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The Gucci Post [世界情勢・政治・経済金融 × プロフェッショナル]

2020/10/26 00:00  | 今週の動き |  コメント(1)

今週の動き(10/25~31) 米大統領候補TV討論会、米経済対策、中国輸出管理法、菅首相の初外遊


先週は久しぶりに好天の日が続きました。しかしもう10月も終わり、さすがに寒くなってきそうです。平日は5時台に起きているのですが、週末は7時まで目が覚めないときも多くなりました(笑)。

4月のコロナの緊急事態宣言から外にいる時間が減り、季節の変化にも疎くなりました。とりあえず今年いっぱいは仕方ありませんね。来年できるだけ早い時期に事態が落ち着き、国外への移動含め、以前に近い状態に戻ることを願うのみです。それまでは、今の環境でやれることを尽くしたいと思います。

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先週の動き
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10/18(日)
・トランプ大統領がネバダ州カーソン・シティで選挙集会
・バイデン前副大統領がノースカロライナ州ダーラムで選挙集会
・国連の対イラン武器禁輸制裁の期限(イランは武器禁輸の解除を宣言、ポンペオ国務長官は独自制裁を科すと発言)
・ボリビア大統領選挙(ルイス・アルセ元経済・財務相が勝利)
・北キプロス・トルコ共和国(トルコだけが承認)の大統領選挙の決選投票(分離派のエルシン・タタール首相が勝利)
・ギニア大統領選挙
・菅首相がベトナムとインドネシアを訪問(~21日)

10/19(月)
・トランプ大統領がアリゾナ州ツーソンで選挙集会
・トランプ大統領が選対との電話会合でファウチNIAID所長を酷評
・トランプ大統領がスーダンが米国のテロ被害者に3億3500万ドルを支払うことで合意し、入金が確認されればテロ支援国家指定を解除するとツイート
・米連邦最高裁がペンシルベニア州の郵便投票の期限延長を認めた同州最高裁の判決を維持
・バイデン前副大統領がデラウェア州ウィルミントンでCBS「60ミニッツ」のインタビュー収録
・中国の20年7~9月期の実質GDP成長率の発表(前年同期比+4.9%)
・11月に開催される日米印の合同海上演習「マラバール」に豪州が参加するとインドが発表

10/20(火)
・トランプ大統領がペンシルバニア州エリーで選挙集会
・トランプ大統領がバイデン前副大統領とハンター・バイデンに関して特別検察官による捜査を行うようバー司法長官に要請
・米第4巡回控訴裁がノースカロライナ州の郵便投票の期限延長を認める判決
・米司法省が反トラスト法違反容疑でグーグルを提訴
・米国輸出入銀行とブラジル政府が通信インフラ等の整備のために10億ドルの融資枠で合意

10/21(水)
・トランプ大統領がノースカロライナ州ガストニアで選挙集会
・バイデン前副大統領がペンシルベニア州フィラデルフィアで選挙集会(オバマ前大統領も応援演説)
・英国がEUとの将来関係に関する交渉を再開すると発表
・英上院が国内市場法案の内容を遺憾とする動議を可決

10/22(木)
・米大統領候補の第2回テレビ討論会(テネシー州ナッシュビル)
・ホワイトハウスが10月25日に放映を予定していたCBS「60ミニッツ」のトランプ大統領のインタビューの未編集動画を公開(CBSは合意違反と批判)
・バイデン前副大統領が連邦最高裁の見直しに向けた超党派の委員会を設置する考えを表明
・ハンター・バイデンのビジネスパートナーだったアンソニー・ボブリンスキが記者会見でハンターの中国での事業に関する協議にバイデン前副大統領も関与していたと発言
・米財務省が大統領選への介入を理由にイランの5組織を制裁対象に指定したと発表
・NATO国防相会合(テレビ会議、~23日)
・米上院司法委員会がエイミー・コニー・バレット判事の連邦最高裁判事指名の承認について採決
・米上院司法委員会がツイッターのジャック・ドーシー、フェイスブックのマーク・ザッカーバーグの両CEOを召喚する方針を決定
・レバノンのアウン大統領がハリーリ前首相を新首相候補として指名

10/23(金)
・トランプ大統領がフロリダ州ザ・ヴィレッジズで選挙集会
・バイデン前副大統領がデラウェア州ウィルミントンで選挙活動
・ホワイトハウスがイスラエルとスーダンの国交正常化を発表
・ポンペオ国務長官がアゼルバイジャンとアルメニアの外相とそれぞれ会談(ワシントンDC)
・中国の朝鮮戦争参戦70年式典(習近平国家主席が演説)(北京)
・リビアのシラージュ暫定政権と武装勢力「リビア国民軍」が停戦合意に署名
・日英EPAの署名式(東京)

10/24(土)
・トランプ大統領がフロリダ州ウェストパームビーチで期日前投票
・トランプ大統領がノースカロライナ州ランバートン、オハイオ州サークルビル、ウィスコンシン州ウォーケシャで選挙集会
・バイデン前副大統領がペンシルバニア州バックス郡とルザーン郡で選挙集会
・ペンス副大統領のショート首席補佐官が新型コロナウイルスに感染したと発表

●米大統領候補の第2回テレビ討論会

トランプ大統領とバイデン前副大統領の第2回にして最後のテレビ討論会がテネシー州ナッシュビルのベルモント大学で行われました。司会はNBCのクリステン・ウェルカー。第1回の混乱を踏まえ、司会が最初の2分間はミュートにできる設定にしたこともあり、はるかに「まともな」討論会になりました。

討論会の結果、ハンター・バイデン問題といった最新の動きを踏まえ、明日、大統領選の最新の展望をお伝えします。

●米経済対策の交渉

新型コロナウイルス対策の経済対策については、ペローシ下院議長とムニューシン財務長官が協議を続けており、「合意は間近」といった楽観的な発言も出ています。マーケットも好感して上昇した場面もありました。

では選挙前に経済対策は実現するのか。先週の動きを踏まえてコメントします(※メルマガに限定)。

●中国の輸出管理法の制定

先々週(10月17日)に中国の輸出管理法が成立しました。12月1日から施行されます。商務部が17年6月に草案を発表しており、パブリックコメントの手続きを経て成立したものです。

輸出管理法は、管理品目と輸入業者・エンドユーザーについての規制リストを作成し、それに基づいて輸出禁止・制限を行うものです。規制リストはこれから発表される予定ですが、法律の総則では、管理品目は「国家の安全と利益の保護、拡散防止等の国際義務の履行」に関わる品目、輸入業者・エンドユーザーも「国家の安全と利益に危害を及ぼす可能性がある者」などと規定され、広い解釈が可能な文言になっています。

輸出管理法の制定は、以下の記事で述べた「信頼できないエンティティ・リスト(UEL)」に続く措置になりました。記事で述べたとおり、これまで中国は、外国企業の取引の制限については、主として通関上の規制や独禁法の施行といった非公式な手段を使ってきましたが、より公式な形をとるようになったといえます。

「中国版『エンティティ・リスト』の発表」(9/28)

米中の輸出規制の強化のトレンドは、今後の米中の「デカップリング」論やグローバルなサプライチェーンに関係するものであり、日本企業にとっても注視すべき動きです。本メルマガも引き続き重点的にフォローします。

●菅首相の初外遊(ベトナム・インドネシア訪問)

首相が初外遊としてベトナムとインドネシアを訪問しました。その意義についてコメントします(※メルマガに限定)。

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今週の動き
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10/25(日)
・ポンペオ国務長官がインド、スリランカ、モルディブ、インドネシアを訪問(~30日)
・中国の朝鮮戦争参戦70年
・チリで新憲法制定の是非を問う国民投票

10/26(月)
・米上院(本会議)がエイミー・コニー・バレット判事の連邦最高裁判事指名の承認について採決
・中国共産党中央委員会第5回全体会合(5中全会)(北京、~29日)
・APEC財務相会合(テレビ会議、~28日)

10/29(木)
・米国の20年7~9月期の実質GDP成長率の発表
・ECB定例理事会(フランクフルト)

10/30(金)
・ユーロ圏の20年7~9月期の実質GDP成長率の発表

10/31(土)
・コートジボワール大統領選挙

●バレット判事の最高裁判事指名承認採決

米上院が本会議でエイミー・コニー・バレット判事の連邦最高裁判事指名の承認について採決を行う見通しです。以下の記事で述べたとおりの展開です。

「バレット判事の最高裁判事指名承認の公聴会」(10/19)

先週、上院司法委員会の採決では、民主党議員のメンバーが全員ボイコットしました。本会議でも大きな波乱はなく、承認が実現すると予想されます。
 
●5中全会

今回の5中全会では、第14次5か年計画(2021~25年)の起草が中心テーマになります。経済成長率の見通しはどうするのか、習近平体制の長期化に向けた動きも見られるのかも注目されます。その展望についてコメントします(※メルマガに限定)。

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あとがき
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中国が圧力「チンギスハン」を削除せよ 仏博物館、企画展延期に(10月14日付AFP)

チンギスハンを称賛すると中国では問題があるのか・・と思われるかもしれませんが、中国共産党はチンギスハンも「中華民族」の英雄としています。モンゴルやウイグルなどの少数民族も、中華民族の一部というのが共産党の整理です。

では何が問題なのかといえば、呼び方のようです。ちょうど内蒙古でのモンゴル語教育が問題になっていることもあり、おそらく現地の在外公館が神経質になったのでしょう。いわば「戦狼」外交のソフトパワー版でしょうか。

しかし、ではどうしろというのか。漢語らしく、「元太祖」とすればよかったのですかね。元朝の創始者はフビライですが、元史(漢文明化してから作成)はチンギスハンを「太祖」と呼んで後付けで初代皇帝としているので(皇帝にならなかった曹操を後で「武帝」と呼んだようなものですね)、そういう注記をつければ可能かもしれませんが。

それにしても、こういうところにも今の習近平体制下の中国の息苦しさを感じます。国内でも、この数年の間に政府関係者や党員の相互監視が厳しくなったというエピソードは多く、私も中国の知人と話すと、色々な制約があることを暗に示唆して、以前に比べて明らかに言動が慎重になっています。コロナで現地に行けないこともあり、情報が非常に取りにくくなっていると感じています。

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One comment on “今週の動き(10/25~31) 米大統領候補TV討論会、米経済対策、中国輸出管理法、菅首相の初外遊
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    外から見た日本

    菅首相の初外遊について、触れていただきありがとうございます。
    JDさんの「国家の外交レベル」「民間有識者レベル」「広く一般市民レベル」といった、幅広いサンプルから得られる「今の日本像」とても勉強になります。
    変な意味でなく「総理っぽくない総理」なのですが、伺うアドバンテージに納得です。ファーストレディのキャラも、ホッとしました(笑)

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