プロが語る世界情勢・政治・経済金融の最前線!

The Gucci Post [世界情勢・政治・経済金融 × プロフェッショナル]

2005/04/21 10:38  | 金融全般 |  コメント(0)

アメリカ、ダウ10000割れだわ・・・・


書き込みが遅れてすんません・・・やぼな会議が相次いでまして。やっと戻りました。

ダウ、一瞬10000ドル割れ・・・後講釈はいくらでもつきますが、ほんとのところはよくわかりません。Fordの決算は予想よりかなりよく、売り上げ、パーシェアーとも結構な数字。なんで売られるんだろ・・・CDSもおかげさまでFord,GMとも50BPくらいタイトに成りました。問題ないはずなんですが。

しかし、この数字が逆に問題になっているんだそうです。こんなにいい筈がないという、なんともシニカルな見方がありまして、いわゆる相当無理をした「販売キャンペーン」の結果でその分利益を将来的に更に圧迫する可能性がある、と市場は見ています。へそまがり、ですね?。

アメリカにおられる方は良くご存知のように、アメリカの車の販売キャンペーンはほんとにどぎついものがあります。金利ゼロなんてのはまあ、甘いほうで金利ゼロ、30年ローン(車ですよ、家じゃないんです)なんてのがあります。こうなるとアメリカ人的には「ただじゃん!」となるわけで新車にがんがん乗り換えていきます(もちろん値引きもすごいよ)。
そのなかで、トヨタとかホンダは「値引き、するわけねーだろ。」という姿勢でがんがん売ってる訳なので、シェアの半分を失い、しかもこっちは二束三文で売りまくっているのになんなんだよー、という状況で、決算がよくてもちっともよろこべん、という「ねじれた」感覚で株が下がってしまった、というところですね。
直接的にはIBMが効いたということなんでしょうが、これはいつものことです。

グリーンスパンの早めの調整がこういう形で効いてくるもので、「根拠無き熱狂」なんていう表現になるのですが、結果的に彼の早めの引き締め政策が米国の持続的成長に寄与してきたのも事実です。この段階では株価よりも金利が重要です。金利が安定しているのでさしたる問題はないのですが、なんかの拍子で米国金利が上昇すると大変なことになります。米国は先程の話でもおわかりのように、「らくらくローン」の社会でして、日本とは比べ物にならんくらいの借金万歳生活ですので、金利の上昇が庶民の暮らしを直撃するんです。

きっかけはー、フジテレビ!

などと言ってる場合ではなく、外貨準備高第2位の中国が「うるせー、米国債うるぜ!」なんていわないことをひたすら願っております。これはグリーンスパンも指摘している米国最大のリスクなんです。

日本も今日は仕方ないですね。静かにしてましょう。
債券は・・・コメントする言葉も失いました。
では!

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