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2024/07/08 00:00  | 今週の動き |  コメント(0)

今週の動き(7/7~13)バイデンの進退、大統領免責に関する判決、英総選挙、フランス議会選、イラン大統領選


7月初旬ですが、すっかり夏真っ盛りの暑さ。これだけ暑いと外に出たくもなくなりますね・・グッチーポストのうにも、漁は絶好調ですが、このように気温が高い日が続くと早く終わってしまうこともあるそうです。ぜひ夏の風物詩としてお楽しみください。

さて今週は、毎日のように話題になっているバイデン大統領の進退問題、衝撃的だった連邦最高裁判決、そして英国、イラン、フランスと相次ぐ重要な選挙を取り上げます。コンパクトにまとめようとしましたが、どれも見どころが盛り沢山で、つい長くなってしまいました(苦笑)。よろしくお願いします。

【目次】

1.先週の動き
(1)バイデンの進退問題
(2)大統領免責に関する連邦最高裁判決
(3)英国総選挙
(4)フランス議会選
(5)イラン大統領選
2.今週の動き
3.近況報告
4.あとがき

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先週の動き
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6/30(日)
・フランス国民議会選挙(第1回投票)(1位国民連合、2位左派連合、3位与党連合)
・国連主催のアフガン情勢に関する国際会議(タリバンが参加)(ドーハ、~7/1)

7/1(月)
・米連邦最高裁が21年1月の連邦議事堂襲撃事件に関するトランプ前大統領の起訴について大統領の公務としての行為には免責が認められるとの判決
・スティーブ・バノン元首席戦略官がコネチカット州の刑務所に出頭、議会侮辱罪の禁固4月の実刑判決により収監
・北朝鮮が黄海南道・長淵付近から北東方向に弾道ミサイルを発射したと韓国軍合同参謀本部が発表
・パナマでムリノ大統領が就任

7/2(火)
・米・ウクライナ国防相会談(ペンタゴン)
・米民主党のドゲット下院議員がバイデン大統領は大統領選から撤退すべきと発言
・NY州地裁がトランプ前大統領に不倫の口止め料支払いに関する業務記録の改竄に関する犯罪についての量刑判決を7月11日から最長9月18日まで延期すると発表
・中国海警局の船舶が金門島周辺の海域で台湾漁船を拿捕したと台湾海巡署が発表
・ハンガリーのオルバン首相がキーウを訪問(ゼレンスキー大統領と会談)
・オランダでディック・スホーフ首相率いる自由党主導の連立政権が発足

7/3(水)
・バイデン大統領が大統領選出馬を継続する可否を検討していると側近に伝えたとNYタイムズが報道(ホワイトハウス報道官は否定)
・上海協力機構(SCO)首脳会議(アスタナ、~4日)
・中ロ首脳会談(同)
・中・カザフスタン首脳会談(同)
・イスラエル軍がヒズボラのムハンマド・ナーマ・ナセル部隊指揮官の殺害を発表

7/4(木)
・米独立記念日
・米・イスラエル首脳電話会談
・中印外相会談(アスタナ)
・英国総選挙(野党・労働党が圧勝)

7/5(金)
・バイデン大統領がウィスコンシン州マディソンの選挙集会で演説
・英国でスターマー新首相が就任
・ロシア・ハンガリー首脳会談(モスクワ)
・イラン大統領選挙(決選投票)

●バイデンの進退をめぐる論争

バイデン大統領が大統領選に出馬すべきかについて論争が続いています。前回の記事(以下のリンク参照)でポイントをお伝えしましたが、最新の状況を踏まえ、あらためてコメントします(※メルマガで解説)。

「バイデン対トランプの第1回テレビ討論会」(7/1)

●大統領の免責に関する連邦最高裁判決

米連邦最高裁が、大統領は憲法で定められた中核的な権限に関しては絶対的な免責特権を有し、公的な行為については免責が推定されるが、非公式な行為については免責は認められないとの判断を示しました。

そして連邦議事堂襲撃事件に関するトランプ前大統領の起訴について、4つの罪状のうち1つ(司法省への選挙不正の調査指示)は免責、1つ(ペンス副大統領への圧力)は免責推定とし、残り2つ(州当局者への説得と支持者への呼びかけ)については、その行為が公的なものか非公式なものかを連邦地裁が判断すべきとして、審理を差し戻しました。

保守派6人の判事(ロバーツ、トーマス、アリート、ゴーサッチ、カバノー、バレット)が賛成し、リベラル3人の判事(ソトマイヨール、ケーガン、ジャクソン)が反対しました。今回の判決についてコメントします(※メルマガで解説)。

●英国総選挙

英国で総選挙(下院、定数650)が行われました。結果は以下のとおりでした。

1 労働党           411(+209)
2 保守党(トーリー)     121(▲244)
3 自由民主党(Lib Dems)   72(+61)
4 スコットランド国民党(SNP) 9(▲39)
5 シン・フェイン党       7(増減なし)
6 リフォームUK         5(+5)

労働党は、97年にトニー・ブレアのリーダーシップの下で政権を奪還したときを彷彿させる大勝をおさめました。キア・スターマー党首が首相に就任し、新内閣を発足させました。

保守党は3分の2もの議席を失う歴史的大敗を喫しました。スナク首相やハント財務相は辛くも当選しましたが、シャップス国防相、モーダント下院院内総務、トラス元首相ら有力政治家が相次いで落選しました。

自由民主党は議席を大幅に増やし、スコットランド自由党(SNP)を抜いて3位に浮上しました。リフォームUKは5議席を獲得し、ナイジェル・ファラージ党首も初めて当選しました。

いずれも前回の記事(以下のリンク参照)で述べたとおりの結果でした。今回の選挙の意義と今後の展望についてあらためて解説します(※メルマガで解説)。

「英国総選挙」(7/1)

●フランス議会選挙

フランス議会選挙(下院、定数577)の第1回投票が行われました。結果(得票率)は以下のとおりでした。

1 急進右派 国民連合(RN)  33.21%
2 左派連合 新人民戦線(NPF) 28.21%
  ・不服従のフランス(LFI)
  ・社会党(SOC)
  ・エコロジー党(ECO)
  ・民主・共和主義左派(GDR)
3 与党連合 アンサンブル    21.28%
  ・再生(RE)
  ・民主運動(DEM)  
  ・地平線(HOR)
4 中道右派 共和党(LR)    10.17%

投票率は66.71%と97年以来最高を記録しました。国民連合が第1党になることは確実になりましたが、過半数(289)に届くかは不透明な状況になりました。

決選投票はこれから行われます。ポイントは以下の記事で解説しましたが、第1回投票後の状況を踏まえ、あらためて解説します(※メルマガで解説)。

「フランス議会選挙」(7/1)

●イラン大統領選挙

イラン大統領選挙の決選投票が行われました。結果は以下のとおりでした。

1 マスード・ペゼシュキアン 国会議員(元保健相) 54.76%
2 サイード・ジャリリ 公益判別会議メンバー(元国家最高安全保障評議会書記) 45.24%

投票率は49.68%でした。前回の記事(以下のリンク参照)で、投票率が50%程度になればペゼシュキアンが勝つと述べていましたが、そのとおりの結果になりました。

「イラン大統領選挙」(7/1)

今回の選挙のポイントについては、選挙後の展望含め、上記記事で解説していますが、選挙結果を踏まえ、あらためてコメントします(※メルマガで解説)。

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今週の動き
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※メルマガで解説。

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近況報告
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※メルマガをご覧下さい。

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あとがき
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昨日は東京都知事選でした。私も猛暑の中、投票に行ってきました。本校執筆時点で結果を確認できていませんが、どうなるでしょうね。永田町ディープスロートさんの解説も楽しみです。

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