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The Gucci Post [世界情勢・政治・経済金融 × プロフェッショナル]

2021/07/26 00:00  | 今週の動き |  コメント(1)

今週の動き(7/25~31)ノルド・ストリーム2合意、BREXIT協定再交渉要求、中山副大臣のツイート、国務副長官の訪中(中国の対米制裁)


いよいよ東京五輪が始まりました。まずは8月8日まで家で仕事しながらテレビをつけっぱなしにして応援します。緊急事態宣言もありますが、暑いので外に出る気もなかなかしませんね・・。

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先週の動き
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7/18(日)
・シャーマン国務副長官が日本、韓国、モンゴルを訪問(~25日)
・OPECプラス閣僚会議(オンライン)
・アフガン外務省が駐パキスタン大使の娘が一時拉致された事件を受け、犯人が拘束されるなどして安全が確保されるまで大使や外交官らをパキスタンから召還すると発表

7/19(月)
・米国がNATO、EU、ファイブ・アイズ、日本と連携して中国のサイバー攻撃を非難する声明を発表
・NSA、FBI、CISAの3省庁が共同サイバーセキュリティ勧告を発表
・カリフォルニア州の連邦大陪審が中国国家安全省の当局者ら4人を11~18年に世界の企業や政府機関にサイバー攻撃を仕掛ける組織的な活動に関与したとしてコンピューター詐欺の共謀罪等で起訴したと司法省が発表
・バイデン大統領とパウエルFRB議長が会談
・米・ヨルダン首脳会談(ワシントンDC)
・ブリンケン国務長官とベラルーシの反体制派指導者のチハノフスカヤが会談(ワシントンDC)
・英イングランドで新型コロナウイルス規制の解除
・英国のカミングス前首相上級顧問のBBCインタビューの抜粋が公表
・ミャンマーの殉難者の日(アウンサン将軍が暗殺された日)
・ペルー大統領選でペドロ・カスティジョが勝利したと選挙管理当局が発表
・韓国の文在寅大統領が東京五輪の開会式に合わせた訪日の中止を発表

7/20(火)
・バイデン大統領が司法次官補(反トラスト担当)にジョナサン・カンター弁護士を指名
・トランプ前大統領の親友で大統領就任式実行委員長も務めたトーマス・バラックがUAEの利益になるよう外交政策に影響を与えたとの容疑で起訴されたと司法省が発表
・中国が産児制限に違反した夫婦に科してきた社会扶養費の廃止を発表
・ハイチでアリエル・アンリ元社会問題・労働相が首相に就任
・日米、日韓次官級協議(東京)

7/21(水)
・米国とドイツがノルド・ストリーム2に関する共同声明を発表
・米上院が超党派の1.2兆ドル規模のインフラ投資法案の審議入りの動議を否決
・習近平国家主席がチベットを視察(~22日)
・香港警察が蘋果日報(アップル・デイリー)の元編集幹部の林文宗氏を香港国家安全維持法違反の容疑で逮捕
・英国がBREXIT協定の英領北アイルランドでの通商ルールについてEUに再交渉を求めると発表
・日米韓次官級協議(東京)

7/22(木)
・バイデン大統領がキューバのミエラ国防相と内務省の特殊部隊に反体制デモ弾圧を理由に制裁を科すと発表
・シャーマン国務副長官と文在寅大統領が会談(ソウル)
・中国国家衛生健康委員会の曽益新副主任がWHOによって提案された新型コロナウイルスの発生源の中国での追加調査を拒否する意向を表明
・ HSBCとスタンダード・チャータードが中国の不動産開発大手「中国恒大集団(チャイナ・エバーグランデ・グループ)の香港での住宅開発に関連した新規融資を停止
・ECB定例理事会(フランクフルト)
・G20環境相会合(ナポリ)
・菅首相とジル・バイデン夫人が会談(東京)
・日・モンゴル首脳会談(同)

7/23(金)
・米・アフガン首脳電話会談
・オースティン国防長官がフィリピン、ベトナム、シンガポールを訪問
・中国外交部が反外国制裁法に基づきロス前商務長官ら6個人と1団体に制裁を科すと発表
・G20環境相・エネルギー相合同会合(ナポリ)
・東京五輪開会式

7/24(土)
・日仏、日・ポーランド、日・アルメニア首脳会談(東京)

●ノルド・ストリーム2の米独合意

米国とドイツがノルド・ストリーム2(NS2)について合意に達したことを発表しました。「ウクライナへの支援、欧州のエネルギー安全保障、気候変動目標に関する共同声明」と題する共同声明で、その内容は、米独はロシアの攻撃的な行動や悪質な活動に協力して対抗する、ロシアがウクライナにエネルギーを武器として利用したり、攻撃的行為を行った場合、ドイツは独自の対応を行い、EUにも制裁を行うよう働きかける、ロシアがNS2を悪用することを阻止する・・というものです。

以下の記事で、メルケル首相が9月に引退するまでに米独が合意に至る可能性が高いと指摘し、その合意の内容を予測しましたが、そのとおりの展開になりました(合意発表のタイミングは思ったより早かったですが)。今回の合意の意義と今後について解説します(※メルマガで解説)。

「米独首脳会談」(7/19)
 
●BREXIT協定の再交渉要求

英国のフロストBREXIT担当大臣がBREXIT協定の北アイルランドの合意部分を再交渉することをEUに求めました。現状のまま英国から北アイルランドへの物品の移動にハードボーダー(厳格な通関チェック)を続ければ、経済的・社会的に深刻な問題が生じるので、セーフガード条項を発動する根拠があるとして脅しをかけています。

BREXITの合意そのものを崩壊させるような衝撃的な動きです。現時点でのコメントを述べます(※メルマガで解説)。

●中山防衛副大臣のユダヤ系団体への通報

東京五輪の開会式の演出担当の小林賢太郎氏が開会式の前日に突然解任されました。その原因は、お笑い芸人時代のコントでユダヤ人虐殺をジョークにしていたことで、解任の決定前には米国のユダヤ系団体であるサイモン・ウィゼンタール・センター(SWC)から告発がされていました。

SWCはホロコーストの研究と記録保存、ナチスの戦犯追及、反ユダヤ主義の排除を目的とする民間団体です。ワシントンDCにあるホロコースト・ミュージアムの運営団体でもあります。95年に雑誌『マルコポーロ』がホロコーストを否定する記事を掲載して廃刊に追い込まれた事件がありましたが、このときもSWCが抗議を行っていました。

一方、SWCに対しては、中山泰秀防衛副大臣が小林氏の発言を通報したことをツイッターで明らかにしています。これによってSWCが動いたように見えます。中山副大臣の行動の評価について、読者の方からコメントの依頼がありましたので、私見を述べます(※メルマガで解説)。

中国恒大集団(エバーグランデ・グループ)の債務問題も取り上げようと思ったのですが、長くなってしまったので(かつ連休・五輪モードだったので(苦笑))とりあえず割愛しました。ご関心があれば次回にコメントしますので、お知らせ下さい。

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今週の動き
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(※シャーマン国務副長官の訪中、中国の対米制裁など。メルマガで解説。)

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あとがき
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【東京五輪】 異例の大会が開幕 大坂なおみ選手が聖火点灯(7月24日付BBC)

コロナから緊急事態宣言、関係者の交代、相次ぐ辞任など開会前から波乱万丈だった東京五輪も、ついに無事(?)開会式を迎えました。

色々な評価があるようですが、これはこれで良かったのではないかと私は思いました。特にドラクエには「やられた」と思いました。ゲーム音楽を使うのは、発想の斬新さだけでなく決断の大胆さ(勇気)も評価できると思います。アニメと同様、日本から始まった現代文化が世界の共通言語になっていることをあらためて実感させられ、感慨深く思いました。

無観客やドローンの演出は新時代の五輪を象徴するものとして後世に語り継がれるでしょう。海外メディアは、大坂なおみ八村塁のように多様なエスニシティのある人々が日本を代表して前面に出てきたことにも着目しています。

欲を言えば、もっと日本らしさを前面に出せなかったのかなとは思います。ここまで来たら『レディ・プレイヤー1』くらいに振り切った演出をしても良かったような気がします(せっかくならドローンもそれと組み合わせるとか)。もしアニメ・マンガを使うのなら、五輪にふさわしい最強のコンテンツは『キャプテン翼』だったでしょう。ちなみにリオ五輪の閉会式の動画ではしっかり登場していました。さすがです。

そういえば、今回ゲームを取り上げながらなぜマリオがいないのか・・リオ五輪では安倍マリオもいたのに・・と思いましたが、以下の記事によれば、原案にはマリオの登場が予定されていたようですね。実際に何があったのかは分かりませんが・・。

《幻の東京五輪開会式案》『AKIRA』のバイクが駆け抜け、スーパーマリオが競技紹介… 渡辺直美も絶賛した「MIKIKOチーム案」の“全貌”(7月24日付文春オンライン)
「このやり方を繰り返す怖さ」五輪開会式前責任者・MIKIKO氏が電通幹部に送った“悲痛メール”(4月1日付文春オンライン)

AKIRAの金田バイクは見たかったですね。あのビジュアルのインパクト、30年経ってもまったく色褪せない、というかようやく東京五輪でAKIRAの世界に追いついたという感覚すらありました(あのダークな近未来像は良い面ばかりではないですが)。こうした演出の変化(混乱?)も、残念なところも含め、今回の五輪を象徴しているようですね。

もっともAKIRAの世界観は、抗議デモのヘルメットという形で再現されていたようです。これもまた演出の一部だったと世界に受け止められればそれはそれで良いのかもしれませんが・・(苦笑)。

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One comment on “今週の動き(7/25~31)ノルド・ストリーム2合意、BREXIT協定再交渉要求、中山副大臣のツイート、国務副長官の訪中(中国の対米制裁)
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    安倍マリオ楽しみにしてたのに・・

    コロナがなく、安倍マリオにトランプ大統領が来日、各国首脳も集うオリンピックだったとしたら・・・、どうなっていたのでしょう。世の中の流れというのは全く分かりませんね。
    そして分からないといえば、まさかのBREXIT Return。状況はメルマガでよくわかりましたが、なんともな結論に思わず苦笑です。
    そして、もっとわからないのは中山副大臣で、こちらも納得ですが、公私混同も甚だしい。最近、2世3世の残念なニュースが多いですが、米国はどうですか?政治家の資質ってどうやって醸成されるのか、凡人的には興味があります。

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