2024/04/08 06:30 | メルマガ | コメント(1)
第241号 総じて好調な米雇用市場、利下げ見通しの変化は?
それでは、さっそく今週のアウトラインです。
●先週のマーケット
・早くも追加利上げ発言
●今週の米国経済統計(予想)
●先週の米国経済統計(結果)
●経済統計分析
1. ISM 3月
・ISM製造業3月
・ISMサービス業 3月
2. 米雇用関連データ
・JOLTS 2月
・ADP雇用統計3月
・新規失業保険申請件数
3. 雇用統計 3月
・雇用統計総論
4. 変化する米利下げ見通し
5. 市場を冷やした地政学リスク
●あとがき
それでは、さっそくまいりましょう。
先週、金融庁が、外貨建て保険で 短期解約や乗り換えを促進するような手数料体系になっている問題を指摘し、金融機関に販売手法を見直すように要請した、という内容の報道がありました。
・「外貨保険、満期前解約6割 金融庁「乗り換え頻発」に警鐘」(2024年4月3日、日経新聞)
記事では、「外貨建て一時払い保険の平均の運用継続期間は2.5年にとどまり、購入後4年以内に約6割が解約となっていた。解約時に発生する手数料などによって、運用利回りもベンチマークとなる先進国債券の投資信託を下回っていた。」とのこと。保険と投資信託の運用利回りを比べて、保険の利回りが下回っていたというトンチンカンな指摘があることは置いておいてたとしても(運用しながら保険機能も付いているんだから当然だろ!)、平均の運用継続期間は2.5年、購入後4年以内に約6割が解約というのは、据置き期間10年が多いであろう一時払い保険においてはなかなかの数字ですね。
とはいえ、商品の仕組みとして目標額を決めて運用する「目標到達型」と呼ばれるものがあり、円安が進んで含み益が目標に到達すると自動的に利益を確定し、円建ての運用に切り替わるものもあるようですので、円安で当初想定していた運用利回りが前倒しで回収できるのであれば、解約して何が悪い、という話もあるわけです。ただし、約6割が解約となると顧客の意思で、というより、セールスが主導して解約させた、ととらえられても仕方がありません。その先には、新たな保険なり手数料が高い金融商品のセールスが待っているわけですから、当然問題となるでしょう。
為替や金利のメリットを取りたいのであれば、敢えて一時払い保険でなくてもいいので、このあたりは今後議論になりそうですね、と思っていたら、週末にこんな記事も。
・「外貨建て保険、高利率で人気でも相次ぐ解約 何が問題?」(2024年4月6日、日経新聞)
こんな報道がたてつづけに流れるところを見ると、以前運用会社が槍玉に上がったように、今年の金融庁の標的は保険会社になるのでしょうか?
しかし、最近、運用の相談に乗ってくれと話をいただくと、いまだに高齢者に億単位で保険商品や投資信託の激しい乗り換え勧誘をしている国内金融機関があるところを見てしまうなど、マーケットが活況故に、かなり危うい営業マンやそれを看過している代理店が多いのも現実。みなさま、くれぐれもお気を付けください。
さて、毎週お伝えしている、能登半島では、市民のインフラである「のと鉄道」が全線開通したことが話題です。しかし、未だに6000世帯を超える大規模な断水が続いており、普及に向けたボランティアが少ないと問題山積。
馳石川県知事はインタビューで「(東日本や熊本の)かつての大地震の際にもGWにボランティアがたくさん集まったので、ゴールデンウィークなど大型連休におけるボランティアの更なる受け入れに向け、宿泊場所の整備など体制を強化していく」とかなりズレた受け答え。今日明日の生活に困窮している県民がいる中で、これはひどいし、本当にボランティアをしてくれようとしている人にも失礼。
しかし一方で、義捐金の第2回目の配分計画が決まるなど、進んでいるところもありますので、引き続き応援したいと思っています。
・令和6年(2024年)能登半島地震に係る災害義援金の受付について
ここまで、お付き合いくださいましてありがとうございました。今週は、新年度が始まり、入学式などのイベントが控えている方も多いかもしれません。都内に関していえば、今まさに桜が見ごろで、とても気持ちのよい季節です。
桜と言えば、桜鯛(?)。桜色に色づいた旬の真鯛を炊き込んだ、炊き込みご飯もぜひご賞味ください。入学や進級のお祝いに、尾頭付きのようなかしこまった感じはないですが、気軽に縁起物の鯛を美味しくいただきましょう。
それでは、今週も皆様よい1週間をお過ごしください!
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One comment on “第241号 総じて好調な米雇用市場、利下げ見通しの変化は?”
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グッチーポストと言えば何時もの晩餐会の内容チェックですね。
これはどのマスコミも取り上げないので非常に楽しみにしています。