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The Gucci Post [世界情勢・政治・経済金融 × プロフェッショナル]

2005/06/24 08:37  | 金融全般 |  コメント(3)

だぶついているマネー


あっという間に金曜日でありますね。
昨日のグリーンスパン議長の議会証言は珍しく中国ネタ。ユアンを切り上げしたところでアメリカ経済にとっては他の国から輸入が増えるだけなので、何も変わらんぞ、と警告。議会主導で妙な法案が出てくるものであまりプレッシャーをかけるのは得策ではない、という彼の意図がはっきり見えてきました。
このままアメリカがスローダウンするならば今夏の主席訪米で切り上げる話がでる可能性は有り得ますね。昨日は絶対にない!! と発言してしまったので、ちょっと訂正させて頂きます。このあたりのバランス感覚はもう、絶妙でありまして、さすがグリーンスパンです。3回結婚するだけのことはありますな・・・

原油の値上がりだけはもう許せないです。60ドルを超えてしまい、ついにゴールドなども上値をぶち抜き始めました。マネーゲームに入りました。それもこれも原因は「怪しい」ユーロです。ユーロからお金を抜いてみたものの行き場がない。アメリカも債券、株とも高値圏、GMまでぶっ飛んでるくらいですからほんとに行き場がない。特に順調に回復をしてきたアジアマネーがだぶついており、かんべえ先生ご指摘の通り所謂「1000億ドルクラブ」が、中国以下ロシアまであり、こんなことは前代未聞であります。日本が約8500億ドルでダントツですが、これらの1000億ドルクラブを集めると1兆ドルを優に超える訳でして、その規模の大きさは半端ではありません。投資先としてどこがいいんだろうか・・・・

首都圏の不動産は尽く押さえ込まれました。例えば汐留のあのセンタービルなどのビル群は三井不動産が持っていると思ってる方が殆どですが93%のエクイティーを抑えているのはGIC,シンガポール政府投資公司です。他にも最近の再開発ビルは三菱地所の押さえている丸の内を除けばアジアマネーのオンパレードです。これが首都圏の不動産需要を支えている訳です。

次は何か?
日本の株式の時価総額をドルベースで見るとどうにも安すぎて心配であります。ほりえもんで騒いでいるうちは平和ですが、本気で狙われたらひとたまりもないぞ、と改めて警告であります。財務省の方々にもこれだけの財政赤字を抱えているのですからもし、本当に国益を考えるなら円高誘導しか日本の生き残る道はないと申し上げたいと思います。円安賛成論があまりにも多いのであえてここで発言致します。!!円安の流れができてしまったら本当に国が潰れてしまいます。

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3 comments on “だぶついているマネー
  1. oichan より
    ごもっともです。

    1年延長されましたが外国企業による株式交換制度。アレが導入されたら一発で外資系企業の誕生ですよね。「創業○○年!」なんて・・・。その流れはすでにお隣、韓国では始まってて韓美銀行や第一銀行なんか年末年始に株式交換でヤラれてますもんね。○菱U○J銀行さんも総資産では世界最大かもしれませんが時価総額ではシティやHSBCの半分にも満たない。「はい、交換ね」となった日には日本人はまたワイドショーなんかでキャーキャーいうんでしょうね。くわばら、くわばら。

  2. ペパロニ より
    SGX03433@Nifty.ne.jp

    こんにちは。

    >本当に国益を考えるなら円高誘導しか日本の生き残る道はないと申し上げたいと思います。円安賛成論があまりにも多いのであえてここで発言致します。!

    ごもっとも。
    しかし株屋さん達の行動がここで問題となります。
    円高>輸出産業壊滅>輸出関連企業(多くは優良企業)投売り
    のパターンからここ30年変化はありまへん。
    円が上昇してもそれ以上にドルベース株価は下げますです。
    つまり元の木阿弥(藁

    これはもう「日本証券市場の文化」ですから修正は容易では
    ありません。

    ほんの20年程前まで某製鉄最王手の会長が「1ドル4百円がベスト。労働者は麦飯食って一日12時間働け!」
    とか絶叫していた国ですから仕方が無いのかもしれません。

  3. 通りすがり より
    これかっ!

    ぐっちーさんの円高歓迎理論の源を発見!
    でも、海外の企業も弱くなってる今なら、円安でも企業買収は起きない気がする・・・。

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