2005/05/12 09:01 | 金融全般 | コメント(3)
エコノミストは全員クビ!!
昨日は出歩いており更新がかなわず失礼致しました。
さて、先日の雇用統計のおおはずし、に引き続きまして、昨日の貿易統計も事前予測とは全く異なり、予想したエコノミストは惨憺たるもの・・・
因みに手元にあるウォールストリートジャーナルに載せた今回の貿易統計の予測で、数字はともかく、40人が40人とも「悪化」と回答、しかもそのうち35人は「史上最悪」と予想(従って少なく見ても600億ドルは超えなければならない)、結果はご存知の通り550億ドル、原油をのぞくと近来でもまれに見る少ない貿易赤字でございました。
はっきりいいましょう、全員クビ、です。
競馬の予測のほうがよっぽど当たります!!
そもそも一つ一つの数字の予想をすることに無理がある・・・正論ですね。私もそう思いますよ。sしかしですね、アメリカの大手投資銀行のエコノミストはこんなことやってて年収3億円程度もらっているとなったら・・・どう思われますか??
最近でこそ3Mil プレーヤーは確かにエコノミストでは減っていますが、1Milすなわち一億円程度のやつならざらにいます。それで、この程度の実力ですわね。
某もるがんなんとかという所にいるスティーブン・ローチとかいう、エコノミストの親分ですが私が在籍しているころから本当に当たった事は一回もないんじゃないでしょうかね。前にも紹介した「時計作戦」が得意技。10年間金利があがるあがる、と言い続け、みんなが強気になったときにたまに上がったりなんかすると「ほら、あったったでしょ!?」ということになる訳です。
日本も実情は良く似ていて、まあ、エコノミストの予測ほどひどいものはありません。
原因はいろいろあると思います。日本ではほんの数人、信頼できる方がおられるんですが、ちょっと名前は差し控えますが、いずれも実際のマーケットを良くご存知の方です。マクロの予測のみならず、実情をしらないとなかなかあたらないということでしょう。因みに年初の日経新聞のエコノミスト、ストラテジストの年間金利予想なんかを見てください。10年国債1.5から2.0%なんてのがごろごろしてて、笑ってしまいますから。
その点エコノミストに比べるとアメリカの経済学者の方が余程「当たる」確立が高いことに最近びっくりしています。彼らは投資銀行のエコノミストと違い、実際に運用当事者になっていることが多いため、なかなか情報を外には「もらさない」のですが、このあたりは日本の学者さんと比べるとそれはえらい違いです。ノーベル経済学者でも実際のマーケットの売り買いにものすごく詳しい。
ケインズが運用が上手だったり、マルクスが女を口説くのが上手かったりと言う欧米の経済学者の伝統かもしれないな、なんて最近思ってます(なわけないですけど)
ということで貿易統計の混乱でドルショートが踏まれ、為替は悲惨でした。
GM,Fordは相変わらず売りがとまりません。GMはかなり事前にヘッジが効いているのと週末の「トヨタ会談」の期待感でむしろ落ち着いている感じですかね。一方FordはCDSでしかヘッジのしようがなくなりつつあり、680BPというのがワイデストトレードでしょうか?? GMとあまり変らなくなってきてしまいました。以上取り急ぎ!!
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3 comments on “エコノミストは全員クビ!!”
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語弊があるかもしれませんが、「エコノミスト=評論家」というイメージです。なので、彼ら(もしくは多くの証券会社)にとっては、いかに客受けする文章が書けるかどうかが問題で、予測の精度なんて、(どうせ責任をとるわけでもないので)、どうでもいいことなんだろうな、なんて思ってしまいます。
あのー質問なのですが、
外資系金融期間って数字が残せなければ簡単に”You are FIRED!”って世界だと聞いているんです。しかしながらエコノミストがくびになったという話はあまり伺ったことがありません。そのあたりの事情ってどうなっているんでしょう??
そうなんです。めったなことではクビにならんのですな。彼らは連銀出身者だったり、クリントン大統領の時の経済プレーンだったりという経歴の持ち主が多く、別な使い道があると考えて頂くといいかもしれませんね。ようは経済予測は実はしろーとで、いわゆるロビイング要因として持っているという場合が多いですね。従ってなかなかクビになりにくいんですよね。後はやはり予測が外れても文章が上手い、なんてのも評価基準になっている訳です。要は彼らをあまり信じちゃだめですよ、ということですね。言いたかったのは。