プロが語る国際政治・経済・金融の最前線!

The Gucci Post [国際政治・経済・金融 × プロフェッショナル]

2021/01/18 00:00  | 今週の動き |  コメント(2)

今週の動き(1/17~23) トランプ弾劾決議、バイデン経済対策、バイデン政権人事、CDU党大会


すごく寒いと思ったら急に暖かくなって、寒暖の差が激しいですね・・などと天候の話を書いていると、東京以外の地域におられる読者の方から、「こちらはいつも雪です!」と言われました。たしかに、地域によって全然状況が違いますよね。失礼しました。

しかし、ぐっちーさんの読者の方々もそうだったのですが、グッチーポストの読者の方々は、東京以外の地域におられる方がかなり多いのですよね(特にぐっちーさんの講演の機会に実感しました)。メルマガもオンラインサロンもそうです。私自身も、普段の仕事では、国内の色々なところに行って講演をしていました。

最近はコロナのために出張もなくなり、講演もオンラインへの移行が進みましたが、いずれにしても、東京以外の地域には東京とは異なるビジネスや情報の事情があり、東京にいると見えない様々なニーズがあることを感じます。ぐっちーさんも、そういう感覚があったので、東北での事業や広島カープの応援(これは趣味か(笑))に熱心だったのでしょう。そういうスピリットも受け継いでいきたいと何となく思いました。

***********
先週の動き
***********

1/10(日)
・米国務省がイエメンのフーシ派をテロ組織に指定
・北朝鮮の朝鮮労働党大会で金正恩党委員長が党総書記に選出(平壌)
・カザフスタン議会選挙
・キルギス大統領選挙(野党指導者のジャパロフが勝利)

1/11(月)
・トランプ大統領とペンス副大統領が会談(ワシントンDC)
・米民主党がトランプ大統領の弾劾決議案を下院に提出
・ウルフ国土安全保障長官代行が辞任を表明(ゲイナーFEMA長官が代行)
・アマゾン・ウェブ・サービス(AWS)が保守派SNS「パーラー」へのクラウド提供を停止(パーラーはAWSを反トラスト法違反と主張して提訴)
・米国で中国軍関連企業31社(ファーウェイ、中国移動通信(チャイナモバイル)、中国電信(チャイナテレコム)、ハイクビジョン等)への投資を禁止する大統領令が発効
・米国務省がキューバをテロ支援国に再指定
・米財務省がロシア政府の工作員として大統領選に介入したとして、ウクライナのデルカチ議員に近い元ウクライナ政府関係者など7人に制裁措置を科すと発表
・バイデン次期大統領が次期政権のCIA長官にウィリアム・バーンズ元国務副長官を指名
・「ラスベガス・サンズ」の創業者シェルドン・アデルソンが死去
・プーチン大統領、アゼルバイジャンのアリエフ大統領、アルメニアのパシニャン首相が会談(モスクワ)

1/12(火)
・トランプ大統領が「暴力は望んでいない」「弾劾は魔女狩りだ」「(議事堂襲撃への責任について問われ)自分の演説は適切だった」と発言
・米下院が憲法修正25条に基づくトランプ大統領の罷免をペンス副大統領に求める決議案を可決(ペンス副大統領はペローシ下院議長への書簡で拒否を表明)
・ユーチューブがトランプ大統領のチャンネルへの新規投稿を少なくとも7日間停止すると発表
・米軍の統合参謀本部が軍関係者に向けて発出した軍トップ8人の連名メッセージ(トランプ大統領支持者による連邦議会議事堂乱入を非難する内容)を公表
・トランプ政権が機密指定解除されたインド太平洋戦略の文書を公表
・ポンペオ国務長官の訪欧中止が発表
・米国のクラフト国連大使の訪台中止が発表

1/13(水)
・米下院がトランプ大統領の弾劾決議案を可決
・トランプ大統領が支持者に対して新たなデモを行わないよう呼びかけるビデオメッセージをツイート
・ワシントンDCで1月20日の大統領就任式に向けた特別警戒体制が導入
・米税関・国境取締局(CBP)が新疆ウイグル自治区で生産された綿製品の輸入の禁止を発表
・クラフト国連大使が台湾の蔡英文総統と電話会談
・米連邦政府が妊娠中の女性を殺害し胎児を奪ったとして死刑判決を受けていたリサ・モンゴメリー死刑囚の死刑を執行
・バイデン次期大統領が次期政権のNSCのインド太平洋調整官にカート・キャンベル元国務次官補、USAID長官にサマンサ・パワー元国連大使を指名
・北朝鮮の朝鮮労働党大会が閉幕(平壌)
・IAEAがイランは金属ウランの研究開発に着手したと加盟国に報告
・インドネシアでシノバック・バイオテックが開発した新型コロナワクチンの接種が開始
・ラオス人民革命党大会(~15日、ビエンチャン)
・イタリアのレンツィ元首相が連立政権からの離脱を表明
・エストニアのラタス首相が辞意を表明

1/14(木)
・米国防総省が99年国防授権法(NDAA)で定める中国軍関連企業のリストに小米(シャオミ)、中国商用飛機(COMAC)を含む9社を追加
・米国務省が中国の南シナ海での活動に関与している中国国有企業の幹部、中国共産党、同国海軍の当局者らのビザ発給を規制する制裁措置を発表、米商務省が中国海洋石油集団(CNOOC)を輸出管理規則に基づく「エンティティ・リスト(EL)」に追加
・ペンス副大統領とハリス次期副大統領が電話会談したとの報道
・バイデン次期大統領が新型コロナウイルスの感染拡大を受けた1.9兆ドル規模の追加経済対策を発表(デラウェア州ウィルミントン)
・バイデン次期大統領が次期政権の国防長官代行にデヴィッド・ノーキスト国防副長官を指名
・バイデン次期大統領が民主党全国委員会(DNC)の委員長に同党サウスカロライナ州支部のジェイミー・ハリソン元委員長を選任
・WHOの新型コロナウイルスの調査団が武漢市に到着
・北朝鮮が朝鮮労働党大会の記念行事として軍事パレードを実施(平壌)
・韓国最高裁が朴槿恵前大統領の収賄罪等の裁判の差戻し控訴審で懲役20年、罰金180億ウォンの判決への検察の上告を棄却(実刑判決が確定)
・ウガンダ大統領選挙
・トルコでシノバック・バイオテックが開発した新型コロナワクチンの接種が開始

1/15(金)
・米国務省が香港の民主派ら50人以上が香港国家安全維持法違反容疑で一斉に逮捕された事件を受け中国共産党幹部や香港当局者ら6人を制裁対象に指定
・アザー厚生長官が辞任を表明
・バイデン次期米大統領が新型コロナワクチンの接種を加速するための戦略を発表(デラウェア州ウィルミントン)
・NRAがテキサス州ダラスの破産裁判所に連邦破産法11条の適用を申請
・中国の工業情報化省がレアアース管理条例の草案を発表
・ドイツ与党CDU党大会(アルミン・ラシェット・ノルトライン=ヴェストファーレン州首相が党首に選出)(オンライン、~16日)
・オランダのルッテ内閣が総辞職

1/16(土)
・バイデン次期大統領が次期政権の国防副長官にウェンディ・シャーマン元国務次官、国務次官(政務担当)にビクトリア・ヌーランド元国務次官補を指名
・インドでアストラゼネカとオックスフォード大の共同開発とバーラト・バイオテックの開発の2種の新型コロナワクチンの接種が開始

●トランプ弾劾決議

米下院がトランプ大統領の弾劾決議案を可決しました。連邦議会議事堂の襲撃事件を引き起こした責任を追及するものであり、弾劾の理由は「反乱の扇動」とされました。

賛成232票、反対197票で、民主党全員と共和党10人が賛成しました。共和党の10人は、リズ・チェイニー(下院共和党ナンバー3、WY)、アダミ・キンジンガー(IL)、ジョン・カートコ(NY)、フレッド・アップトン(MI)、ジェイミー・ヘレーラ・バトラー(WA)、ダン・ニューハウス(WA)、ピーター・マイヤー(MI)、アンソニー・ゴンザレス(OH)、トム・ライス(SC)、デヴィッド・バラダオ(CA)です。また、ケイ・グレンジャー(TX)、アンディ・ハリス(MD)、グレゴリー・マーフィー(NC)、ダニエル・ウェスター(FL)の4人の共和党議員が棄権しました。

トランプは2度の弾劾訴追を受けた初めての大統領になりました。上院は今週再開し、弾劾裁判を開くことになります。日程は明らかになっていません。

下院の可決のタイミングで、トランプがホワイトハウスのツイッターアカウントから動画を投稿しました。暴力は絶対に許されないとして議事堂襲撃を非難し、襲撃者は自分の支持者ではないとバッサリ述べ、今後このような行動に及べば米国への攻撃とみなすと明言。弾劾への言及もなく、驚くほどまっとうな内容でした。

弾劾決議の意義と今後の展望について、明日解説します。あわせて議事堂襲撃の影響とSNSによる投稿・アクセス制限についてもコメントします。

●バイデンの経済対策

バイデン次期大統領が1.9兆ドル規模の経済対策案を発表しました。1人あたり1,400ドルの現金給付と失業給付の上乗せの延長などの家計支援(1兆ドル)、コロナ対策(4,000億ドル)、地方政府・中小企業支援(4,400億ドル)を主な内容としています。

以下の記事で述べた内容よりも拡大したものになっています。今後の展望を述べます(※メルマガに限定)。

「ジョージア州上院選の決選投票」(1/11)

●バイデン政権人事(アジア外交)

バイデン次期大統領が次期政権のNSCのインド太平洋調整官(新設ポスト)にカート・キャンベル元東アジア太平洋担当国務次官補を起用することを発表しました。アジア関係の重要ポストがようやく明らかになったことになります。

またNSCでは、東アジア・オセアニア担当上級部長にエドガード・ケーガン、中国担当上級部長にローラ・ローゼンバーガーの起用が発表されました。彼らがキャンベルの下で日本や中国を担当することになります。今回の人事のポイントを述べます(※メルマガに限定)。

●CDU党大会

ドイツの最大与党CDUの党首選は、中道派で親メルケルのアルミン・ラシェット・ノルトライン=ヴェストファーレン州首相が勝利しました。第1回目の投票では保守派で反メルケルのフリードリヒ・メルツに僅差で後れをとりましたが、決選投票でノルベルト・レトゲンの支持者の票を得て逆転しました。

ラシェットの勝利は大方の予想どおりの結果でした。今後の展望についてコメントします(※メルマガに限定)。

***********
今週の動き
***********

1/17(日)
・北朝鮮の最高人民会議(平壌)
・ロシアの野党指導者アレクセイ・ナワリヌイがロシアに帰国

1/18(月)
・マーチン・ルーサー・キング祝日
・中国の20年10~12月期の実質GDP成長率の発表
・ユーロ圏財務相会合(オンライン)

1/19(火)
・米上院の審議が再開
・米上院の軍事委員会が国防長官候補(オースティン)、財務委員会が財務長官候補(イエレン)、国土安全保障・政府問題委員会が国土安全保障長官候補(マヨルカス)、外交委員会が国務長官候補(ブリンケン)の指名承認公聴会を開催
・EU財務省会合(オンライン)

1/20(水)
・米大統領就任式
・中国全人代常務委員会(北京、~22日)

1/21(木)
・EU臨時首脳会議(オンライン)
・ECB定例理事会(フランクフルト)

1/22(金)
・核兵器禁止条約が発効

1/23(土)
・中国の武漢市の封鎖から1年
・ソウル中央地裁が言い渡した元慰安婦の日本政府に対する損害賠償請求を認容する判決が確定

●米大統領就任式

いよいよトランプ大統領の退任式とバイデン新大統領の就任式が行われます。通常であれば、大統領選が終われば、スムーズに政権移行が行われるものですが、今回は波乱万丈な経緯をたどり、ようやくたどり着いたという趣きです。

議事堂襲撃の衝撃も冷めやらず、就任式においても暴力の発生が懸念されることから、ワシントンDCはかつてない厳戒態勢に入っています。中心部には2万5,000人の州兵が配備され、道路と地下鉄、ナショナル・モールも封鎖。バイデン次期大統領のデラウェア州からのアムトラック通勤も取りやめられました。

トランプ大統領は就任式には出席しない意向を表明しており、朝に退任式を終えるとすぐにフロリダ州パームビーチに向かうと伝えられています。就任式にあわせて集会を開催するとも言われていましたが、状況が大きく変わりました。ペンス副大統領は出席する予定です。

就任式にはレディー・ガガが国家を斉唱し、ジェニファー・ロペスもパフォーマンスを披露する予定とのこと。ともにバイデンの選挙活動を熱心に支援していました。

また、大規模な記念行事を開くことはできないので、特別番組が放映され、トム・ハンクスがホストを務め、ボン・ジョヴィ、ジャスティン・ティンバーレイク、デミ・ロヴァート、アント・クレモンズらが登場するそうです。ボン・ジョヴィは選挙戦終盤での応援ライブが思い出されますね。

あとはトランプが退任直前にどれだけの恩赦を行うか。トランプ自身と議事堂襲撃者への恩赦の可能性については以下の記事で述べたとおりです。トランプ一族やバノンジュリアーニに行うことも十分に考えられます。

「米連邦議会議事堂の襲撃」(1/12)

***********
あとがき
***********

今さらですが、映画『鬼滅の刃』を見ました。私はアニメはあまり見ていなかったのですが、原作を読んでいたので、十分に楽しめました。煉獄さん、(ちょっとサイコパスのような雰囲気も含めて)期待どおりの熱さでしたね。EDロールを見て、これは煉獄さんの映画だったのだなあとあらためて感じました。

気になっているのはアニメの続編がどうなるのかということ。これほどのヒットですが、まだ原作の3分の1ぐらい。しかも原作を読んでいて私が面白いと感じるようになったのは映画のエピソード以降ですから、まだまだブームは続くのではと思います。私の推しキャラである縁壱さんもまだ登場していませんし。

あと『進撃の巨人』の最新刊も読みました。私の推しキャラであるエルヴィン団長がまさかの再登場。満足でした(笑)。

『進撃の巨人』は次巻が最終巻とのこと。アニメが「ファイナル・シーズン」とされていたので予想はしていましたが、いよいよあと数話で完結。どうも悲劇的な結末しか想像ができませんが・・という私のような凡人の想像を軽々と超えてくる神展開を期待しています。

メルマガ「世界情勢ブリーフィング」をお読み頂くにはご登録のお手続きが必要です。
既にお手続き済みの方はこちらから今月の配信済みメルマガの確認と再送信が行えます(ログインが必要です)。

お申込みについてはこちらをご参照ください。

当社に無断で複製または転送することは、著作権の侵害にあたります。民法の損害賠償責任に問われ、著作権法第119条により罰せられますのでご注意ください。

2 comments on “今週の動き(1/17~23) トランプ弾劾決議、バイデン経済対策、バイデン政権人事、CDU党大会
  1. KB より:
    顔ぶれ

    トランプ政権と違って、バイデン政権の参謀は色々な実績をお持ちですね。

    そして、それをくまなく網羅している(これまでの執筆物等もチェックされている!!)JDさんがスゴイ。そんなエッセンスをかじりながら、就任式を楽しみにしています。

    今回は、楽しそうな就任式&お披露目パーティーですね!

  2. ino より:
    アメリカ側最大の被害者?

    カート・キャンベルさん「最低県外」の大騒動で矢面に立つハメになった方でしたっけ?
    ヒラリーに「ちょっと!どうなってのよ!」とかとっちめられたりしなかったのかな?
    だとしたらアメリカ側最大の被害者だったのかと思ってます。

    ゴメンね恨んでないよね、ポッポ選択した私ら日本人の責任です
    でもアメリカ人だってトランプ選択したじゃないですかお互い様ですよ。

コメントを残す

* が付いている欄は必須項目です

*

次のHTML タグと属性が使えます: <a href="" title=""> <abbr title=""> <acronym title=""> <b> <blockquote cite=""> <cite> <code> <del datetime=""> <em> <i> <q cite=""> <strike> <strong>

いただいたコメントは、チェックしたのち公開されますので、すぐには表示されません。
ご了承のうえ、ご利用ください。