WBC準々決勝の日本－イタリア戦、日本代表は、投げては大谷からダルビッシュまで登場する豪華リレー、打っては大谷のバント、吉田のヒット性の内野ゴロ、岡本のホームラン、そして村上の長打タイムリー・・と役者たちが存分に持ち味を発揮してくれました。イタリア代表もメジャーでプレーしている選手が多く、手強かったですが、それだけに日本のドリームチームの凄さを実感できて、申し分ないゲームでした。今週はいよいよ準決勝と決勝。楽しみです。

季節の変わり目で寒暖の差が激しく、体調管理に気を付けなければ・・と思っていたところで、体調を崩しました（苦笑）。このため、今週はいつもより少し軽めにして、書き足りなかったことは次回に書くことにします。ご容赦下さい。

＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊
先週の動き
＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊

3/12（日）
・北朝鮮が潜水艦から2発の巡航ミサイルを発射する訓練を実施
・モルドバのキシナウでサンドゥ大統領の辞任を求める数千人規模のデモ
・アカデミー賞授賞式（ハリウッド）

3/13（月）
・米英豪首脳会談（サンディエゴ）
・米韓合同軍事演習「フリーダムシールド」（～23日）
・米内務省がアラスカ州北極圏でのコノコフィリップスによる石油・天然ガス開発計画「ウィロー」を承認すると発表
・トランプ前大統領がアイオワ州ダベンポートでの会合で演説
・中国の第14期全国人民代表大会（全人代）第1回会議の閉幕（北京）
・ウクライナ、ロシア、トルコ、国連の穀物輸出に関する協議（ジュネーブ）
・イラン・ベラルーシ首脳会談（テヘラン）
・英国が安全保障や外交の中長期計画「安保・国防・発展・外交の統合レビュー」の改訂版を発表
・ユーロ圏財務相会合（ブリュッセル）

3/14（火）
・黒海上空を飛行していた米空軍の無人偵察機MQ9「リーパー」がロシア軍のスホーイ27戦闘機と衝突したと米欧州空軍が発表
・北朝鮮が黄海南道・長淵付近から日本海に向けて短距離弾道ミサイル2発を発射したと韓国軍合同参謀本部が発表

3/15（水）
・米ロ国防相電話会談
・NYの連邦検察が米国に逃亡中の中国人富豪・郭文貴を詐欺等の容疑で逮捕・起訴
・中国、ロシア、イランの海上合同軍事演習（オマーン湾、～19日）
・中国の習近平国家主席が各国の政党幹部とのオンライン会議で「グローバル文明イニシアチブ（GCI）」を発表

3/16（木）
・中・ウクライナ外相電話会談
・ポーランドのドゥダ大統領がMig-29戦闘機4機をウクライナに供与すると発表
・北朝鮮が順安付近から日本海に向けて弾道ミサイル1発を発射（新型ICBM「火星17型」の発射訓練を行ったと発表）
・ECB定例理事会（フランクフルト）
・日韓首脳会談（東京）

3/17（金）
・トルコのエルドアン大統領とフィンランドのニーニスト大統領が会談（アンカラ）
・スロバキアのヘゲル首相がMig-29戦闘機13機をウクライナに供与すると発表
・国際刑事裁判所（ICC）がロシアのプーチン大統領らに対する逮捕状を発行
・トランプ前大統領がフェイスブックに「I’M BACK!」と投稿
・トランプ前大統領のYouTubeのチャンネルを復活させたとグーグルが発表

3/18（土）
・プーチン大統領がクリミアを訪問
・ウクライナ、ロシア、トルコ、国連の穀物輸出の合意が延長されたと国連とトルコが発表
・トランプ前大統領がトゥルース・ソーシャルに3月21日に自身が逮捕されると投稿
・日独首脳会談、日独政府間協議（東京）

●日韓首脳会談

韓国の尹錫悦（ユン・ソンニョル）大統領が訪日し、岸田首相と会談しました。両首脳は、元徴用工問題の解決策について確認した上で（以下の記事参照）、北朝鮮への脅威に対処すべく連携を強化し、外務・防衛の実務者による「日韓安全保障対話」を早期に再開することで合意しました。

・「韓国の元徴用工問題の解決策」（3/13）
　
尹錫悦は、文在寅政権が19年8月に破棄を通告した（その後、通告の効力が停止され、不安定な状態になっていた）日韓軍事情報包括保護協定（GSOMIA）についても、これを正常化させると表明しました。

また、両首脳はシャトル外交の再開と経済安全保障の協議をあらたに立ち上げることも合意。首脳会談が行われた3月16日、そして経産省は、韓国の輸出管理体制に改善が認められたとして、19年7月に導入した半導体素材の輸出規制を緩和すると発表しました（韓国もWTO提訴を取り下げると発表）。長年にわたり手がつけられなかった懸案への取り組みが一気に進んだ感があります。

岸田首相は夕食会も開催し、両首脳はすき焼き店「銀座吉澤」と尹錫悦の好物というオムライスが有名な老舗洋食店「煉瓦亭」の2軒をはしご。ビールを飲む様子を首相官邸が公表し、尹錫悦もSNSで歓待された様子を発信するという異例のアピールも見られました。

バイデン政権も、日韓首脳会談を受けて、国務省のプライス報道官があらためて日韓の関係修復を歓迎すると表明しました。今回の尹錫悦の訪日と日韓首脳会談の意義について、主なポイントはすでに上記記事で述べましたが、あらためて解説します（※メルマガで解説）。

●米ドローンとロシア軍機の衝突

黒海上空の国際空域（公海の上空）で情報収集活動を行っていた米軍のドローン「MQ9（リーパー）」に対し、ロシア軍のSu（スホーイ）27戦闘機が進路妨害を行い、MQ9はSu27と衝突、プロペラを損傷して墜落したと米軍が発表しました。オースティン国防長官は「危険かつ無謀で、プロフェッショナルではない」としてSu27の行動を非難しました。

これに対し、ロシアは、ドローンが「特別軍事作戦」のために設けられた一時的な空域の境界を侵犯した、ロシア軍機は兵器を使用しておらず、接触もしていない、ドローンは急に方向を変えて制御不能な状態に陥り、墜落したと主張。その後米軍は、Su27が燃料とみられるものを放出しながらMQ9に接近し、MQ9のプロペラが破損する様子が映っている動画を公開しました。

オースティン国防長官はショイグ国防相と電話で会談。緊張拡大を防ぐために対話を維持する考えを伝えました。今回の衝突の意義について解説します。

また先週、大統領選の有力候補であるフロリダ州のデサンティス知事が米国のウクライナ支援を批判する発言を行いました。これについてもあわせてコメントします（※メルマガで解説）。

※シリコンバレー銀行（SVB）の破綻については、経済金融面での意義やマーケットへの影響はKonanさんと経済ZAP!!の解説にお任せします。私からは、（FRBよりも）政権と議会の考え方や今後の政策など政治的な観点からコメントしようと思っていましたが、冒頭述べた事情により、次回以降にさせていただきます。

＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊
今週の動き
＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊

（※習近平のロシア訪問など。メルマガで解説。）

＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊
あとがき
＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊

■ 「エブリシング・エブリウェア～」が7冠、フレイザーさんは復活の受賞　アカデミー賞（3月13日付BBC）
■ インド映画「RRR」の「ナートゥ・ナートゥ」、アカデミー賞歌曲賞　インドが2部門で初受賞（同）

主要な賞を総なめした『エブエブ』、映画館に行くたびに宣伝映像を見るので気になっていましたが、ここまでの作品とは思っていなかったので驚きでした。米国におけるアジア系の地位が社会的にも政治的にも高まっていることを象徴する点でも、大きな意義があると思います。見に行かないといけませんね（※ここから先はメルマガをご覧下さい）。