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2019/12/10 05:00  | 米国 |  コメント(6)

ウイグル人権法案の下院可決

米下院、ウイグル人権法案を可決 中国は反発(12月4日付CNN)

米下院は中国のウイグル弾圧を非難し、トランプ政権に強硬な対応を求める「ウイグル人権法案」を407対1の圧倒的多数で可決しました。下院が可決した法案は上院が9月に可決した法案をより強硬な内容にしたものです。

この法案は国務省を含む政府関係機関に新疆ウイグル自治区における人権侵害に関する報告書の作成を義務付けています。また、同自治区トップの陳全国党委員会書記(政治局委員)を制裁対象に指定することをトランプ大統領に求めています。

当然ながら中国は反発しています。外交部は対抗措置を講じるとの声明を発表しました。香港人権法に対する報復のように何らかの対応がとられることは間違いありません。

そうなると気になるのが、やはり米中通商協議に与える影響ということになります。まず来週末(12月15日)に米国は、制裁第4弾の第2陣として、中国製品555品目(スマートフォン、ノートパソコン、ゲーム機、玩具等、1600億ドル相当額)に15%の追加関税を発動する予定です。

「対中追加関税第4弾発動の一部延期」(8/19)

また中国も、米国製品3361品目(木材、自動車、織物等)に5%または10%の追加関税(制裁第4弾の第2陣)と19年1月から停止していた自動車・自動車部品、関連製品に対する最大25%の追加関税を発動する予定です。

「中国の報復関税、トランプの対中追加関税第1~4弾の引き上げと米企業への圧力宣言」(8/26)

その後の交渉にも決定的な悪影響が及ぶとの見方もあります。これらの点について解説します。

※ここから先はメルマガで解説します。アウトラインは以下のとおりです。

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ウイグル人権法案の下院可決
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●法案の内容
●中国の対応
●米中通商協議の行方

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あとがき
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白馬に乗った金正恩氏、李夫人と白頭山へ KCNAが写真公開(12月4日付AFP)
Kim Jong-un rides up to Mt. Paektu on white horse with his wife Ri Sol-ju(12月3日付KOREA NOW)

金正恩が再び白馬に乗って白頭山へ。様々な写真が掲載されています。相変わらず好きですね・・。

10月のときと比べると、雪景色がさらに濃くなっていて、部下たちの馬も真っ白な白馬にそろえられていました。それもあって私はドラマ『ゲーム・オブ・スローンズ』の「壁の向こう」を思い出しました。

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6 comments on “ウイグル人権法案の下院可決
  1. KB より:
    ブレない

    人権問題と通商協議の取り扱い、米中の利害、両国の国内感情・・・スタートの理解を間違うと、右往左往してバタバタすることになりますが、相変わらずの安定感で、ありがとうございます。
    ちなみに、香港人権法とウイグル人権法案については、中国国内のリスク等として注意する必要があるとすれば、どのような視点で見るのが良いでしょうか?

  2. china より:
    関税撤廃>>>エンティティ・リスト?

    ウイグル人権法案のポイント(1)を読んでいて、米中通商協議「第1段階」の基本合意時、中国的には、関税撤廃>>>エンティティ・リスト、だったのかなと思いました。9日にフィナンシャル・タイムズが、中国が3年以内に外国製のコンピューターとソフトウエアを撤去するように命じた、と報じていました。もともと「中国製造2025」で掲げていた製造業の国産比率向上を、米国の輸出規制の動きを受け加速させてきたのかなと思うのですが、このことも念頭にあったので、基本合意時はエンティティ・リストが決定的な阻害要因にならなかったのかなと何となく思いました。

    トランプの「大統領選後」発言は、ニュースでは大きく報じられていましたが、実際の会見でのやり取りを見てみると、若干違うニュアンスを感じました。会見では「年内に合意できそうか」という質問から始まり、「デッドライン」の話に移ったところで、突然例の発言が飛び出してきたので、記者とのやり取りの中で引き出された、トランプの気まぐれな発言のように感じました。何となく思いついたけれど、このアイディア結構良いんじゃない?的な感じで、トランプが機転をきかせたのかな・・と個人的には思いました。

    これまでの流れも併せて考えると、またまたJDさんのご解説通りの流れになりそうですね。中国商務省の次官補は9日の記者会見で、早期に通商合意が得られることを期待すると述べていますし、トランプ同様中国も法案成立と通商合意は別物として捉え、交渉継続を望んでいるのかなと思いました。

    あとがきの写真は確かにGOTっぽいですね。「Winter Is Coming」って感じです。
    金正恩といえば、また北朝鮮が騒がしくなってきましたね。こちらは年末がガチの(北朝鮮的)デッドラインのようです。トランプの金正恩に対する扱いが以前に比べ雑になってきているように感じるのですが、問題山積で正直北朝鮮とじっくり向き合っている暇はない、と内心思っていたりするのかな、なんて思っています。

  3. 健太 より:
    アメリカのやり方

     現在のアメリカの対中外交を見ていると、戦前のアメリカの対日外交と同じではないかと思う。当時もルーズベルトの個性が大きく作用したが、その背後にはアメリカのアジア政策、その背後には気の長い世界戦略があり、それは今も継続していると思う。
     我が国にとって、問題は海上交通路の確保と、南北朝鮮だとおもう。
    北は衰弱死させることが一番いいがそれには人口を2500万から800萬位まで減ることを目標にすることだと思うが、この政策はアメリカと衝突する。
     近い将来、アジア政策をめぐって、多分我が国とアメリカは衝突する。
    その時現在の対中政策、対北朝鮮政策と同じことをアメリカはスト見ている。
     来年は日露戦争の我が国の外交政策を決める年で、1900年は外交政策を決める年、1905年は内政政策を決める年だっと勝手に思っている。それはその年から15年ごとに検討する年を迎えるという、身勝手な見方です。
     来年は向こう15年間のわが国の外交政策を決める年で、ことはアメリカとどのように付き合うことが可能かをかんがえて、決めることですが。
     明治以降我が国の国内政策外交政策は表では決められていない。誰が決めたのかわからに構造になっている。
     対米戦争すらだれが決めたかわからない。まあっ素人勉強だからです。
    幼児保育を無料化したら、幼稚園希望者がへり、保育園希望者がふえ、通繊維なっているという。聞けば庶民の行動が正しく、財務省は何をしている?

  4. より:
    イギリス総選挙

    ぐっちーさんとこの書き込みで、イギリス国民投票でブレグジットになるかどうか、もりあがったの思い出します。総選挙の結果は、日本時間で明日昼過ぎにわかるということで、ポンドドルなどみて、投票結果を先にわかるかなと思いましたが、静かです。さあどうなるか、ブレグジットと総選挙は、別という、雑音までからんでくるのは、勝つためには、なんでも使う、どの時代も、行われることだとみています。

  5. 那須の山奥の兄ちゃん より:
    質問です

    お世話になります

    八面六臂のご活躍をされていてうれしい限りです
    いつも私のくだらない質問にお答えいただきありがとうございます

    ウイグルに関してですが
    ウイグルにはオバマ時代の2015か2016あたりから
    議会、政府は年間600万ドルの支援を行っていると思います

    今回の議会の決定というのは
    この支援から派生をしたものでしょうか?

    たとえばトルコなどにも
    制裁などを決定していますが
    これも支援の関係から派生をしたものなのでしょうか?

    また
    トランプは1つの中国という主張は
    どのように考えているのか
    ということです
    キッシンジャーとの関係は今でも
    良好なのか、ということもあります。
    キッシンジャーの考えに沿い
    トランプは行動をしているのか
    ということを基本に考えればいいのか
    ということが言いたい趣旨になります。

    結局
    アメリカの台湾、ウイグル、モンゴル、香港に対しての
    考え方の転換ととらえてもいいのかということに
    話が及びます、またもや壮大な話ですいません

    あと、南米がひっそりと危機入りするかな
    とは思っています。

  6. JD より:
    那須の山奥の兄ちゃんさん

    いつもありがとうございます。

    ウイグルの件ですが、一般論をお伝えすると、議員は基本的に自分の選挙区にどのようなアピールができるかという発想で動きます。
    たとえば民主党の人権派議員が強硬なのはリベラルな有権者へのアピールであり、また民主党・共和党両方に言えるのは、選挙区で重要な役割を果たすマイノリティの支持を得るためという動機が大きいと思います。
    このあたりの構造は政権が交代しても変わらないので、ご指摘のとおり、意外と一貫した傾向が続くという面があります。

    トランプは中国・台湾について定見やこだわりはないと思います。
    キッシンジャーは中国とのバックチャネルに使えるので、その限りで影響力はありますが、彼の考え方にベッタリというわけでもないと思います。

    南米はすでにかなり不安定化していますね。来年大きなリスク要因になると思います。

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