2019/11/27 05:00 | 韓国・北朝鮮 | コメント(5)
GSOMIAの失効回避をめぐる駆け引き
■ GSOMIA失効回避 韓国、期限間際に一転―WTO手続き中断、日本と対話(11月22日付時事)
■ 日韓外相会談(11月23日付外務省)
■ 韓国が日本に抗議、GSOMIA関連の合意発表をゆがめたと非難(11月25日付ブルームバーグ)
■ 経産省のツイート(11月24日付ツイッター)
以下の記事で述べたとおり、日韓の軍事情報包括保護協定(GSOMIA)は風前の灯火とみられていましたが、失効期限の前日に韓国が破棄通告の効力停止を日本に通告。土壇場で失効が回避されました。
・「GSOMIAの失効期限の到来」(11/18)
ただし韓国は、GSOMIAの破棄通告の効力停止はいつでも終了できることを前提とするとも述べています。また、日本の輸出管理強化については、日韓の協議が続いている間はWTOへの提訴手続きを停止するとも表明しました。
韓国の発表後、経産省は輸出管理について3年ぶりに政策対話を再開すると発表しました。同省の貿易管理部長は「韓国からWTOプロセスを中断するという通告があったことを踏まえると、韓国側が現状の問題点について改善に向けた意欲を示していると受け止めることができると判断した」と述べています。その上で、対話の再開決定はGSOMIAの失効回避とは関係がないと説明しました。
しかし、経産省の発表に対し、韓国の青瓦台の国家安保室長らは事前に調整した内容と異なると主張。外交ルートで日本側に抗議し、謝罪があったと述べました。これに対し、経産省は、発表は韓国と事前にすりあわせたものであるとツイッターで反論しました。
韓国の決定とその後の日韓のやりとりは何を意味するのか。今後の展望はどうなのか。これらの点について解説します。
※ここから先はメルマガで解説します。アウトラインは以下のとおりです。
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GSOMIAの失効回避をめぐる駆け引き
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●韓国の方針転換
●日本の戦術と課題
●日米韓の駆け引き
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あとがき
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■ リュックから元教え子女性の腕、著名歴史学者を拘束 ロシア(11月11日付CNN)
サンクトペテルブルク大学の教授が教え子の女子大生(交際していた模様)をバラバラ殺人にした容疑で逮捕。ロシアでは大ニュースになっています。
サンクトペテルブルク大学には最近、私も研究者の会合で行ってきたばかりでした。
ちなみにこの教授はナポレオンに扮していますが、こういう歴史イベントのコスプレは米国でもよくあります。有名なのは南北戦争の再現イベント。私もDCにいたとき毎年見ていました。以下の記事で述べたとおり、ドラマ『ハウス・オブ・カード』でも出てきます。
・「シャーロッツビルの衝突、終戦と独立」(17/8/18)
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5 comments on “GSOMIAの失効回避をめぐる駆け引き”
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この数ヶ月のGSOMIAの議論を通して、得たものや変わらないもの、今後の課題が、一連の”顛末”から改めて認識しました。
この手の話題は特に一方に偏りがちな議論が多い中で、ゆがみかけた自分の思考にも気づかされ、ピシッと整った感じもします。(特に、政府の「本音と建て前」の認識は改めて、はっ!としました)
日米韓全方位からの検証と徹底的な裏どり、冷静な歴史的背景の認識を踏まえた議論が展開され、今後の課題もハッキリしたので、とても満足です。
突然出てきた米国上院のGSOMIAに関する決議案はびっくりしていたのですが、やはり異例の事態だったのですね。
米国が韓国にハイ・プレッシャーをかけた真意も興味深かったです。また米韓のプロフェッショナルの中では、しっかりとした共通認識が築かれているようなので、こちらは少し安心しました。
合意発表後の日韓の食い違いはやはりそういう事情なのですね。その後も言った言わないの水掛け論やリーク記事が出てきましたが、ここまで必死になっている韓国を見ていると、国内世論が盤石ではないのかな・・と思ってしまいます。
今回の一連の日韓問題(GSOMIA、輸出管理規制、元徴用工問題)においては、韓国政財界をはじめ各所懸命に動いているように感じていたので、どこか良い落としどころで両国が歩み寄れないものかと思っていました。ですので課題はまだあるようですが、まずは一歩を踏み出せたことは良かったなと思います。
今後の展開として日本側にプレッシャーがかかってくる可能性があることは、あまり広く語られていないような気がします。大本営発表や、国内だけで流通している論調を鵜呑みにして、安心していてはいけないなと改めて思いました。外交問題を見る上ではやはり、相手国の国内認識・問題意識がどのレベルにあるのかを、きちんとチェックすることが大事なのですね。毎回JDさんの視点からは学ばされることが多いです。
あとがきのロシア・・怖いです。リュックから・・なんて超ホラーです。人間模様も含め映画顔負け、事実は小説より奇なり、とはよく言ったものです。それにしても、リュックに入れて一体どこに行こうとしていたのでしょう・・。
香港人権・民主主義法案が可決されました。
かねがねぐっちー様は「中国の人権に口出しする様であればそれはプロレスではない」と仰っていたかと存じますが、これは実際のところどうなのでしょうか?そもそも他国にどれだけ干渉出来るのかといういう疑問も御座います。
不躾ながらメルマガにてこの解析を期待しております!
ご質問ありがとうございます。
来週詳しく解説しますので、少しお待ち下さい。
ツイッターでは、調子に乗ってすでに結構書いてしまいましたが・・・(笑)
JD様
ここのHPを訪れた時に,サイドのツイッターにて触れられているのを発見しすぐに拝見致しました.
メルマガも大変楽しみにしております!