2010/08/26 12:17 | マーケット | コメント(18)
円高対策
不愉快な思いをさせましたのならお詫び申し上げますが、それが本意ではありません。
これまで何度かブログに書いてきたことと重複しますが、再度申し上げておきたいと思います。
結論的にはそれこそが政府がやるべき円高対策なのではないですか、というを申し上げます。
たとえはお風呂屋さんなどもそうですし、町場の商店なども大多数が大手スーパーに潰されてしまいまいした。公共事業に頼り切っていた建設業もその一つです。
円高もそういった産業構造の変化を引き起こし得る経済現象の一つにしか過ぎません。
現実には残念ながら倒産する企業も出てきた訳ですが、だから公共事業を続けなければならない・・・とはなりません。
しかし、元来国の成功の象徴である円高(通貨価値の上昇)という経済現象だけがが非難の対象になって、それを政府が介入して方向を変えようとする。
それはおかしでしょう、ということです。
みなさん想像もしていないでしょうが、逆に言えば円安になったときも違った意味での「犠牲者」が大量に出てきます。
通貨価値の減価により、輸入物価が極端にあがりおそらくみなさまの日常生活品や食料品は猛烈な価格上昇に見舞われるでしょう。。
今の韓国を見ればおわかりのようにその時に給料が上がっているという保証は有りません。アメリカも現実的には過去10年以上給与所得は上がっていないくらいです。
(テレビでしゃべっているインフレを支持する経済学者の大多数はそうした物価上昇時、つまりインフレになれば給料も上がるということを前提にしている点に注意して下さい。)
給料が上がらなければ、大部分の食料を輸入している日本では食料価格が大幅上昇し、大多数の国民生活を圧迫することになるのです。(経常益の何%は給与を払うなどという取り決めが必要かもしれませんがそれでは社会主義経済になってしまいますね)
更に言いますと、その時に円買い介入をしようとしても、円の価値が下がっている中で虎の子のドルを(外貨準備)を売ることになるので価値の裏付けである外貨準備が減少し続け、円の価値はますます下がる羽目になります。まさに1998年、2005年の韓国と同じ状況に陥ります。
実際はこちらの恐怖の方がはるかに大きい訳で、当然それに備えた政府の対策は必要でしょうが、この場合は金融機関も相当ダメージを受けていると予想されるので、国民生活に対する打撃ははるかに大きいと想像します。
ではまた。
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18 comments on “円高対策”
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THE GUCCI POST
だけは・・どんなに・・インフレになっても・・上げないと・・ここに・・誓って欲しい・・
時々・・難しいクイズで・・賞品はワイン・・誓って欲しい・・勿体なくて・・飲めない・・ワインを・・
大前研一殿の言・・
二十年程前・・始まった・・不動産崩壊・・切っ掛けは・・今の首相・・とか・・去られる気配・・それを切っ掛けに・・終わって欲しい・・切なる願い・・望み・・
鳩さま・・大儀を・・お忘れなく・・
どんなに・・インフレでも・・言葉だけなら・・・
”さまざまな産業転換が原因で”私の仕事も廃業寸前です。これを誰のせいにするのか?どうすれば良くなるのか。もう10年以上も前から考え続けていましたが、出た答えは”自助”です。
新しい能力を身につけて新しい仕事にたち向かう、その力がなければうまく廃業にもっていく。
社会の変化は続きます、その変化に日本人は立ち向かってきたはずです。
豊かになって守りに入ったのか。
一部外国の会社はさっさと倒産、すぐに再生、社員も独立起業、風土の違いはあるにせよこの元気さ(回転のよさ?)は見習うべきものがあると思います。
一つの仕事、事業に打ち込むのは美しいものがあります、しかし何年がんばればいいのか、無理して倒産は最悪です。
しかし日本の職人技だけは何とか残す方法はないだろか、価値を高めるような仕組みを作れないだろうか?
マスコミや政府の皆様が「円高だ!株安だ!」と目先の問題に右往左往するばかりなのはなんとも残念なことです。ホットな話題を追いかけ、冷めたらゴミ箱に投げ捨てるのが、彼らのお仕事ではありますが。
マクロの数字さえよけば満足してしまう学者先生というのも、それはそれで困り者ではありますね。「長期的にはみな死んでいる」というわけで。
介入にしろ緩和にしろ、一時的な効果しかなく、円高は止めようがない状況ですし。目先の円高に30兆つぎこむよりは、地道な景気対策や、商売のやりやすい・働きやすい環境作りなんでしょうね。
中国に対して「介入やめて人民元切り上げろ」と迫るくらいはやってもいいでしょうが、素直に聞くような相手でもないですし。
インフレターゲットを導入すべきだと声高に言ってる人は物価が上がれば景気もよくなると信じているということですかね。
景気がよくなった結果として物価が上がるというなら感覚的に理解できますが、政府当局が意図的に物価を上げて(調節して)それが好況に結びつくなんて・・・経済の理屈はあまり分かりませんがちょっと不思議な話だと思います。
ぐっちーさんの意見は全く同意できます。がっ,私を含めて周りの経営者は相当参っているのも現実です。
銀行は貸し渋りをするし,取引先からは値下げの要求。政治は迷走したままだし,今の日本には夢や希望が
無いのが一番の問題です。
政治に期待出来ない今,企業が夢や希望のある行動をしなければならないのかも...
東芝やソニーがサムソンにTOBを仕掛けたり,NTTドコモがソフトバンクを買収したり,日本人発の月面有人
飛行を計画するとか,ワクワクさせるような夢のある国になればいいですね。
私の親戚は中規模の印刷会社の営業です。
少し以前は不景気でも、チラシなどの折込ものの印刷が好調で、不景気とは無縁でした。
今回の不景気は、新聞の購読者の激減や
ネット通販の普及などにより印刷もダメ。
出版不況もあり会社は、かなり危機的な状態のようです。
しかし、社長は特殊印刷機を無理して?購入して新規事業に生き残りをかけた模様です。
色々な諸事情もアルとは思いますが、少し先を見ながら会社は経営しなければならない。
路面ばかり見て運転していたら、ぶつかる寸前まで、自分がどのような状況になっているかが判らない。
ぶつかる寸前に急ブレーキをかけても間に合わない。
急ブレーキをかけなくても済むように運転するのが経営者の務めでは?
しかし、日本にはセーフティーネットの為のお金を盗む輩が多すぎる。
こちらを退治しないと、ドサクサ紛れに
また盗まれる。
内需or輸出、運良くいづれかの起業が成功したら残りもう一方を起業して為替に左右されにくくすればいいだけの話では?
一方だけの起業でもそれが輸出業なら円高で為替差損が出るからFXか通貨先物で円安方向に動いたらショートからだけ入ればいいし、内需(輸入)での起業なら円安で原材料高騰=為替差損が出るから円高方向に動いたらロングからだけ入ればいい。
通貨でマイナスになっても本業で為替差益が出ればトータル差益0で為替変動リスクは消せる。
建玉は純利益に対する為替変動率で毎月程度で変化させていけばOKだからあとは腕を磨くだけ。
内需関連企業だっていろんな業種が商品相場でのヘッジも可能。
政府に小遣いねだるより自社の保険になりそうなものを探して先手を打つ方がいい。
中小企業の方達から俺達に死ねと言うのかと、猛反撃を食らって・・・。
慌てて言い訳するものだから、誤字脱字ありの説得力にちと?のコメントですね。
輸出で生きている人達には、死活問題ですから、輸入で日本は潤っているといわれてモナあ。
頼りにならない民主党をあてにせず、野党自民党に頑張ってもらわナイトねえ。
こんちは ぐっちーさん
今回の「円高対策」、分かりやすくて良かったです。アホな私も理解できました。
円高のプラス面をちゃんと見据えなきゃいけないですね。
円高そのものを叩くよりは、円高によって生じたマイナスをどう補うかってことで理解しました。
先日、某ニュースにて、野球の星野元監督が「なんで円高対策しないんだ!」「日本がつぶれる!」「私はずいぶん前からゆってきたのに・・・」みたいなことをわめいてました。
野球の専門家が経済の事なぞ何も知らないくせに、誤った情報を大声で垂れ流す。
また、放送局もそれを放置する。
聞いてて頭が痛くなりました・・・
>アメリカも現実的には過去10年以上給与所得は上がっていない
それは本当ですか?
http://laborsta.ilo.org/を見る限り、USでは平均的な賃金は継続的に上昇しているようですが。
デフレだから賃金が上がらないのであって、インフレが貨幣的な現象なら労働の価格も上がると考えるのが普通ではないでしょうか?インフレ下で賃金が上がらないというあなたの指摘のほうが根拠のない脅しと思われますが。
インフレ、私も結構なことと思います。日本の不況のほとんどはデフレ状態から抜け出せないことに原因があると思っていますから。1%から2%の範囲で計画的にインフレにすべきと思います。ただおっしゃるとおり給料が連動して上がる保証がない。だからまず政府がすべきことは、従業員の給料を保証してこれ以上ワーキングプアを生み出さないようにすることです。時給1000円の話はどうなったのかと思いますが、従業員の給料を上げて、極端な負担増にならないように企業税を引き下げをセットに実行すべきです。給料を保証すると言っても法律で罰則を与えるような話ではありません。企業減税を先行させて、従業員一人当たり(超過勤務を防ぐため全従業員の総労働時間÷8の仮想的な従業員数で算出)に課税して実際に支払った給料を全額控除できるようにすれば、政府で給料水準を誘導することが可能でしょうし、企業も一方的な負担増にはならないでしょう。
・政治…(書く気にならん…)
・経済…インフレVSデフレ
インフレのマイナスはよく分かりました。
デフレの問題は、不動産って思ったのですが、サラリーマンが新築を購入しても、元が取れるのかということなんですが、これも、不動産価格が底に来て、金利も安く(このまま続くことが前提)、賃貸よりも経済的となれば、問題無しかな?
これからしばらく、デフレが続くのかどうか、それを分析するのが官僚の仕事では?
それに合せた対策を打つ、これこそが政治の役目。
そう考えると、あいつら、何にも仕事してませんな、ホントに。
なぜあれだけ中国が為替管理に固執してるのでしょうか なぜ米国が輸出倍増計画でドル安容認をしてるのでしょうか なぜドイツが南欧のソブリンリスク問題でユーロ安になりそれによりドイツ経済の企業業績の回復を速めてるのでしょうか 為替もその時々で世界景気好調時のときにはたしかに自国通貨高は良いのでしょうが
いまの状況ではリーマンショックを経て世界各国我先にと一刻も早く景気回復を目指しているときに自国通貨高は経済の打撃を受けます リーマンショック以降の不況下によるデフレギャップでそれを埋めるためには外需依存が一番早道です 増して日本の場合は、少子高齢化で需要の落ち込みがある中では輸出は必須条件です
>なぜあれだけ中国が為替管理に固執してるのでしょうか
まだ中国は未熟で、「世界の下請け工場」から脱却中だからでしょう。
今、為替を上げて「下請け工場」からランクアップして世界のトップメーカーと競っても、まだ勝てる技術レベルには達してない、ってことなんじゃないですか?
>なぜ米国が
超貿易赤字国家ですし、財政が悪すぎますから。
あと、為替下落時の最大の懸念となるインフレと国債も、不景気の勢いで相殺されてるのか、ドル安誘導しても今のところは大丈夫ですし、基軸通貨の立場を脅かしてたユーロも自爆したし、現状通貨安で困ることが現状ないからでしょう。
>なぜドイツが
ドイツは日本とは比べ物にならないくらいの外需依存です。
国の事情は千差万別なんで、単純に同じ尺度で比較することはできないと思います。
日本の内需の先行きは暗いですが、それでも外需より内需のほうがはるかにインパクトがでかい。
だから、円安になって外需で一部の人がもうけても、日本人全体が物価上昇で苦しんだら意味がない。
2008年上期までは好景気と言われてきましたが、物価も半端ない事になってました。
でも、大多数の人の給料は物価上昇にとても追いつける状況じゃなかったはずです。
インフレで給料がそれ以上に上がる、なんてのは私も幻想だと思います。
多くの人が数年前に実感した事じゃないですかね・・・
しかし、国内だけでは足りない需要を補う必要もある。
その場合、なぜかすぐに「通貨安誘導だ!」ってなってしまってるけど、
それよりももっとパイを広げ、成長国に対する進出を加速させればいいじゃない!
って事なんじゃないでしょうか?
上の方のコメントについてですが、本物の自己責任と銘打って、FXを薦めるなんて、ステキすぎます。相場師か、青二才学生の発想ですね。
経営計画を立てるときに為替レートを想定して、想定レートでヘッジをかけることは不可能ではありませんが(小さい会社の場合はコストを考えてやりにくい、不勉強なためか?)、ヘッジは四半期とか半期ベースです。
継続する円高に対して効果があるわけではありません。継続する円高に対しては、業態の変更か、冗談ではなく、廃業を考えるべきなのでしょう。その前に海外進出もあるのですが、小さいところでは難しい…
いや、中国に買ってもらうというのは、もし本当に買ってもらえるなら、悪くはないと思います。
大手スーパーの円高還元セールで輸入牛肉のセールはありませんでしたよ。農林水産省が国内和牛の販売を奨励しているので、米国資本のSEIYUとコストコが米国産ビーフを販売しただけ。マクドナルドの200円ビッグマックは都市圏限定で人口減少県では販売されず。
生産労働人口が減少しているので食料需要も減少に向かっているのでは?
円安になるとハイパーインフレになるとお話される専門家はあなただけですよ。日本の経済になるとグラフが出てこないのはどうしてかな。
生き残るなためならハイテク企業、トヨタに海外に本拠も移転やむなしと言うのか。