2008/03/28 09:20 | サブプライム | コメント(21)
悪いことは続くもの
過去、私の人生においてもそうだったように悪いことは続くんですよ・・・
実はサブプライム問題が表面化して今までの約2年、レバレッジドローンと呼ばれる、低格付け(BB以下)企業向けローンの倒産確率はマッタク変わっていないのです。
あのITバブルの時がピークでして、このときの倒産確率は8%まで上がった。これならマーケットは崩れますね。
しかし、その後どんどん下がってきて、このサブプライム騒動の最中でさえ、まだぎりぎり1%を保っている。要するに100分の1ですから、十分回避可能範囲の倒産確率です。
にもかかわらず、それに対する貸し出しスプレッド、つまりプレミアムだけが無限大のように拡大してしまった。原因ははっきりしていて、これらに資金を供給すべき金融機関がサブプライムでつまずいたために資金の出し手がいなくなってしまったということですね。流動性危機なんですよ、と繰り返してきたのはこの事です。
単純に、この資金供給の目詰まりが元来何一つ悪化していない中堅アメリカ企業の資金調達を不能にし、いままさにボティーブローが叩き込まれ続けているという状況です。
これは日本で起きたこととよく似ていますが、最終的に金融機関の不良債権をすべてどこかが引き取って、一度忘れたふりをして、その上で金融機関に資金供給をしなければ解決はしない訳です。
更に、日本は不動産が主体だった訳ですが、ご存知の通り、最初にそこに資金供給をしたのはファンドアを含めた外銀とSWF(特にシンガポールのGIC)だった訳です。
従って今FRBがやっている政策は資金供給をひたすら行うと言うことでは間違っていないのですが、今すぐ資金を提供する金融機関がアメリカ国内に無い訳ですから(あったとしても相当先でしょう)、日本もそうだったように最終的には援軍を外から連れてくるしかない・・・となると、中国向けにCDOでも作るしかないか、と私はひそかに思っています。
既に水面下で交渉が始まっているかもしれませんけどね。要は原点に返って優秀なコラテラルマネージャーによるCLOを新たに作成、エクイティーはアメリカが持つ代わりに債券部分は中国に買ってもらう、ということだと思います。
元来これこそ日本の金融機関が買えばいい訳です。今ならすごい条件で出来るけど・・・やらんだろーなー・・・
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21 comments on “悪いことは続くもの”
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その為にポールソン米財務長官は4/2に訪中するのですかね。
http://www.bloomberg.com/apps/news?pid=90003011&sid=arwv2eUoHBL4&refer=jp_asia
小康状態に見えるマーケット、正直恐ろしいことになるんでしょうね…。
不安を煽るつもりもないですが、公的資金投入には、株式相場崩壊寸前にまで行くのでは。
ユーウツな日々が続きそうです…。
ぐっちーさん、日本の金融機関にpushしてくださいよ?お願いします
農林中金とか、UFJを取られた三井住友とかやりませんかね?
やらんなぁー
出来ない、
が正しいかも知れない。
優秀なコラテラルマネージャー
とお気楽にぐっちーさん言うけどさ、日本にそんなお方様がいらっしゃるのかなぁー?
ぐっちーを推薦する。
異国の方を雇用する・・見つけられる人脈があるのかしらねぇ?
すげぇビジネスチャンス、世界の救世主になれるかもしれないけれど、磔になるかも知れない。
お近くの例では、湘南族の御老体がおられますでしょう。幸田嬢ならあんな失態を演じないのになぁ・・・
ぐっちーさんも過去は大変だったのですか。(恐ろしいリクルートエージェントがいる、とのことで、実体験に基づいたトラウマでしょうか?)
でも、今はとても順調に見えますね。
すばらしい社会貢献をされていると思います。
自分もどちらかというと、現在入ってきている情報を元に分析すると、どうしても大恐慌にしか、結論がたどりつかず、自分の結論が間違っているのだろうか、と何回も自問しました。なので、ぐっちーさんの意見があると、心強いです。
いつも貴重な情報&分析をありがとうございます。
政治決断が必要とされているんでしょうが、トップ達の現状が現状ですから・・・。
各金融機関は横並びで身動き取れないまま機会を逸するんでしょうが、ゆうちょ銀行とか個人相手でちまちまやるより、こーゆうのをさくさく拾っていけばいいのにと思います。(で、政府はその動きを妨げないでサポートする事が肝要かと)
マスコミ対策うまくできる人さえいればやれると思うんですがね。
日本はもうアメリカを助けたりする気はないんだと
思いますね。日本の不良債権処理の時に散々
いいようにされた経緯から、アメリカが困っても
「勝手にやってれば?」
という態度に終始すると思います。日本は軍備が
ないので(特に核ミサイル)、今のアメリカに出資
してもリターンは期待できません。シカトされたら
涙目で笑うしかないです。中国は核ミサイルが
ありますから、アメリカが借金を踏み倒すことは
できない。だから中国から資本を呼び入れる方が
いいと思います。
ぐっちーさん。サブプライムよりも、もっと大きな問題があります。
それは日本人の4%の人が相続税を大して裕福でもないのに、払わされているという問題です。
でも相続税を払っているのが日本人の4%でその人は平均で1000万円くらい払っている。仮に1億人が払ったら、千兆円になる。
何故、それをマスコミは取り上げないのか?これは自分たちが普段、偉そうな事を言っていながら、実は相続税を0円で済んでいるというのが、嫌だからです。それが広まれば自分たちの優遇されているのが明らかになるからです。だからあえて波風立たせたくないのだ。
土地をとにかく持っているのだから課税されるのは仕方がないとは言えない。何故ならば殆どの土地は流通性がないからです。流通性がなければ財産とはいえません。現金であるかどうかは大きな問題です。
の滝沢さんクラスの人が日本軍大将として本気で人生の勝負に出てくれれば、まじで展開が変わりそうなんですけどね。
ポール損も言うように今年はやはりエクイティーファイナンスが肝なのかな。
株安・ドル安・債券安で国内の資金がどんどん減っていくなら海外からの資本を呼び込むしかない、と。今年から来年にかけてアメリカにとっては試練の時ですかね。
中東勢にしろ、ロシアにしろ今資源高で儲かってる国はアメリカを買うチャンスでもあるわけですね。日本がかつてできなかったことを代わりにやってくれるのでしょうか。
なんの前触れもなく、二郎ラーメンが強烈に食いたくなってきました。春だからですかね
やっぱり、小ニンニクがBESTです!
そこまでして、アメリカや世界の大金持ちを助けなければならないというのが良くわからん。
彼らはいまでもこの危機を自ら助ける位の資産は有るだろうに。
アメリカは普通の消費に戻るだけだ。
それが危機だという世界の方がおかしい。
かなりやばそうな雰囲気ですが、ここが決壊すれば地方債から国債へと誘爆しないか心配です。下手すれば、日中が協調してもちょっと厳しいかなとも思えます。
公的資金の検討が始まったようですね、
記事を読んでみると、
NIKKEI NET(日経ネット):主要ニュース?各分野の重要ニュースを掲載
>>住宅の差し押さえの恐れがある数千の住宅保有者に対して借り換えを促す内容
これはサブプライムローンが開始数年後に金利が高くなる人のための対策でしょうか?
それなら前に、金利凍結したはずですが、
ローン契約そのものは残ってるので、公的資金を宛にした低金利ローンに借り換えさせるつもりでしょうか?
もう住宅を手放してしまった人たち(サブプライムテント村の人々)に対しての救済ではないので、そこら辺はその人々達が怒り出さないのでしょうか?
3月決算が終わることで、今回の闇の底が見えてきたと判断したのでしょうか?
それとも何か別の判断材料が出てるのでしょうか?
何もする必要はないと思います。
一度大崩壊するべきでは。
立て直すならそれからでないと土台が組めない気がします。
1億人が一億二千万人だったとしても大した違いではないです。はい。
会社の血液が無いということが分かりました。
補給路が断たれている。いや、水源がないということでしょうか。
日本は乗り切ったのですね。いろいろ批判はありましたが。
日本が出る幕。まだ早い・・まだ落ちるナイフ。
まだ待たないとありがたみもかんじてもらえないし?。
今のご時世政治決断が一番重要なときがきたのではないかと思います。
こういう時こそ金融機関の資産評価をコンサーバティブにやるべきなのです。厳正な時価のもとづく資産査定こそが、金融機関にかせられた、公共的使命なのです。ということで我々はマーケットがどんな状況になろーとも、国民経済がどんな状態になっても徹底的なコンプライアンス強化でわが国の腐った金融機関を全て叩き潰して見せます。みなさん応援して下さい。
毎日楽しみにしています。今は素人には難しい相場状況です。
更新待っています、宜しくお願いします。