2006/04/03 09:17 | 金融全般 | コメント(17)
正しい情報を得るということ
先週日経がいかにあてにならんか・・というお話を書いた所、うちの業界もひどい書かれ方です等々、いや、実にたくさんのご指摘が参りました。その多くは取材に応じた記者がマッタク理解力不足のまま記事を書く、という事を指摘されており、要は金融のみならず、IT,鉄鋼、自動車、ありとあらゆる分野で日経の記者が書いている記事はひどい、というもので現実はかなり深刻であります。おそらく、これは日経だけのことではないんでしょうが、新聞に事実が書いてあるという誤解は早く認識された方がいいかもしれません。
こちらのコメントにも書いておられましたが、外国の報道(ほとんど英語)の翻訳記事というのがまたすごくて、「そんなこといっておらんぞ、」というような訳になっているものが殆どです。日経に限らず、外国のソースは原典そのものをお読みになる事をお勧めします。文字が残る新聞でこれですから、テレビは壊滅状態でしょう、一部を除いて。作っている人々の顔を思い浮かべると、多分マクロ経済とマグロの違いが判らん程度の人々が視聴率競争をしながら作成しているので、まあ、いい加減な番組になる訳です。おかまに経済解説させてどうするんだろ・・・と思う訳ですね。
昨年某大学のゼミで学生相手に講義をしたときに、日経のうそ、という特集を組んでみたのですが、これには学生もかなりおどろいていた様子で、では何を信じればいいのですか・・・という至極当然な質問が来た訳で、当時信じられるものなんてないよ、と答えたわけです。
しかし、今こうした質問がなされるなら、良質な情報源としていくつかのブログをお勧めする事ができますね。金融関係なら、ねこやん、本石町さん、どらさん、あたりをお読みになり、かつ、かんべえ先生、雪斎殿あたりを読んでおけば政治経済に関してはOKでしょう。まず、読み違いは無いような気がしますし、日経よりはるかにましなのは事実です。
事実、今回の景気回復を一番最初に読みきったのは前にも申し上げたとおりかんべえ先生です。しかも地方が置き去りになる「伸びきったマラソンレースのようになっている・・・」ということも実に端的にあてておられます。従ってこれらのブログを中心にヤフーファイナンスかなんかでマーケットを追っていればいい訳でして、少なくとも新聞とか、あたらない証券会社の銘柄レポートなんていらない訳です。
まあ、そのあたりへのあてつけももくろんで、我々も頑張っている訳ですが、実はお金をとっていないというのは結構都合がよく、しがらみ抜きになんでも書ける、という訳ですからまあ、ありがたい話であります。ということで日頃から良質なブログやHPを見つけておくということは大変大切な作業である、と考えております。
経済関係の良質な情報源
政治についてはもちろん
雪斎の随想録
さて、最後にここ1ヶ月インデックスしか薦めてこなかったぐっちーですが、大手銀行株を持って無い人は早く買っておいたほうがいいと思います。このセクター、まだ行きますね。もう持っちゃってる人はそのまま楽しみにしていてください。
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17 comments on “正しい情報を得るということ”
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ご了承のうえ、ご利用ください。
を払ってない者としては何時、突然、良質のBLOGがなくなってしまうかと、いつも不安で夜も眠れません。
とか言って値段がつくと値切るんですけどね。
先日、イラクの女性による
てんやわんやのバグダッドライフっていうブログが
イギリスで文学賞の候補になったとか。
ブログの可能性は未来に向けて大きいですね。
そういえば、海外のパワーのあるブログを
ぜんぜん知らないです。
かなり不安です。
新聞のウソは諦めますが、企業にとって諦められないのはウソ情報がいつまでも紙面で残ることです。訂正記事が出たとしても、誤報はずーと残り、これを都合のよい方へ利用するのが、市民団体や大学の研究者など企業に因縁つけるやつらです。反論しても「新聞に書いてある。絶対に間違ってない!」と吹聴する連中でたちが悪い。最近はネットの書き込みなんかも利用されますが、こちらはHPで証拠残ると意外に情報が書き換えられてまだ安心です。正しい情報といっても絶対ということはありませんので様々な情報を冷静に見つめる目を養うことが先決ですが。
グッチ様、ご無沙汰です。名前を載っけて頂き、有難うございます。小生も相当激しく日経攻撃を行っている一人ではありますが、ほんとうに記事の未熟さに呆れ、かつ物事の一面だけを捉えて、いかに煽るかの下劣な記事には、怒りを超えて情けなくなってしまう。先日、日経金融に掲載されたVodafone/Softbankの記事も 相当お粗末な内容でありました。ただ、ご指摘の通り、指示を出す層が、朝喫茶店によって煙草を吹かし、08時半に誰よりも先にエレベーターに乗り込み、誰よりも先に下りたがるオジ族で、11時半になると同年代進化停止族を誘って 道幅いっぱいになって、楊枝をくわえて練り歩く人たち。もう悲しいばかりの有体に、この国の行き先さえ危ぶまれるのですが、悲しいかな彼らの息子層の一部には、朝の06時からコンビにで漫画を読みふける輩ありで。。。この国の生産性の低さに 日経はマッチしているのかな?と諦めているこの頃であります。長文失礼しました。
以前東洋経済に「月刊金融ビジネス」という専門誌がありました(現在は季刊となっている)が、大蔵省、日銀の批判記事を結構掲載していたため圧力がかかったかで、だんだんトーンダウンして、ついにはカタログ雑誌みたになってしまいました。当然読者は離れてゆき季刊化せざるを得なかったわけです。日経は未だに信者が多いので難しいでしょうが。
マクロ経済に関してはあまりにも出鱈目を言う人が多いので、教科書できちんと勉強した後統計数字を追って行くのがベストかと。
大手銀行にりそなも入れていいですか??
これからも楽しく読ませてもらいます。
ご紹介頂き有難うございます。私はあんまり同業他社に知り合いはいないのですが、それでも某経済紙には優秀な記者がおります。そう思っていた一人は残念ながら地方転勤になったようで…。もったいないですね。
ところで、「しがらみ抜きに何でも書く」ためには「お金を取らない」、その一方で逆説的に「お金を取る」と「しがらみで何でも書けない」となるわけで、それはその通りでありますね。もっとも、情報ビジネスとしては市場原理が働かないという悲しい矛盾もあります。私はそれでも個人的に楽しいのでやってますが。頑張ります。
これは恐縮です。
永田町は、既に「ポスト小泉モード」ですけれども、対中関係は割合、重要な要件になりそうです。あと「派閥」が機能するかしないかというのも、重要なファクターになるでしょう。
ところで、大手銀行株、このところ上げてきていますね。結構なことだとおもっています。早いところミリオネアになりたいものです。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060403-00000075-mai-soci
インターネットなどが普及する中、新聞について「必要だ」が89%で、「必要でない」は8%だった。また、新聞に最も期待するものは「記事の中身」が77%と圧倒的で、「値段の安さ」は9%、「購読者へのサービス」は8%だった。
世の中の出来事を正確に知ったり、知識を得るうえで最も信頼するメディアは▽新聞(49%)▽テレビ(33%)▽インターネット(7%)
所詮こんなもんですね。
自分と家族だけは利口に生きたいです。
これを読んで、あまりにも酷いマッチポンプだと思いましたね。
そもそも全ての新聞やテレビが、特殊指定見直し賛成の意見を全く伝えていないんだから、こういう結果も当たり前ですよ。
この問題で特殊指定見直しを進める公取委側の意見を報道したメディアを見たことがないですよ。政治家だって見直し反対一色じゃないのに、そういう意見は国会審議の発言すら一切報道されないですね。
この問題については、全ての報道機関が公平性も中立性もかなぐり捨てて、自分たちの利益になる意見しか報道していません。日本の新聞がこぞって報道を歪曲すると、こうなるということです。
これが日本のマスコミの真の姿です。良い機会ですから、きちんと見ておいた方が良いでしょう。
そしてこれからは、日本のマスコミは自分たちの都合に合わせていくらでも真実を歪曲・隠蔽するということを心に刻み込んで、新聞やテレビを見ていきましょう。
TV? スポーツの結果しか見てません。
新聞? TV欄しか見てません。
インターネットに出会ってからもう全てが変わってしまってはや何年。
少なくとも私の中では、TVや新聞なんて過去を映しているようにしか見えないです。
だってWebの世界が一番情報が早いし、正確だし、面白いから。
マーケットの馬車馬というblogで見つけたお金に関する話で、貨幣はまさに信用(その裏には国力・軍事力)で成り立っているというのを多少なりとも理解しましたが、
日々の情報源も信用でなりたっていますね。
今時の小学生に代表される若い世代は、それこそ物心ついたときからネットに触れています。
この世代が大人になる頃には、紙媒体の信用も
「それなりに」下がっているはずです。
少なくとも、昨今のCDの売上の減少ぶり程度には。。
日経新聞を愛読しています
1面の広告はすかさずチェックし、売買に生かしています。
どんな小さな広告でも、1面に広告が載っている企業はよくあがります。wwwww
『債券・株・為替 中年金融マンぐっちーさん』の「正しい情報を得る」に異論があるので反論する。
『日本経済新聞』は、とりわけ1990年代の一面左上の連載において極めて精度の高い経済や産業の見通しを提供してきた。この見通しと逆の結果が生じることに気がつかない読者は、『日経』の深い読み方を知らない怠惰な読者であり、記事が不正確であるという批判は、読者の水準を示すものでしかない。
また、いわゆる「特殊指定」は、「社会の木鐸」である記者の崇高な使命を理解できない経済学者・経済法学者などからの低劣な扇動から良識を守るための神聖な砦である。私たちは、新聞業界での自由な競争を否定してはいない。独占を目指した地方紙は、公正取引委員会によって適切な処置を受けている。業界の崇高な使命を理解しない経済学者が言論の世界で野蛮な言説を吐いたが、その後、この者の主張は社会的に影響力をもつことがなかった。業界の使命を理解しない者の末路は同様であることを強調したい。
まともな人がネットの一部に真の情報価値を見い出して流出してしまった現在。
新聞・テレビは購買層に合わせて、敢えて記事の質を劣化させているのかもしれませんね…。
というのは半分冗談で、一部でもブランドイメージを守る
ために良質な情報を提供してもらいたいものです。
もう手遅れ!?
B-SUNさん
確かにいろいろな事情でおやめになる方もおられますね。何とか続けたいもんです。
一匙さん
そうですね。海外ものは完全に情報発信として認知されつつあり、しかも検閲されない、というメリットがありますね。
ごめんね二郎さん
激しく同意します。書きっぱなし。訂正なし・・・という状況でなかされている企業はたくさんあります。
ねこやんさん
おー、お久しぶり。ねこやんさんは戦友ですからね(笑)。もう、激しく同意です。上層部がひどすぎるよね。本人達はひどいと思ってないからもっとたちが悪い。マリファナでつかまる息子を放置して新聞書いてる場合じゃないとおもいますな、これは朝日だけどね。似たり寄ったり。今後ともよろしく!
ゴム3号さん
圧力は常にあるのでなんとか理解できますが、圧力以前の問題が多すぎるのが日経です。あれじゃー、圧力もかからんですわ(笑)。
はじめましてさん
本日の記事をご参照くださいませ。
本石町日記さん
ほんとうにそうです。私も優秀な記者を数名存じ上げてますが、なぜか飛ばされる。特にマーケットはお金にならないせいか、ひどい記者が担当しますな。本石町さんあたりに頑張って頂きませんと、ほんとにひどい事になります。
雪斎殿
お久しぶりです。いつもいろいろ助かっておりますよ。ミリオネアーの道、もうすぐじゃないんですか?そのうち一緒に六本木ヒルズでも買い占めてやりましょう(笑)。
茫然自失さん
そんなものでしょうね。まあ、スポーツ新聞が一番正しいかもしれないですしね(笑)。
Baatarismさん
おっしゃるとおりだと存じます。都合の悪い事は書きませんから。激しく同意(このフレーズが気に入ってます・・・笑)です。
hamaさん
スポーツ欄とラテ欄ということではほぼ似た様なもんですね(笑)。発信者が頑張っていく事だと思っておりますよ。
こたつさん
広告欄と死亡広告は使い道があるかもしれませんね、たしかに。
Hacheさん
どうもです。前半部には賛成です。マーケット関係者はみな納得じゃないでしょうか。すなわち日経の記事と逆をやればいい、という一貫した法則はすごいものがあります。優秀な記者の方がいることは存じ上げてますが、活躍の場が与えられていない、というのはご本人達が一番感じておられるのではないでしょうか?
こたろうさん
わたくしもそう願っています。その意味からも批判を続けていくつもりですが。
「トゥデイズ・アイ」風にマジネタにネタレスをしてみましたが、意を尽くさない表現で誤解をされてしまったようで(釣られちゃいました?)お詫びいたします。新聞の特殊指定に関しては三輪芳朗先生が『読売』に攻撃されてから、「泣く子と地頭には勝てぬ」状態でしょうか(三輪編の『日本の流通』で伊藤元重先生が再販について書いている章は問題が多くて「大学院生が適当に書いたんじゃないの」という噂もありますが)。「文化的理由」というわけのわからない話に法学サイドも経済学サイドも絶句するしかありません。ある会合で「そんなおバカな理由にアホなことをやっていたら、そのうち潰れるんじゃないですか」と言ったら、真面目な人たちが下を向いて聞いていないフリをしたので閉口しました。
グッチーさん、はじめまして。
同年代の証券関係に生きるものとして、いつも興味深く拝見しております。コメントさせていただくのは初めてですが・・
さて、日経のうその件。
信用するな、とおっしゃるのは反論する由も無いですが、社会的な事象の判断力がこれから、の学生さんに言うにはやや過激にすぎるのでは?、と思った次第です。
「日経新聞も私企業(特殊指定の問題は難しすぎるのでさておき。。公取のホームページみると興味深い議論が載ってますよね。やはり原文に当たるべしですね)であり、彼らは毎日定められた紙面をきちんと埋めなければならないという使命がある以上、記事の内容や記者の洞察のレベルには差異があるのが当然、その軽重や真贋を読み分けられるくらいの批判能力の涵養が必要」くらい言ってあげるのが親切では?
また日経を頭から信じているヤツが上司なら困り者として、人事異動を待つか泣き寝入りするしかないですが、お客だったらどうしましょう・・??(笑)
まぁ、われわれの年代、日経を読んでビジネスマンとしての知識・経験を身に着けた訳(ネガティブな意味を含め)で。
いろんな意味を含め、日本でビジネスやる以上日経読まざるを得ず、かと。