ブログ記者によるオンライン新聞 グッチーポスト

The Gucci Post [ぐっちー編集長の金融・経済を中心としたオピニオンブログ News Paper]

2012/12/16 13:43  | アメリカ通信 |  コメント(16)

ニューヨークフィル エイヴリー フィッシャー ホール

超久々にエイヴリーフィッシャーホールへ。

ラッキーなことにニューヨークフィルの定期公演があり、奮発して199ドルの前から8列目を確保。
ピアノコンチェルトがあるので、当然左側を指定。

常任指揮者のハーディングが病欠で代理はDavid Zinman。 まあ、欧州でも活躍する中堅どころと言っていいでしょうかね。下手でもないし、手堅くはまとめる能力は持っています。

プログラムはシベ3、コンチェルトはシューマン Aマイナーときたもんだよ。そして最後にシベ7・・・

大丈夫か、このプログラム・・・という結構アクロバティックな構成。

シューマンのピアノ協奏曲はあまりにも難しすぎて全部未完に終わっており、結局オーケストラとピアニストが何とかひける、ってレベルに落ち着いたのがこの1曲だけなんですよ。一人で弾くとまあ、難しい曲ですね・・・くらいの範囲なんですが、これがオケと合わせるとなると・・・・難曲中の難曲なんですよ。マジで合わない。失敗例がいくらでもあるために、レコーディングはほとんど誰もしてないんじゃないのかな、有名どころは。自分の名前が落ちるのが怖くなるんですよ、これは。

で、今日のピアニストはJan Lisiecki。 ヤン・リシエツキ、ポーランド系カナダ人で1995年生まれ、18歳だよ、おい。

相当なテクニックがないと弾けないよ坊や・・・・とささやきながらエイブリーヘ。

ここの一階にはイタリアンレストランが入っていて、ワインがうまいんですよ。

ということで8時開演なのに、6時には到着。

同じようなことを考えている奴がいっぱいいて、すでにレストランは満員です。

男性一人なので、バーカウンターに何とかしがみついてワインを飲みつつ、いよいよ開演ですぞ。

まず、ニューヨークフィル。

この下手さはなんなんだ!!

あのバーンスタインがやっていたころのニューヨークフィルの躍動感はいったいどこにいったのか!!

亀の背中に乗っているようで実に気持ちが悪い。

ホーンセクションは抜群にうまい。問題は第1バイオリン。

シベリウスの3番はバスからチェロ、ビオラ、第二、第一と上がってくるケースが非常に多く、途中までうまく積み木を積み上げたのに、最後に第一が乗っかったところであらま、崩壊!!! 

という感じであります。第一バイオリンだけN響と交換しろ!!

と思いました。正直終わった瞬間、私は拍手もしないで席を立ちましたが、帰っちゃったお客さんも結構いました。これ、相当出来が悪い。もしくはニューヨークフィルは過去の遺物となってしまったのか・・・

でもね、これプログラムミスなんです、おそらくは。

団員にしてみると、次のシューマンが難しすぎてそっちに気を取られちゃって、みんなシベリウスどころじゃないんですよ、たぶん。

で、気を取り直してそのシューマン、聞いてやろうではないですか!

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

この小僧、いや、失礼、リシエツキ君・・・・・・・・・上手い、滅茶苦茶うまい。

これで18歳はすごいとしか言いようがない・まあよほど自信があるからこそのこの選曲なんだろうが、それを差し引いてもこれはうまいわ・・・・こんなにうまくシューマンのピアコンを引く人はしばらく見ていない気がするね。リバッティくらいかな、生で見た中では彼が一番うまいかもしれんね。

これはびっくり大仰天!!

で、ここにきてオケが急に本気を出す!!

おい、今までさぼってたね君たち・・・・でもとっても上手なんで許すかね。

昔のニューヨークフィルが躍動感が売り物だったとすると、今のニューヨークフィルは輝き、つやつや感があるんですね、まあ、そもそも論で言うと、このエイブリーみたいに本当に音の悪いところで大変だと思うわ。

早くカーネギーにもどせっチューの!

最後はもう感動のあまり涙もので、いやはやおれ、帰らなくてよかったよ、マジ感動した。

もう、最後のシベ7はどうでもいいや。おまけ。

今日はリシエツキ君がすべてでした。あの音響の悪いエイブリーでこれだけ弾けたらあんた、大したもんだよ。さすがグラモフォンが契約しただけのことはあるな。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

しかし、よくプログラムを見るとあんた、日本に来たことあるのね! 私は見逃していまして、大変申し訳ありませんでした。今後しっかり見守らせて頂きたいと思います、はい。

大変お上手ですよ、まじで。才能ありまくり。

ということでニューヨークフィルを見に来たら、リシエツキ君という大変な拾いものを致しました。

しかし、後藤みどりが華々しくデビューしたのもここアメリカ、ニューヨーク、やはりこのエイブリーで数々の名演をやってのけています。

こうやって世界中の才能にチャンスを与えるアメリカという国はやはりすごいと思うんです。

日本でこういうチャンスを若者にあげることができているのか??

今一度反省するべきだと思いますね、もちろん私も含めてです。

こういうのを見るたびに年齢、国籍、性別に関係なくチャンスを与えるアメリカという国の懐の深さを感じるわけですよ、はい・・・

まあ、かくいう私だってウォールストリートでチャンスをあたえてもらって 今があるのですからね、多少アメリカびいきなのはそのせいです(笑)

今日はあまりにも感動したので、ワインを買ってきてホテルの部屋でまったり飲みたいと思います。
あまりほかの人に介入してもらいたくないくらい気分のいい夜でしたよ。

では!

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16 comments on “ニューヨークフィル エイヴリー フィッシャー ホール
  1. じぇいわい より:
    日本では選挙

    既存政党と小沢新党(何度目?)にはあまり入れたくないですね・・。

  2. パードゥン より:
    ポーランドだと綴りはLeszetyckiですか?

    Jan Lisiecki がTeodor Leszetyckiの末裔だったりすると、バーンシュタインのピアノの先生に繋がる系譜になりますが。

    一人とは勿体ない。 ピンクシャツきてスポーツジムいくと、一緒にいくという男の子がNYならいたでしょうに。

  3. motcy より:
    何だかなぁ・・・。

    選挙速報見ながら思うことは、自民党時代に散々原発推進しておいてその結果
    民主党政権で事故って再び自民で原発推進ってのは調子が良すぎるような・・・。

    これで原発止めずに日銀法改正して強靭化の名のもとにバラ撒いたらちょっと心配です。

    オーケストラは聞いたことがないので分かりませんが機会があれば聞いてみたいですがちょっと敷居が高いかな?

  4. ななし より:
    ピアニスト

    キーシン以外のピアニストには興味ないのですが、比べてどうですかね。

  5. パードゥン より:
    これまでは、海外解析が大切でしたが

     新聞の誘導力が凄かったのか、解析が正しかったのか記事予測のとおり自民党大勝でした。  まさに美人投票で勝ちそうな党に投票が集まりましたね。 行楽日和の晴天で無党派は遊びにいっちゃったのか投票率も下がりましたし。

     人間も組織も”信用が大切”という事につきるのでしょう。 マニュフェストに挑戦したが反対が多くてだめだったというのでなくて、挑戦もろくにせず、さらに書いてない事ばかり目だった罪は重いですね。 後で多言を弄しても心に届かない。 
    新組織への不信感は第3極全体にも及んだような気がします。 地方政治でまず実績を上げろよという感じもありましたし。

     グッチへの信頼も東北始め地道な実践にあるからでしょうから、帰国されたら、また、頑張ってください。  世界的な経済の話題は、ヨーロッパやアメリカより日本になるかも知れませんね。  LiborについでTiborもインチキあったようですし。

  6. st より:
    元の木阿弥

    政治行政が行き詰まっているにもかかわらず、民主的で神聖な選挙をしても何も変わらず行き詰まった状態のままがいいと言う、一日本人として選挙結果には従うしかない、原発は推進されるだろうし、中央集権官僚制の下、既得権益、世襲制、固定観念は維持されて行く、これで上手く行くと思ったのであろう、幻想を信じてしまっている、維新八策なんかには興味も価値も考察しようともしない、将来の日本を描こうともしないし考えようともしない、ほんとにこんな平和ボケでやっていけるんだろうか、選挙結果の因果応報は厳しいものになるように思うが。

  7. B4 より:
    五嶋

    みどり では?

  8. pianist より:
    ほう

    クラシックにもかなり造詣が深いようですな。お見それいたしやした。

    ニューヨークフィルの音を聞き分けて、的確に論評するなんて驚きです。(ヨイショ)

    日本は奢るものは久しからずの結果となり、皆様真っ当でした。
    一つだけ残念なのは、あの無責任・無能男・イラツキ男の菅が比例で復活したことです。選挙民は何を考えてるのか、理解不能。

  9. ミスター より:
    お疲れ様です

    というか、十分に楽しんでますね。帰国後は安部自民党による経済政策に対するコメントバンバンお願いします。早速円安です。

  10. 蒼天雄飛 より:
    真っ当!?

    今度の選挙結果が?
    日本を腐敗させ、活力を削った政党を復活させたこの選挙が!?
    再び日本を軍国主義に導きかねない男たちに力を与えてしまったこの選挙が!!
    優秀な起業と勤勉な国民に支えられたこの国もさすがに枠組みを変えられると耐えきれないと思うのですが…

  11. ふみまりあ より:
    メりー・ポピンズ

    ぐっちーさん、クリスマスのニューヨークうらやましい。

    私は主人の仕事がらみでついていったのが3年前。
    そのときメリー・ポピンズみましたよ。
    ジュリー・アンドリュースのイメージ強いですよね。
    サウンド オブ ミュージックと共に。

    ニューヨーク・フィルですか。
    やはりレナード・バーンスタインですよね。

    バーンスタインといえば
    ウエストサイドストーリー
    バーンスタイン作曲指揮・ニューヨークフィル演奏の
    オーケストラのための「ウエストサイドストーリー組曲」
    かっこよかったですよね。

    飛びますが、先月NHKで久しぶりにアンドレ・プレヴィンを見たら
    身体が3倍くらいに膨張していた。

    私はぐっちーさんのお話から今の世間のことを知るしかありませんので、
    これからもいろいろな世界を見せてください。

    我が子に上記の話をしても全然わかりません。
    メリー・ポピンズも知りませんでした。

  12. F.Nakajima より:
    「アンヌ、僕はね」

    「アンヌ、僕はね、、、僕は、、、人間じゃないんだ。M78星雲からやってきたウルトラセブンなんだ!!」

    ウルトラセブン 最終話 「地上最大の侵略」より

    シューマンのピアノ協奏曲と聞いてもわからない方は多いでしょうが、このシーンにかかっていたBGMと聞けば「ああ、」とわかってくれる方も多いでしょう。ちなみにこのシーンでかかっていたのが、ぐっちーさんも言っているリバッティとカラヤンによる演奏で、未だにこの曲第一の名盤といわれています。
    しかし、現在では時代も変わり、この難曲に挑む人も増えています。何しろクラシックも不況でチケットは売れてませんので、腕を示す必要があるのですから。

  13. 只野主任 より:
    NY

    米国の弱点は市民の銃保持とNYPとメトの音色とそのいかにもアメリカっぽい演出の時のセンスです。確かにバーンスタイン・NYPのシューマン交響曲などすばらしい荒々しい躍動感でしたが、いかんせんオケとレニーの音色と響きに対する感性が他の名門オケに比べ悪すぎる定評が今でも継続しています。いいかげん諦めて楽器を取り替えることからがスタートでは? レニーはVPOではその欠点を補われているようです。NYではアウェーで活躍するゲストオケを楽しむべきですが、思わぬ掘り出し物でしたね。

  14. Hertopos より:
    好きなクラシック

    もともとはバレエファンで好きな曲がすごく限られていたのですが、大学院在学中頭が疲れて、クラシック音楽しか聴けなくなった時期があり、そのころ付き合っていた男の子の影響もあって、やたらCDを買い捲った時期がありました。といっても、一番すきなのはオペラです。ベルカントとワーグナー、あともう少しモダンなブリテンとかリカルドシュトラウスとかすきです。というか、ブリテンの真夏の夜の夢と、リカルドのエレクトラがすごく好きです。あとワグナーは実はオペラの序曲がすきで、一番すきなのはPACIFIL (スペルまちがってます。)もし機会があったら聞いてみてください。ほかの交響曲はブラームスの三番とか、マーラーの4,5,7とか割とミーハーです。昔々TowerRecordのEAST Village店は、ものすごい量のクラッシックCDがあって、NewYork へゆくたびごとに楽しみにしていました。いまはバルチモアですからビッグネームはなし。ただバルチモアのコンサートホールはあまり大きくなくて音響がとてもいいのです。大学院時代に何故かオーストリア出身の友人と一緒にきたらすごくほめてました。あの国の人たちはほんとうにクラッシックを日常的に聞いてます。一時期Ballroom Dancingを習っていたときViennise Walzだけはいつもほめられました。あれすごく息がきれますが、何故かアメリカ人のもっとも不得意とするダンスでもあります。まあ私には結局パートナーのいるダンスはながつずきせず、また週一のバレエのアダルトクラスというルーチンにもどってしまいましたが。クラッシックは脳に気持ちのいい部分があります。もちろんそれ以外にも好きな音楽たくさんありますが、疲れているときは一番です。

  15. ぐっちー本人 より:
    ありがとう

    B4さん
    すみません、これで私がゴマキのファンだということがばれてしまいましたか(笑)

    F.Nakajimaさん
    まじ、お詳しいですね。あれがシューマンだとわかる人は結構めずらしいですよ。

    ななしさん
    いや、私も知らなかったんですから(笑)。キーシンも上手ですね。まったく破たんがない。

    ふみまりあさん
    いつもありがとうございます。そうですか、お子様はもうご存じないですか・・せっかくの名作なので若い連中にも見てもらいたいもんですね。とにかく抜群に歌がうまいので、ニューヨークに来られたら是非みてください。

    只野主任もお詳しいですな。楽器を買い替えろ、というのは一理あり、ですね。
    正直、アメリカのオケの黄金時代は終わったかな、という気はしています。

    ほんと、N響にこのホーンセクションがあれば世界最高のオケになると思うんですよね、いっそのこと合体させてみたい(笑)

    みなさま、素晴らしいコメントをありがとうございます!

  16. 只野主任 より:
    悪夢はやめて

    NYPの管セクションは米国の名門オーケストラに奉加帳を回して名手を集めたようなものですが、楽器の悪さで台無しです。N響の弦もキレのない個性のない音色ですが、デュトワは木管のリードなどフランス系に変えるよう要求したり、モントリオール響のような弓さばきでかなり改善していましたが、残念ながら続投してもらえませんでした。スヴェトラーノフ、プレヴィン、高関健、エド・デ・ワールト指揮ではGOODでした。N響のティンパニー主席は古典・ロマン派までの曲では、ストレス・怒りが溜まって我慢できません。しかし春の祭典では上手いのですから困ります。昔ドレスデンシュターツカペレとのティンパニー奏者交換期間は楽器も交換したのかその素晴しさに度肝を抜かれました。ここが弱点だとコンサート崩壊です。故に合体するとかの想像は悪夢です。

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