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2023/01/09 00:00  | 今週の動き |  コメント(0)

今週の動き(1/1~14)ロシアのウクライナ侵攻、マッカーシー下院議長、米台経済協議


昨日配信した「2023年の展望」(1/8)に続き、本年最初の「今週の動き」です。年末からの動きもフォローしています。

まだ新年早々ということで、少し軽めにします。来週からギアを上げていきます。

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年末・先週の動き
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2022年
12/25(日)
・ロシア国営テレビがプーチン大統領のインタビューを放映
・中国軍が台湾周辺の海空域で軍事演習を実施
・ネパールのバンダリ大統領がネパール共産党マオイスト・センターのダハル議長を首相に任命

12/26(月)
・独立国家共同体(CIS)非公式首脳会議(サンクトペテルブルク、~27日)
・ロシアのサラトフ州のエンゲリス空軍基地がウクライナのドローンによる攻撃を受けたとロシア国防省が発表
・ウクライナ・インド首脳電話会談
・中国軍の航空機71機と艦船24隻の台湾海峡付近での活動と33機の「中間線」超えを台湾国防部が発表
・北朝鮮の小型ドローン5機による韓国の領空侵犯を韓国軍合同参謀本部が発表

12/27(火)
・ロシアのプーチン大統領がロシア産原油の輸入価格に上限を設けた国への原油輸出を23年2月から5か月間禁止する大統領令に署名
・ロシア・アルメニア首脳会談(サンクトペテルブルク)
・バイデン大統領が米領バージン諸島のセントクロイ島に休暇で滞在(~1/2)
・全人代常務委員会(北京、~30日)
・台湾当局が18歳以上の男子に義務付けている兵役を現行の4カ月間から1年間に延長すると発表
・韓国政府が李明博元大統領や朴槿恵政権の元幹部らの特別赦免を発表
・北朝鮮の朝鮮労働党の中央委員会総会が12月26日に招集されたと国営朝鮮中央通信が報道

12/28(水)
・米政府が台湾への1億8,000万ドルの対戦車兵器システムの売却を承認し議会に通知
・米政府が中国からの入国者に新型コロナウイルスの検査を1月5日から義務付けると公表
・韓国が「インド太平洋戦略」の報告書を公表

12/29(木)
・ロシア軍がウクライナ各地をミサイルとドローンで攻撃
・ベラルーシ軍がウクライナから飛来したとされる防空ミサイルを撃墜したと国営ベルタ通信が報道
・中国海軍の戦闘機J(殲)11が12月21日に南シナ海上空で米空軍の偵察機RC135に異常接近したと米国のインド太平洋軍が発表
・イスラエルでネタニヤフ首相が率いる連立政権が発足

12/30(金)
・中ロ首脳会談(オンライン)
・米国で23会計年度の歳出法が成立
・米下院の歳入委員会がトランプ前大統領の納税記録の詳細を公表
・中国の秦剛駐米大使が外相に就任
・ミャンマーでアウンサンスーチー氏の裁判が終了(有罪判決は計19件、刑期は計33年)
・ベネズエラの野党勢力が「暫定政府」を解散

12/31(土)
・ロシア軍がウクライナ各地をミサイルとドローンで攻撃
・ロシアのプーチン大統領が国民向けに新年のメッセージを発表
・中国の習近平国家主席が国民向けに新年のメッセージを発表
・北朝鮮が日本海に向けて弾道ミサイル3発を発射したと防衛省が発表
・前ローマ教皇ベネディクト16世が死去

2023年
1/1(日)
・ロシア軍がウクライナ各地をミサイルとドローンで攻撃
・米中外相電話会談
・中国の王毅前外相が中国共産党の中央外事工作委員会弁公室主任に就任
・台湾の蔡英文総統が新年の談話を発表
・北朝鮮が日本海に向けて弾道ミサイル1発を発射したと防衛省が発表(国営朝鮮中央通信が「超大型放射砲」の試射だったと発表)
・北朝鮮の朝鮮労働党中央委員会拡大総会(金正恩朝鮮労働党総書記がICBMと戦術核兵器の大量生産を指示)(平壌)
・北朝鮮の朴正天朝鮮労働党軍事委員会副委員長兼党書記の解任を国営朝鮮中央通信が報道
・ブラジルでルーラ新大統領が就任

1/2(月)
・ロシア軍がウクライナ各地をドローンで攻撃
・ロシア国防省がウクライナ軍によるドネツク州マケエフカでの攻撃によりロシア兵ら63人が死亡したと発表

1/3(火)
・米連邦議会(第118回議会)が開会
・米下院議長の選出(3回の投票で過半数を得た候補なし)
・イスラエルのベングビール国家治安相が神殿の丘を訪問

1/4(水)
・ロシア国防省がウクライナ軍によるドネツク州マケエフカでの攻撃によりロシア兵ら89人が死亡したと発表
・ロシアの極超音速巡航ミサイル「ツィルコン」を備えた最新鋭フリゲート艦「アドミラル・ゴルシコフ」の配備式典(プーチン大統領がオンライン参加)
・仏・ウクライナ首脳電話会談(マクロン大統領が装甲車「AMX10 RC」の供与を表明)
・米下院議長の選出(6回の投票で過半数を得た候補なし)
・中比首脳会談(北京)

1/5(木)
・ロシアのプーチン大統領がショイグ国防相にロシア正教のクリスマス(1月6日正午~8日の36時間)の停戦を指示
・トルコ・ロシア、トルコ・ウクライナ首脳電話会談
・米独首脳電話会談(米国が歩兵戦闘車「ブラッドレー」、ドイツが同「マルダー」と地対空ミサイル「パトリオット」の供与方針を表明)
・ベラルーシ国防省がロシア軍と共同の「地域合同部隊」の強化を表明
・ウクライナの22年の実質GDP成長率の発表(前年比▲30.4%)
・バイデン大統領が南部国境の不法移民の対策強化を発表
・米下院議長の選出(11回の投票で過半数を得た候補なし)
・米海軍第7艦隊がミサイル駆逐艦チャンフーンの台湾海峡通過を発表
・香港が中国本土との隔離なし往来を1月8日から再開すると発表
・北朝鮮が李容浩元外相を処罰したと韓国の国家情報院が発表
・日米経済相会談(ワシントンDC)
・世界最大の家電見本市「CES」(ラスベガス、~8日)

1/6(金)
・ロシア軍がプーチン大統領の指示に基づきウクライナで36時間の停戦状態に入ったとロシア国営テレビが発表
・米国がウクライナへの30億ドルの追加軍事支援を発表
・米財務省がイランの「コッズ航空産業(QAI)」の幹部6人への制裁を発表
・米下院議長の選出(13回の投票で過半数を得た候補なし)
・台湾が中国による米国の半導体の対中輸出規制のWTOへの提訴への参加を発表
・日・ウクライナ首脳電話会談

1/7(土)
・米下院議長の選出(15回目の投票で共和党のマッカーシー前院内総務が選出)
・馬雲(ジャック・マー)がアント・グループの実質支配株主でなくなったと同社が発表

●ロシアのウクライナ侵攻

ロシア軍によるウクライナ侵攻は、本日(1月9日)で322日目を迎えました。年をまたいで戦争は続き、来月24日には侵攻開始から1年を迎えることになります。

年末年始にも主戦場であるハルキウ州東部・ルハンスク州西部、ドネツク州ヘルソン州では戦闘が続きましたが、戦況に大きな変化は見られません。ロシア軍はドネツク州のバフムト近郊のソレダルにおいて前進を見せ、一部ではバフムトを包囲したとの情報も流れていますが、バフムト近郊のウクライナ軍の地上連絡線は維持されており、包囲は不正確な情報とみられています。

ロシア国防省はウクライナ軍によるドネツク州マケエフカでの攻撃によりロシア兵ら63人(後に89人に増加)が死亡したと発表しました。兵士が携帯電話を使用していたことが原因だったと説明していますが、ロシアがこうした被害を発表するのは異例のことです。

ロシア軍は年をまたぐタイミングでもミサイルとドローンでウクライナ各地を攻撃しました。ウクライナ軍はその大半を防空システムで阻止したと発表していますが、インフラへのダメージは続いています。

そうした中、プーチン大統領がロシア正教のクリスマス(1月6日正午~8日の36時間)の停戦をショイグ国防相に指示し、ロシア国営テレビは6日から停戦状態に入ったと発表しました。ロシア正教会のキリル総主教の呼びかけを受けて行われたと説明されています。

しかし、ウクライナは、ウクライナ軍の前進を食い止めるための策略であり、プロパガンダに過ぎないと一蹴しました。また、「停戦」宣言にもかかわらず、主戦場でのロシア軍の攻撃は続いていると報じられています。

米欧の軍事支援はさらにレベルを上げ、米国は「ブラッドレー」、ドイツは「マルダー」、フランスは「AMX10 RC」という装甲戦闘車の供与を表明しました。ドイツは米国同様、地対空ミサイル「パトリオット」の供与方針も表明しています。

こうした最新の状況を踏まえ、現状と展望を解説します(※メルマガで解説)。

●マッカーシー下院議長の選出

米連邦議会(第118回議会)が開会し、下院が招集されました。最初の手続きとして、下院議長の選出のための投票が行われましたが、共和党が過半数を占める(222)にもかかわらず、同党のケヴィン・マッカーシー前院内総務は過半数(218)の票を集められず、投票が繰り返されました。

15回目の投票にして、共和党の造反議員6人が「出席」と投票。これにより賛否の合計票(428)の最小過半数(214)を超える票(216)に達し、マッカーシーが選出されました。

1回目の投票で下院議長が選出されなかったのは、1923年以来100年ぶりの珍事であり、10回以上投票が行われたのは164年ぶりとなります。共和党にとっては恥ずべき事態ですが、今回のドタバタが意味するものについて解説します(※メルマガで解説)。

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今週の動き
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(※米台経済協議など。メルマガで解説。)

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あとがき
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アバター:ウェイ・オブ・ウォーター(20世紀フォックス)

年末に劇場で見ました。前作は09年だったので、実に13年ぶりの続編。前作からストーリーがつながっているので、これだけ久しぶりだと何が何やらということになるかと思いましたが、不思議なくらいに前作のストーリーは記憶に残っていて、すんなりと楽しめました(※ここから先はメルマガをご覧下さい)。

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