2008/07/23 09:58 | 金融全般 | コメント(11)
デリバティブ
東証のシステムダウンについて。
一部デリバティブ取引が停止しているだけなのでたいしたことはない、というコメントやメールを頂きました。もしかして東証の人かな?・・・
そういえば渡辺大臣もこんなこと言ってる。
「デリバティブの売買システムに障害が発生したと聞いている。現物取引、立会外取引は可能なので、一番大きなところの障害は生じていない」
東証の人の振り付けに乗っちゃったんでしょうね?(笑)。
質問。東証で 一番ボリュームの大きな取引はなんですか??
日本国債債券先物取引であります。
現物取引を先物なしでマーケットメークできる人、出てらっしゃい!!
「・・・・・」
日本国債先物取引なしに現物の国債の売買は出来ないんですよ、大臣。
みんな先物でヘッジしてるんです、はい。
円スワップの取引もむずかしいっす。これもヘッジできなくなっちゃいます。
つまり日本国債先物取引が停止するということは、一時的に円金利、もっというと日本国債そのものが丸裸、ということになります。で、昨日は日本勢は取引を自重する訳ですな。
しかしね、こんな時に中国が日本国債の空売りしかけてきたらどーするつもりなんですか!!!
と誰かが説明しなきゃいけませんね。 ことほど左様にお役所によるリスク管理はなってません。大臣にそこまで求めるのも無理でしょうからね。
いやね、ホントにたった200億ずつ次々と5社にビットさせたらどうなるか。先物がなければヘッジできないから、かなりあま?いレートでビットせざるをえない。5毛甘とか、思い切り腰を引いてビットしたら打たれてしまった・・・・
次はもう10毛甘とかになるよね。これはパニックでっせ。日本国債大暴落でありますぞ・・・
さて。お題は変わりまして(どらさんがうつって来たね、こりゃ)・・・
エージェンシーやMBSなどのFNMA、フレディー発行の債券についての処方箋は実に簡単です。アメリカだって困っているんだけど、日本の金融機関も持ってますね。何度も言うけど、クレジットリスクは忘れましょう、という話なので、いっそのことこれらの時価会計をやめる。アメリカ、中国、日本を中心に、みんな辞めてしまえば文句はないでしょう。
バーナンキは絶対嫌がるけどこれが究極の対策。つまり最後はアメリカのクレジットなんだから、金利の上下で一喜一憂しないことにする。少なくともアンダーパー(100円以下)で購入していれば最後は100で帰って来るんだ文句ないでしょう。
担保については、金利が急騰して担保価値の下落部分についてどうしても保全が必要ならアメリカがゼロクーポン債を渡して補充するなんてアイデアもあるね。
実は日本はもともと国債を時価会計で処理していたんですよ、昔から。ところがロクイチ国債などの大暴落で時価会計すると大変なことになるので、これを簿価で評価してよろしいとなった。笑っちゃうのはおかげで銀行はとんもない収益が出ちゃうんだけど、結局これで国債の暴落がとまったんだね。
その後、アメリカの圧力で80年代に再度時価会計に戻すんだけど、こういう技は実は日本人が得意なのね。そもそも国債の時価会計は本当に必要なのかという議論も一部にはあるんだけどね。(日本には満期保有という逃げ道があるにはあるんだけど、なかなか運用しづらい。詳しくはまた別の機会に)
ということでここは日本の経験に学ぶべし。アメリカ政府クレジットのもの(国債も入れてもいいと思うよ)は当面すべて、世界中の金融機関で時価会計をやめて簿価で評価する、と決める。向こう5年間位でいいと思う。
これで世界中の金融機関のBSは一気に楽になって、時間稼ぎをしている間に償却原資を稼げばよろしい。費用も殆どかかりませんし、しかも簿価で会計できるとなれば世界中の金融機関からこれらのアメリカクレジット債券への買いが殺到、金利が下がる、ドルは強くなる・・・いい事づくめの作戦であります。
渡辺大臣、おあとはよろしゅうお願い致しますよ!
当社に無断で複製または転送することは、著作権の侵害にあたります。民法の損害賠償責任に問われ、著作権法第119条により罰せられますのでご注意ください。
11 comments on “デリバティブ”
コメントを書く
いただいたコメントは、チェックしたのち公開されますので、すぐには表示されません。
ご了承のうえ、ご利用ください。
全員
尿漏れパンツをと言うお勧めですね。
まだ大丈夫だとの方にも、無理やり穿かす。
しかし穿き心地が良すぎて、五年で済むかな?
それに
穿いた方の特徴として、精神的な何かが崩壊するそうですよ・・・
とあれ
ド・素人の大臣、何かと物議をかもすあのお方、
きっと尿漏れパンツも普通のパンツも穿いてないでしょうね。
おまえほんとなにもしらないな。
アメリカは「時価会計」に向かっているようにみえて「国際会計」に最終的に戻す狙いがあるんだよ。そういったポイントを書かないで、ただ偉そうに意味不明な文章ばかり「自己満足」で書いてるおまえさんの文章はほんと情けないな。
>一部デリバティブ取引が停止しているだけなのでたいしたことはない、というコメントやメールを頂きました。
えっ、そんなオリコーさんなこと言っている人って、本当に居るんですかね?(w
デリバティブ取引=市場の撹乱要因 くらいな認識しかされていないから、仕方ないのでしょう。
空売り=悪 というおバカで間違った認識と同じですね。
大臣には期待しても無理な話なんで、せめて金融庁の方々に期待したいですけど、それも無理なんでしょうかね。(><
おいっ、官庁で業務中にネットカフェしている奴!
よ?く、お勉強せいや!(爆
たしかに満期保有まで
時価評価しないのは、ただの粉飾決算じゃないですか。
つぶしましょうよ自己責任で、運用間違えた金融機関は。
どうせ困るのはお金持ちだけなんだし。
貧困層は証券会社には残高ないし、銀行にも1千万円以上の残高はありまへん。
何をお読みになってるの?
あと、世のトレーダーはシステムダウンは別問題!
恥ずかしいけど、、、
ヘッジはヘッジで自己責任。
何が起こってもいいと腹はククッテル。
uもさ、システムがどうとか、アメリカがこうとかさ、そんなことはさておき、まずは起承転結の勉強でもしたら・・・
読みにくいよ文章。
東証のシステムって、アメリカから買ったんじゃありませんでしたっけ?しかも、目の玉飛び出るような高額で。。。
アメリカのテレビ番組の担当者の女性が、にやにやしながら、「ちょっと高すぎませんか??」と、突っ込みいれてたくらいです。
そんな高額で、アメリカは欠陥商品を売りつけてきたんでしょうか?、サブプライム債みたいに?もし違ってたら教えてください。
おっしゃるように、信用リスクは顕在化する(というかさせようとする人間)がいなければいいわけです。でJGBも一時期、サブプライムのくそ債券をAAAにしていたおばかな格付け機関とやらに、ボツワナ以下にされてしまって、大変なことになるといった一部オオバカマスコミがいましたが、本邦債券が円ベースで保有主体の大半が本邦投資家である以上絶対あるわけはないのです。
なぜならそんなもの買うほどの巨額の円資産ももった人はいないので、売れない。でこれだけの外貨準備をもっているので、円が売れることはありえないといったことなのですが。ということでもメイちゃんやマック君は売られないはずですが、日本との違いは為替なのですね。
ということそれをあからさまにするような会計制度や証券取引規約を変えないことには、アメちゃんはやばいわけです。
なので、昔は我々をたたく為に導入した制度が天に唾するようにかえってきてしまっただけのことです。なのでやるしかないのですね。
そんな簡単に解決するの!?
公的資金いらないじゃん
素晴らしい??!!
バーナキンにメールしよう
円が弱いとするとどの外貨が有望ですか?
元でしょうか?
まあ、私もそんなに先はないのですが・・・
今年始め、あわてて持ってたドルを円に変えた
今思うとやっぱアメリカにセカンドハウスでも買っておけば良かった!
日本はダメっすかね
やっぱり、トラブルおこしましたかw
日本だと、重要な基幹システムの組み方が甘いケースも目立っていますが本質は・・・
トラブルを想定して、企画時の事前リスク対策、緊急時対処やシステム切り替えができていないことなんですよね。
日本でも空港のシステムが落ちたことがありますが、バックアップに即座に切り替えもしなかった(できなかった?)ことがあります。
普通、即座に予備に切り替え、予備が動作しないならマニュアル(手動というか昔ながらになるけど)に切り替えるのが普通なんですけどねw(US&ブリテンでさんざんそういう風にしごかれました)
たぶん、考えてもいなかったんじゃないかな?
勘弁して下さい。2001年に、アメリカが株価の
上昇に沸いている一方で、日本がデフレ(政策不況?)で株価が下落しているにもかかわらず際に国際的な風潮に合わないという事で時価会計を導入させられました。
持ち合い株が多かった日本企業が株価の下落に伴い業績が悪化し、それが更なる株価低下を生み出すという負のスパイラルに陥り、外資に買収されやすい状況を作らされたのに、今度はアメリカがヤバくなると時価会計を止めるですか?それはあまりにもムシが良すぎるのではないでしょうか。
政策的に日本企業が買収されやすい状況を作らされ、セーフティーネットが無いままにリストラという首切りが実施され、代々木公園などで多くのホームレスが大量に発生した一方で、底値でしこたま株式を買いこまれてその後の郵政民営化解散後の株式上昇で外資が大儲けしたという事は絶対に忘れませんよ。
申し訳ありませんが、本当にいい思いをしていたアメリカ等の金融機関の人たちは、もう少し地獄を見る必要があると思います。