2011/11/06 21:07 | マーケット | コメント(20)
今週のメルマガなど・・・・
こちらの読者のみなさまには見慣れたものですが、これを見ているとアメリカもこれはいよいよ覚悟を決める時なんでしょうかね。
次ページのグラフでは参加率などその他の数字もわかるようになっていますが、「みみずの横ばい」のような様子で何も根本的に変わっていないことがよくわかります。
今日のメルマガではアメリカ失業分析のほかに、ギリシア危機収拾の方法、これからの影響、などについて、そして「OWS」に関連してアメリカの貧困率の上昇が半端ない、ということを解説しております。
こんな経験(=中産階級がどんどん没落していく)はアメリカは大恐慌以来したことがない、というのがスティグリッツなどの見立てですが、個人的にはその通りだと思います。
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アエラ 表紙はレオナ・ルイス。 今人気ありますね。
で、ぐっちーの記事は介入なんてして、あんたばか!? という内容です(笑)。
この期に及んで介入するなんてお笑いもいい所ですが、財務省的には大臣が自慢するのにちょうどいいネタなんだそうで、適当に遊ばせてあげる(どうせ毒にも薬にもならん)と言う話なんだそうで、そんな話も書いてあります。アエラにしてはよく載せましたね(笑)。
しかし報道の責任はほんとに重いね。
日本国債の外国人保有比率が低いのは日本国債を保有する魅力がないから、と書いておいて
日本国債の外国人保有比率が少し上がると、いよいよ日本人が買わなくなって大変だ、と書く。
おい、一体どっちなんだよ!! 結局どっちでもだめなんじゃん、って話なんですね。
世界最高の債権保有国、経常黒字国、貯蓄超過国にして、世界中の国から黒字を頂いているのが日本です。
日本に対して黒字の国はフランス(ヴィトンとエルメスなどのブランド物)、スイス(各種医薬品特許料が大きい)、たまにイタリア(これもブランド品ですね)の3カ国だけです。
日本が抜かれて大変な筈の中国、台湾、韓国、その他東南アジアに対してもすべて黒字なんですよ。どこのだれが抜かれるんでしょうかね、一体。
結局新聞社やテレビ局のおっさんたちは未だに工業製品を輸出していなきゃいけない、と思いこんでいる訳です。でも日本がアメリカを抜いたように、汎用工業品は必ずいつか抜かれるし、中国も韓国ももう数年でインドやインドネシアに抜かれるでしょう。あたりまえです。
一方フランスが日本に輸出してがばがば稼いでいるのは皮革製品だったり洋服だったり。原材料は一体いくらなんでしょう?
それが日本の車一台と同じ値段がする訳ですよ。どっちが得か、わかりますよね?
そしてそのプロフィットがそういった精巧な製品を作った職人さんに行く、というならわかる。
でも実際はシャネルやルイヴィトンの社長たちのフェラーリに化けている。
これが「搾取」の実態で、その意味ではこのシステムはもう長くは続かない。
日本も同じことで、日本自身が転身する所に来ていることに気づいてないのが今のジャーナリストたちです。
こちらの読者の皆様はみなさん、なんとなく気がついておられる。
だから「なんか、おかしいよね??」と疑問の声をあげられる訳ですね。
テレビなんかさっさと韓国に任せてもっと簡単なブランドビジネスを日本もやるべきでしょう。
実際シンガポールは工業製品なんて作ってませんけど、日本に2兆円もの経常黒字を出しているです。
それは日本のものがいい、とシンガポールの皆さんに思って頂いているからです。
為替にしてもTPPにしてもGDPのたった17%しかない製造業の話を取り上げるのはおかしいでしょ?
残り83%のサービス業の方が余程大事なわけであって、いくら広告宣伝費をもらっているからといって、わずか17%の議論を国の一大事みたいに言うのはそろそろやめましょう。
そして稼いだ分はほんとにそれを作った職人さんや技術者に還元されるようにすれば世界中の最高の技術者は日本に集まってしまいますね。それが狙い目です。
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20 comments on “今週のメルマガなど・・・・”
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昔、2万円の爪切りを売って職人さんに渡る利益が60円って話を思い出しました。
技術者は搾取されるだけとか嫌な世の中ですね。
>こんな経験(=中産階級がどんどん没落していく)はアメリカは大恐慌以来したことがない、
少なくとも欧米は、大恐慌に近いレベルにまで景気が悪化している、という事を多くの人がもっと認識した方がいいんでしょうね。
>職人さんや技術者に還元されるようにすれば
日本は割と、そういう方への尊敬が強い国だと思うので、金銭的にも、もっと優遇されて欲しいですね。
一流のプロスポーツ選手だと、年俸何億円!と言う方もおられるのですし。
知人がその車1台分(高級車)のフランス製のクロコダイルの艶のあるバッグ持っているそうです。ポロサスっていう種類のワニ皮がお高いんですって。
考えれば日本の工芸美術品も、本当に細かい技術がすばらしいです。辻が花とかお着物1枚で平気で1,000万円とかしますし、世界に通用する逸品に生まれ変われば面白いですね。
そうそう、以前迎賓館を見学しましたが、調度品などの工芸品を修復する技術が、すでに日本では職人がいなくなっているとか。
七宝焼きですら、ドアの飾りや窓辺にはめ込む調度品としての大型のものはもう作れないと。
壁のベルベットの文様なども、細かく作れる職人がいないと。
そうした職人である人間国宝さんたちも、実は生活が厳しいらしいです。
重要と供給のバランスですよね。
世界で欲しいものに変えていかなくては。
たまたま週末に、塩野七生 著の「日本人へ 国家と歴史篇」を読む機会があったのですが、海外から日本を見ている立場だからか、ぐっちーさんの今日の記事と似たような発想が出ているという点に驚きを感じました。
思想や立ち位置に違いのある、一年以上前までの連載エッセイと今日のぐっちーさんの記事に同じ観点が存在することで、まだ日本の舵取りは遅すぎるということはないのかもしれないと一縷の希望を持てました。
経営者でない現在の自分の立場で何かできることはないかもう一度振り返ってみたいものです。
いつも興味深く拝読させていただいております。
イギリスでの産業革命は、原料供給地および市場としての植民地の存在、社会・経済的な環境整備、資金調達が容易な環境、人口増加による安価な労働力がその要因です。
==>どこかの参考書より
IT技術者の仕事は<自動化>を進めることなんですが、中産階級の没落の原因の一つは、自動化によりホワイトカラーの仕事がなくなっていると言うのが私の個人見解です。
ああ我々技術者は、なんと罪深い存在なんでしょう。。
技術革新を(自動化を)推し進めた余剰をすべて企業利益に変換している結果が事の本質だと思います。なので利益が上がっても労働者にそれが還元されないがゆえに、如何に好景気と言われても中産階級以下にはその利益は届かず実感も無い。
果ては自動化が進められて労働市場は悪化し、労働時間の短縮軽減は為されず、自動化したがゆえに更なる生産効率または特化した技能が求められる。
あたかも産業革命時代に機械化により生産技術者の職が無くなったように。
なんと搾取のやり口までも一緒です。
見れば見るほどあの時代と同じ傾向だと思います。
第2の産業革命とともに新しい労働者階級を生み出しているのがまさに今。
違いは、<植民地>とは呼ばず、資本を投下する国、市場と呼ばれる国にしただけ。
そう思わずにいられません。
そして、あの時はイギリスでしたが今度はアメリカ。
チャーティスト運動も再現されたし、次は新しい社会主義の誕生かとも思います。
そして、もしも、この読みが確かなら、
わが日本は、、、庶民の<ええじぇないか>を経て、維新の時を迎える。
無力で陳腐化した幕府を倒して。
ああ願わくば無血であれ。
パパンドレウ辞任表明・・
ギリシャ・・誰が後継者になろうと・・今後・・禁治産者・・の生活・・
サルコジ・・名言・・
「ユーロは我が国」
フランスが消えている・・!
メルケルも・・同じセリフか・・?
十七か国も・・同じ想いか・・?
ヤクザでも・・
小指を切って・・離縁出来る・・
ユーロ・マフィアは・・
小指では・・許してもらえない・・生きるも死ぬも・・共に・・無理がある・・
円は母国・・
円高介入・・無意味・・アマもプロも口角泡・・
母国の領土が・・泡となって・・削られる訳だ・・・
先日、ラーメン屋で暇つぶしに読んだ週刊誌によると、間もなく国の借金が国民の金融資産額を超え、国債が買えなくなって、円、国債、株がトリプルで大暴落するから資産を海外へ移せだそうです。既に、邦銀は長期の国債を短期ものに乗り換え始めており、狼が来るぞと危機感を煽りまくってますね。
メルマガ読者な私はふーんで流し読みしておりましたが、1つだけ疑問が。国債残高>金融資産のような状況になってもロールオーバー出来ますよね!?
日本の製造業を支えていた中小企業がどんどん消えていって、そこで働いていた優秀な技術者・技能者が韓国や中国に渡る。そして、ノウハウや製造技術を易々と教えて、あっという間に日本の技術が盗まれ、日本企業が勝てなくなるという構図なんです。
TPPで自由貿易なんて、ほとんど関係ないのです。まったくアホみたいなものです。
ピンクのシャツが似合うぐっちー殿が言うことは、そのとおりなんですよ。みんなわかってないよな。
>日本に対して黒字の国はフランス(ヴィトンとエルメスなどのブランド物)、スイス(各種医薬品特許料が大きい)、たまにイタリア(これもブランド品ですね)の3カ国だけです。
日中貿易は、ここ20年日本の赤字が続いています。
又、アラブ諸国などの産油国の存在をお忘れではないかと。
中国に関してはほとんど香港を入れた三角貿易になっており輸出はほとんどが香港向け、輸入は中国からとなるので中国だけ単体で見るのは間違いです。
香港に製品工場がある訳ではないので、我々エコノミストは中国本土プラス香港で中国と見て、貿易黒字と表現します。これは池上さんや藻谷さんも同じような使い方をされています。最近では台湾も合計して中国圏とするエコノミストもいるようですが、さすがに私はちょっとまだそこまでは行きすぎだろう、と思い、台湾は別に考えることにしています。
まあ、産油国はたしかにそうです。
G20及び工業国に対し、と書くべきでしたが意味はわかって頂けるでしょう。
ということで。
よしなに・・・
祇園のミシュラン星2つの懐石料理屋に行ってきました。
味はもちろん、皿、盛り付け等々、都内ではなかなかお目にかかれない細やかな華やかさに、値段以上に、とても楽しむことができました。
それを主人に伝えると、「祇園の料理人は、世界を意識して切磋琢磨してますから」とのこと。
ちなみにその方は、沖縄出身とのこと。
ま、料理は一例ですが、こんな付加価値が日本を支えているんでしょうね。
私も舞妓さんにおしゃくをして欲しいと思いました。(笑)
中学生くらいからメディアリテラシーの授業をしないと、いつまでたっても少なくとも70%の国民は永遠に新聞テレビの言いなりでしょう。政治家が「世論調査が云々」とか言ってるとがっかりします。あと新聞テレビに出てくる統計の数字も恣意的過ぎますし。真実でない事実の羅列で誘導される国民が悪いんでしょう、やっぱり。民主主義は国民が責任を取るシステムですし。
おはようございます。8日朝テレ東の番組で
EFSF債は誰が買っているのかという話で、ユーロ圏自身で37%、なんと日本が22%も買っていると言うておりました。
ちなみに北米は5%、日本以外のアジアで15%だそうです。
私は以下の疑問が湧きました。
○日本の誰が買っているのか、政府か民間か、その内訳を知りたい。
○EFSFを拡大すると言うているが・・これを日本がさらに買うということになるのか?
買ったとしたら、どういう結果を招来するのか?
○今の状況で新たに買い増す奇特な国や銀行があるのか?
上記の件につきまして、ぐっちー先生の知るところとお考えをお教えくだされば幸いです。
今週のメルマガの
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ギリシアはどこで決着するのか?
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の中で
<<<先日イタリアの国債を大量に買っているという日本の金融機関の話を
先週御紹介しました。>>>
と言う記述がありましたが、
先週のメルマガから2本遡って確認してみたのですが、見つけることが出来ませんでした。
ブログかと思い、こちらも先週とそれ以前を少し遡って見てみましたが、
やはり見つけることが出来ませんでした。
大変、恐縮ですが、どの日に書いて有るのかを教えて頂けると幸いです。
お手数ですが、宜しくお願いいたします。
※
以前、N生命がスペインに多額の投資と言うのは記憶しているのですが、
イタリア国債の記憶が・・・
最近、冷蔵庫に飲み物を取りに行ったのに
アレっ・・何を取りに来たのか?
と忘れてしまい・・
ニワトリかと・・・
笑
最近、マスコミが急にイタリア、イタリアと騒ぎ始めましたね・・・
それにTVのコメントで日本の方が対GDP比では悪いから深刻だ・・・。とコメントするジャーナリスト、コメンテーター
数年後には債務と貯蓄約1400兆とがクロスしたら金利が〜〜、と煽るどっかの総研の研究員。
クロスした時点で日本の価値はゼロですか?
んな馬鹿な!!!
いい加減冷静に日本人も客観的に自分で考える癖をつけないと大変なことになりますね。
今後、そのための情報源をどう確保するかが格差のカギになりそう・・・。
やっぱり英語勉強しないとなぁ・・・。
ぐっちーさん今後も期待してます・・・。
オリンパスは、予想通り証券の含み損の飛ばしでしたね。予想外だったとすれば、リーマンショックの損失ではなくて、バブル崩壊の損失だったことですね。いったいどれだけ大事に持っていたんだか。
オリンパスの上場廃止も、株主訴訟も自業自得とはいえ、関与が疑われはじめている野村HDが今後どうなるか。この事件前からアメリカでやばいことになりかけていた野村に、トドメをさすことになりはしないか。
山一證券が自主廃業したのも今頃の時期でしたね。同期の優秀なのが3人ほど内定が消し飛んでひどい目にあったことを思い出します。
ライブドアの粉飾決算より、はるかに悪質という意見が多いようですね。
ちょっとメデイアの責任の重さについて書かれてたので
おととい、長崎の五島列島沖で、中国漁船が領海侵犯で漁船の船長が逮捕されましたな。
強制接舷してウンヌンと・・・
ハテ、去年の9月の尖閣諸島の時とは、全然扱いと度合いが違い過ぎませんかね〜
今回なんて、そんな事あった?
ぐらいのものではw
ことほど左様に、メデイアのさじひとつでまったく違いますわな
去年の9月は、領土問題で尖閣初等がクローズアップされてた時期でその中で起きた?起こした?事件であり、大きく報道する必要性があったのですな〜
日中の政治の駆け引き、緊張感の創出、はたまた利益教授などなど・・・
こんなのは序の口で、直近のフクシマの原発
被害隠し、報道規制、虚偽報道すれすれですなあ〜
このあたりは3大新聞あたりの話で、民放TVなんか、僕にはどっきりTVとしか思えないんですよ。
あ、○経新聞なんかは企業様の御用新聞と思っとります。
おっと産○新聞じゃあないですよ、こちらは東スポの上を行きますからね、そのうち、宇宙人と会見ネタをやってくれますぜw
彼等にはジャーナリストしての矜持なんぞあるのかいな?
無冠の帝王ならぬ裸の王様ですなw
PS 報道原人拝見しました。
なかなか仕立ての良いスーツでしたな。
白シャツ&ニットタイも定石通りで、ホワイトハウスあたりの報道官と見間違うばかりでw
ただダブルカフスはいけません!
もうちょっとですな〜
なに、シンガポールが、日本に対して2兆円の黒字だと?
何でだろう、シンガポールは日本に何を輸出してそんなに黒字を出しているのだ。
イメージが湧かない、ぐっさんもう少し詳しく説明してちょーだい。
いや、ぐっちーサンがおっしゃりたいのは逆なのではと…。
ジェトロの統計ページあたりをご覧になるだけでも、おおよその数字を得ることができます。
(※ぐっちー様:あのくだり、確かに日本語として分かりにくい表現をされたかも知れませんね。私も文章表現には気をつけようっと)
>実際シンガポールは工業製品なんて作ってませんけど、日本に2兆円もの経常黒字を出しているです。(まま)
このフレーズで、どう解釈しろというのかな。どう考えたって、日本に対してシンガポールが黒字ということやろ?
日経新聞を小馬鹿にするのもいいが、もう少しぐっちーも日本語の勉強した方がいいと思いますぜ。