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2023/09/19 22:30  | 今週の経済ZAP!! |  コメント(0)

今週の経済ZAP!!


久々の今週の経済ZAP。

今週のメルマガは、減速が続くインフレを確認したCPI、先週の続きの米UAWのストライキの話題などを取り上げています。また、先週はECBが利上げを決定、それに関する話題も取り上げました。

今週は特に注目する経済指標はないため、やはり注目は中銀政策発表ということになります。

まずは、トップバッターは20日のFOMC、続く21日にはBOESNB、そして22日の大トリは、BOJです。

FOMCでは、利上げはスキップする可能性が高く、コンセンサスは「据置き」。現行の政策金利5.25~5.50%が維持される可能性が高いわけですが、この点においては既に市場はほぼ100%織り込んでいるため注目は高くありません。

注目されるのは、3・6・9・12月の四半期に1度の会合で公表される、経済予想サマリー(SEP:Summary of Economic Projections)です。SEPは、各FOMCメンバーによる先行き3年間の、GDP、失業率、インフレ、政策金利、はどうなるのか?という予測を集計したものです。

前回のFOMC(7月25~26日)からほぼ2カ月が経過する過程で、雇用やインフレに関する統計がそれぞれ2回発表されていますが、雇用や消費などを見るかぎり景気は強く、インフレは基調としては鈍化が続いているものの上振れる要素も残されています。こういった状況を踏まえるとSEPでは、2023年のGDPはおそらく上方修正、そして、失業率は足元で3%台で推移していることを考えると、もう少し下がる可能性があります。

さらに、注目はドットプロットと呼ばれる政策金利見通しです。

前回6月会合で示された、2023年末5.6%、2024年末4.6%という見通しに対し、2023年末は据え置き、2024年末については上方修正の余地もあると思われます。このドットプロット次第では、年内あと1回の利上げが示される可能性もあります。

ただし、すでに市場も70%程度あと1回の利上げを織り込んでおり、仮にそうなったとしても、FEDとして利上げのオプションを残すという意図であると思われます。

そして、パウエル議長の会見については、結局「データ次第」というスタンスが示されるでしょうし、概ね強い経済統計が続く中、利上げオプションを残しつつデータ待ちの状態が継続する、という展開が想定されます。

また、日銀金融政策決定会合終了後の21日(金)15:30からは植田日銀総裁が会見予定です。今後の政策変更についての示唆があるかどうか?総裁コメントに注目です。

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