2018/02/16 05:00 | 東南アジア | コメント(2)
マハティールの復活
■ 92歳のマハティール元首相、野党の首相候補に マレーシア(1月9日付CNN)
久しぶりに東南アジア情勢を取り上げます。
まずマレーシアですが、次期総選挙は今年8月までに行われる必要があり、現時点では、おそらく4~5月頃ではないかとみられています。
マレーシア政治については以下の記事で解説しました。
・「ナジブ政権の苦境」(15/5/18)
・「野党連合の苦境」(15/5/19)
上記記事で述べたとおり、ナジブ首相は、そのスキャンダルと強権的な政治が批判され、支持率は低迷しています。しかし、それでも反対勢力は抑え込まれ、野党連合はガタガタの状態にあり、盛り返す気配はないように見えました。
その中で、マハティール元首相の出馬と野党連合の首相候補となる宣言が飛び出しました。
ドクター・マハティールといえば、80年代から2000年代初めにかけてマレーシアに君臨し、工業化と高度成長を導いたアジアを代表するリーダー。その知名度は日本でも欧米でも抜群です。
そんなミスター・マレーシアともいえる大物が、今度は野党に回って復活、そして仇敵だったアンワル・イブラヒムとも共闘・・このドラマのような展開は国内外で衝撃を与え、海外メディアでも大きく取り上げられました。読者の方も驚いた方は多いでしょう。
こうしたマハティールの動きの裏で何が起こっているのか。その復活はマレーシア政治を大きく変えることになるのか。本日はその影響と展望、そしてマレーシアの外交と「アジア主義」の現在を解説します。
※ここから先はメルマガで解説します。アウトラインは以下のとおりです。
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マハティールの復活
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●反ナジブ連合
●政権交代は実現するか
●マレーシアとアジア主義
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あとがき
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平昌五輪が盛り上がっていますが、その開会式には、北朝鮮代表団の一員として金正恩の妹の金与正が出席しました。
金日成の直系親族の訪韓は初めてということで、注目を集めましたが、海外で話題を呼んだのはその端正な容貌と振る舞い。
米国メディアは「チャーミングな笑顔で人々を魅了」「北朝鮮のイヴァンカ・トランプ」「外交のオリンピックでは金メダル」と絶賛。人権侵害を理由に制裁対象となっていることなど忘れられているようです。
文在寅大統領の取り計らいにより、ペンス副大統領と「同席」している場面も報道され、北朝鮮としては宣伝戦では大満足の成果でしょう。
あと北朝鮮女性応援団の一糸乱れぬ応援ぶり。
これを中国人が見て、「なんだかなあ」「文革のときは自分たちもこうだったんだよなあ」とコメントしているようです。時代も変わるものです。もっとも、最近は習近平を「人民の領袖」と呼ぶ風潮があり、毛沢東時代に戻っているのでは、という声もありますが・・(ということを、さらにジョークにしている中国人もいる・・笑)。
金与正と応援団・・おそるべし北朝鮮の美女(?)外交ですね。
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2 comments on “マハティールの復活”
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不味くとも・・
総選挙で・・肉薄しておいて・・
出獄したアンワルが・・正攻法で攻める・・
獄中が長いから・・
戦略を練る時間はたっぷりと・・・
( ^ω^)・・・(笑
3年前のナジブ政権の状況から丁寧にアップデートされていて、世界情勢を漏れなくフォローできていける感じ、助かります!
議席的にどこまでミスターマレーシアの想いが実現できるのかは未知数ですが、(システム的に難しそうですけれど)、政権内部の動きや野党共闘、さらにマレーシアのここ数年の発展やアジアプラグマティズムの浸透・・・とてもダイナミックな展開で面白く読みました。
アメリカも面白いけれど、アジアはより空気感や泥臭い感じが面白いです。