2005/09/12 13:21 | 金融全般 | コメント(15)
圧勝!!
と、申し上げるしかないですね。
さすがに、ここまで勝つとは思っておらず、用意していた、原稿、やれ、亀井がキャスティングボードを握って云々・・・とか田中康夫という男はなんだかんだ・・・などという原稿はすべてボツ・・・・となったわけです。焦りました、マジで。
自民党の作戦成功、という見方もありますが、特にここで強調してきた都市部リベラルの動きはそれほど生易しいものではない。国民新党をはじめ、ふるい体質の自民党守旧派をぶったぎってくれたので、小泉改革を支持しやすくなったのみならず、長銀や、日債銀を筆頭に、遅れに遅れた不良債権処理などが、どれだけ企業の重みになったかなど、改革の遅れがとんでもない「大荷物」になることを痛いほど体験してきたと層なのだ、という事を改めて考えさせられました。
我々から見れば郵政民営化などは年金や教育に比べれば偏差値の低い課題であり、逆にこれすらまともにできないような連中には何もできん、という感覚だと思われます。郵政をかたづければ後は簡単、というよりこれができないようでは・・・ということでしょう。
その意味で民主党は明らかに作戦ミス。ここでいわゆるリベラル派(実は小泉政権に価値観ではほぼ同一)が割って党を出るか否か、真剣に考えないとこの党は将来がないでしょう。速やかに郵政民営化賛成+普通の国、という命題をもって、行動を起こすしかない・・ということは小沢さんあたりは十分承知しているはずです。先に書いたように小泉自民党+民主党リベラル、で公明党は切り落とす、というのが理想的な形だという考えは変わっていませんね。そこまで行けるかどうか、不明ですが。
一方、極めて社会主義的な発想の人々が生き残っているのも事実です。論理的には弱者切り捨てかよ!! という側面は有り得るので(最初から競争を拒否し、小学校などの運動会の徒競走をやめろとか、やるなら、順位がつかないように全員手をつないでゴールをする、などと口走る妙な人々・・・テレビでみた辻元清美の周りにいる人々の顔つきはこういう感じですな)、そういう人々はみんながちいさな幸せを分かち合う、ソビエト社会主義的な世界を夢想し、投票をした・・・結果、共産党は議席を減らさず、社民党は、自民党のオウンゴール(比例でとりすぎで社民党に1人まわってしまった)をいれても7議席を確保した、というのはそういう側面でしょう。これはこれであり得る、と思います。そういう負担に財政が耐えうるという証拠を出してくれるなら、競走を否定しても企業が収益を上げ続ける(つまり税金を払う)、または日本はソ連とは違うという証拠を出してくれるなら、あながち私ですら賛成しないとも限りません(笑)
一方、所謂造反議員にはこれから地獄が待っています。綿貫さんも亀井さんもキャスティングボードどころではない。国会で質問もできないような人数です。まあ、一緒になるのでしょうが、正に「野合」でしょう。無所属とはいえ、野田聖子さんなどは当選したものの、自民党公認の佐藤ゆかりが実際に国会議員となって、岐阜に帰ってくるわけです。自民党にアクセスのない、野田さんに何ができるでしょうか?利益誘導をねらった地元の野田支持票もあっというまに霧散するであろうことは想像に難くありません。当選したもののこれからが本当に試練です。
小泉自民党も浮かれてはいられない。
今回の選挙ではとにかく改革を急げ、というメッセージが強烈に出た訳ですから、ちんたらやってたら、国民に正に手のひらを返される事を十分理解する必要があると思います。国民の怒りがこういう形で出てきた訳で、正に「小泉劇場」を満員にした後に、どういう「ドラマ」を展開するか、今まで以上に厳しく見られていることを認識する必要があるでしょう。郵政民営化はもちろんですが、財政改革を急ぐことは必須事項でこれについては一刻の猶予も無いことを重ねて認識して頂きたい、と思います。
以上大急ぎ、ですが、選挙に関する雑感を申し上げておきます。
株はもちろん高いでしょう(笑)
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15 comments on “圧勝!!”
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ご了承のうえ、ご利用ください。
相変わらず明快な解説で私もアグリー。
でも、生フォワグラが?って、しつこい(笑)。
まあ、自宅が岐阜なので岐阜1区について一言・・・
野田聖子さんが当選って事ですが対抗馬の佐藤ゆかり候補が比例区で復活当選しちゃって・・・
復活当選しちゃうような心細い刺客もどうかと思いますが当選の挨拶をした佐藤候補・・・
「これからも岐阜1区は佐藤ゆかり・・・」なる発言をしてましたがこの人小選挙区で負けたんですよね(-.-)
負けて何言ってるんでしょうか?
エコノミストかなんか知りませんがこんなレベルが議員なんて・・・笑えてきますね!
自民では原則的に、小選挙区で1回落ちても次回に立候補する権利があるのですよ(2回落ちたら次は難しいらしい)。だから、ゆかりタンは早くも次の総選挙で自民公認での出馬する意欲を見せたということです。野田聖子に対して「党には戻れないよ」と牽制しているのです。
「こんなレベルが…」という批判は、笑えてきますね!
キャスティングボート?
10年近くも野党やってれば、豪腕もさび付くって
もんです(笑
ぐっちーさんにアグリーです。。。その前に一言。小選挙区で敗れて比例で復活当選した候補者の一体何が問題なのでしょうか???まさか「小選挙区で当選した候補者の方が、比例で当選した候補者よりも、民意を反映しており望ましい・・・」などという戯言を持ち出す人はいらっしゃらないと思いますが、念のため(この際、寝言も休み休み言ってください、と申し上げたいと思います)。民主主義のルール(=既定の選挙制度)のもと、議員バッヂをつけた者が、国会の場で民意を代表するのです。政治という熾烈な権力闘争をやるわけです訳ですから、国政に関与するためには、まずはバッヂをつけてナンボ。ルールに基づいている限り、1票なんですよ。その共通認識を持てない方は、一回顔を洗って出直してきてほしいです。
議員バッヂをつけて衆議院で票を投じる権利を争うのが選挙です。定義上、議員バッヂを持つことに意味があることは、あたりまえ。国会議員として資格を得た後からは、各人の能力が試されますが、議席は議席。それが、現在の日本国民が選択している民主主義のルールなのです。「寝言は・・・」の方の意見に100%賛成!!ゴシッピーを相手にする暇なしです。雑駁にて失礼。
お勉強させてもらっています。
正直、ここまで圧勝するとは思いませんでした。
うちの選挙区なんて民主党の超大物議員だから、勝っちゃうと思ったんですけど・・・
というので、反対の意味をこめて、「別の所に」一票入れました。
だから、負けたときは、えーっと思った次第です。
ぐっちーさん、いつも楽しく読ませていただいてます。
うーん。難しいですね。
この手の話は、わりと容易に意見交換が盛り上がるのですが、どうしても焦点が拡散しがちなんですよね。まあ元来そういうものかもしれません。
どなたかがお書きになっていたとおり、議員バッヂをつけているか否か、にフォーカスした方が、焦点がぼけないかもしれませんね。
また遊びにきます。
昨日は、ありがとうございました。
今後ともご交誼のほどを。
さて、議員バッジを付けてしまえば、国政に対する責任において、与野党を問わず、当選回数を問わず、比例復活云々を問わず、総ての議員が同じ立場に立ちます。
特に野党議員には、「天皇陛下の反対党」としての気概を示してもらいたいと思います。
システム5.1さん
いつもありがとうございます。生フォアグラ、プラス白トリュフで手を打ちますか(笑)
なんとなくさん
その通りです。ばかですみません(笑)
おおみや%NEETさん
それ、鋭いかもしれませんね。「眠れる獅子」とか言って怖がってたらほんとに寝ぼけてたりするからね。
Algloryさん
いや、みなさんそうなんではないですかね。これで4年間選挙が無い、という現実に気がついてちょっとやばいかも・・・なんて思い始めてるかもしれない(笑)
AEGISさん
相変わらず神出鬼没ですな(笑)。また遊びに来てください!!
雪斎殿
こちらこそお世話様でした。
本当です。野党議員もバッジを付けてるわけだからやる気をみせい!! という所ですね。
複数のunknownさま
活発な書き込みを有難うございます。
今後ともあれこれ書いてってくださいませ。
お名前がわからんのでこんな形で失礼します。
今回の選挙では、「景気浮上策」について、論点にならなかったのは不思議でした。本格的な景気回復のために、政府としてできることは何かないのでしょうか?
システム5.1様のおいしそうなネタ振りはなごみますね。
私の1番好きなのは、松屋そばの紅虎のあるビル奥二階の
フォアグラのラビオリ包みでした。
天に昇るほどおいしいのですが、
松本シェフが今でもいるのか、
あの料理がまだあるのか
思いだしては行きたくなります。
ありがとうございます。フォアグラって普通冷凍じゃないですか。これが生だと本当にフレッシュで美味。
11月辺りはぐっちーさんと例年食べている白トリュフ。これで決まりです。その濃厚な匂いは次の日まで
体に残ります。白トリュフづくし、楽しみです。
上のunknownのコメントはわたくしめ、ぐっちーであります。いつも名前いれてね?なんて言ってるくせになんなんでしょ、まったく!!
タマネギさん
ここが難しいところなんですね。やるとすると公共投資って話になっちゃうんですよ、これ。でももう止め様、ということになると、政府のできる事としては出来るだけ介入をやめて活力を引き出すというやりかたになってきます。イギリスもアメリカもこれだったので、まあ、今はこれがベストだろう、と考えています。競争市場が完璧にワークするという保証は無いといえばないのですがね。
某銀さん、
システム5.1さん
うーん、この話よわいな?(笑)
確かに白トリュフはもう、思い出しただけでも厳しいですね。もうすぐ・・・ですな。