2023/05/16 00:00 | ロシア | コメント(0)
ロシアの対独戦勝記念日、ワグネルの動向、ウクライナの反転攻勢
■ Victory Parade on Red Square(5月9日付クレムリン)
ロシアでは5月9日に対独戦勝記念日を迎えました。例年どおり、モスクワで軍事パレードが行われ、プーチン大統領が演説しました。
軍事パレードでは、昨年と同様、核弾頭を搭載できるICBM「ヤルス」や戦術ミサイル「イスカンデル」が登場し、核戦力が誇示され、装甲車なども出てきましたが、戦車は「T34」という第二次大戦で利用された骨董品のような1車両にとどまりました。空軍機の航空ショーは行われませんでした。
赤の広場のパレードに参加した兵士は8,000人以上とされ、当初予定された1万人から減少。モスクワ以外の各地での軍事パレードは、ウクライナからの攻撃を警戒し、多くの箇所で中止されました。恒例行事だった市民の行進「不滅の連隊」も見送られました。
一方、軍事パレードにはベラルーシ、アルメニア、カザフスタン、キルギス、ウズベキスタン、トルクメニスタン、タジキスタンの7か国の首脳が参加しました。外国首脳の参加は過去にもありましたが(05年にはブッシュ大統領や小泉首相、15年には習近平国家主席らが参加)、昨年のウクライナ侵攻直後の戦勝記念日では参加はなく、また今回の出席が発表されたのは直前のことでした。
ワグネルを率いるプリゴジンは、前回の記事(以下のリンク参照)で述べたとおり、対独戦勝記念日の翌日にバフムトから撤退すると発表していましたが、その後(7日)一転して、ロシア軍が弾薬の提供を約束してくれたので撤退はやめたと表明しました。
・「ワグネルのバフムト撤退発表」(5/8)
しかしプリゴジンはその後(9日)、ロシア軍からは要求した弾薬の10%しか届いていない、約束は破られていると述べ、ロシア国防省を再び激しく批判。またロシア軍はバフムトの拠点の一部を放棄し、ワグネルがその穴を埋めたとも主張しました。
バフムトの戦況をめぐっては、その後(10~12日)、ウクライナ軍がバフムト近郊でロシア軍を撃退し、2キロ後退させたと発表。ロシア国防省はウクライナ軍はバフムト近郊で攻勢を強めているが、ロシア軍の防衛線は破られていないとして後退を否定しつつ、ただバフムト北方の防備を強化するために部隊を「より有利な位置」に配置転換したと発表しました。しかしプリゴジンは、ロシア軍の後退は配置転換ではなく逃亡であると主張し、ロシア軍への批判を続けました。
ロシアの戦勝記念日、ワグネルの動向、そしてウクライナの反転攻勢について解説します。
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ロシアの対独戦勝記念日、ワグネルの動向、ウクライナの反転攻勢
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●戦勝記念日
●ワグネルの動向
●ウクライナの反転攻勢
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