2011/11/11 10:54 | マーケット | コメント(26)
本当のリスク 真打の登場
しかし傾向は変わりません。
市場と言うのは教科書のように1ページ、1ページ順番に進む訳ではありません。
一番弱そうな所を狙うのが常です。
ヘッジファンドがレバレッジがかからないためにほとんど死滅しているので(未だにヘッジファンドが生きているように書いているばか新聞もあるけどね)まだ、こんなもんで済んでいるのですが、前から書いている通り今回は信用収縮、つまり銀行同士のデレバレッジがテーマですから、ショートで崩されるのではなく、買い手がいなくなることでじわじわとレートが上がる(価格は下がる)というパターンですね。
で、フランス。
消防署だ、と思ってたら消防署が火事になっちゃう、と言う話でこれは笑えません。
ECBは緊急的に国債を買い上げる措置を取りましたので、助ける側のフランス、ドイツの国債は買い取り対象にしていないのです。ですからドイツはともかくも、フランス国債は私は十分リスキーだと思いますよ。
それから読者のかた(ひこぼしさん)から日経の豊島逸夫さんの記事をコメント欄で紹介して頂きました。
世界最大の貿易黒字、最大の債権国、最大の貯蓄超過国とイタリアを比較するその根拠がわからないですよね。
なぜイタリアが日本の比較相手になるんですかね? GDP比の財政赤字だけがよく似ていて他の規模が全く違うものを比較して何か意味があるんですかね。そんなことを言ったら足が4本あるってことで猫も犬も同じだといっているのといっしょでっせ。
それから日経の人はいつも政府債務が1000兆円、あって、個人資産が1400兆円でもうあと少ししか差が無いと書くんですよ。でもですよ、
質問1.日本国の資産はゼロなのか??? 全く資産を持っていないわけね。(実際は少なく見ても600兆円、また約800兆円あるという計算もあります)。それから企業の分はどこいっちゃのかね?
質問2.仮に借金が1400兆円を超えたとしても、アメリカもフランスもみんな同じ状況でこれが逆転すると破綻するというなら世界中破綻してるはずですよ。なぜ日本だけ破綻となるんですか?
逆転した時点で日本国内の金では足りなくなり、ギリシアやフランス、あるいはアメリカのように外国人の購入に頼らざるを得なくなる・・というだけのことです。実施にそうなってもどこも破綻してない。これが逆転するとなぜ日本だけが破綻することになるのか説明してほしい。(リスクが高まることはもちろん認めますけど)
質問3.この1000兆円はすべて日本国民が保有しており、その利息はすべて日本人に入っている事をお忘れななく。欧州の国とは全く違うではないですか?
日本人のキャピタルフライトって話は藤巻さんがよく書いておられるように1980年代からずーっと言われています。当時の新聞を読むと1ドル100円を超えたら日本の製造業はすべて海外にでてしまう、なんて書いてありました。
今回の中国での労働賃金の急騰や、タイの洪水で分かったように海外に行くと言うのはその時点で金利に直すと2−3%のリスクを取らされている事になるのです。その他、安全、公正な裁判、社員の福利厚生、社員の子供の教育などさまざまな不確定要素を計算に入れると日本から出ていくのはそうそう容易ではないのです。
産業転換を図ったり、競争力を強化したりしつつ、日本はここまで来てついに1ドル75円を達成した。
喜ぶべき事でしょう。
この日経の人は一体どういう事態で日本人が一斉に海外に出て行くと考えているのか日本2000年の歴史に照らし合わせて説明する義務があります。
そういうあなたはなぜ日本にいるんですか?? とお聞きしたい訳です。
むしろぼくの方がよっぽど海外に資産をもっているでしょうし、よく考えてみると一番日本から離れた仕事をしているとも言えますね。しかしね、いっといますけど、私、かなり英語しゃべれますけど、2カ月たったら自動閉鎖されてしまうアメリカの銀行口座を維持するためにそのたびに電話して交渉するってのは大変ですから(笑)
みんながこれできるとは残念ながら思えないですぜ、ほんと相当な英語力がないと閉鎖されてしまいます。
その口座あのお金、取り返すのがまた大変なんですよ、手続きが。
みんながこんなことするとはどうしても思えんのですけどね・・・
それでもキャピタルフライトが起きる(しかも一斉に!)・・・・というなら根拠を示してくださいね。
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26 comments on “本当のリスク 真打の登場”
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債務超過の政府が金を貸してくれと言っても誰も貸さないのは当たり前、こんな場合は破産して一からやり直すのが普通だ、借金をチャラにしてもらって、借金せずに遣っていくのが一からやり直すと言う意味、国債を買っていた銀行は潰れる所が出てくるかもしれないが、そんなくだらない銀行が淘汰されるのはいいことだ、荒っぽいかもしれないが、これが一番早くV字回復できる遣り方だと思うが、日本政府の国債は金融機関が一蓮托生だから買い支えてくれると思うが、早くプライマリーバランスを確立し借金は十分に担保されていることを示して国民に安心させないと、疑心暗鬼で社会が可笑しくなってしまう、分かってるのか野田、頑張ります頑張りますは聞き飽きた、結果を出せよ、いったい誰のメッセンジャーボーイを遣ってるんだ、岡田克也や河野太郎に相談しろよ。
私もアメリカの銀行に口座(ワイフと連名の
saving a/c?)もうウン十年持ってますが、
別に自動閉鎖されません。
出し入れないと(一定期間)手数料取られますがnon-resiの手続きしまますから税金は
取られません。
英・・
蒸気機関車・・出始めた頃・・
専門家は・・
時速百キロで・・
乗客は・・
窒息する・・と主張した・・主流だった・・
国民が一斉に海外に・・
多分・・
政府から・・免許が出て・・
ソマリア顔負けの・・
私掠船で・・出稼ぎするのでしょう・・・
・みんなが金を使わないから預金が増える。
・預金が増えたら銀行は国債買うしかない。
・金使わないから税収増えないから国の債務が増えやすい。
でも上記の通り、国債に金が流れるから調達は問題ない。
不景気なら国の債務が増えやすくなるのは当然。
だけど、真に大事なのはマネーが日本国外に流出してるかどうか、って事のような気がする。
マネーが海外に流出してないなら、
単に金が「個人(預金)→銀行→国(歳出)→国民(企業)」
って循環してるだけにすぎないのでは。
これが好景気なら
「個人(消費)→企業→国民」
ってなり、国がマネーを循環させる必要なくなるから債務が減るってだけでは。
要は、天秤の片方である「個人・企業」が預金を増やすから、もう片方である「国」の金庫にお金が無くなっていくだけでは。
循環が続く限りは、個人だろうが国だろうが、どっちに金が偏ってるかってだけの話であり、「借金○○○兆円でもう駄目だ返せない!」なんて話は見当違いも甚だしいような。
真に問題なのは、不景気で金使わない事により、日本の経済力、技術力が衰退し、海外から金を稼げなくなるかもしれないって事のような。
少子化がさらに首を絞めそうな気がしますね。
日本が恒常的な経常赤字国となる日が来ない事を祈ります…
結局ドイツが一番強かったんだなぁ(何か違う)
しかしフランスが危機になったらどうするんでしょう
全く想像も出来ない
アメリカの口座に関する話は、いったいどっちが本当なんだ?どちらかがウソを言っているということかな。こちとらは、アメリカに口座を持つほど金持ちでないから、別にどうでもいいのだけれど、はっきりしてもらいたい気もするのだわ。
相変わらず不勉強で、学習効果のない日経のバカがやられているようで、もうそんな奴は相手にしなくていいよ。どうせ日経に書いてあることは、みんな信用していませんから、ってか。
日本の財政は破綻していると言ったのは
宮澤大蔵大臣でしたよね。
<本当のリスク 真打の登場>
・民主党…鳩山、菅、小沢、野田
・プロ野球…ナベツネ
会長に副社長が叛旗、それを見た社長が会長につく、
(予想)副社長はクビ、傀儡が後任に、会長軍は不滅です…
池田信夫さんなどは破綻すると言ってますが
どうなのでしょうか?。
ずっと購読してても未だにわからない。
ちょっと彼の2010年10月のメルマガから引用しますが
日本の国債を買っているのは日本人だから大丈夫」というのは本当か?
円建ての場合には為替リスクがないので相対的に安全で、債務不履行のリスクが大きくなるとインフレになるので、実質債務は減ります。しかしそれが国民経済に大きな打撃をもたらすことに変わりはありません。
これとよく混同される議論に「国債も課税も資源の存在量は同じで資金を国内で移動するだけなので、内国債では負担は生じない」という話があります。これは半世紀ぐらい前にラーナーなどが提唱したものですが、最初に国債も税も同じと仮定しているのだから、トートロジーです。この場合の国債が建設国債のように将来世代の役に立つものなら、国債は将来世代のための投資だともいえますが、一般会計のうち公共事業は6%だけ。あとは現在世代の消費です。
「元利をすべて返済した国はない。借り換えしていけばいい」というのは本当か?
これは税調の専門家委員長の神野直彦氏の持論ですが、永遠に借り換えることができれば、どんな借金も問題ありません。たとえば私が1兆円借金しても、それを借り換えることができればデフォルトは起こらない。問題は、債権者が返済を求めた場合の支払い能力(solvency)があるかどうかです。個人や企業の場合は、資産の裏づけがないと破産しますが、政府の場合は徴税権が担保になっています。
//この辺りは、ぐーっちーさんと同じです
したがって本質的な問題は、現在の政府債務を返済するような増税が可能かということです。政府の中期財政フレームの楽観的な予測でも、2020年までに政府債務を維持可能にするためには消費税を10%ぐらい上げなければならない。IMFなどの推計では、消費税は30%ぐらいにする必要があります。消費税を3%から5%にするのに10年かかり、それ以来、10年以上も税率を上げられない政府に、そういう増税が可能でしょうか。
それが可能だと日本政府が主張しても、市場がそれを認めなければ、国債が消化できず、金利上昇(国債価格の暴落)が起こります。日本国債の格付けが低いのも、債務不履行を予想しているのではなく、インフレによる実質的な債務不履行のリスクを織り込んでいるためです。これはロゴフも指摘するように、先進国でもよくあることで、日本も終戦直後にやりました。
//ここは違うようです。
私たちは名目の金額で暮らしています。ということはいくら円高だろうと円ベ−スで所得が増えないと豊かさは差し引かれてしまいます。
過去20年インフレ気味で名目所得の伸びが欧米並みならGDPは1000兆円近くになっていると思います。
一人当たりの所得はドル建てで北欧並みでしょう。こういう状態での円高は国民の豊かさに結びつくと思いますが毎年所得が減りつつあるときに、人も企業も借金して投資や住宅の購入に踏み切るのは難しいと考えます。
Gucciさんは今のデフレでの円高もOKなのでしょうか?リフレ論はいかがですか?
日銀が国債、リ−ト、ETF,信用保証協会などを利用し資金を出すというのは意味があると考えます。
信用不安による金利上昇は危険なのかも知れませんが、景気上昇による国債金利上昇に銀行は耐えられないものなのですか?
何を日銀は恐れているのでしょうか。
いつもブログを拝見しており、大変勉強させていただいております。私は、しがない証券マンとして、お客様にいろいろな商品を販売しています。
必達商品がわんさかきて、お客様に「日本の財政問題を考えるに、後5年くらいしかもちませんからこれをもちましょう」とか言って、販売している自分が嫌になりますね。
為替も、リーマンショック以降、来年以降は円安ですと言い続けて3年たちましたが、ずっと円高(笑)。お客様には、「円高はリスク回避の動きですから一時的なものです」とどこかの新聞に書いていることを言い続ける状態・・・・。それ以外のことを言うと、上に怒られますしね。
この業界、どこもかしこも赤字ですが、単純にマーケットだけの問題ではないと感じています。お客様に真摯に向き合わない業界はいずれ滅ぶ。中にいると、そう感じる次第です。
ぐっちーさんのブログで以前紹介していただいた、コルヴィエラ(旧フェア・ドマ)閉店なんですね。
一度だけお邪魔してすごく美味しかったので、遠いけれどまた行こうと思っていただけに残念です。
あ、それと・・
誠に申し訳ありませんが、ご注文いただいた以下の商品の入荷遅延により、お届け予定日を変更させていただきました。
当初予定していたお届け予定日までにお客様のご注文商品をお届けできなかったことをお詫びいたします。
現時点での最新のお届け予定日は以下のとおりです。
田丸 公美子 \”目からハム シモネッタのイタリア人間喜劇 (文春文庫)\”
お届け予定日: 2011-11-28 – 2011-11-30
久しぶりにkonozama喰らいました・・
>逆転した時点で日本国内の金では足りなくなり、ギリシアやフランス、あるいはアメリカのように外国人の購入に頼らざるを得なくなる
その時点で「国債の金利がある程度上昇するので、生保や地銀やらが持っている債券の含み損が発生する」と思いますが、そのような個別事項についても問題無い説明をして頂きたいと思います。無料のコンテンツではありますが、リスクについては一通り説明した方が信頼性が増しますよ。個別の保有状態などは良くわからない部分もあるとは思いますが。
このブログの読者はレベルが高いので、見ておられる方も多いともいますが、四半期ごとに出される日銀の資金循環統計によれば、(http://www.boj.or.jp/statistics/sj/sjexp.pdf)2011年6月末で個人資産(家計)は1491兆円、負債(住宅ローンが主)353兆円で、差引き1138兆円の純資産。企業(非金融民間法人)は資産767兆円、負債(設備投資)1037兆円で、差引きマイナス270兆円。総計1138−270=868兆円で民間の資金は目一杯国債に消えています。
一般に言われているような後4〜5年は大丈夫は間違いです。
2011年3月末、すなわち2010年度のサマリをみますと(残念ながら現在はこのサマリーは出ていません)、1年間通算で増加した家計は+7兆円、負債が−3兆円で合計10兆円の余力、企業部門は資産+21兆円、負債−10兆円で合計31兆円の余力、民間部門総計では10+31= 41兆円の余力があって、2010年度の新規国債と大体同じ。上手くファイナンス出来たのでしょう。
さあ今年の50兆円はどうするのか?
民間部門は余力ゼロ、米国債を売るか、国有資産を売るか、海外に買ってもらうか、あとは日銀が輪転機を回すか?
要するに今までのようには発行できません。多分輪転機を回すのでしょうけれど。
さてここからがぐっちーさんへの質問です。
金が足りなくなったから輪転機を回すでは道徳的になんともまずい。
それとも近代経済論、金融論ではそれでかまわないのでしょうか?
一度解説をお願いします。
田丸大明神の「目からハム」文庫版
読みましたぜ、まずぐっちーの解説をね。フフン、まあまあですな。
あなたは経済評論家だったんですね、わたしゃ文芸評論家だと思ったぜ。
本文の方はまだパラパラ程度ですが、イタリア人のことがよく分かりそうですな。
さあ、女王最強戦ですね。
スノーフェアリーがまずダントツでしょう。
次が、人気のアヴェンチュラかファミノイマジンあたりでしょうか?
アパパネあたりも面白いかもね。ぐっちーさんはどうする?
スイス銀行、地元の方のお話では
世界一安全だが、世界一、お金を引き下ろす
のが難しいと言っていましたが・・・
コメントが段々ぐっちさんに似てきたねえ。
この頃読み応えがあります。
特に 11月9日のは秀逸でした。
最近の民主党を見ていると、どうしてこんな節操のない問題政党が政権を取ったのか不思議で仕方ない。
まあ、国民としては自民党よりは何かをやってれるだろうと、淡い期待があったのは確かでだと思うが・・・。
しかし、この政党のやっていることはどうだ。詭弁、先送り、言い逃れ・・・自分の選挙を意識した議員の打算の塊である。(TPP反対の山田とかいう議員は、言葉通り離党しろよ)
国会で十分に審議もせずにいきなりG20で消費税上げの「国際公約」をどじょう総理がやったり、TPPでも国会でロクな議論もせず、玉虫色の記者会見をし、ウソぶいている。
普天間の問題にしたって、入れ替わり立ち代わり大臣が沖縄を訪れて、無駄な沖縄のご機嫌取りをやっている。全く何をやっているのだ。
そもそも、民主党というのは外交音痴も甚だしい限りである。これでは、百戦錬磨の諸外国にいいように弄ばれ、国益を棄損するだけである。もはや民主党に国政を任せるわけにはいかない危険な状態であるということを、国民すべてが認識すべきである。
政府専用機内で、タダ酒をがぶ飲みして憂さを晴らしているという、だんまりの野田首相は一体何を考えているのかさっぱり分かりません。
見逃してたので、今見ました。
次は、「円高で日本を元気にする方法」でお願いします。
『目から円高』?
資金供給の見返りに・・
SDRバケットに・・
元・・
これで・・ユーロ諸国の熱は・・願望は・・儚く消えた・・外電
やはりスノーフェアリーは強かったねえ。この馬の実力通りの結果でした。
2着にアヴェンチュラ、3着にアパパネが来たのには、こっちも流石にビックリでした。
ほとんど完璧というか、予想が易しすぎたかな?
で、ぐっちー殿は、如何でしたかな?
爺には、もう退場願いたい。何様のつもりなんだ、お主は、コメント読んだって全然正当化できないぜよ。
これではジャイアンツのファンは、逃げ出すだけだろう。老人は黙っていろってんだよ!百害あって一利なし。
国の借金が増えすぎて心配。円高が心配。
輪転機回して100兆円くらいお札を発行して、国債を償還すべきでしょう。
そうすれば、投資家は安心して円を買えなくなって円安に振れる。国の借金は一気に100兆円減る。
黙って実施した後に、「実は、、、」てな発言をsizuka(亀井)ちゃんあたりにやってもらう。(普通の人にはできないでしょうし。)
一回くらい良いと思いませんか?
Eurpean Banking Authority(欧州銀行監督庁)が自己資本比率9%にするために各国がどれくらいお金を積まなければならないかを試算しています.
http://www.eba.europa.eu/News–Communications/Year/2011/The-EBA-details-the-EU-measures-to-restore-confide.aspx
ドイツ・デンマーク・ベルギーあたりは心配なさそうですが,フランスもやっぱり心配ですね.
日本国債大丈夫ははポジショントークで、
もし円が信用力を本当に失ってしまい、
叩き売られるとき(中略)最終的にこれは
円が売られた時の保険になります。
こちらが本音だと思っていました。