのでしょうか。
百歩譲って、正しいとしてそれは過去のデータにしか過ぎない。過去何をやってきたかということを示すいわば「日記帳」のようなもので、肝心なのはその企業がこれからこの未来を切り開いていく能力があるのかどうか、という見極めに他ならない。
過去そうだったから同じようにうまく行くなら、日本航空は永遠だった筈です。
これだけ反証があるにも関わらず、まだ過去にこだわる愚。
現場を見ようとしない愚・・・・
私は多少はお手伝いできると思いますよ。
そのためのブログでありメルマガであります。
悪態ついでに・・・
別にグラミーに恨みはないし、受賞した日本人の皆様はそれぞれご立派だと思いますが、これだけ「馬鹿報道」するならベルリンフィルのコンマスに日本人として二代連続で選ばれている樫本さんの方がはるかに一大事ですから。これこそ快挙と呼ぶべきなのです。
グラミーは所詮約60人のジャーナリスト中心の投票で投票数も少なく毎年買収疑惑が起きています。それこそ「八百長疑惑」がたくさんあるのですが、これはある種の「お祭り」であり別に「ガチンコ」である必要はない、というのが大多数のアメリカ人の考え方で相撲はこれに近いですね、多分。(ただし私は個人的に内田光子さんのモーツァルトは本当に大好きです。)
一方ベルリンフィルのコンマスはそれこそ真剣勝負で、楽団員の投票によって選ばれる。試用期間まである。コンマスは自分達楽団員の運命を背負う役割ですからそれこそ「ガチンコ」勝負になります。
それを21年も勤めた安永さん、そして現在の樫本さんの凄さはグラミーどころではない、とお伝えしておきます。
くれぐれも日本の報道機関はよーく勉強してほしい。ナントカ勲章を出す政府もそうですが、それこそ国民栄誉賞ものだと思いますよ、こっちは。
さて・・・・
今日、東京は突然大雪に見舞われ参りました。このまま積りそうな勢いですが、みなさまくれぐれもご注意ください。
私はしっかり駅の階段ですっ転びまして腰を強打致しました。幸い打ちどころに恵まれた(?)ようで、骨折などはしていないようですが、これは危ないですぞ。
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13 comments on “エジプト政変を「SNS革命」と誤報する愚、 そしてグラミーの愚”
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テレビでさかんにSNS革命って言うもんだから、エジプトってすごくネット網が発達して教育水準が高いんだなーって思ってました。それにしてはデモの参加者の顔ぶれがそうとは見えないな〜 なんて。。。 もっとも若者の失業率が50%近いんじゃ暴動が起こってもしかたがないですね。急激な人口増加が失業の原因らしいけど。。なんで急に人口が増えたんだろう?
最近のぐっちーは、切った張ったの絶口調?ですな。
グラミー賞いいではないですか。下向きな日本に元気を与えてくれますよ。
クラシック・ファンにすれば、ベルリンフィルのコンマスは凄いことでしょうが、興味ない人にはどうでもいいことでしょう。
それより4人も一度に選ばれたなんて、大したことない賞でも、何か嬉しくなってくるではないですか。
情けない菅首相の顔を、毎日見せられてウンザリしているいる国民にとっては、明るい材料だと思わなきゃね。
よく見てよく考える・・・ということですね。
勉強になります。
会社でも、ちょっと調子が悪くなると、何も見ない上層部が、やれ人事制度改革だとか、開発効率だとか・・で踊るわけですね。
そして、ブームが去ってふと気づくと、良いもの全部捨てていました・・・ということもたびたび。
これから、重要な姿勢です。
今後もよろしくお願いします。
グラミーの件は、正直どう受け止めていいのか判断できないでいました。
価値もわからないし、どういう選考理由、または選考対象(曲?)なのかもわからないし、候補にどのような面子がいたのかも知らないし、アメリカの中でどのような位置づけのものかもわからないので…
「へー」という感想しかわかなかったです。
情報の本当の価値を知るのって難しいですね。
特に海外となるとなおさらです。
せめて英語を読めるようにならないと駄目か〜…
日本の記事を並べて読んでもクロスチェックになりませんしねぇ。。
他に楽しみがないのでしょう。
寝ぼけたまま・・
勢いよく・・階段下り・・床がある・・はずが・・足は・・空を踏む・・バレーのように・・着地・・足の親指一本では・・
『こんな立派な・・突き指は・・長いこと・・診ていない』
接骨医が・・実に嬉しそうに・・
以来・・二年間・・親指から・・膝に・・這い登り・・
でありますから
腰の強打・・お気をつけて・・
この世は・・愚と愚の狭間・・でこそ・・生きる芝居・・・
マスコミは大衆が相手ですから反応の違いはしょうがないかと。安永さんは、ご尊父が福岡の教員養成大学の学長だったりして、福岡の教育関係者の世界では、徹さんがベルリン・フィルのコンサートマスターになったときはちょっとした騒ぎでしたが、日本全体ではどうだったことやら。福岡の学校の校長で、私にバイオリンの稽古に通わせたのもの練習嫌いぶりに匙を投げてしまった私の父にとってはとりわけショックだったようです。
日本人の受賞は菅、前原政権が米国の傀儡政権になったご褒美じゃないんでしょうか。
碌に取材もせず、思い込みだけで記事書いているマスゴミが如何に多いことかと。
ひょっとしたら、インターネットで調べたことだけで、現場も見ずに書いている輩もいるのではないかと思われる。どうして日本はここまで堕落してしまったのか。
あれだけ事業仕分けで大騒ぎしたくせに、それがキチンと実行されているのか検証しようともせず、税と社会保障とか言って、消費税にのめり込んでいる読売新聞、アンタのことだよ!
ムバラク氏意識不明という記事もありましたが・・。ちゃんと裏の取れた情報なのでしょうか?三原先生の分も頑張って下さい・・頑張り過ぎない程度に(前の投稿で「幸い」という表現はあまり相応しい語彙ではありませんでした・・申し訳ありません)。
ぐっちー様 いつもブログ有難うございます。
グラミー賞、私も価値のほどよく分かりませんが、今回、内田光子さんが最優秀インストゥルメンタル・ソリスト演奏賞を受賞されました。
何をいまさらと思うほどに、内田光子さんは今やクラシック界では、世界でも屈指のピアニストで大英帝国勲章“デイム”の称号を授与されている方です。
モーツアルトのピアノ協奏曲ならこの人が今や第一人者だと思います。
もう何年も前から、CDを聴き、テレビを見ていましたが、昨年11月12日 兵庫芸術文化センターでクリーヴランド管弦楽団とのモーツアルトのピアノ交響曲23番、24番他を聴くことができました。
指揮をされながらの演奏。本当に美しい音に魅せられ、感動。大満足の演奏会でした。
皆さまも是非お聴き下さい。
さて、樫本大進さんの演奏会はやはり昨年12月大阪いずみホールでベートーヴェンのヴァイオリンソナタの演奏会がありました。早くからチケットを取っていましたが、あいにく当日風邪のため主人に代わりに行ってもらいました。
その後すぐにベルリンフィルのコンサートマスターに正式に決まり嬉しくて大喜びしています。
ぐっちー様、クラシックファンにとって、いつも経済情報も楽しいのですが、クラシックのことも、もっと書いて下さいね。
円の勝利・・
円の敗北を・・唱えていた・・方々は・・
ぐっちーが・・駅の階段で・・転び・・したたかに・・腰を打ったように・・
今・・痛みを・・堪えている訳だ・・
慰めは・・
俺一人じゃなかった・・みんな合唱した・・
合唱団は・・自ら・・慰める・・(自慰ではない・・念の為)・・
それに
彼らには強力な助っ人がある・・
日本人は・・すぐ忘れる・・
ボケ予防に役立つ・・そうな・・・
マスコミは疑似環境を作りだします。僕らが事実だと自信を持って言えることは自分の周りで起き、自分の目で見たことだけです。
だけどメディアが伝える報道は世の全てを網羅しているわけではないし、また受け手にとっては事実かどうかも判断することはできません。
このブログも然りです。新聞、放送、個人のブログ・・・全て私にとっては疑似環境、他人の情報によって人工的に作り出された「現実」です。
ですので、私はこの説が正しいんだとか押しつける論調を疑います。その点、ぐっちーさんは色々自分の目で考え、疑うことを推奨しているのである程度信頼できます。これからも辛い批判的な記事に期待しています。