2025/09/03 23:50 | メルマガ | コメント(0)
第320号 米住宅市場は崩れかけているのか?
7月の米住宅市場のデータが概ね出揃いましたが、前回のメルマガに載せきれなかったのでこちらにまとめておきます。
・住宅着工 7月
・建築業者のセンチメントは?
・中古住宅販売件数 7月
・新築住宅販売件数 7月
・筆者所感
●あとがき
まずは住宅着工。
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あとがき
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長々と米住宅市場の解説をしてしまいましたが、今週の注目はやはり雇用ということになります。
とはいえ、前回の雇用統計によれば、建設セクターの雇用は5カ月連続で増加、前回も1万5千人の雇用増となっているので、もし住宅市場が鈍化するとなれば建設支出の減速を通して建設セクターの雇用悪化は免れないでしょう。したがって、住宅市場と雇用市場は当然ではありますが無関係ではなく、住宅市場の減速はそれなりに経済に打撃を与えることになるでしょう。
さて、その雇用に関して今週の注目はやはり雇用統計と言いたいところですが、前回の衝撃ともいえるNFP(非農業部門雇用者数)の大幅修正によって雇用統計の精度に疑義が生じています。そのため、これまで幾分雑に扱われてきた感のある民間調査であるADP雇用報告の方が、実は実態に沿っているのではないかと市場参加者の認識が修正されたことで、ADP雇用報告への注目度は以前より上がっていると思われます。
とはいえ政府発表の雇用データである雇用統計の重要度が下がったわけではなく雇用統計への注目は継続。先月、トランプの逆鱗に触れて時間のない中でどこまでデータの精度を高めることができるのか?ということになるでしょう。
むしろ今回の雇用統計の重要度は極めて高く、それはFEDの金利調整に影響を及ぼすからに他なりません。9月FOMCでの利下げはほぼ決まりなので、そこには大きな影響はないと思われますが、その先の金利調整には影響を及ぼす可能性が大いにあります。万が一、利下げを否定するようなデータが出た場合、これまでマーケットを支えてきた市場の先行きの利下げ期待は吹き飛び、マーケットは調整入りを余儀なくされる可能性がありますのでご注意ください。
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