2005/12/21 13:32 | 金融全般 | コメント(4)
一流考
会議、外出、会議と続きへろへろになって帰って来て、ふと画面をみれば・・・株はぶっとびまくり!! 一度降りた外人の物色買い、という面もありますが、ここもと降りた外人にくっついていたショートのカバーを巻き込んでいるのですさまじい上がり方をします。日中の300円上げは何年ぶりとかでしょう。
これは流石に理由があるのですね。なにせ不動産株がおかしい事になってます。例のあねは事件の余波で、不動産そのものを買うのは危ない、ということで、外人スポンサー系統不動産ファンドにかなりの解約が相次いでおり、それを一流の不動産銘柄にシフトするという裏技・・・三菱地所ですね、筆頭は・・・が登場しております。三菱地所だけのビルで不動産ファンドを構成するのは不可能ですから、まあ、信頼できるビルを間接的に保有するという考え方でこういう取引が出てくるという、なかなかおもしろい現象です。
前にも書きましたように日本のビル建設に関してはなかなか難しい問題がありまして、我々金融マンにとっては結構選別の難しいマーケットトいえましょう。その意味で選択眼に自信が無い時は間接法で、信頼の出来る企業のビルを選ぶ・・というのは一つの有力な作戦で、これは他の投資にもよく当てはまります。私どもの不動産ファンドは300億円のコミットメントに対して実は100億も買えていない「へたれ」ファンドですが(笑)、ポートの中に入っているビルは一流の建設会社と一流の不動産会社によるものしか入れませんでした。もちろんこれで完璧だとは思っていませんが今になってみると一つの慧眼であったように思われます。
その意味で、何が一流か、という事を選別する上でも各企業との人的付き合いはかかせません。やはり社員には・・・会社のカラーがでるもので、いい加減な会社にはいい加減な社員しか残らないというのは経験上正しい法則だと思います。株式投資をする際にも、実際その企業の人間にインタビューしてみるというのも個人的には有力な方法だと思います。社長に会えればいいんですけどね。なかなかそうも行きませんからね。
ここでもよく取り上げるハイイールド投資の神様、ラリー・ポストなどは企業の一番大事なファクターは経営者だと、常々言っておりますが、私も最近つくづくそう考えておりますし、これだけコンプライアンス的な事件が増えてくると、人間的に清廉であるということが金儲けが上手い、という事以上に重要なファクターだと言う時代がそろそろ来ているかもしれないな?、などとも考えてりる次第です。
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4 comments on “一流考”
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偽装の件は、まったく底が見えない状況ですね。
コミットメントに対して1/3しか買えてないくらいの
ファンドでないと、とてもじゃないけど信用でき
ませんな
http://www.sankei.co.jp/news/051221/morning/21iti002.htm
ここ最近のぐっちーさんのエントリーは、私の心情を代弁してくれているようで・・・
うーーん、過去に功績があっても未来の功績を保証することなんてできないというのを感じます。
老醜を晒すというのが周りに多い事例なので・・・
あの事件のおかげで???異形鉄筋のサイズの売れ筋?明らかにワンサイズアップしています。やっと図面どおりのサイズを使うようになったのでしょうね。
いくら図面が正確でもその通りに出来ているかどうかは別のお話ですから。
>人間的に清廉であると
昔からお天道様は見ていると言うではありませんか。
それと類は友を呼ぶ。
その程度の社ちょーには,その程度の部下しか残らない。
うちの社内報には,関連子会社の評価会社に偽装がなかったとのことで安心しています。