2014/08/15 20:50 | 紫波町 | コメント(26)
残暑お見舞い申し上げます。
まだまだ暑さ満開で、おい残暑かよ、って言いたくなる訳ですが、立秋が8月7日だったのでそれ以降はこういう表現になるそうです・・・ってあんまり意識した事なかったんですけどね。
さて、紫波町の件に関して多々書き込み頂きましてありがとうございます。皆様のいろいろなご意見が大変参考になります。
1つ木造建築について補足しておきます。
紫波町は1期も2期もいずれも木造建築を採用しております。体育館もホテルも木造です。
理由は当然コストが安いこと、メンテナンスも鉄筋の3分の1程度で済むこと、それにより発注がすべて地元の工務店に集中し、東京のゼネコンに搾取されずに済むこと、耐震性にも耐火性においても鉄筋に劣るものが一つもないこと・・・・などが、100%担保されているからです。これについては建築の専門家の方にも確認済みです。そして100%紫波町産木材によって建設され、紫波の山々の保全にも役立っているという、いいことづくめの話なのです。
ではなぜ他の地方がこれをやらないのか・・・・答えは簡単で鉄筋にしないと補助金が付かなかったり、万が一ついても、消防などに耐火検査などで難癖をつけられて工期が遅れたりするからで、やろうとするとこのあたりを事前に手当てする必要があります。つまり面倒くさい。それだけの理由です。もちろん、もっとダイレクトに県や市の方がゼネコンからお金もらっちゃうので端から木造にはならない、という極めて胡散臭い話も日本中、ごろごろしています。
実は木造建築は日本のお家芸にも関わらず、高度成長期にゼネコンが儲かる仕組みを作り、補助金の流れを決めてしまったために、鉄筋優先という、世にもおかしな時代が日本では続き、今に至ります。
その一方、アメリカではすでに80年代から環境問題と森林の保全問題から木造建築が注目され、1920年代の多くの木造建築が保存されるようになりました。実際シアトルなどは大火を経験していうるのですが、実は多くの木造建築は倒壊することなく、残ったという実績があるのです。実はしっかりした木造の柱は耐火性が高く事実燃え残っている。
そして、頭に来ることにこれらの木造建築の技術を持ち込んだのは戦前にアメリカに移り住んだ日系人だったのです。その技術が日本で廃れていく一方でアメリカでは見直され、更に木造建築として進化していったために、今ではアメリカの木造技術の方がはるかに進んでおり、建築のみならず、木工の家具作りなどでも、その多くの技術は日本では継承者不在で絶えてしまったものがアメリカで生き残っていたりするのです。
実際に紫波で参考に見て回った木造関連施設には必ずと言っていいほど、若いアメリカ人のエンジニアがおり、ほぼすべて日本留学経験者だったりするので、こちらとしてはがっくりくる訳です。
日本ではせっせと何の特徴もない、金太郎飴のような鉄筋コンクリートの建物ばかりが増え、一方でアメリカにその技術を持っていかれて行く訳ですから、「クールジャパン」とかふざけたことを言っていないで、こういう事を国としてしっかり守っていく、という事が必要なのではないか、と激しく思う訳ですね。
結局、木造だと補助金取得が面倒だから、いいわ、自分たちでやろう、となる訳ですが、日本全国、そういう気概があるところはありません。補助金が付くのが当たり前で、そのためには鉄筋で作ればいいではないか、となる訳ですが、30年後には人も住んでいませんよ、と言いたくなります。狸が鉄筋コンクリートの体育館に住んでいてはしゃれになりません。税金でたぬきのお家を作ったって話ですよね(笑)。
紫波町はそうはならんように頑張っている訳でして、更にもう一声、前に進もうと思っています。
暑いですので、体調など、ご注意されてくださいね!
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26 comments on “残暑お見舞い申し上げます。”
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ご了承のうえ、ご利用ください。
今日は岩手県北上市にふるさと納税しました。昔出張で何度か訪れたので。
紫波町も寄付できるのですが、クレジット決済とか対応してくれればなぁ。。。。
大分前になりますが、私の地元名古屋の中日新聞にオガールのエコエネルギーが、大きく紹介されてました。里山資本主義で紹介されている木材チップを使った発電で地産地消のエネルギーを載せてました。ぐっちーさんの記事には今まででてないですが、そのとうりですか?あと、中日新聞はぐっちーさんと意見が、似ていることがあるんですが…
日本・・
木の文化・・
古代ギリシャ・・古代ローマ・・中国・・
石の文化・・
とは言うものの・・古代ギリシャ建築にも・・木造から始まった・・
と言われる・・
欧州を埋めた原生林・・木の文化・・当然・・
日本の木造家屋と言えば・・必ず兵庫県の千年住宅・・周りの木材で建てた・・それでも・・木材・・持つのです・・
鉄筋コンクリート・・川砂利も枯渇(東京オリンピック工事まで)・・今・・海・山砂利使用・・アルカリ化現象・・崩壊早い・・良くて四十年・・
勿論・・古代ギリシャ・古代ローマ・・天然コンクリート使用・・二千年以上・・ビクともしません・・
鉄材・・錆びない鉄材開発・・経済的に・・まだ引き合わない・・金具多用の現代木造も・・肝心の金具・・もたない・・
以上・・
補助金・・純木造にも・・
国産材・・余っているのだから・・林業再生の為にも・・伝統の大工・左官技術伝承の為にも・・
木材王国・・復活を・・・!!!(笑)
体育館の写真を見ていて、なんとなく感じておりましたが、やはり木造でしたか。
藻谷氏が、以前、公演で指摘しておられましたが、ヨーロッパでは、木造ビルが、徐々に脚光を浴びているらしく、オーストリアでは、それがために林業が大復活だとか。
日本の場合、官僚の頭には、今だ”木造=燃える””木造=強度弱”という変な概念があるようで、現イノベーションに疎く、いまだ消防法だとか何やらで、5階以上だと、鉄筋にしないといかんらしいですね。
そうは言っても、もしかしたら、数十年後には、日本の現建築界を根底から揺るがしているかも知れない・・・技術なのですが、紫波町が既に取り込みつつあるはことには、本当に驚きました。 これだけでも紫波町、見に行く価値ありそうです。
紫波町は、相当優秀なブレーン集団がいるようですね。それらを、どうやって集めたのでしょう。 興味があります。
失念・・
していないのが・・プーチン・・
また・・手品を・・
スノーデン・・母国に帰りたい・・と星条旗飾り・・米雑誌表紙・・インタビュー一時間・・その割に・・実がない・・との批評・・
ウクライナ・・関係するのは・・確か・・
グリーンウォールド記者・・
スノーデンに・・何故か・・国を裏切った理由・・再三尋ねるが・・毎回答え・・微妙に・・違う・・(著作・・暴露)
どうしてでしょうねぇ・・・(笑)
次のメールマガジンでは、12日に発表になった求人労働異動調査JOLTSについて
コメントをいただきたいです。
注目すべき兆候があったように思うのですが、いかがでしょうか。
鉄筋コンクリート構造物は、メンテナンスが難しく老朽化したら費用が掛かってどうしようもありません。官僚どもはそういうことは知っていても軌道修正できないのです。その点木造作りは、昔から法隆寺が代表するように長持ちします。
同様に、行政は馬鹿の一つ覚えで太陽光発電に熱心ですが、これも20年後に大きな問題となることでしょう。安いからと中国製の部材をたくさん使っていますが、絶対に問題になる筈です。
私の友人は建設学科で建築に関することを勉強していますが、カリキュラムなどにはあまり木材に関することはないから学ばないなぁ、と言っていました。
彼曰く、コンクリート最強!(笑)とかなんとか。この言葉はおふざけが入っていますが、ちょっと残念です。
(一部分ではありますが)教育機関でも木造建築についてロクに学んでいない現状ですので、今後も木造建築が立てられるかというと不安です。
一応、国立なんですけどねぇ……。
ハウスメーカーがいつも使う、
集成材はダメ。
何年か前の新潟の中越地震で倒壊し、雨にやられた集成材の住宅は、
見事に、濡れた紙のように剥がれ落ちていた。
一方、大工がつくった在来工法の住宅は、
雨にもびくともしなかった。
それが被災者のその後の生活を大きく左右した。
建築の分野は、住宅マーケットでも日本の伝統技術が危うくなっている。
こういった伝統を守るための政策を、国や自治体が考えてもいいと思うのだが。
ところが、政治になると、
集票に繋がらない特定の団体を保護する政策はまかりならん、となり、
知恵を絞ることなく、多くの支持者が潤うハコモノを、ドーンとつくることになるのだ。
知人に大工がいるが彼は<大工とまで行かないが大八だ>という。文字で書くとわかるが耳で聞くと最初はわからない。彼に町内にある社の改築をと話したところ、<棟梁ではなく、大工だからできない>との返事だった、彼に家の改築を頼んで、設計までしてもらったが、わけ有でやめた、そのとき契約前だったが金額の三パーセントをしはらった。そのときこのようなことをしてもらったのは初めてだとの返事。それじゃ今まではどうしていたのと聞くとそのままでおしまいとの事だった。その後大工はこまるなああとおもった。建築基準法があるから、設計図を出す必要があり、建築士の資格が必要との事。
これを機にいろいろ考えたが 確かに欧米のような建築なら設計図は必要です。しかしわが国の軸組み工法は平面図をきめて柱の位置を決めれば、後はみな伝統の集積で決まっているから、何も必要がないことがわかった。いの15番とか言うやつです。これですべてできるのだから、すごいと思わない?
だから中止でもさほど被害はない。果たして設計料を払う必要があるのかとも思ったが、今では付帯設備のほうがおおいから、必要でしょう。
彼が言うには瑕疵担保や対震度などは私たちでは無理だから、どうしても仕事が取れないという。また長くいた大工も辞めている。政府は私たち様な大工を先刻八つの建築会社の下請けになるよう政策をしているという。
そのほかにこのようなことがあるとは思えなかった。
普通政府は国民が行きやすいように外国と命を懸けて戦うものだが、わが国の政府は明治以降ちがう。もうわれわれは頭のいいあんぽんたんの司馬遼太郎的精神から脱却することではないか。その昔。三島由紀夫がテレビで、<明治維新なんかちっともいいとはおもっていない>と口を尖らせて、座談会で述べたがそれは彼が39歳ごろだった。妙に印象がのこっていたが、そのわけはこのごろようやくわかった。今でも普通の国民はわが国政府は国民が困るようなことはしない。まさかこんなことはないだろうとおもっているが、まったく異なると見たほうがいい。つまりわが国政府は国民を代表していないこと、明治維新が薩長でうごき、その後の展開も五箇条のご誓文を基にしてうごいたとはおもわれない。
公武合体が正しかったと思う。永井荷風の嘆きがただしい。
われわれは純然たる外国の政府ではないがその要素を持った政府をいただいていると見たほうがよく、この変革をしない限り、わが国経済はよくならない。
先は長く、困難な道がある。人々がこじきの精神で生きているにもかかわらずそれを自覚しないこと東京都知事の枡添氏を見ればよくわかる。
彼にいいたい、<あんた乞食か>と。
お世話になります。
先日、オガールにお邪魔しました。釜石に行く用時が出来て、以前から行ってみたい紫波町にお邪魔しました。あいにく伊丹からの飛行機の時間が遅く、講演には間に合いませんでしたが、ビールとソーセージを堪能しました。大きな建物が、木造で出来ていたのに驚くと同時に、何故木造?と疑問を持っておりましたが、今回理解出来ました。ヨガのイベントをオガールでやらせて下さい。
この記事で話題にされていますのは、あくまでも公共建築の分野についてで
す。
個人向けの住宅について日本でいまわれわれが主流にしていこうとしてい
るのはスチール工法とよんでいます。
このサイトに関係ありませんが、最近ネットの画面に「PCのパフォーマンスが低下しています」という表示がよく出ます。無視していますが、ウザくて仕方ありません。こういうの何とかなりませんかね。
政治家は自分の政治資金を出すところの意向を汲むに決まっていますな。
というか、こちらで収入源も含めて政治家を育てて、政治の場に送り込むというのが本来の形であって、政治家に単に文句言って何かやらせようというのは、民間の事業者に対して金は払わないけど何とかしろと言うのに等しいです。そもそもお金ないと選挙活動もできませんからね。
選挙で選ばれた人の知識は基本的に素人レベルですな、投票する人はどの分野であれ専門家は圧倒的に少ないわけですから当然です。だからすでに当選した人に対して専門的な事を理解してもらおうというのは…相当頭よくて余裕のある人だったらまあいけますかね。普通レベルの政治家じゃ無理では?
専門的な事のわかる議員を作るには、専門的な事のわかる人に政治家になって立候補してもらって、その活動を保障しなければならないし、それにはその分野でそれなりの努力が必要です。自民であれ公明であれ、少なくともその努力をしているからたくさんの議員を擁しており、ゼネコンもその努力をしているから味方する議員がたくさんいるわけで。
あ、役人にはこちらからお金渡す義理はないんでタダで文句言ってもいいんですが、彼らの場合は法律のしばりがあるんで。やっぱ政治家じゃないと自由に動けないのでは。
>パフォーマンス
yontooですかね?
櫻井よしこ氏「朝日は廃刊にすべきだ」 慰安婦誤報で謝罪要求
同感です、私もそう思います。各方面からの批判に沈黙の朝日新聞はどうかしているとしか思えません。太平洋戦争中は軍部に同調し多数の国民を煽って死に至らしめ、今回の件でも中国・韓国に付け入られ国を貶めている罪に対して謝罪もしないなんて、恥知らずもいいところです。
強いわけですね。
政治家が支持者団体のいいなりになり、
絶え間ない政治とカネのスキャンダルが繰り返された昭和の時代を忘れて、
また、新自民党は古い体制で復活してしまった理由。
メディアは、反戦ドラマは流すが、自民党歴代議員の失脚汚職シリーズはドラマ化しない。
納税者から見れば、ある意味、より吐き気をもよおすかも。
ところで外に目を向けて、
特権階級を恐れずグラスノスチを行ったゴルバチョフであり、(末期は保身になり残念だったが)
強大な労働組合など既得権益との戦いの連続だった、マーガレットサッチャーなどと、
比較してわかることは、
政治家に必要なのは人を導く哲学と強い信念ということ。
それなくば現実への妥協の連続を余儀なくされてしまう。
そして、当初の崇高な志はどこへやら。
今回のブログからは、ずいぶん飛躍した話になってしまった。
すごくいい事言われているのでコピペしてツイッターなどで拡散したいのですがよろしいでしょうか?
「助けない、教えない、関わらない」
筑波大学の古田博司教授の説で、韓国との適切な関わり方の大原則だそうです。日本を見下すことに究極の優越感を得ているあの国に対しては、何をやっても無駄でこれが一番でしょうな。
たくさんのコメント有り難く拝見しております。
大変勉強になっております。
コピペ、拡散についてはお任せしております。発信元を明らかにしていただければ助かります。よろしくお願い致します!
ぐっちー拝
先日のロシア寄り愛をこめて的なメルマガと、今回のブログはとても勉強になりました。ありがとうございます。林業による地方の大和経済再生による地方票と、花粉症抜本的対策による都市部表を、なんとか味方にできないものですかね。
ヤフーニュースで今年の訪日外国人客数が1200万人になるらしい、要因はアジアが経済成長しているからだろうし、日本の受け入れ態勢も万全の様に思うから間違いない、もう過去の日本なんかどうでもいい、未来の日本に思いを馳せた方がいい、夢は過去からは生まれない。
アメリカ木工いいですね
HomeDepotとか行くと趣味で家建てちゃうための材料やら工具などが普通に買えます。しかも、工具はRyobiやMakitaなどが日本の半額以下で売ってるし。
昔の日本の伝統工芸だった、アリ溝継ぎの専用の定規なども手に入るので、素人でも高度な技術が使えるようになってます。
ということで、7年ほど前にHomeDepotでいろいろ買って日本に持ってきて日曜大工などやってみたのですが、Inch単位なので何かとめんどくさかったように記憶してます。
ただし、ホームセンターで売ってる手引きのノコギリとカンナは、アメリカのものより日本の安物のほうが圧倒的に出来がいいです。ただし、腕を磨かないと10cmもまっすぐに切れません。
木場がそばで、昔は運河に丸太がいっぱいでした。
運河の中でも乾燥する、とは不思議でした。
無垢とラミネート。
モチス、テナンと金属接合。
100年もすれば、結果が出そうです。
100年もつかな。
崇高な志を持てというのはイコール「タダでやれ」と言ってるのと同じです。
日本の政治がダメなのはそのせいじゃない?水と安全は官僚が頑張れば税金で何とかなるけど政治は無理っぽいですから。
そもそも日本じゃ選挙に金かかりすぎるのが問題で、お金を集めるのが得意なところ以外はほとんど政治家になれない。ところがそもそも政治家に金払って政治をしてもらうという基本が認められていないので、そもそも選挙に金かかりすぎるという問題点について話し合う事さえほとんどできてない。
もしもっと選挙にかかるお金が安く済むのなら、まず理解のありそうな政治家か立候補してくれそうな何人かに目を付けて仲間にして、木造建築の研究会みたいなのを作ってネットで賛同者から広く政治資金を集め、選挙活動を含めて最低でも数年単位で彼らの活動を支援し、政治の場で主張してもらう、というのがもっと簡単にできるはずなんですよ。もうやってる人いるんじゃないかとも思うんですがあまり聞かないですよねえ。
今の状況だと自民党内で理解のありそうな人を探すくらいしかできなさそうですし、彼らにそこまで活動しろというのは無理でしょうねえ、彼らにも支援団体がいて彼らの意向を汲んだ活動をしなきゃならんわけですから。まして文句言ってみたところで、彼らにしてみれば聞いたって何の得にもならんですし。資金の出てる人から文句来たら聞くでしょうけどね。
山本一郎氏も、日本の将来を懸念しているように思われる。
次回対談本は彼と!!
いまどき、世界では見向きもされなくなった リニア、ご着工のようです。
(http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140817-00050131-yom-bus_all)
JR東海の社長自信が採算性は無いと言いながらも、自費着工するのは、既に
救済シナリオがあるのでしょう。全国民負担が見えているだけに、
なんともさみしいニュースです。