先週は8月の恒例行事、カンザスシティー連銀主催の経済シンポジウム「ジャクソンホールシンポジウム」が開催されました。第1回は1982年に開催され、当時のFRB議長だったボルカーが大のフライフィッシング好きだったため、渓流釣りで有名なジャクソンホールを選んだのが最初。もともとは、小さな勉強会でしたが、各国の中銀関係者や経済学者らが参加し、世界経済や金融政策について議論が交わされるようになり注目を集めるイベントとなりました。

今回は、こうした内容を踏まえてお届けします。

●先週のマーケット
●プロローグ
・夏枯れ相場終盤
●今週の米国経済統計（予想）
●先週の米国経済統計（結果）
●経済統計分析
１. 新規失業保険申請件数
２. 米小売大手2Q決算
３. ジャクソンホールシンポジウム
　・先行型政策手法の復活
●あとがき

それでは、さっそくまいりましょう。

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あとがき
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先週、東京23区の中古マンション価格が3カ月連続で1億円超え、というニュースがありました。7月の平均希望売り出し価格は前月比+1.4%の1億477万円で最高値を更新したとのこと（70平方メートルあたり）。

新築マンションの供給不足の影響で、中古物件に需要が集まり価格が上昇しているとのことで、特に東京・大阪などの大都市圏で上昇が激しい。タイトルにもある23区は15カ月連続で前月を上回り、前年比+38.7%となっており、直近1年間で急上昇しています。

確かに、米国の不動産市場も価格上昇が続いて高止まりしているとはいえ、季節的要因を反映した需給によって、1年の間でも価格に上がり下がりがあり、緩やかに上昇している点は日本のそれとは大きく異なります。

背景には、先週のメルマガのプロローグで触れた、日本の金利が影響していることは間違いない。日本は政策金利をマイナスに据え置き、円も安いとなれば、日本人がローンを借りやすくなる以上に、海外からの資金が入りやすくなり、投機的な資金も流入する。物件数は限りがあるため、需給のバランスはあっという間に崩れて価格だけが急騰する。

本文で触れたように、日銀の利上げ余地を考えるとしばらくこの上昇を受け入れるしかないのかもしれず、政府が取り組もうとしている、空室物件に税負担を大きくするような施策などを前倒して進め、投機マネーの流入をコントロールしてもらいたいところ。先の参院選では、「外国人を含めて投機目的の不動産保有の実態把握」を打ち出していましたが、この辺りも本腰をいれて取り組んでもらいたいところです。

さて、ここまでお付き合いいただきましてありがとうございます。

猛暑日が続きます。一日外を歩き回ったり、打ち合わせで移動することが多かったりすると、暑さで体力が奪われているのを感じます。朝晩も暑く、都内では午前中の早い時間から35度くらいまで気温がぐっと上昇しています。そんな中、ぐったりしているのは人間だけでなく、蚊も同じようで、気温35度前後になると動きが鈍くなる（27度前後では活発）とのこと。このままだと、9月や10月に蚊が大量発生するのかもしれません。

というわけで、今週もお元気にお過ごしください！

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