2022/09/19 00:00 | 今週の動き | コメント(0)
今週の動き(9/18~24)中ロ(印ロ)首脳会談、ロシア地方選、ロシアのウクライナ侵攻、中間選挙の予備選(NH)、国連総会
3連休ですが、あいにくの台風。私も今週は遠出の予定があるのですが、果たしてどうなることか。早く過ぎ去って欲しいものですが。
今年は沖縄に行ってダイビングもしたいと思っていますが、あっという間に年の瀬が来てしまうので、あまりのんびりはしていられないですね。といっても、八重山諸島は冬でも暖かいので、11月や12月でも大丈夫なのですが。台風の心配もなく、かえってちょうど良いのかもしれませんね。
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先週の動き
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9/11(日)
・ウクライナのゼレンスキー大統領がロシアに占領されていたハリコフ州のイジュームを奪還したと発表
・ウクライナがザポリージャ原子力発電所の運転停止を発表
・ロシア軍がウクライナ東部で発電所をミサイル攻撃(大規模な停電が発生)
・ロシア統一地方選挙(与党・統一ロシアが各地で圧勝)
・仏ロ首脳電話会談
・スウェーデン総選挙(極右のスウェーデン民主党が第2党に躍進)
9/12(月)
・ウクライナのゼレンスキー大統領が9月初めから東部と南部でロシアに占領されていた8,000平方キロ以上の領土を奪還したと発表
・ウクライナ軍がロシアに占領されていたヘルソン州の500平方キロの領土を奪還したと発表
・IAEA理事会(ウィーン、~16日)
9/13(火)
・ウクライナ大統領府が新たな安全保障の枠組み案を公表
・ウクライナのルハンスク州のクレミンナ市からロシア軍が撤退したと同州のガイダイ知事が発表
・独ロ首脳電話会談
・アルメニアとアゼルバイジャンが国境で軍事衝突
・中間選挙の予備選(ニューハンプシャー州、ロードアイランド州、デラウェア州)
・リチャードソン元ニューメキシコ州知事がロシアを訪問したとCNNが報道
・ケニアでルト新大統領が就任
・国連総会開幕(NY)
9/14(水)
・ウクライナのゼレンスキー大統領がハルキウ州のイジュームを電撃訪問
・ロシアのプーチン大統領と国連のグテーレス事務総長が電話会談
・米上院外交委員会が台湾政策法案を可決
・中国の習近平国家主席がカザフスタンを訪問
・G7貿易相会合(ベルリン、~15日)
・欧州委員会が強制労働による製品の販売や輸出を禁止する法案を発表
・欧州委員会がエネルギー価格対策案を発表
・アルメニアとアゼルバイジャンが停戦合意
・日米防衛相会談(東京)
9/15(木)
・バイデン大統領がCFIUSの審査強化に関する大統領令に署名
・バイデン大統領がヘイトクライム撲滅に関する会議で演説(ワシントンDC)
・バイデン大統領が国内の主要鉄道会社と労働組合が賃上げと労働環境の改善で暫定合意に達したとの声明を発表
・米国防総省がウクライナに対する6億ドルの追加軍事支援を発表
・米財務省がロシアのウクライナ侵攻を助長した22個人・2団体に制裁を科したと発表
・上海協力機構(SCO)首脳会議(サマルカンド、~16日)
・中ロ首脳会談、ロシア・イラン首脳会談(同)
・ロシアと中国の海軍が太平洋で合同巡視活動を開始したとロシア国防省が発表
・ウクライナのゼレンスキー大統領を乗せた車がキーウで交通事故
・フォンデアライエン欧州委員長がキーウを訪問
・ウクライナがロシアから奪還したイジュームで440人の遺体の埋葬が見つかったと発表
・IAEA理事会がロシア軍にウクライナのザポリージャ原子力発電所からの退去を求める決議を採択
・スウェーデンのアンデション首相が辞任
9/16(金)
・米韓外務・国防次官級協議(ソウル)
・中国が台湾への武器売却に関与しているとしてボーイングとレイセオン・テクノロジーズのCEOに制裁を科すと表明
・韓国の尹錫悦大統領と中国の栗戦書・全人代常務委員長が会談(ソウル)
・印ロ首脳会談、ロシア・トルコ首脳会談(サマルカンド)
・ロシア中銀が政策金利を引き下げ(8→7.5%)
・キルギスタンとタジキスタンが国境で武力衝突
9/17(土)
・ウクライナのザポリージャ原子力発電所の電力供給が復旧したとIAEAが発表
・カザフスタンのトカエフ大統領が首都の名称を「ヌルスルタン」から「アスタナ」に戻す法令に署名
●中ロ首脳会談(+印ロ首脳会談)
上海協力機構(SCO)首脳会議がサマルカンドで開催され、プーチン大統領と習近平国家主席が会談しました。対面での会談は、2月の北京五輪開会式以来で(以下の記事参照)、ロシアのウクライナ侵攻後初めてとなります。
・「中ロ首脳会談」(2/7)
プーチンは会談の冒頭で、「ウクライナ危機に関する中国の友人のバランスの取れた立場を高く評価している。この件に関する貴方の疑問や懸念をよく理解している。本日の会談では、もちろん我々の立場を説明する。この問題について以前にも話したことがあるが、我々の立場を詳しく説明する」と発言。また、台湾問題について、「『一つの中国』の原則を強く支持し、米国とその衛星国による挑発を非難する」と述べました。
これに対し、習近平は、中国外交部の発表によれば、二国間関係の発展を強調し、中国とロシアは大国として先導的な役割を果たし、世界を安定させる、貿易、農業、コネクティビティ等の分野で実務的な協力を深めると述べましたが、ウクライナには言及しませんでした。会談冒頭の映像では、習近平の表情は硬く、コロナ対策のためでしょうが、両者の距離の遠さもあり、「限界のない友情」を謳った前回の会談とは明らかに趣きが異なりました。
また習近平は、サマルカンドに行く前にカザフスタンを訪問してトカエフ大統領と会談。SCO首脳会議においても中央アジアの指導者たちと会談しました。ここでは「内政不干渉」「領土の一体性」の重要性を強調しました。
またプーチンは、モディ首相とも会談。ここでもプーチンは、「ウクライナの紛争に対する貴方の立場や、貴方が常に表明している懸念は知っている」と習近平との会談と同じような発言。そして「一刻も早く終結させるために、全力を尽くす。ただ、残念なことに、ウクライナの指導者は、交渉を拒否し、軍事的手段、いわば『戦場』で目的を達成したいと言っている。しかしそれでも、我々はそこで何が起こっているのかを常に知らせる」と述べました。
これに対し、モディは、「今は戦争の時代ではない。特に電話では、何度も話している。民主主義、外交、対話、これらが我々が解決策を見出すための重要な手段である。将来的には平和が必要であり、そのための話し合いの場があると確信している」と発言。また、「発展途上国にとっては、食料安全保障、エネルギー安全保障、肥料の確保等について、深刻な懸念がある。これらの問題を解決するため、我々がイニシアチブをとる必要がある」とも述べました。
プーチンと習近平・モディとの会談は、予想外に率直な言動もあり、非常に興味深いものでした。中ロ・印ロ首脳会談の意義について、習近平の中央アジア諸国への外交、ロシアをめぐる国際環境を含めて解説します(※メルマガで解説)。
●ロシア統一地方選挙
ロシアで統一地方選挙が行われました。15の首長選の全てで与党「統一ロシア」あるいは政権系の候補者が7割以上の支持率で圧勝しました。前回の記事(以下のリンク)でお伝えしたとおりの結果ですが、コメントします(※メルマガで解説)。
・「ロシア統一地方選挙」(9/12)
●ロシアのウクライナ侵攻
ロシア軍によるウクライナ侵攻は、本日(9月19日)で210日目を迎えました。
前回の記事(以下のリンク)で述べたとおり、ウクライナ軍は、北東部ハルキウ州で大攻勢をかけ、そのほぼ全域をロシアから奪還しました。ゼレンスキー大統領は8,000平方キロメートル以上を「解放した」と発表。驚異的な戦果といえます。
・「ロシアのウクライナ侵攻」(9/12)
ウクライナ軍は奪還したハルキウ州の領土の安定化を進めつつ、さらに反撃を続けています。そして、ルハンスク州への進撃の足がかりとすべく、ドネツク州の要衝リマンを包囲しようとしています(地図はこちらを参照)。
ロシア軍はイジュームの東にあるオスキル川で防衛ラインを築こうとしていますが、同時に、ドネツク州のドネツク市とバフムト方面での攻撃も続けています。また、ミサイルや砲撃により、ウクライナ東部と南部の民間インフラ施設を攻撃しています。
米国は、6億ドルの追加軍事支援を発表しました。ハイマースや榴弾砲の弾薬等が含まれています。
プーチン大統領は、上海協力機構(SCO)首脳会議の閉幕後の記者会見で、ウクライナの反攻について初めてコメントしました。「ウクライナ当局は積極的な反転攻勢をかけていると発表しているが、どのような展開をたどり、どのように終了するか見届けたい」と発言。そして、「こうした状況が続けば一段と深刻に対応する」と警告し、民間インフラの攻撃がさらに強まる可能性を示唆しました。
さらにプーチンは、「特別軍事作戦」を修正する必要はなく、主な目標は引き続きドンバスの「解放」であり、「急いではいない。これまで通りだ」とも発言。また、ロシア軍は全員が戦っているわけではない、職業軍人しか戦っていないとも述べました。
こうした最新の状況を踏まえ、現状と展望について解説します(※メルマガで解説)
●中間選挙の予備選(ニューハンプシャー)
中間選挙の予備選がニューハンプシャー州、ロードアイランド州、デラウェア州で行われました。これで予備選はすべて終了し、民主・共和両党の候補者が出揃ったことになります。
ニューハンプシャー州は、以下の記事で述べたとおり、上院選が接戦になると予想されており、共和党の誰が候補になるかが大いに注目されていました。結果は、ハードコアなトランプ支持者で、20年大統領選の不正を主張するドン・ボルダックが勝利しました。また、下院の候補者も強固なトランプ支持者が選ばれました。
中間選挙の展望については上記記事で解説しましたが、こうした最新の動きを踏まえ、あらためてコメントします(※メルマガで解説)。
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今週の動き
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(※国連総会一般討論演説など。メルマガで解説。)
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あとがき
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少し前のことですが、エリザベス女王が亡くなったとき、「ご冥福をお祈りします」という「仏教用語」で追悼すると「間違い」だという指摘が話題になったようです。
結論から言えば、私は、「ご冥福」という言葉を使って追悼することにまったく問題はないし、「間違い」とも言えないと思います。その理由を説明します(※ここから先はメルマガをご覧ください。この部分は無料版でも読めます)。
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