2011/01/18 22:04 | マーケット | コメント(16)
中国企業の怪しい上場
上場と同時に信じられない高値をつけ、一体バリュエーションそのものがどうなっているんだ、といいたいものばかりなのですが、全てアメリカの同タイプの企業を自動的に13億人分に水増ししてバリュエーションしているとしか思えないようなものも実はたくさんあります。
先日モルガンスタンレーが上場した当当網(だんだんわん ニューヨーク DANG・・・中国版アマゾンと言われる)はそれでも上場価値が低いと思ったのでしょうか、モルスタの悪口をツイッターに書きこんだCEOの発言からモルスタが中国のネット上で炎上しているというニュースが出ていました。
http://www.ft.com/cms/s/0/5cdbbd10-225f-11e0-b91a-00144feab49a.html?ftcamp=rss#axzz1BN3fJCEw
しかしそもそもこれらの中国企業の上場は胡散臭さだらけです。
そして何よりこの優酷による優酷網(よーくーわん)は中国版YouTubeと持て囃されていますが、その実中国政府の報道規制には100%従っており、チベット問題など危ない問題は全てカットしています。
所がその一方で日本のテレビドラマやアメリカのテレビドラマは殆どフリーで見放題。DVDの海賊版どころの話ではなく、恐らく中国政府はこういった報道規制に協力をしていることを条件に著作権問題に目をつぶり、著作権を侵害されまくっているアメリカも儲かればいいや、とばかりに株に飛びつくというあさましさ。
日本のテレビ会社に至っては新聞も含め怖くて抗議の声すら上げられないというテイタラク。(それでもアメリカのドラマなどには多少気を使っているようだ、という情報もあります。日本のものは完全にフリーパス。ドラマなど放映した5分後にはダウンロード可能です。)
百度も中国版グーグルと呼ばれていますが、音楽のダウンロードに関しては全く同じ無政府状態で日本の歌謡曲などフリーでいくらでもダウンロードが可能ですでに中国国内でのシェアは70%を遥かに超えています。
アメリカ政府がよく黙っていると御思いかもしれませんが、結局モルガンやゴールドマンは彼らのとんでもないオーバーバリューの上場によって膨大な利益を上げるという持ちつもたれつの構造にあり、彼ら、アメリカ人が日頃から言っている権利問題なぞ、こういった金の力の前では極めて脆いものだということを露呈している訳です。
あれだけ著作権が侵害されているのだから、上場停止処分位、いつものアメリカなら平気でする筈ですか、片方で死ぬほど儲かっているのでこういう政治も大には目をつぶっていると言う訳です。
このあたりの矛盾点はアメリカにおける資本主義の矛盾(儲かればいい)を益々拡大させていると言えますし、アメリカ自身の言行不一致には目を覆うばかりです。
また、ウォールストリートはもちろんですが、著作権を最も侵害されているハリウッドでさえ、この一方で製作費に協力し、中国市場で膨大な利益が見込める、この巨大な中国マネーの前には無力であるのか、と私自身は暗澹たる思いで見ています。
著作権侵害で膨大な利益をあげ、それを前提にしたヴァリュエーションで株価が高騰しますます利益を膨らませる・・・まともな投資家ならどう見ても納得できないでしょう。
そして相も変わらず日本は悲しい位にこの種の事には無力です。
当社に無断で複製または転送することは、著作権の侵害にあたります。民法の損害賠償責任に問われ、著作権法第119条により罰せられますのでご注意ください。
16 comments on “中国企業の怪しい上場”
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ご了承のうえ、ご利用ください。
著作権侵害も互いの国が膨大な利益を上げられるならスルー・・・
それがこれからのニュールールになるなら、こちらも変化ていかないとマーケットで生き残れませんね。
そもそも著作権は保持者の利益を侵害から保護するためのもの。
しかし著作権保護も保持者の利益からの徴税を期待するためかと。
ならば税を多く取れる方に国が味方するのも道理では!?
もちろん侵害する方も悪いけど権利を持ってるだけで訴訟起こさない方も悪い。
あまり中国にキツク言うと、紙を使うなとか漢字を使うなと言われそうw
テレビ番組配信サイトの「まねきTV」事件に最高裁は18日違法の判断をしましたが、提訴したNHKと民放5社は中国政府にも抗議すべきでしょうがね。
というより、国内の弱小業者をいじめているぐらいしか今のテレビ局に自信ある番組と言えるものがあるかどうかと。
知財立国なんて言っていますけど、隣に住む著作兼泥棒の始末もつけられないで、著作権云々は片腹痛いと思います。
世界のルールなんて、カネ儲けの前には所詮幻のようなものなのでしょうかね。
冷徹な目が・・
値踏み・・している・・
日本橋の・・いたこは・・?・
こちらは・・まだ・・シアトル・・の・・カバーガールに・・釘付け・・・
胡散臭いものには、ハゲタカが群がるということだわん。
サブプライムもそうだが、アメリカは儲かるなら何でも正当化し、強欲をみたす投資銀行など、モラルもへったくれもないということだわん。
いつも泣くのは無知な素人ということだわん。
昨年の米国年末商戦が過去最高だったようですが、ご意見お聞かせください。
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/economy/worldecon/484855/
また、米銀、金融危機以降で初めて個人ローン拡大のようです。こちらもお願いします。
http://jp.wsj.com/Finance-Markets/Finance/node_170928
悲しみが伝わって来ます。
中国の多チャンネルテレビが隣国で安さで買われそのうち中国が世界基準になるかとも言われていました。
ドル基軸体制は「過去の産物」元の参入を示唆
中国系資本など外資による土地買収が深刻な状態(これは中川元大臣も調査中だったとか)
尖閣諸島問題や次から次へと対応を急がれる問題が出て来て、
心配しているうちに次の一手を打たれているような気がしますが違うでしょうか?
グッチーさんのお力と洞察力と発言力に期待しています
いつもブログとメール配信を参考にさせていただいております。
中国は、私の勤めている会社も深く関わっており(幸い顧客が最大手のみのため支払いは良好、他は大変みたいですね)、関心を持っております。
そこで、お聞きしたいのですが、このような中国のビジネスモデルはサステイナブルなの
でしょうか? 一体今後、経済・ビジネス上どのような問題を引き起こすのでしょうか?
「中国はバブルだ、崩壊間近である・・」などの意見を言う人もいる一方、実際のビジネスでは、相手にせざる得ないわけで、見極めが本当に難しいです。
サステイナブルなのか、どうか? それが一番重要だと思っております。
生真面目(うといだけ?笑)な日本人からすれば大変腹立たしいばかりですが、
こういう胡散臭いものに対して、最後には壮大なしっぺ返しが待ってるんじゃないかな、とも思います。
結局幻の価値のバブルでしかなく、儲けの頂点が見えた瞬間、あとは壮大な暴落が待ってるんじゃないかな…と。
登りきった中国に残るのはゴミと怖い政府だけ。
中国に残る理由も無く、みんな離れていくんじゃないでしょうか。
最後に残るのは本当に価値のあるものを生み出せる者だけ。
しょうもないマネーゲームに翻弄されるのはしんどい事ですけどね。。。
徹底した拝金主義と言う点では中国と米国は相性がいいのかも、ネットを規制するなんて不可能ですよ、中国やロシアは絶対に米国の言いなりにはならないでしょう、日本もこういった点を踏まえて米中露を如何に利用して発展していけるかを考えるべきで、プラザ合意で米国の言いなりになった為今の日本の閉塞感がある事を思えば、鳩山が言った「米国の言いなりにはならない」は正しかったんですよ、北方領土は日露で等分すればいいし、米国が勝手に決めた辺野古沖なんて通る訳がない、中国に尖閣諸島を取られる訳がない、こんな事もイメージ出来なくて外交なんかよく出来るものだなあ、不思議です。
「色」っていうのは、かなり大きい。欧米人から見れば、日本人は黄色ですよ。だから、嫌でも、中国(人)、韓国(人)と仲良く出来なければ、孤独なもんです。欧米人から見れば、所詮はお客さんで、仲間じゃないと思う。あー、オレは酔っ払いだ〜(笑)
日本(人)の美徳が、親(アメリカ)の庇護(防衛力)にぬくぬくと守られたゆえであるなら?
無力なのは、他国に国防を委ねているがゆえでは?
自主防衛が議論→改正にならなければ、真の一流国にはなれないし、サロンの国連で、常任理事国にもなれない。単なる便利のよい「サイフ」です…
胡錦濤さんは訪米中ですが、国賓扱いなんですね・・。結構中国もやりたい放題やっていると思うのですが・・。
では、短歌を一首
お百度 踏んで願いが 叶う国、百度が踏み 倒すを知らず。
話半分ですが、コレ↓見てると元気が出てきます。
やる夫が日本の陰謀に巻き込まれるそうです
http://babeltower134.blog17.fc2.com/blog-entry-40.html
あと、ぐっちーさんがセミナーで言及していました米国の日本化について
こんな記事見つけました。
In Case You Didn\’t Think We Were Turning Japanese…
http://www.businessinsider.com/david-rosenberg-turning-japanese-2011-1?slop=1#slideshow-start
日本だけですよ、ウブなのは。社民党だって、アメリカのお友達かもしれんよ。日本が自主独立するよりも、今のままで、軍事費だけ増額してくれりゃいいはず、アメさんは。で、社民党は、自主独立なんて大反対なんだから、どこかで繋がってるかもしれんよ、ってこと。
胡錦濤主席がアメリカに来て、$45ビリオンの買い物をしてくれたと、オバマ大統領が素直に喜んで声明をだしましたが、しかしオバマ大統領、外交の経験なさ丸出し、というか中国に対する無知丸出し、結局は胡錦濤主席に煙に巻かれてしまい、大恥じをかいてしまったというお粗末な話です。さすが共産党の官僚組織で鍛えられてきだけありますが、その上胡錦濤主席は2年後に引退、つまりはレイムダックなので、自分で$45ビリオン買いますなんて言える立場ではありません。
そうなんです。例えば$19ビリオン相当のボーイングのジェット機を買ったとありましたが、実はこれ頭金もだして、だいぶ前(ほとんどが2007年)に購入が決まっていたもので、何も新しく購入が決まったものではなかったのです。ボーイングの公式声明でもそのように述べています。
つまり一度買ったものを、さらに買ったかのように話しただけです。しかも$19ビリオンだとしても、それはあくまでも小売り価格で、実際には$11ビリオン程度の支払いになります。
これだから気をつけないと、、、