2005/07/20 14:53 | 国際問題 | コメント(6)
迷走する中国
そんなばかな! という内容です。
米、中国高官核発言を非難
米国務省のマコーマック報道官は15日の記者会見で、中国人民解放軍国防大学の朱成虎教授(少将)が、台湾海峡での武力紛争に米国が介入した場合、核攻撃も辞さないなどと発言したことについて、「無責任だ」と強く非難した。
マコーマック報道官は「この発言が中国政府の(公式な)立場を反映したものではないことを期待している。米国は中国に脅威を与えることはない。われわれは幅広い問題で中国と協力してきており、ライス国務長官も先の訪中で、実りある会談をしている。個人によるこうしたコメントは不幸なことだ」と述べた。(ワシントン 樫山幸夫)
(産経新聞) – 7月16日15時25分更新
この話がどういうルートで出てきたか、サンケイの記事ではちょっと不明なのだが、ファイナンシャルタイムスも同じ記事を取り上げており、朱教授が「外国人記者に対して」と書いてあるので、マコーマック報道官の「期待」どおり、非公式発言で済む問題なのか、非常に微妙だ。
もしこの話が本当だとすると、中国はアメリカという国、少なくともブッシュ政権の事を完全に読み違えいると言う事だけは言えそうだ。「読み違い」、だけならまだましで、それこそ両国関係をとんでもない方向に持っていってしまう可能性があると、大変危惧している。かんべえ先生、雪斎さん、やじゅんさんあたりのご意見も伺いたい所だが、最近の中国の国際問題に関する読み違いは散見されていたものの、ここまでアメリカの神経を逆撫でする発言も珍しいのではないだろうか。今正に核拡散を防ぎたい、というアメリカの最大の戦略に対して、恐らく「核」なんて言葉すら使って欲しくない状況で意図的に「核攻撃」などと表現するとしたら、喧嘩を売っている、と考えられても仕方ない。そのためにイランや北朝鮮に対して躍起になっている時に何を言い出すのか!?
世界的に見ても核はあくまで「抑止力」という事がそれを保有する「建前」になっている訳で「行使」を前提にした議論なんぞはとうてい受け入れられない。それをわかっていながら「若干挑発するつもり」でこの言葉を使ったとしたら、もう完全な読み違いである。例えは太った奴が太った人に向かって「で○!!」と言っているに等しい。一番言われたく事一番言われたくない奴に言われるのだから。
中国は日本と違い言論が統制され得るので、この発言が統制されなかった事自体が何らかの政府の意図を表しているとも言え、「危険なゲーム」に走らなければ良いが、と危惧する次第である。
ついでに・・・
危険なゲームと言えば(ちっともつながってないね)某フジテレビの33歳女性アナが18歳のジャニーズの男の子を呼び出して飲酒を強制だそう・・・・
これは立派な犯罪ですよ。もし、逆、つまり33歳が男で、18歳が女の子だったら即刻逮捕でしょう。なんで逮捕されないのか理解に苦しむ訳です。フジテレビ、いいのか、これで!!
どうにも腹が立つ事件です。早稲田大学まで出た立派な大人が何やってるんでしょうか。それにこのアナウンサー、フジテレビの社員なんですよね。どこかの芸能プロダクション所属じゃないんですよ。会社として訴えるべきではないでしょうか。これで懲戒にならないとすると、これはプラクティスだったという事を証明している事になりますね。つまり、こういうことは日常的に起きていて、彼女を罰すると他の人も罰する事にしないと会社として立場がないということです。そうしなければ今回の大甘裁定は理解に苦しみますね。
と気味の悪いニュースの二本立てでした!
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6 comments on “迷走する中国”
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ご了承のうえ、ご利用ください。
中国高官の「核」発言については二度、書いています。
http://sessai.cocolog-nifty.com/blog/2005/07/post_4467.html
http://sessai.cocolog-nifty.com/blog/2005/07/post_a21b.html
フジ女性アナに関しては、逮捕、起訴、社内処分としては法的結論が出た時点で懲戒免職が相当と思います。国家公安委員長が「甘い」言っていたらしいですから、宮城県警も動くでしょう。
こんにちは。浅学ですが、ご指名(?)とあらば卑見を述べさせて頂きます。
私は、この件は、裏のない、単なるチョンボだと思います。この朱教授(将軍というよりは学者)という人は、常日頃から学生に対してこういう発言を繰り返していたそうです。今回はたまたま外国人記者相手に持論を述べてしまったので、問題になってしまったに過ぎません。中国政府にしてみれば、「やってくれたなあ」というところだと思います。実際、火消しに必死です。
(ある意味、反日デモと同じで、一枚岩の情報統制に限界が見えてきたことの証左かもしれません。)
米国政府は、当然中国側の説明を受けているでしょうし、事情を理解して、抑制の効いた反応をしていると思います。ただ、怖いのは、何と言っても議会ですね(ある意味米国の中で最も恐れるべき機関です)。かんべえさんのおっしゃる通り、このところの中国は不運続きというか、間が悪すぎますね。
・シナは、表向きは黙殺して、裏で米に頭を
さげまくるのと同等のことをするという、いつ
もの手を使ってるんですかねぇ。この間の
悪さは、運の良し悪しではなく、シナの指導者
層が何も学んでないか劣化してるかのどちらかだと
思うのは私だけでしょうか?
・でもう一人の方は、警察が動けば「世間を
騒がせた」ということで追加の懲戒処分で
しょうなぁ。
+やじゅんさん+
コメント有難うございます。おっしゃるとおりこの「間の悪さ」は際立ちますね。私も多分ちょんぼなんだろうな、とは思うものの確かにこういうことが「漏れてくる」事自体が何かの変化かもしれませんね。
また、寄ってくださいませ。
+おおみや%ニートさん+
どのあたりに本音があるんでしょうね、今後も注意して見なければいけませんね。またよろしく、です。
+雪斎どの+
いつもありがとうございます。
さすが、書いておられてましたね!おっしゃるとおり、この恫喝的なものが与える影響は計り知れないですよね。まさに「死霊」を今更よみがえらせてどうしよう、というのでしょうか。ほんとに心配です。
フジについてまでわざわざコメントいただいてまったくもって申し訳ない!改めて有難うございました。
朱成虎教授の発言で一番すごいと思ったのは「中国は西安以東の全都市の破壊に備える」というところですね。
MADが成り立たないほどmadな発想をするとは…w