2010/12/06 21:56 | マーケット | コメント(9)
銅を買い占める・・・の巻
ご覧ください。
さて・・・
銅と言えば住商の浜中さん・・・と我々の世代はすぐ思い浮かべます。
しかし、今回はJPモルガンによるLME(ロンドン金属取引所)における銅の買い占め問題がマーケットを賑わせています。
これはテレグラフの記事
The $1.5bn (£1bn) trade was described in the LME’s daily update as “between 50pc and 80pc” of the 350,000 tonnes in reserves. This pushed up the price for the immediate delivery of copper to $8,700 – its highest level since the financial crisis in October 2008.
A high premium on the spot copper price normally reflects fear of a shortage of the metal, which is in hot demand across the world as a vital component in a mass of products from electrical gadgets to wiring.
A source close to the situation said that JP Morgan had bought the copper contracts, adding that amount is closer to the “lower portion of the range” disclosed by the LME.
リーマンショック以前の好景気で史上最高値を付けた銅ですがその後の景気低迷で急落、半値近くまで落ちたものが再びもどってきたというのですから一大事ですね。
但しこれはあくまで先物市場の話であり、銅のスクラップ市場などはまだ低迷が続いているとのことです。
JPモルガンは近々銅のETFが導入されるとの情報からスペキュレーションしているといのがもっぱらの評判ですが、裏に中国がいたりするかもしれません。
銅と金との違い・・・
金はあくまでも通貨の裏付けとしての扱いで、ドルの信認の低下に対するヘッジとしての意味合いが強い訳です。
しかし、今更みんなで金を運んで決済する訳にもいきませんし、現実に世界の通貨は金の何百倍にも膨れてしまいましたから現実的にはあまり意味がありません。
実際ユーロ建てで見ると金はそれほど上昇していませんね。
一方銅は工業製品の原材料として実需のあるものです。買い占められるものなのかどうかは別ですが、過去に様々な人々がこの市場で血を流したように買ってもらえなければただの在庫の山を抱えるだけのことでそうそうスペキュレーターがロングで頑張れる代物でもありません。(銅といえば住友商事の浜中さんの名前を思い出します、我々の世代は)
ただ、詳しい方にお話しを伺った所リーマンショックのあと、かなり実需筋が凍りついて長期契約などをペナルティーを払って解約し、スポットに切り替えた所がかなりあるとのこと。従ってこれを見て焦り狂っている奴がかなりいるのではないか、とのお話しでした。
今の所不正の事実はなく、まともなロングポジションだ、とLMEは見ているとのことですが、これだけのシェアーを握ってしまったからには何かが起きるというのが相場の常。
高みの見物で申し訳ないのですが、JPに注目しておきましょう。
PS
ワタクシ、コモディティーの専門家ではございませんのでいろいろ皆様にアドバイス頂けると助かります。
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9 comments on “銅を買い占める・・・の巻”
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電線の世界では前月平均銅建値ベースとか、その売買時点での銅建値を基準に価格を決めています。これはあくまで価格表の作り方の一つであり、実際には「今は78万ですけど、ウチは73万で売りまっせ!」なんて電線屋さん達が商売しているわけです。
ところで前回の銅暴落のおり(確か30万台前半までいったはずです)少なくない電線メーカや電線問屋が銅スワップを買いました。
全体の銅需要の中での電線向け需要のシェアはさておき、新興国の発展を考えると銅の価格は短期的にも長期的にも間違いなく上昇すると考えられていたからです。
なにせ銅がなければ電気が回らないのですから、この辺の意識は強かったです。
私は電線屋ですが営業側なので管理(財務)がどのようにスワップしているか分からないのですが、金融側では結構いい商売になったでしょうか。
ハント兄弟・・
まだ・・覚えてるんですが・・
それだけ買い占めていたら・・とっくに・・噂にでは・・?
そう言えば・・
御近所の文化財銅葺き屋根・・真夜中に・・剥がされてしまったな・・
銅を・・金に換える・・現代錬金術・・・??
ショートの餌食か・・?・
アンコウ・・か・・・
今度は銅か、どうしょうもないなあ(ショボ)。
強欲投資銀行はどこまで儲けに徹すれば気が済むのか。
金、銀、小麦、大豆・・・儲けることなら何でもしかけて世界を混乱させる。
すべてアメリカが悪い。
ttp://blogs.yahoo.co.jp/tohnai99
ここのブログは必見。
大阪のスクラップ屋がやっているブログですが、特に銅が専門なので、単なる金融相場か実需なのかどうなっているか見たいときにはどうぞ。
銅のことも心配ですが、オーストラリアで75年ぶりに大発生したオーストラリアトビバッタの小麦被害のほうが心配ですね。http://www.nhk.or.jp/news/html/20101207/t10015682131000.html
干ばつに洪水にバッタとかどんな罰ゲームなんでしょうか?ロシアの小麦の状況は改善しつつあるのでしょうか?確か北半球の小麦は全滅だが、その分南半球は大豊作みたいな話だったはずですが、とんだ大誤算のはずです。紛争や内乱に直接結びつく問題だけに心配です。
何も起こらないと思います。
起こるとしても相当先でしょう。
あのぉー
金って、産業用に必要不可欠な材料で、無くなれば現代の産業は壊滅状態になる、工業用材料なのですが(日本が世界に誇る変態技術(材料屋さん)限定の話かもしれませんが)
なお、小生無知なもので、延べ棒と産業材料の比率すら知らないです。誠に申し訳ありません。
多分、田中貴金属の方に聞けば、この辺の情報は全部御存知なんでしょうね(そういえば、聞いたことないです)
銅と言えば住商事件。懐かしいですなぁ。
銅買い占めって大丈夫なのかな。新興国需要なんて絶対嘘っぱちだし。というか住商事件を覚えているなら、一社で何割も買い占めなんか絶対しないと思うけど。
過去に逃げ切った投資家はいないのですが
現引きされたら一気に暴騰ですね!