2011/03/28 20:42 | マーケット | コメント(32)
フクシマダイイチ
既にアメリカでも完全に固有名詞となった。
スリーマイル、チェルノブイリと共にだ。
土壌汚染「チェルノブイリ強制移住」以上京大助教試算(京都新聞)
全文
http://www.kyoto-np.co.jp/top/article/20110328000068
一部抜粋
今中助教は、土壌のセシウムで汚染の程度を評価した。汚染土を表面2センチの土と仮定すると1平方メートル当たり326万ベクレルで、1986年の旧ソ連チェルノブイリ原発事故で強制移住対象とした148万ベクレルの2倍超、90年にベラルーシが決めた移住対象レベルの55万5千ベクレルの約6倍だった。
私は菅首相と違い「専門家」でもなんでもありませんが、避難距離の想定レベルがチェルノブイリ並みなのに、出てくる数字があまりにもチンケなので何か隠している、と直感した訳です。
その後アメリカはその倍の避難範囲を指定してきましたが、これは彼らのミニマムなので特に気にする必要がない訳です。
結果的にこういうことになりつつあるという事実だけです。
何が欠けているのか・・・・・
それは国民に対する最悪のケースはこうなります、というシナリオの提供で、しかし政府はそれを避けるためにこういう方法を使って必死になっています、という説明に尽きるでしょう。
その程度のリスクなら(チェルノブイリ時のモスクワにおける放射線被害程度なら)許容できる、という私のような既に用済みの人間もいますし、一方でとても容認できない妊婦さんや幼児がいる訳です。
いざ逃げるとなっても東京のこの人口ですからいっぺんに逃げられる筈もなく、そういった人に優先的に逃げてもらう手立てをたてるのは政府としては当然なのではないのか、と今でも言いたい訳です。
こういう事を言うと老人はどうでもいいのかとかまたすぐ言われるが、それは個人の自由ということでしょう。
ただし、私のような50歳以上人間はこの放射線が原因でがんになる前に他の事が原因で死んでいることが多い・・・と言う事がチェルノブイリではっきりしている。
ここまでくれば守るべき対象はだれかははっきりしているではないですかね?
まだ時間はある。
パニックになるな、と。
それが政府の役割だ。
既に遅いかもしれないが、ラストチャンスだ。
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32 comments on “フクシマダイイチ”
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ご了承のうえ、ご利用ください。
息子から教えられた・・
小話・・既に・・有名かも・・
ロシアは・・全面協力・・シベリア旧施設も・・使っていい・・日本政府に・・
その人選・・現政権か・・次期政権か・・難しい・・・
「旧ソ連原発事故では、広い地域が1m2あたり50万ベクレル(5.0×105Bq)以上のセシウム-137で汚染された。そのような場所では、セシウム-137のみから1年間に1ミリシーベルト以上の外部被曝を受ける。」
ということですね。約45キロ離れたの川俣町でもセシウムが57万ベクレルと報道されています。
これって福島の東半分は強制移住しかありえないってことですよね。
東電の社債や株式を持った金融機関はたくさんあるはず。これが紙くずになっちゃうとなると、これは金融システムまで含めたメルトダウンになりかねないですよね。
くわばらくわばら
>ここまでくれば守るべき対象はだれかははっきりしているではないですかね?
素晴らしい一言。 言う事なしです。
子供、母親、新しい命、新しく産まれる日本人を今こそ支援したいっす。
お願いします。
復興とともに今こそ日本人を増やしてください。そのムードを支援してください。
お願いします。
ほんと同意です。
これから人生長い若い人と私みたいな中年以上の人間の価値が同じはずないですし。どんなに疲れてても他人のお子さんでも笑顔を見ればなぜか疲れを忘れてしまうくらい子供って力持ってます。妊婦と子供はそろそろ避難計画を立てて実行に移すべきときにきたと思います。
ふざけるなぐっちーと言いたかったですが、残念ながら、ぐっちーさんの言う通りでした。。。
ダメだろうと思いつつ、政府もまともな対応を取るだろうと少しだけ期待していたのですが、残念です。
それにしても、東電も政府もトップが全面に出てこないところは似てますね。気骨のある人がリーダーにならないと周りの人間は不幸だとかんじました。
それにしても、福島市方面(北西)の方々を放置するのが酷すぎます…
公開されている福島県のテレメトリデータをパッと見ただけで、可能な限り避難した方が良いと感じるレベルなので、何で勧告しないのですかね。というか県レベルで指示すれば良いものをと思います。
未だ電力の自由化が認められていない本国で、
東電倒産時、その需要を引き受けられるだけの企業は存在するのでしょうか?
一足先に電力が自由化されたアメリカでは、電力の供給不足で停電なんて日常茶飯事らしいですが。。。
株価は記録的な安値、まさか黒船がTOB!
とうとう電力市場の開放を!?
当の当事者は危機感が薄く、真当な情報を開示せず誤報道ばかりで人事の様な対応。
震災で苦しむ方々に砂をかける如き所業・・・
これがこのくにで超が付く優良企業だと思うと、とても将来が不安に感じます。
菅政権、原発を有する他の電力会社も一連托生の気概でこの国難に当って欲しいと思います。
スリーマイル、チェルノブイリ、フクシマ、
唯一の違い、日本は被爆国なのですから。。
GRAPEというその筋では有名な計算機を作った牧野先生が早くから実測データに基づいてチェルノブイリに近いと計算しておられましたね。
http://jun-makino.sakura.ne.jp/Journal/journal-2011-03.html
http://jun-makino.sakura.ne.jp/articles/future_sc/note098.html
私は原子力に希望を持っていた(今でも持っている)人間ですが、3/28現在においてすらINESレベル5の事故と言い張る組織に原子炉を運転して欲しくありません。この15年、霞ヶ関や検察の暗部に次々と光があたり、残るは東電かなと個人的には思っていましたが、こんな形で光が当たる事は望んでいませんでした。悔しいです。彼らがぐっちーさんの仰るラストチャンスを掴むことを切に希望します。
結局、ほらね〜僕の言ったとおりだったでしょ〜あの時信じてくれればね〜福島の皆さん!って感じですか?
やっぱり、私の思っていた通りでした。
後で自分は正しかったんだからって必ず書くと思ってましたから。
原発の10キロ圏内の遺体は放射線が強くて他へは移動できないようです。移動先が汚染されるからって。。 遺体はどれだけ強い放射性を受けたんだ?
いまだ政府は風向きや放射性物質の飛散を報道しない。とても怖い
長い間顔を見せなかった小沢さんがひょっこり地元岩手に現れた。今までどこにいたんだろう? 不吉な予感
子供手当て賛成って共産党は頭がおかしいのかな? それどころじゃないでしょうー
政治家ってなんなんだろう〜?
避難所で高齢者や透析患者の人達のため病院での受け入れ、介護施設のスタッフが奔走しているとマスコミが繰り返し報道しています。違和感を持って聴いていたんです。確かにぐっちーさんのおっしゃる通り、思っているけれど口には出せないことをよくぞ言ってくだすった。
いまこそ「葉っぱのフレディー」の童話を思い出すべきです。あれほど昔読まれたではないですか。
みんなが医療費や介護保険を使い続け100歳まで生きれば日本は滅びます。
どうやら滅んで欲しい人達がいるようです。
今日、ポストに東京都知事の選挙公報が入っていました。
いろいろと非難されているが、
ビジョンを明確に見せているのは、現職知事だと感じる。
東京消防庁や取り壊し予定ホテルの利用など、今回の被災への対応を見ていても、リーダーシップを感じる。
思えば、都庁や国際フォーラムなど、鈴木某、青島某が築きあげ、何の手も打ってこなかった、莫大な負の遺産に対して取り組んできたのも、評価されるべきだと思う。
この知事選に出ている老人は、自ら東京の人柱となる気でしょうか?
若い人たちは出ていってもカネも住む場所もなく、結局元気な老人がカード片手にクルマで西に逃げていく。
命の重さもカネ次第。わかりやすい世の中になってきそうです。
これだけ水が漏れていたのでは圧力容器の中の水位が上がるはずない・・。立ち入り禁止エリアが広がりそうな(今の倍ぐらい?)感じですねえ・・。
気が重くなるのでかんべえさんのこの夏の電力不足の回避の仕方を読んで気を紛らわしていますが・・。
菅総理が専門家だって?冗談も程ほどにしてよ。「臨界」という言葉も知らなかったし、ヘリで東電に飛んでいったのも、付け焼刃の「勉強」だったそうだ。そんな俄か専門家がありますか?
存在感も感じられない日本のリーダーが、菅だなんて情けなくて涙が出ます。
茨城県が県のwebページで公開している放射線量は、平時より相当高いとはいえ、県の北部においてもご指摘の記事のような状況ではないと思います。
たまたま風向きが茨城県方向ではなかっただけなのかもしれませんが、ちょっとかけ離れすぎていますね。
空のタンカーを原発のために使うべきだ
リンクの記事を読みましたが、突っ込みどころ満載のような。
>文部科学省の調査で20日に採取した土壌から放射性のヨウ素1キログラム当たり117万ベクレル
>汚染土を表面2センチの土と仮定すると
まず、「ヨウ素1キログラム当たり」というのが意味不明。土壌1キログラム当たり、とか雑草1キログラム当たり、なのでは。
次に汚染土を表面2センチとした仮定も根拠薄。ここをいじれば結論は全く変わる。
もしも土壌1キログラムの調査だったとしたら、表面2センチはありえない。
結局、客観的なデータしか信じてはいけないと思うのです。具体的には、各自治体が発表している放射線量とか。
これがウソなら、もうどうしようもありませんが。
もちろん今回の事態は相当深刻だと思っていますよ。念のため。(東電も…)
京都新聞の記事では、今中助教は「国は原発周辺の放射性物質を詳細に調べて分析し、ただちにデータを公開すべきだ」とは言っていますが、政府が真実を隠しているとは言っていません。しかもこれは、文部科学省の調査でわかったことではないのですか。
政府が真実を隠蔽しているなら、確固たる証拠を提示していただければと思います。
また、飯館村の土壌汚染調査等から直ちに最悪のシナリオを提供すべきかも疑問があります。
他人より少々物知足りを気取る嫌いは相変わらずのようで、
それはそれで、ぐっち〜さんらしくて宜しい。
さて、「フクシマダイイチ」は、固有名詞として如何なものかな?
単純に「フクシマ」の方が、浸透し易いかと思いますが、
この際、「トーデン」と呼んで貰いたいのは、私だけかな?
以上、少々不謹慎だったかもですが、失礼!
収束を難しくしているのは、これまで世界が経験したことのない事故が同時多発的に起こっているからで、日本及び海外の専門家や技術者にとっても、おそらく初めて体験することばかりだと思います。
「女川」と「福島第2」は、今回の大惨事に遭遇しても安全を保っています。 「福島第1」を造るにあたっての「津波」の想定が低かったことにより、とんでもないことになりましたが、その想定をもとに設計、造っている会社にとっては、たまったものではありません。
実際に、最前線で事態収拾のために必死の作業を続けているのは、いずれも日本を代表する、世界トップクラスの企業群だと思います。 高濃度の放射線の恐怖がある中、20日近くも、過酷な状況での作業が続いているので、身体の疲労はもちろんのこと、精神的なストレスとプレッシャーも想像を絶するものがあると思います。 心が折れないことを祈っています。
難しい局面に入っているので、更に苦難の連続だと思います。 この難局を乗り越えたあかつきには、収束へ向けて注ぎ込まれた、ひとつひとつの努力の道程が、原発をより安全に運営するための、非常に多くの有益な資料となるでしょうし、それを日本と世界で共有することができます。
放射線とその影響について、ますます、情報の質と精度が問われています。 こんな非常事態の大混乱の中でも、さすが、かんべえさんは冷静です。 アタマから湯気が出そうな私とは大違い。。。 電力を節約する方法を、私も考えてみます。
大前研一さんの紹介が出ていましたが、大前さんは、もともと原子力を学ばれた、原子力の専門家で原発推進派のお一人だったと聞いたことがあります。 現在はお考えが違うようですね。 コンサルタントはそうでなければいけないのかもしれませんが、一方で「?」な部分もあります。
今回の事故だけでなく、今、世界で起こっていることは、西洋文明への警鐘であるようにも感じています。 日本復興のグランドデザインも、そこを踏まえた方がいいと思いますが、今回の大惨事への対応で、日本の政治と官僚機構がイザというとき思考停止になってしまう現実も、つくづく思い知らされています。
3号機の爆発映像を見て、私はこのくらいのことはその時に覚悟をしました。14日のことですね。日本では何故か他の号機の爆発の映像は繰り返し報道して、「3号機も同様の水蒸気爆発である」と言うことにしたいようですが、そうでないことは見ればわかる映像でした。やっぱりこの時に飛び散った、使用済みの燃料棒か、場合に拠っては使用中のMOX燃料が3号機と4号機の間に転がって、現在も発熱して高レベルな放射線を出していて作業に支障が出ているようですね。
リンクは貼りません。気になれば自分の責任で調べてみてください。(見ないほうが幸せかもしれません。)リンクで印象や思考も操作できる弊害も知っていますので。
それにしても、例のトレンチの汚染水が海に溢れるかもしれないという報道で、構造図のフィリップを大映しにするときに、NHKがカメラを斜めに傾けて(海面が高くなるように)映しているのを見て、不謹慎ですが思わず笑ってしまいました。みなさん馬鹿にされてますよ。そこまで印象操作したいの?
自分で情報を集めて、自分の責任で判断・評価することが求められていると思います。
さらに+10km、+20kmと広げていくと
地図上でそのエリアに何が
引っかかってくるでしょう?
それは、そもそもの地震や津波の
被害に対する救援活動の根本に
関わってくることになるはずで、
そこには現状では到底
受け入れられないような
現実があるように思います。
当事国ではないアメリカには
できても・・
さて、震災以前の状況でなら、
「日本の財政は当面破綻しない」
というのが一つの見方として
あったわけですが、
原発問題と同様に「想定外」の
事態に直面した現在、
日本の財政の最悪のシナリオも
提供しなくていいのでしょうか?
尤も、
実際のところ本当はどうなっているのか
状況はなかなか分からないのは同じでも
こちらの問題の方がずっと
時間はあるはずだとは思いますが。
初めて書き込みさせて
いただきました。
圧力容器は無事なのかもしれませんが、おそらく冷却系?の配管のあるあたりまでは水は入るのでしょけれど、それ以上は注水しても壊れた配管から水が格納容器の外へ直接漏れてしまっている・・というイメージでしょうか・・。タービン建屋に水があふれて初めて気づいたのでしょうけれど、おそらく相当量漏れてしまっているのでは。注水は必要ですが、ある程度「半石棺化」する必要もあるのでは(というか石棺化しろという声は高まると思います・・)。
あとは格納容器が無事な炉は格納容器に注水して外側から圧力容器を冷やすしかないのでは。ある程度以上圧力容器に注水してもそれ以上は放射能帯びた水が漏れるだけなのだから・・。(でも急に冷やすと圧力高まっちゃったりして爆発しちゃうとかそういう危険もあるのでしょうけれど・・)。
もう少し避難を徹底した方が良いのでは?というか、距離よりも風向きが問題なんでしょうけれど・・。
コメントを訂正させていただきます。「水蒸気爆発」ではなく、「水素爆発」でした。個人的に「水素爆発でなくて、あの規模なら水蒸気爆発、最悪なら核爆発かもしれない」という内なる心が、発言を歪めてしまいました。公式な報道は「水素爆発」です。ここに謹んで訂正いさせていただきます。後で訂正すれば許されますよね。数値が100倍間違っててもOKなお国ですから。いえ、すみませんでした。
東京都水道局の発表では各浄水場とも放射性物質不検出なのに、文部科学省の発表では数字が出ていて、変だと思ったら、都の「不検出」は、「20Bq/Kg以下は不検出とする」ということでした。
数字を見れば分かりますが、教授の下にしたデータは数個取った内のワーストデータです。
チェルノブイリの場合、炉心融解して臨界となり爆発が起きて、多量の核物質が上空に吹き飛び、それが風に乗って爆心地周辺と100キロほど離れたところに降り注ぎ、主としてセシウムによる高い放射線が検出されるようになりました
日本の事故では、炉心そのものの爆発が起きたわけではないので、チェルノブイリほどの放射性物質が飛び散ったわけではありません。クソったれな陰謀論者どもが何かしゃべっているようですが、政府が隠しても放射線量は誰でもはかれるのだから、各地で異常な高値が検出されればネットで騒ぐに決まってるでしょうが、クソが。実際、個人で放射線量を量っている人もネットで散見しますよね?
教授が問題にしている土地は、福島第一の北西に当たります。ここは政府のモニターでも高い値を常に出していたところで、40km地点に当たります。その先には福島市がありますが、放射線量はそんなに高くないし、空中から降り注ぐセシウムの量も高くありません。
放射線量の高い土地は30km地点と40km地点に飛び地のようにあります。speediのシミュレーション結果でも、飛び散った物質は北西にとりわけたくさん降り注ぐであろう事が予測されていました。
あの土地には政府発表で容易に予想できる問題点があったのです。アエラのくそったれなタイトルは必死に擁護する癖に、データもみずにいたずらに不安を煽るようなデマゴーギーは本当に死ねばいいと思います
ちなみに、チェルノブイリ比で問題になりそうなのは今のところ30km地点と40km地点の2カ所だけです。ただし、放射線量のデータを見ると、もう少し増えるかもしれません。
また、放射線量の結果が毎日公表されていますが、北西に向けては測定値点が徐々に増やされています。
別に政府とは関係ないですが、ただの一般人が公式発表を見るだけで、この教授の書いたような結果の予想は付きました。
ちゃんと勉強してからしゃべれ、このクソが
移住はシベリアじゃなくて
四島と南樺太にしろと言うべきですな。
あと天皇陛下の京都お帰りも現実のものとなるか・・・。
元GE技術者・菊地洋一さん講演
http://www.stop-hamaoka.com/kikuchi/kikuchi2.html
29日18:24のとおりすがりさんのコメントは内容は冷静で正しいと感じられるのに、文章が感情的で品が無いのが残念です。
冷静にかつ論理的(反証的)にご意見を言えるかたなのですから、言葉にも冷静さがあればもっと良かったと少し残念な気持ちです。
私自身は原子力について一般の方よりは専門性があるつもりです。原子力については、目に見えない&知識が乏しいという不安から、デマゴーグに煽られやすいとはおもいますが、もう少し現場で努力している人たち、を信頼してはいかがですか?
文字通り、彼らは「必死」ですよ。
>>
それは国民に対する最悪のケースはこうなります、というシナリオの提供で、しかし政府はそれを避けるためにこういう方法を使って必死になっています、という説明に尽きるでしょう。
>>
まさしくこれですよね。
「最悪のケースがどうであるかについて、現時点ではお話しするべきタイミングではない」とでも枝野氏が言ってしまえばそれで誤魔化されてしまうような雰囲気がずっと続いていて本当に不愉快です。
最初の1-2日の間、状況把握と混乱抑制のために情報統制するのは理解できなくもないです。が、「事態を100%コントロールできる状態ではなくなった」「リスクを完全には管理しきれなくなった」とわかった時点で「徹底的にオープン」「全力で情報収集し、全力で公開する」という姿勢に転化してくれなければ困ります。
20-30km圏内だって「ただちに影響はないから屋内退避」と言っておきながら二週間経過してから「自主避難」に切り替え。この「自主」ほど汚い表現はありません。「自主判断だよ、政府は知らないよ」っていうのであれば、「集めた情報とリスク評価」を正直に公開することが前提でしょう。「情報は出さない、判断基準の説明もしない。リスク評価も出さない。だけど結果は全てお前の自己責任な」ってこんなのありますかね。
ぐっちーさんは「金融のプロとしては」とおっしゃいますが、これってもうそういうレベルじゃなくないですか?「一定の知性と責任感のある人ならば誰でも」要求するような当然のことではないでしょうか。
政府の国民に対する姿勢は、まるでバカにしている、人をコケにしている、としか思えません。
「もういい。隠し事ばっかりしてるお前みたいな奴の判断なんかいらん。情報だけ出せ」って思ってる人はいっぱいいるでしょう。
枝野の記者会見よりも、事故三日の時点でモニタリングポストと土壌調査ポイントを原発周辺100km範囲で3倍5倍に増設して常時公開する方針でやってもらった方がはるかにマシで、そうして欲しかったところです。
今の日本の社会は、「リーダー的地位にありながらリスクをとらず責任をとらず、保身と言い逃れと責任転嫁にだけ長けたような政治家」に対して、「あの立場なら仕方ない」「あいつはしたたかだ」というようなズレた理解を示す度合いが大きすぎるのではないでしょうか。
「フランス放射線防護原子力安全研究所」が試算した、最悪の事態の場合の直接的な影響範囲が書かれています。
http://www.irsn.fr/EN/news/Documents/irsn-QA-jp.pdf
政府の避難指示範囲からすると、最悪、水蒸気爆発が発生しこの状況が発生することを想定しているかもしれません。
ついでに、「MIT原子力理工学部による改訂版・福島第一原発事故解説」
http://d.hatena.ne.jp/arc_at_dmz/20110316
「日本でチェルノブイリのような事態が起きてこなかった、そして、起きないであろう理由について、以下で議論します。」
なんて書かれています。
※ こう書かれると、チェルノブイリ事故は相当酷いんですかね。欧州の反応がウマトラ的になっているのがなんとなくわかります。
29日の参院予算委員会で、「今回のことを教訓に、太陽、バイオなどクリーンエネルギーを世界の先頭に立って開発し、新たな日本の大きな柱にしていく」と、菅さんが答弁した時に、もしかしたら、今回の大惨事に民主党が政権与党だったのは、ほんの少しだけ良いことだったのかもしれないなと思ってしまったんですが。
原子力政策を推進しまくってきた自民党が政権与党だったら、はるかに凄まじい数値隠しが行われていたのでは…。
原子力政策に関わってこなかった野党としての過去こそが、原子力政策をあっさり覆す発言につながったのでは……。
そして敦賀市が、現在も原発推進姿勢を崩さないように、東電ともこってり癒着した自民党だったならば、とにかく原発ありきで対処が進み、現在よりもっともっと悲惨な状況に陥っていたかもしれないぞ、と。
政権与党としての経験値が少なすぎる民主党は、災害対策に手落ちが多すぎるのはたしかですが、民主党じゃなければ──自民党だったならば──大丈夫だったと、みんな本気で思っているのでしょうか?
きっと誰がやったとしても不満たらたらだったんじゃないですかねえ(嘆息)