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The Gucci Post [世界情勢・政治・経済金融 × プロフェッショナル]

2023/01/16 00:00  | 今週の動き |  コメント(0)

今週の動き(1/15~21)ロシアのウクライナ侵攻、バイデンの機密文書持ち出し、日米首脳会談、ブラジル議会襲撃、台湾民進党主席選


昨日まで共通テストが行われていましたね。私が子どもの頃は「共通一次」、自分が受験するときは「センター試験」と呼ばれていました。2年前から共通テストになったそうで、なんだか昔の名前に戻ったような感じもしましたが、内容はずいぶん現代的というか、かなり違うものになっているようですね(当たり前ですが)。

新聞に問題が出ているのを見ると、つい読んで解きたくなってしまいます。私がセンター試験を受験したときは、英語でリスニングが導入されて、これまでにない対策が必要になり、ネットもない時代なので、あわててラジオの英語放送を録音したり、図書館や学校で英会話のテープを借りたりしたものでした。今となっては当たり前のリスニング試験ですが、当時は、ペーパーテストにマルチメディアを導入するなんて・・と驚いたものでした。

私が考えたリスニング対策は、あらかじめ問題文を見てリスニングの内容を予想しておくというもので、これはTOEFLでもペーパー形式(PBT)のうちは有効でした。コンピューター、インターネット形式(CBT、iBT)になってからは使えなくなったのですが、共通テストでは新聞の問題を見た限りではまだ使えるようでした。セコいと思うかもしれませんが、問題によっては選択肢を見ただけで正解を絞り込めたりして、かなり使えるテクニックだったと思います。

あとセンター試験といえば、雪が降るときが多かった気がしますが、最近は東京ではあまりそういうことはないですね・・などと色々な思い出が頭に浮かび、なつかしい気分になりました。

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先週の動き
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1/8(日)
・ロシアの一方的な「停戦」の終了(ロシア軍の攻撃は継続)
・ロシア軍がウクライナのドネツク州のクラマトルシクでウクライナ軍の兵舎を攻撃し600人以上を殺害したとロシア国防省が発表(ウクライナは虚偽の主張として否定)
・ロシア軍がウクライナ各地をミサイルとドローンで攻撃
・バイデン大統領がテキサス州エルパソ(メキシコ国境)を訪問
・中国が新型コロナウイルス対策の入国時の隔離を撤廃
・ブラジルのブラジリアでボルソナロ前大統領の支持者が議会、大統領府、最高裁判所を襲撃

1/9(月)
・米・メキシコ首脳会談(メキシコシティ)
・米・ブラジル首脳電話会談
・米ペンシルベニア大学のシンクタンク「ペン・バイデン・センター」にあるバイデン大統領の個人事務所でオバマ政権で副大統領だった頃の機密文書が見つかったとの報道
・米下院が新たな下院規則を可決
・中国軍の航空機57機と艦船4隻の台湾海峡付近での活動と多数の機の「中間線」超えを台湾国防部が発表
・台湾の蔡英文総統とパラグアイの下院議長が会談(台北)
・日仏首脳会談(パリ)

1/10(火)
・北米3か国首脳会談(メキシコシティ)
・バイデン大統領が個人事務所で機密文書が見つかったことについて説明
・米国防総省がウクライナ軍に供与する地対空ミサイル「パトリオット」の使用訓練をオクラホマ州にある陸軍施設フォートシルで実施すると発表
・米下院が「米国と中国共産党の戦略的競争に関する特別委員会」の設立決議案を可決
・NATOとEUが共同宣言に署名
・ドイツのベーアボック外相がウクライナのハルキウを訪問
・中国が日韓への新規ビザ発給を停止
・英国のヘンリー王子の回顧録が出版
・日伊首脳会談(ローマ)

1/11(水)
・ロシアのショイグ国防相がウクライナ軍事侵攻を指揮する総司令官にゲラシモフ参謀総長を任命したと発表
・ロシアの民間軍事会社ワグネルがウクライナのドネツク州のソレダル全域の制圧を発表(ペスコフ報道官はロシア軍の優勢を表明、ウクライナは否定)
・ウクライナ・ポーランド・リトアニア首脳会談(ポーランドのドゥダ大統領がウクライナにドイツ製戦車「レオパルト2」を供与する方針を表明)(リヴィウ)
・日米外務・防衛担当閣僚協議(2+2)(ワシントンDC)
・日米外相会談(同)
・日英首脳会談(ロンドン)

1/12(木)
・ガーランド司法長官がバイデン大統領の個人事務所や私邸で機密文書が見つかった問題を捜査する特別検察官にロバート・ハー元連邦検事を任命したと発表(ホワイトハウスがデラウェア州のバイデン大統領の私邸で新たに機密文書が見つかったと発表)
・日米防衛相会談(ワシントンDC)
・米下院が戦略石油備蓄から放出された石油の中国への輸出を禁止する法案を可決
・香港紙・蘋果日報(アップル・デイリー)の発行会社である壱伝媒(ネクスト・デジタル)が香港取引所での上場廃止
・トルコ検察がイスタンブールのイマモール市長を入札談合の容疑で起訴
・インド主催の「グローバルサウスの声サミット」(オンライン、~13日)
・韓国政府が元徴用工問題に関する公開討論会を開催
・日加首脳会談(オタワ)

1/13(金)
・日米首脳会談(ワシントンDC)
・日米外相が宇宙協力協定に署名(同)
・ロシア国防省がウクライナのドネツク州のソレダル全域の制圧を発表(ウクライナは否定)
・米・ウクライナ外相電話会談
・NY州の裁判所がトランプ・オーガニゼーションの脱税、業務記録の改竄等の罪で罰金160万ドルの量刑判決
・ドイツのランブレヒト国防相が辞任する意向を固めたとの報道
・チェコ大統領選挙

1/14(土)
・英・ウクライナ首脳電話会談(スナク首相がウクライナに戦車「チャレンジャー2」を供与すると表明)
・ロシア軍がウクライナ各地をミサイルとドローンで攻撃
・米ホワイトハウスがデラウェア州のバイデン大統領の私邸で新たに機密文書が見つかったと発表
・米台経済協議(台北)
・中国の衛生当局が新型コロナウイルス対策を緩和した直後の22年12月8日から23年1月12日にかけての死者数は5万9,938人だったと発表

●ロシアのウクライナ侵攻

ロシア軍によるウクライナ侵攻は、本日(1月16日)で329日目を迎えました。

主戦場であるハルキウ州東部・ルハンスク州西部、ドネツク州、ヘルソン州のうち、ロシアが攻勢に出ているドネツク州では、以下の記事で述べたとおり、ロシア軍がバフムト近郊のソレダルで前進を見せていると主張していましが、先週、大きな動きがありました。ロシア軍がソレダル全域を制圧したと発表したのです。

「ロシアのウクライナ侵攻」(1/9)

当初は民間軍事会社ワグネルが制圧を発表し、ロシア政府は明確に認めなかったものの、数日後に国防省が公式に発表して追認する形になりました。ただし、ロシア国防省の発表ではワグネルの役割への言及はありませんでした。ウクライナは否定していますが、事実であれば、ロシアにとっては、昨年7月のルハンスク州の制圧以来の久しぶりの「軍事的勝利」といえます。

これと同じタイミングで、ショイグ国防相がウクライナ軍事侵攻を指揮する総司令官にゲラシモフ参謀総長を任命したと発表しました。総司令官だったスロビキンは副司令官に降格され、サリュコフ陸軍総司令官とキム参謀次長も副司令官に任命されました。

米欧のウクライナへの軍事支援についても大きな動きがありました。上記記事でお伝えしたとおり、米国の「ブラッドレー」、ドイツの「マルダー」、フランスの「AMX10 RC」という装甲戦闘車の供与が表明されましたが、先週、ポーランドのドゥダ大統領がドイツ製戦車「レオパルト2」を供与する方針を表明。さらに英国のスナク首相も戦車「チャレンジャー2」を供与すると約束しました。

こうした最新の状況を踏まえ、現状と展望を解説します(※メルマガで解説)。

●バイデンの機密文書持ち出し

バイデン大統領の個人事務所と自宅で、オバマ政権で副大統領を務めていた頃の機密書類があったことが判明しました。

機密文書は、まず昨年11月2日にワシントンDCにあるシンクタンク「ペン・バイデン・センター」にあるバイデンの個人事務所で発見されました。文書はすぐに国立公文書館に移管され、司法省にも報告されました。なお、この報告の直後(11月8日)に中間選挙が行われています。さらに12月20日、デラウェア州ウィルミントンにあるバイデンの自宅でも2セット目の文書が発見されました。

そして先週(1月9日)、CBSがこの件を報道すると、その直後(1月12日)、ガーランド司法長官がロバート・ハー元連邦検事を特別検察官に任命し、捜査を進めると発表しました。さらに同日、バイデンの自宅で新たな機密文書が発見されたと捜査当局に報告がありました。これにより、今のところ3セットの文書の持ち出しが確認されたことになります。

ホワイトハウスは、政府文書が本来あるべきでない場所に「意図せず」うっかり置かれていたとして、司法省の捜査に全面協力していると発表しました。共和党とトランプ前大統領は、当然ながら文書持ち出しを批判し、下院では独自調査を始めると発表しています。

突然のスキャンダルにバイデン政権は揺さぶられました。後述する日米首脳会談後の共同記者会見もその余波で取りやめになったと言われていますが、その余波は24年大統領選にまで及ぶ可能性があります。本件の意義と今後の展望について解説します(※メルマガで解説)。

●日米首脳会談、日米2+2(北東アジアの安全保障)

岸田首相が就任後初めてワシントンDCを訪問し、バイデン大統領と会談しました。昨年12月に安保3文書こちらの記事(22/12/29)の「あとがき」参照)と防衛費の大幅な増額を発表した直後のタイミングでの首脳会談となります。岸田首相の説明を受け、バイデンは全面的な支持を表明し、反撃能力を含む日本の能力の開発とその運用を効果的にすべく、日米が協力していくことで一致しました。

共同声明も発出され、インド太平洋での中国や北朝鮮による「挑戦」と欧州でのロシアによるウクライナ侵略が明記され、日米が共同で対抗することが強調されました。「日米競争力・強靱性(コア)パートナーシップ」、経済版2+2、IPEFを通じて経済安全保障の協力を進めることも明確にされました。宇宙協力に関する協定も締結されました。

日米首脳会談に先立ち、日米2+2も開催されました。日本の防衛政策の転換を踏まえて日米の軍事協力を深化させることで一致し、沖縄県に駐留する米海兵隊を改編して、25年までに離島有事に即応する「海兵沿岸連隊(MLR)」を創設することが発表されました。

今回の会談については、すでに各所で報道や解説が出ており、私からも上記記事で主なポイントをお伝えしていますが、本日は、北東アジアの安全保障環境の変化、特に北朝鮮に焦点を当てて、あらためてコメントします(※メルマガで解説)。

●ブラジル議会等への襲撃

ブラジルでボルソナロ前大統領の支持者約4,000人が大統領府、議会、最高裁を襲撃し、略奪を行いました。治安当局は暴動を鎮圧し、死者は発生しませんでしたが、米国の連邦議会議事堂襲撃事件を彷彿させる民主主義への挑戦は国内外に衝撃を与えました。

最高裁はフロリダに滞在しているボルソナロへの捜査を許可し、ボルソナロ政権で法相を務め、事件発生時にブラジリア連邦区の公安局長を務めてていたアンデルソン・トレスを逮捕しました。本件の意義と今後の展望を解説します(※メルマガで解説)。

バイデン政権の移民政策も取り上げる予定でしたが、長くなったので今回は見送りました。ご要望があれば次回に解説します。

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今週の動き
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(台湾の民進党の主席選など。メルマガで解説。)

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あとがき
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米歌手グウェン・ステファニー、「私は日本人」発言で批判の的に(1月12日付CNN)

グウェン・ステファニノー・ダウト時代からよく知っていて、日本のポップカルチャーを取り入れたときも、ちょうど米国に住んでいた頃で、よくおぼえていました(当時、現地紙にそれをネタにしたエッセイなど寄稿したものでした)。その後もこういうスタイルを続けていたのですね(※ここから先はメルマガをご覧下さい)。

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