2013/12/11 21:53 | 物申す! | コメント(20)
ネルソン・マンデラ氏
まあ、皇太子さまが行かれたのでぎりぎりセーフだと思うが、安倍首相も行くべきだったと思うよ。
まあ、行かなきゃいけない、というよりそれによりより多くの果実を日本は得る良いチャンスだったと言える。
アメリカはオバマ大統領はもちろん歴代大統領が4人そろっている訳よ。
事の重大性をわかっているのか・・・・と非難されても文句は言えないし、平和を愛し、世界と価値観を共有する日本、をアピールする絶好の機会であったことは間違いない。
まあ、前回ローマ法王の葬儀に川口副大臣を送ってしまった失態よりは許されますけどね。
そのアメリカは如何に何でも歴代大統領で4人、というのは多いのでは、と言う声も聞かれますが、これはアメリカと言う国が持っている人種問題というものが、この21世紀になってもそのまま大きな漬物石のように残存している、ということの裏返しでもあります。
日本ではアメリカの人種問題は南北戦争で片付いた、と思われているフシがあり、私がアメリカで受ける数々の人種差別の話をすると「大げさな」という反応をする方が多いのが印象的です。
南部で公然と白人以外立ち入り禁止の場所があったのはつい最近の1970年あたりですし、同じく南部では黒人の子供を銃で撃ち殺した白人男性が正当防衛で無実になるのは、今でも続いているのですよ。(会員制のゴルフクラブとかスポーツクラブでは白人オンリーという所は未だに少なくない)
うそだと思ったらワシントン、ホワイトハウスに集まっている反オバマ集会の映像を見てみてください。未だに「南軍」の旗を振っているのです。因みに南北戦争のきっかけは奴隷制の廃止をめぐるものだったことを思い出してください。「南軍」の旗を振るなんてのは相当に「クレージー」な行為なのですが、支持する人が多いのもまた事実なのです。
私がBS11で取材したアメリカ人医師で、今回の大統領選挙で共和党が勝つと本当に人種問題が酷いことになるかもしれないので、オバマ大統領を強力に支持した、という白人男性のかたがいたのですが、彼はまさにその点を言っていたのです。アメリカの人種問題は終わるどころか深刻化しているのだと・・・・
このテーマは元来カラードである私から発言するのは本筋ではないんだろうと思います。それこそアメリカのWASPの人たち全体が自分で考えるべきものですが、要するに白人男性の優位性を主張する人たちがまだ世界中にまだ存在する、ということはお伝えしておきたいと思います。
そしてアメリカ共和党の保守派と言われる人たちには公然と人種差別を口にする人々がいることも事実で、その影響力の大きさは日増しに増してきているように私には思えるのです。
白人男性だけに限ってみるとオバマ大統領を支持しているのはわずか11%しかいない、という数字をご存じですか?
そしてその人口はマイノリティーと言われた人々がどんどん増えるのに比して減少の一途をたどっている。彼らは恐らく最後の抵抗を試みて、この数年のうちの人種問題が再びアメリカのリスクとして登場する可能性は非常に高いと思っています。
12 Years a slave と言う映画があります。その意味でこれは必見です。
見ているのもつらい映画ですが、今年一番の映画だとわたしは断言します。
そしてそれとあまり変わらない現実がアメリカにはあるのです。
以上、マンデラ氏追悼の思いを込めてこの記事を書きました。
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20 comments on “ネルソン・マンデラ氏”
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日本に皇室があって良かったと心から思いますね。
国際親善や外国の慶弔に最も成果があるのは皇室で、特に今回は皇太子殿下が直々に、ですから、国会議員全員で行くより効果があるんですよね。
大体こういう事態にピンときていない日本の政治家が行っても仕方ないと思いますよ…残念ながら。今に始まった事じゃないのが輪をかけて残念ですね。
長年、米国でご活躍なさったぐっちー氏の言葉ならではの重みを感じます。
人種問題、ことに共和党保守派の人々の差別意識の根深さは存じておりましたが、オバマ大統領を支持している白人男性がわずか11%という数字にショックを受けました。
12 Years a slave の日本公開は来年の3月あたりのようですが、是非観たいと思います。
わたくしの場合、字幕(日本語ですと有り難く、せめて英語)がありませんと、かなりハードルが高いので、日本公開を待ちます。
蓋棺の前に・・
事定・・
しかし・・
蓋棺事定になると・・
この人の凄さ・・
世界中のVIP・・押し寄せてきた・・
外国の報道も・・負けじと・・連日連夜・・
日本の首相不在・・歴史に不在・・
秘密保護法・・そんな重要な法案だろうか・?
葬儀に・・駈けつけてからでも・・遅くなかった・・
額の点・・又・・増えた・・
憎しみ・・忘れなければならない・・マンデラ氏の言葉・・信念・・
恨み・・千年経っても忘れない・・豪語する女大統領・・
人物の差と言えば・・簡単なのだが・・・
ガンジーも凄かったが、マンデラ氏も刑務所でアパルトヘイト国家反逆罪の終身刑恩赦まで27年でしたっけ? テロの道をとらずに穏健に頑張ったのでしょ。 日本でも特別高等警察に逮捕されて亡くなった方の中には凄い方もおられたのでしょうが、なにせ記録が残ってない。 長崎のカソリック再発見のように江戸幕府圧制の中でも明治まで信教をつらぬいた庶民がいたわけだから日本人が根性がないとは思いませんが、リーダーになかなか出てこないという事か。 足尾銅山の田中氏などは例外的か。
特定秘密法とかいって、それにひっかかって刑務所へ行って一番最初に音をあげて転向しちゃうのは、法を作った政治家の人達なんでしょうけど。
島国で単一民族が大部分を占め、人種差別は何処の国の話だ?とか欧米じゃ誰もが平等、ケネディやキング、はてはリンカーンのおかげで人類みな平等だとか思ってる人が大部分で、たまに海外行くくらいで現実がわかるはずがない。
米国しかり欧州しかり
欧州はとくに階級社会も厳然として残っており、その意味では昔からなんにも変わってない、二度の大戦を経過しても白人人種の既得特権はしっかり守られてる。
米国南部は未だに露骨であり、欧州でもイタリアとフランスは特に酷い
観光で行くからウェルカムなのであり、永住したり利益競合する立場になると隠れた本性が顔を出す。
被差別人種の黒人にすら、アジア人蔑視の連中が沢山いる現実・・・
先日、NHKの番組で若い時にフランスに行って頑張ってる人のドキュメンタリー番組を見たが、俺はどうして白人になれないんだ!の言葉が耳に残っている。
侮辱されたり差別されたら誰だって頭にくる、その怒りを抑えて融和しようと言うんだから白人の多くの方は受け入れないと「お前それでも人間か」と言うことになる、日本人からは言えないが中韓にもここら辺を考えてもらいたい、今のところ紛争の解決方法はこれが一番いい方法かもしれません。
飛ばすと燃料費がかかるが、機能していない領事館とやらを閉鎖すれば、捻出出来る金額ではないか。
皇室から皇太子殿下がご出席されたのであれば、特使で福田元総理というのは物足りない。それこそ森、小泉、福田、麻生など歴代総理をまとめて送り込んでも良かったのではないか。麻生元総理は現副総理でもあるわけですし。
ボルカールールについて、メルマガかブログで解説していただけませんか?
マンデラ大統領の経歴を見ていると一度制定された国家主導の差別政策を解消するためには想像を絶する程の苦難と戦い続けねばならないのかと陰鬱な気分にさせられます。
アパルトヘイト自体も発端は白人間の格差拡大で、それの改善(不満反らし)のために推進されたものですから似たような前科のある日本は他人事ではありませんし、特定秘密保護法における海外メディアからの中世回帰の揶揄を見ても、国民の不満が高まるようであればそういう方向に国がシフトするよう仕向けていくというのは十分有り得ると思います。
そして現実にその動きが出てき始めた場合には人として国民が全力で抵抗せねばなりません。一度でも制度が作られてからでは手遅れなのですから。
それにしてもオバマの白人男性支持率が昨年の35%から11%まで落ちてるとは……。
盗聴による人権侵害効果とスノーデン氏によるそれの暴露は相当なものですね。
いや、今安倍氏が突発的に日本を離れるのは、果実は大きいかもしれないが危険がさらに大きいと思われます。ちと時期が悪かった。
まあでも重要じゃない総理が行ってもしょうがないからねえ。アメリカのマネして歴代の野田、菅、鳩山と揃って行ったりしたら悪夢だよね。
どうしてもってんなら小泉元総理かな。少しそういう仕事したらいいんじゃないかなあの人。
本当に偉大な方だったと思います。 徹底的に差別され、人間であることはおろか、その存在さえ否定されたとき、いったいどうやって生きていったらいいのか。。。 実話をもとに、アパルトヘイト時代の南アフリカを描いた映画『Cry Freedom』の中で、デンゼル・ワシントン演じる黒人解放活動家スティーヴ・ビコが言った「私たちは、誇りを持つことを知らないんだ」という言葉に衝撃を受けました。
怒りがあるうちは、まだマシで、そこを通り越して、無感覚、無気力になり、「死んだ方がラクかも。。。」という気持ちになったとしても不思議ではありません。 ヴィクトール・フランクルの著書『夜と霧』にも重なります。 フランクルもそうだったように、過酷で絶望的な状況の中で、なおも進み続ける人たちがいるということが、本当にすごいです。
今、現代文明は、「曲がり角に来ている」というよりも、「崖っぷちに立っている」と表現したほうがピッタリくるようなコワイ時代になっていると感じます。 マンデラさんは、「私たちは、世界を変えることができるし、よりよい世界をつくることができる。そして、その方法は、あなたの手の中にある」とおっしゃいました。 生涯を通して、自らその言葉を実践されたマンデラさんの人生に勇気づけられます。
南北戦争が奴隷制度廃止の戦争?
廃止したほうが、北部の利益になるから、そう主張したんじゃないですか。
人道的な理由がないとは言いませんが。
ネルソン・マンデラ氏がいかに大きな存在だったかをおそらく認識していない総理が出席していたとしても、オバマとキャメロンがブロンドのデンマーク首相とはしゃいで写真を取っているのを見て自分とのツーショットを要求するか、彼らのカメラマンになっていたかもしれない。
亡くなった日にたまたま外国にいたが、BBCやCNNはマンデラ氏の報道一色だった。
アッテンボローの名作ですね
20年以上も前の作品だけどこれを機会にまた見てみようと思う
それにしてもワールドカップが開催されるまでになったのだから、
隔世の感があります。
マンデラさん、ビコさんに合掌
マンデラ氏の意味はよく理解しているつもりですが、彼の世界に対する重要性から
>>平和を愛し、世界と価値観を共有する日本、をアピールする絶好の機会であったことは間違いない。
と言うのは判りますが、
>>そのアメリカは如何に何でも歴代大統領で4人、というのは多いのでは、と言う声も聞かれますが、これはアメリカと言う国が持っている人種問題というものが、この21世紀になってもそのまま大きな漬物石のように残存している、ということの裏返しでもあります。
「日本には少なくとも、黒人差別と言う問題は存在していません。だから、首相は行かない。」と言うのは何かおかしいでしょうか?
皇太子は次期国家元首です。総理はあくまでも任命された代理人に過ぎません。皇太子を軽く見過ぎなのではありませんか?
イギリスはチャールズ皇太子とキャメロン首相が行かれたそうですが、イギリスでも人種差別は有ります。何もない日本が日本は皇太子と福田元首相。十分ではないでしょうか?
渡辺喜美がこんな独裁者だったとは、渡辺喜美も猪瀬もそのまんま東もこれからの人生楽しくないだろうなあ、致命的な失敗をしてしまったからなあ。
日本は、第一次世界大戦後に、人種差別撤廃条約を掲げたが、欧米列強が拒否。
マンデラは、日本にあこがれ、天皇に会いたいと言っていたという。
皇太子が言って良かったんでは。。
ただ米国は、韓国系、中国系米国人の影響力が、どんどん強くなってきてるような気がする。
この種の人が大統領にでもなることになったら日本は大変なことになる。
白人頑張れ。
私は、80年代初頭に南部の大学に留学していましたが、大学のカフェテリアは白人用と黒人用に分かれていました。別に立て看があったわけではなく、暗黙の了解でそうなっていました。私は、双方のカフェテリアを利用していましたが、慣れるまでの間は異様な感じでした。今でもそうなのか気になります。
まあ人種差別についての知識、歴史はしておく必要は我々日本人は必要ですが、その解消への努力はについては、我々日本人は基本的には、道徳的倫理的には関係ない。
上記のように書くとすぐにに朝鮮人が能書きを言うが、それは<自分たちの歴史を知ってから物をいえ>でお仕舞い。
とにかく日本以外は人種差別についてはそれぞれが努力すればいいことで、そのことを自覚することです。
背後にある人間観が大きく異なるからです。
しかしである。ここが問題です。
第一次世界大戦の講和会議のとき、<人種差別撤廃>を持ち出したようなナイーブさを持つのが日本人の欠点で、もっと悪を引き受ける器量が必要です。
アパルトヘイトの時代、日本人は”名誉白人”という名誉ある地位を与えられ、経済制裁を課されていた南アとの貿易額は米国を抜いていたということを忘れていた。