2010/03/19 14:34 | マーケット | コメント(21)
Dance in the TITANIC
もちろん日本経済はどうなんだ、ということがテーマですね。
彼らに説明した話はこの表題でした。
Dance in(on) the TITANIC
ただ、日本と言う船は沈みつつあるのは確かで、金融機関が国債を買い捲り、内需拡大などとあほなことを言っている企業を抱えているうちに船は沈んでしまう、という言い方をしています。
実にうまい表現だ、と感心されましたが、本当にそうだと思っています。
ですから早く脱出したもの勝ち、ということになりますね。
ただ、タイタニックは絶対に沈まないと思われているのでダンスはかなり長い期間続くことにはなるのですが、早く船外に(海外に)脱出する方が賢いと言えます。
その意味で現状の日本企業分析はかなり簡単です。
アジアが成長セクターである事は疑いもなく、アジア戦略が既に回転し始めている、または明確になっている日本企業は間違いなく成長します。
彼らが日本の成長エンジンなのですが、今後間違いなく船外脱出第一号となるのですから、タイタニックでダンスをしている人々にはなんの役にも立ちません。
しかし救命ボートで彼らと一緒に船外に脱出することは可能です。
もちろん沈みつつあるとは言え、タイタニックにいるよりははるかに居心地の悪い荒波に出ていくことになるのですが、その向こうには安全な大地が広がっています。
そしてダンスを続けている人々・・・要するに未だに日本国内でしかビジネスを拡大する気がない連中には何ら未来はありません。
百貨店、量販店などがそうですし、今の携帯電話なんかもそうでしょう。
日本人しか読まない新聞・出版業など最たるものですし、何よりわたくしが身を置いている金融業がその代表格です。
日本以外で営業ができず、まして、運用まで日本国債で90%なんて話になればそれはもうタイタニックしかないでしょう。
野村証券あたりに期待していたのですが、第一生命の株式公開で生命保険加入者の高齢者にしこしこ口座開設をさせていた方が儲かるなんて考えている段階でもう「だーめだーめ」、ですわな。がっくりです。
この業界、今までは海外にいる日本人相手、とういのが関の山だった訳ですが、これからは現地の人々を顧客にするというのが生き残りの条件。
店頭サービスのレベル、一円一銭間違えない迅速な事務能力など世界に必要とされる技量をもちながら引き籠っているのは実に残念の一言です。
その意味で、例えばハローワークの職業訓練の一つに中国語を入れる、というアイデアはものすごくありだと思います。
几帳面で真面目な日本人ホワイトカラーが欲しいという中国企業はそれこそたくさんあり、今の収入よりは下がるでしょうが、上海や北京で暮らすには十二分な給料が保証されます。
そして中国人は100円でも給料が高い方にすぐ転職するのが日常ですがもともと終身雇用がいい、っていう人が70%もいる国ですから、中国企業にとってみればこれほど有難い人材はいないのです。
しかも中国語の習得は実際にやってみて断言しますが、英語習得の比較にならないくらい簡単です。(もちろん何もしなければできませんが、少なくとも一年英語を勉強してもまず、日常会話は難しいでしょうが、中国語なら相当な会話が可能です。我々がまず、アルファベットから覚える英語はたとえばオランダ人から見れば同じアルファベットですよね。中国語は逆に我々日本人が使っている漢字からのみ構成されていますから、オランダ人が習得するより逆に全然早いのは当たり前ですよね)
日本人労働力の魅力、というか価値に一番気が付いていないのは日本人だ、というしかありません。
ですから前にも書きましたがとにかく海外に出ていく事、就職も、老後もわたくしのような中年も生き残りのためには海外を目指す、というのがこれからの基本設計で、企業レベルで見るならこれに合わない会社の株式はさっさと売る、ということになるでしょう。
そろそろタイタニックの上でダンスをするのをやめませんか??
救命ボートの数は限られているのです。
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21 comments on “Dance in the TITANIC”
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ご了承のうえ、ご利用ください。
タイタニックの上でダンス・・
最後まで演奏したオーケストラがいたから・・
が
問題は日本タイタニックが、本当に氷山に船腹を引き裂かれているのか・・確認が難しい・・何しろ巨大だから・・
穴が開いているのは確かだが、
沈没する程のダメージなのか?・・内部から修復可能なのか?
まだまだ実感出来ない・・船長も船員も乗客も・・鈍いのであります、恐竜のように。
大日本帝国が戦勝国だったら・・日本語が少なくとも、アジア一帯で国際語となり、企業が浸透・根付いていたとしたら・・
ぐっちーさんの御高説もOh・・Yes・・Sure!!
分析が正しいとしても歴史はその通り動かないのです・・・
子ども手当、高校授業料無償、医療制度などなど、何でもかんでも政府が面倒を見るから、国民はいつまでも船上で踊っていたいのです。民主党もそれに悪乗りしています。
国民も特に老人は、それが当たり前と思っているのですから、タイタニックとともに沈んで行くしかないのです。みんな自分が良ければそれで良い訳で、後から来る子ども達にツケを残しても何とも思っていません。
沈むことがわかっていても
逃げることなく最期まで
全力をつくすべきであろう。
たとえ、滅びることになったとしても
そんなことは問題ではない。
もっとも大切で重要なことは
日本国に生まれ、
日本人として生きていくこと。
本当の日本人ならわかるはず。
損得勘定抜きで生きることができるのは
本物の日本人だけなのだから。
無い知恵をしぼってがんばっている人が
いるときに、
せいぜい早々に逃げ出して、
外国に住んで優雅にくらしていきなさい。
ぐっちーさん日本人を求めている
中国企業はどうすれば探すことが出来るの
でしょうか?
私もここ半年ばかり中国語スクールに通い
日常会話ぐらいなら何とかのレベルまで
達しています。いま思い切って中国渡り
中国企業で働こうと思いますが簡単に仕事が
見つかるものなのでしょうか?
中国の大学生が就職難である報道を何度か目にしましたが、敢えて日本人を欲しがっているのでしょうか?ぐっちーさんのような金融業だけの話なのでしょうか?ここら辺の
情報をブログなりでもっと詳細に説明していただければありがたいです。
真剣に国益を考えて、そのために実行する人がこの国には何人いるんでしょう。
何もしなければ遠くない将来、本当に沈没してしまうでしょう(中国要人からは日本はいずれ地図からなくなっているだろう、なんて発言すらありましたし・・)。
米国と心中するか、中国と朝貢貿易をするか。いずれの将来も暗いと思いますが、第3の航路を発見することが喫緊の課題でしょう。
数年前、カーラジオで日本語ペラペラの豪州人が「日本語と英語ではどちらの方が難しいと思いますか、私は日本語の本を読んでいても、そんなに難しい言葉はないと思いますが、英語の本を読んでると難しい言葉がたくさん出てきて、読むのが大変なんです、英語はものすごく難しいです。」と言っていました、必要は発明の母と言われますが、ネット検索は欧米人にとってはどうしても必要な道具だったんだろうなあと思ったものでした、欧米ではグーグルがポータルサイトになっているのも頷けます、多分欧米人は家で検索しながら本を読んでるんでしょうね。
日本は世界一の借金王で、その上タダみたいな金利の国債を買う方がいるのですから、不思議です、これをどう説明したらいいんでしょう、経済成長経済成長と言っていていいんでしょうか。
経済成長には限界があると思いますね、その後は社会成長なんですよ、福祉国家を目指すのは間違っていないと思いますね。
早く財政再建の道筋を立てないといけません、それにはまず公務員の人件費を二割削減し平均年収を民間レベルに落とし、事業仕分けで歳出を減らし、それで足らない分は消費税で賄えばいいんですよ、その結果消費税が十五パーになろうが二十パーになっても国民は文句なんか言いませんよ、これを民主党が出来なかったら政界再編ですね。
以前、中国にある一流日系企業工場巡りや、自社の中国工場での新商品生産立ち上げ、などで頻繁に中国に行ってました。会社でも、中国語研修をやっていました。
で、中国語挨拶くらいは出来るようになりましたが、中国人と中国語で仕事会話したり、電話で中国会話するようにまでなったのは、一人かしか見たことありません(多分、母数は100人以上)
中国語は、文法は簡単ですが、発音が非常に難しいですTT
中国語は広東と北京どっちを先に覚えたらいいですかね・・・
ところでいまどきアルファベットを覚えてない大人なんています?
金融危機以前は経済規模と国の労働条件を比較すると割に合わないのは日本だったと思います。
以降それが崩れた。投資とは、お金とは何なのか本当に考えさせられます。
安全な大地は今のところは日本ではないでしょうか?
それでも、安全な場所でじっとしているよりもリスクを負ってもいいから冒険をしたいという人がより成長できるのだと思います。
そういう意味でも今の若い人には海外で多くの経験をして どんな環境でも頑張れる強さを持ってほしいと思いますが、それは常に安全な場所を追い求めて動くのとは違う気がします。
自分の基盤を持つ事が出来なかった人には多分そういう人生が待っているのだと思います。
エラそうなコメントで本当にすいません。でも、逃げてしまうよりも、今の環境をもっと良くする為に頑張る人を私は尊敬しますし私もそうありたいと思います。
労働の価値とはその人がどれだけ経済・社会に貢献できたかということであり、それを金で測る事は難しい。一方で労働を提供せずとも多額の金を手に入れる方法もある。
労働とそれに対する報酬を公正に測る事が出来ればもっと世の中は良くなると思うのですが、今の所は難しそうですね。
日本人・日本社会は打たれ弱いのでアジアでの活路は難しいと思います。アジアでの商談は10回中何回かはだまされる覚悟も必要でしょうが、そのリスクを取れず躊躇している間に、10回の商談で9回失敗しても1回でかい商談をとれればいいという、ナンパ師のようなタフさをもった中国人の競合相手に負ける続けることになるのです。
この日本丸は5%の船員の反対で進路も決められなくなる船です。いずれ日本丸は目的地を見失って沈没してしまうことになるのでしょうが、まあこの場合は周りを「偶然」通りかかった船に助けてもらえるでしょう。日ごろの行いが良ければ、捕虜や奴隷の待遇ではなく、船員として労働力として雇ってもらえるでしょう。その後の生き方ですが、ユダヤ人のように金融ではなく、華僑のように商売ではなく、電気・ガス・水道・交通や通信などインフラの閥として生き残ればよいと考えています。日本人のち密さ、根気強さ、安定性と中立性はこの分野で最も輝くだろうと思います。砂漠を緑化し、農地に変える錬金術の秘法に今一番近いのが日本の技術ではないかと思っています。それらの技術はいずれ月にプラントを作ったり、火星をテラフォーミングする際にも役立ちます。
こんにちは、私たちは10代20代30代の日本人学生と労働者です。
踊ったと言えば、昔日本にはバブルって船があったんですよね?
踊ってた人は今40代以上でしょうか?
船は沈んだんですよね?
あの責任誰かとったんですか?
責任とらずに逃げろって話してるんですか?
では、提案します。
高齢者は敬うべきです。
なので、食べれるだけの幸せな日々を送ってもらう。
けど、次期高齢者世代は日本にいたけりゃ年金100%カット超高負担ゼロ福祉。中国語会話講座はタダでさせてあげる、中国で。嫌なら出ていけ。
どうでしょう?
出来た猶予で日本を私たちが建てなおします。
ぽっかり空いた世代が日本を救った!
後の世代にありがたく語り継ぎます。
いかがですか?
聞き飽きた日本沈没論に頭がくらくらして変なこと考えちゃいました。 軽〜く。
結論には同感です。
いつまでも踊ってないでなるべくお早めに中国へ。日本を捨ててください。
その分雇用が増えるんですよね。私たち世代の負担が減ればなおよしですよ。
私たち世代はやらざるを得ないんだからやりますよ。
どうぞどうぞ中国へ。大歓迎ですよ。
中国???
ここからはブラックジョーク。
こちらから出かけるよりも、来てもらったほうが楽。
で、外人参政権。
いつのまにか、日本のあちこちで、中国人の町が。
いつのまにか、中国人の市が。
いつのまにか、中国人の県が。
いつのまにか、中国人の国が。
そこでは日本語しか出来なくてもOKらしい…
これって、企業も労働者も海外で稼げるようになれということですよね。そして海外で稼いだ金で、日本が今まで通り豊かな国でありつづけられるのなら、どんどん勉強して海外に出て行って勝負すべきだと思います。
しかし、遠い将来日本が本当に沈んだとしたら・・・
そんな国から逃れた流浪の民を外国人が歓迎してくれると思いますか?
今の日本はなんだかんだいっても巨額の富を持ち、アメリカの国債を大量に買い、国連にも資金を拠出し、発展途上国に援助しているからこそ、どこに行っても歓迎してくれるし、アジア人の中でも「賓客」としての扱いを受けています。
もし、日本が経済的に破綻し、他国に何も提供できない「世界の被扶養者」に成り下がった場合、日本からの出稼ぎ労働者を歓迎してくれる国はないでしょう。それどころか、なまじ仕事が出来るだけに、労働ビザは発行停止され、不当な差別や弾圧を受けることになるのではないでしょうか?
それでも帰るところのない日本人は、世界のあちこちで、強制送還におびえながら、ビザ無しでこき使われることになるでしょう。銀行預金もできず、保険にも入れず、病気をしてもまともな病院にさえ行くとこができない・・・夢をもって海外に飛び出した若者に、そんな将来が待っているかもしれません。
だから、この国の子ども達の将来のためにも、気の利いた人間だけが救命ボート逃げるなんていう狭量な考えでなく、
能力のある人こそが、「なんとしてもこの国を発展させ続ける方法」を考え抜き、率先して汗と血を流すことが大切なのではないでしょうか。
自分の理念で会社を運営しようとか、
一人一人の顧客、社員、家族を大切にしようとか
そりゃもうすばらしい会社が本当に多いです。
ただ残念ながら海外展開の話が全くなく、
あくまで「自分が、自分が」の世界です。
パイが少なくなるのにそんな悠長なことを言ってていいのか若人はと…
しかしよくよく話を聞いてみると、
海外で働きたいとか働きたくないだとか言うのは全然頭にないので
別に海外で働いても、働くことは起業すること自体は特に問題はないのです。
問題は「日本に住みたい」なのです。
給料が安くても、顧客が居なくなっても、
「住み慣れた場所を離れたくない」し、
「自分が今までやってきた仕事以外はやらない」のです。
僕の現段階の結論は「みんな搾取され放題の農家」です。
そして僕はそんな人らと一緒に居る気はありません。
日本にはそういう貴重な資源もあるそうですが、、、生かす術をもたないのだなあと、今日の日経ヴェリタスを読んで思いました。
日本人が国内だけに目を向けている間に、どんどん取り残されてしまうことの象徴のように思いました。
あの、すいません、AERA買いましたが、グラフや相関図が複雑で良く分りませんでした、、、(プロが見れば、一目瞭然なんでしょうが)
普段、ぐっちーさんが言っているように、以下の感じでOKでしょうか?
・市場流動性が無くなると、CDSはイキナリ価値を無くして皆困る
・EU内の困った経済小国がどうなるかで、ユーロ行く先はハラハラドキドキ
和の魂のない守銭奴は今すぐ出て行け
いや、日本のために頑張ってくれと
色んな意見はあるでしょう。
それらをこちらで分析したデータがあれば、
興味深いんじゃないかと思います。
期限を区切って意見を募集して、分析、
で、この時点での評価はこうでした。
って言う事を何かのイベントごとにやっておくと、
一定期間が経過した後の変化が意外と面白いかも。
そういえばバブルでもDance!
もっと派手な
>分析が正しいとしても歴史はその通り動かないのです・・・
・・・
多くの他の与件が
中国の現王朝の寿命も
自分の寿命も
毎週興味深く読ませていただいてますが。
【今週のお題目】
1.アメリカレポート…これは無料でアップすればよいと思う。
2.America’s Middle Class…まあ、興味深い。
3.クルーグマン先生、御怒り!…それでどうしたんですか?(「鈍」より)
お忙しい中、大変だと思います。
読者は広範囲にわたるので、その項の最初に貴殿が何を伝えたいのか、どう考えてるからその項を取り上げるのか、書き添えていただければシロウトにも分り易い。
貴殿の益々のご活躍を祈念しております。
懐かしのローチさん!
ただ
ぐっちーさんが以前指摘したように、
彼には貴重な反対指標の役割がある・・無意識か故意か・・つまり右と言えば左に、上と言えば下に・・が正しい。
でありますから
グルーグマン先生の勝・・
しかし
ローチさん、シブトク・・これからも生き残りましょうね・・
処でぐっちーさん、タイタニックと書いてますが、ノァの箱舟じゃないでしょうねぇ・・・?
こんにちは。
いつも楽しくブログを拝見しております。
私は就職氷河期にあたる世代のものです。
以前、ぐっちーさんが記事にされている
ようなことを考え、5年前に海外へ出ました。
最初は中国で、次にベトナムへと渡り、
いまはインドで仕事をしています。
それぞれの感想としては、
中国は言葉は覚えやすいですが、人民の
気性は激しかったです。
ベトナムでは現地語は覚えず英語も
低レベルでしたが、みな人柄が穏やかで
楽でした。
インドはこれまでで最も厳しいです。
国によって気候も文化も異なりますので、
それを体験してから自分に合う国を選ぶ
ことも提案されてはいかがかと思いました。
おっしゃるとおり、救命ボートの
乗り心地は、決してよいものではなく
私自身たびたび振り落とされながらも、
なんとかやっております。
以上、みなさまの参考になれば幸いです。