2008/08/20 16:34 | Weblog | コメント(3)
大相撲方式
コンビニにお茶を買いにいったらトンボが飛んでました。どうもこの都心部あたりは今年変で、毎年うるさいせみが一向に鳴かない・・・と思っているうちにトンボが飛んできちゃった、という展開。なんかおかしいですね。
さて、アーバン、改めて弁護団を見るとモリハマ(通称)の藤原総一郎氏率いる面々。これは金融機関は苦労しそうですね?(笑)。まあ、本件はちょっと書けなこともたくさんあるので民再の詳細が固まってからご報告します。
今日は文春で、すかいらーく創業家の一人、横川さんのインタビューを読みまして、ふーん、やっぱりね、と感じたので一言申し上げます。
だいたい、はげたか、とか呼ばれて外資のファンドは嫌われる訳ですが、本件は野村プリンシパルという純日本のファンドがMBOファイナンスをアレンジしています。このように外資を嫌い、わざわざ日本のファンドと手を組んだ案件がたくさんあるのですが、だからといってマイルドだと思うと大間違い、ということがこれでお分かりになった事でしょう。
せっかく日本のファンドに決めたのにいつクビにされるか、戦々恐々としている経営陣も多数おられるようです。 そりゃー、日本人だから確かに浪花節が通じる面もありますけどね、甘いです。
そうはならない原因は実は彼らの報酬体系にあるのです。日興プリンシパルがあれだけのいんちきをした原因も同じで、つまり手っ取り早く成功報酬を得てしまえば、みなさん巨額のボーナスを手にする事ができるという、ただそれだけの理由で黒字化を急ぐ。黒字化して再上場するも売り飛ばして儲けるもその後は「野となれ山となれ」状態。
日興ほど下品ではありませんでしたが、横川さんがおっしゃるように、3年再建の約束が守れなかったという責任は確かに追及されるでしょうが、既存店との入れ替えも満足に許可されなかった状況からすればそれもやむを得ず、でしょう。
そんなことは100も承知、しかし一方でただひたすらリストラすれば確かに利益はでるので、そこで再上場を目指してさっさと成功報酬を取りたい、という野村の意図が見抜けなかったのは横川さんにとっては失敗でした。
日本の企業が全くわかっていないところはこういう所で、片方でアドバイザリーフィーを思い切り値切りにきます。その分成功報酬オンリーにすれば一見お金の節約に見えますが、こうなれば成功報酬を得る、というインセンティブに向かってまっしぐら、ですから、その将来などを考える余裕はないし必要も無い。
むしろ、適度なインセンティブを常に与えるアドバイザリーフィーを手厚くしておけば、ファンド側も長く儲けられるので無理に上場を目指したり、ずたずたにコストカットして上場した後は下降一直線といったような事は起こり難いのですがね・・・。
このあたり、ファンドと組む場合はよく考えておいた方がいいと思います。同じ成功報酬体系を取っている限り、早く儲けてしまいたいという気持ちには日本人もアメリカ人も変わりはありません。 むしろ長く末永くお付き合いしたいので、成功報酬はマイルドに、その分アドバイザリーフィーを厚めに頂きますよ、というタイプのファンドが日本にはもっと現れてもいい筈。このあたり、今週のアエラに書いた大相撲方式が応用出来る筈なんですが・・・・
でも麻薬はだめですから!!
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3 comments on “大相撲方式”
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日本ではイタリアのドゥカティのようにファンド主導で再生した事例をパッとは思い浮かばないのですが、実は有ったりしますか?微妙な例は沢山ありますけども。。。
ぐっち-さん いつも 楽しく拝読させていただいてます。アーバンのいろいろ書けない件、民再の詳細が決まったら是非 全部カミングアウトしちゃってください。どうもBNPパリバの今件担当者にはかつてのライブドア的といいますか、かつてお縄になったCSFP東京的というか、いや もっと遡ってデリバ全盛の頃のバンカースの臭いがします・・・・危なっかしいですね。
そういった金銭感覚・・常識に基づいた・・感覚が喪失しているんでしょう。
江戸時代、
金貸し・・金融業が大流行だった。
みんなのアルバイトでありました。札差、検校さんだけじゃない、武士も町人も職人も長屋の御かみさんも、みんなみんな金貸しに勤しんでいた。
大金から数文まで、江戸はこの金貸しで盛っていた。
この感覚が何故消えたんでしょうかねぇ?
悪い!
ぐっちーあれ、もうちょい待ってくれない?
すぐ返すからさ
大相撲いいねぇ、こんど升席回すからさ